(戦慄かなの)これは、まあ最初はそういう窃盗集団のコミュニティーみたいなのがあって。
(吉田豪)いきなり話が飛びましたよ。「窃盗集団のコミュニティー」(笑)。
(戦慄かなの)まあ、学生だけの、みたいな。トップも大学生ぐらいで。で、高校生とか中学生とかを束ねてやっている、ちっちゃい地元コミュニティーみたいな感じですけど。
(吉田豪)みんなに万引きとかをさせて。
(戦慄かなの)そう。で、それを上が売るみたいな。その面倒くさい作業はちