PUNPEEさんがJ-WAVE『SOFA KING FRIDAY』の中で5lackさんについてトーク。赤坂ブリッツでのワンマンライブの模様や子供時代の思い出などをあれこれと話していました。
(PUNPEE)送りしたのは5lackで『Girl if you』でした。2013年にリリースされた『5 Sence』というアルバムからの1曲。なんでかけたかというと、10月8日に行われた『KESHIKI』という5lackの赤坂マイナビブリッツで行われたワンマンライブの最後にこの曲をやっていたのでかけさせていただきました。
自分のライブじゃないので自分が言うのもあれなんですけど、自分今回もバックDJとしての絡みという感じになったんですけども。ありがとうございました。彼のクールさと服のフィット感に通ずるですね、スータブルな、なんて言うんだろうな? 着こなしじゃないけど、そういう部分が音楽にも現れていて。あとは、その人となりが少し見えるようなライブだったと思いますのでありがとうございました。
メッセージが来てます。東京都杉並区の女性の方。「初めてメールします。いつも楽しく拝聴しております。先ほど赤坂ブリッツで……」。これは10月4日に送ってくれたメッセージっすね。「……ブリッツで行われた5lackワンマンに行ってきました。最初から最後まで楽しく、終わった後は優しい気持ちになるような心に残るライブでした。ただ、ステージ上にイスがついた脚立のようなものがあって、それがいつ活用されるのか気になっていたのですが、とうとう触れることもなく終演してしまいました。あれは何かのイメージだったのでしょうか? 途中、あの脚立がライトアップされたりするようなシーンがあったような気もします。あれに上って歌ったりする予定だったのが気が向かなくなったのでしょうか? 内緒だったら内緒のままで大丈夫です。季節の変わり目、お体にご自愛ください。失礼いたします」。
ん? 脚立……なんだろう? 秋田県の会社の方。「PUNPEEさん、お疲れ様です。初めてメールいたします。残念ながら初回放送から聞けてないですが、どこからともなく情報を知り、7月ぐらいから毎回聞かせていただいております。間違いなく素晴らしい音楽がセレクトされる番組であり、あまり10代、20代でヒップホップに触れてこなかった自分にとってはPUNPEEさん(ヒップホップ界隈の人)の日常がどういったものか知れる貴重な時間であります。『水曜日のダウンタウン』『SOFA KING FRIDAY』のオープニングを聞くだけで心弾みステップを刻んでおります」。はい。変わった方ですね。
「……そしてこのラジオのおかげか近頃はPUNPEE曲よりも5lack曲ばかり聞いております。PUNPEEさん、5lackさんの曲を聞いて『やっぱり俺の弟だな』と思った曲ってありますでしょうか? あった場合は思った理由と曲名を教えててください。最後にこのラジオが多くのティーンエージャーに影響を与えることを祈っています。長く続けてください」。はい。ありがとうございます。弟だと思った瞬間……曲であんまりそこまで思ったこととかはないですけど。なんかたまに聞かれるのが、「どうやってそういう活動を2人で始めたのか?」っていう。
そういうのを聞かれたりとかして。あんまりそれ、話してないことかもしれないですけど。最初に覚えてるのはスケボーをよく公園にやりに行っていて。そこのスケボーをやってる先輩の人に「これ、日本のヒップホップ・ラップですごいかっこいい人たちだぜ。聞いてみてよ」みたいな。そんな風に言われて、たしか持ってきたかおすすめ、レコメンドされて買ったのが、シャカゾンビの『JOURNEY OF FORESIGHT』っていうアルバムだったんですよ。中華料理を食ってる……猿とかのキャラクターがご飯食べてるジャケットのやつなんですけど。
久しぶりにそのCDを手に取って中を見たら、フィーチャリングで「イリシット・ツボイ」ってツボイさんが入っていて。「うわっ、すげえな! この時から、こんなに入ってる。まあ、そりゃそうだよな……」っていうのを見て、感慨深かったりとかしたんですけど。
それを持ってきて、(キミドリ)『白いヤミの中』のカバーだったりとか、入ってたような記憶がありますね。
その前にでもドラゴン・アッシュとかがもちろん、テレビとかでは鳴っていたと思うんですけど、そのぐらいが日本のヒップホップに触れたきっかけだったような気がして。そこから、何か遊びでラップを始めて。自分もバンドをやっていた延長線上で、サンプラーを買ったんすよね。ZOOMのST-224っていうやつで。
いま思ったら結構チープな音の機材だったんですけど、それでループを組んだりとかして。「じゃあラップ乗せてみよう」って、フォステクスの8トラックのデジタルのレコーダーを当時買って。それで録音した記憶があります。それでMDを作ったんですよね。それがたぶんファーストアルバムかな? 13曲入りぐらいの、まだ中学生だった時のラップっすね。何か歌ってる内容は中学生っていう感じだったっすね。「お前、ただ勉強してるだけだけど、勉強だけじゃダメで。遊ぶことを学んでこうぜ!」っていうメッセージの曲だったと思うんですけど。そのMDはもういまもないし、そのMDの中から1曲、誰にも見せるわけでもないのに「MVを作ろう」っていうことになって。そこでビデオを遊びで作ってくれたのが高校の同級生だった、たしかGAPPERだったんですよね。
その時はラップとかしてなかったじゃないかな? なんか「ビデオ・映像をやりたい」って言っていて。まあ、そんなところからいろいろと、WATTERだったりとか、トシローっていう友達もいたし。そんなところからスタートして、ライブをその後に初めて、二子玉川のもうなくなっちゃったpink noiseっていうところでやる感じで。そこで俺、DJで。GAPPERともう1人、ニコマっていうMCがいたんですけど。それと5lackがたぶん中学2年生……14歳ぐらいの時に初めてライブをしたのが初だったっすね。で、その二子玉川のライブの時にたまたま知り合いのツテで見に来てたのがゴイチっていうやつで。当時、『ASAYAN』のラッパーオーデションみたいなので結構ブイブイ言わせて、いまも不思議なつながりで。RAU DEFのトラックとかもやっていて。いまも会ったりすると結構話すんですけども。
その時にゴイチとは歳は一緒で、知り合って「ゴイチはすごいよな」って。『ASAYAN』とかでテレビも出て、ラップで。結構かっこいいトラックも作っていて。当時からトラックもラップもやっていたから、結構それに触発されて自分もビートを作ってラップもいろいろとしてみようってなった記憶があります。はい。そんなのが最初。で、いろいろ続けていて。自分がUMBっていうMCバトルの東京予選で優勝したりとかももちろんあったんすけど、その後にPSGが出る前にソロアルバムの『MY SPACE』っていうのを2008年リリース……まだ「S.L.A.C.K.」時代で「5lack」じゃなかった時ですね。
その時に出していて、最初は――この前のワンマンでも話したんですけど――その『MY SPACE』のジャケットのCDのブックレットの裏に「Where is my 8万円」みたいなことを書いてあって。それ、この前も話したんですけども。最初はPSGのアルバムも『MY SPACE』のアルバムも自主流通っていって。言ったらHMVとかタワレコとかには展開しないで、ディスクユニオンとか、規模の少し小さいアンダーグラウンドな流通範囲で流通させようっていう考えだったんですよ。いきなりそんな全国に流通なんてさせるの、ちょっと怖いし。敷居が高いっていまよりも思われてた。そんな風にCDをリリースすることが思われていた時代だったので。
って、思っていたら自主でCDをプレスするための8万円を銀行に振込に行く前に落としたんですよね。あの人。5lackが。で、「うわー……」って、すげーへこんじゃって。「これ、やっとCDできたのに……出せねえ。どこまで俺は運が悪いんだ?」みたいなことに当時、なっていて。そしたらDOWN NORTH、DOGEARっていう……そのMONJUとかDOGEARのことをこの前に言っていて。「ああ、それを言うの、珍しいな。この人」とか思ったんですけど。普段、あんまりそういうことはいわないから。で、結局当時、ウルトラ・ヴァイヴっていう流通会社につながりがあったDOGEARのところに言ったら、ウルトラ・ヴァイヴさんが「全然流通してあげるよ」みたいになって。
で、それがきっかけでHMVであったりとかタワレコに置かれるようになった。PSGもその後、それで全国展開できるようになったっていう経緯が意外とあった感じでございます。だから、あの8万円なくしてたのは何だったんだろう? まあ結果的に良かったんじゃない? みたいな。自分の『MODERN TIMES』的につなげちゃうと、「タイムマシーンで過去に行って8万円、俺がこうやってかっぱらってきた」みたいに言いたいですけどね(笑)。まあ、あの人はそういうことを言わなそうな。現実主義だかはわからないけど。うん。そういう経緯がございました。
それがこの前のワンマンでちょっと話していたこと。詳しく話すとそんな感じでした。というわけで、ここでそのこの前の『KESHIKI』で自分もいろいろと選曲とかで「これ、やったらどう? これ、やったらどう?」って毎回いろいろと選曲を手伝ったりとか。まあ手伝えるところはやったり。基本はあの人が作るんですけど。やるんですけど。漏れちゃった曲もあって。自分の好きな『In The Day』っていう曲。これは『この島の上で』っていうだいぶ昔に出したアルバムに入っている曲です。それをお聞きください、どうぞ。その後、コマーシャル……。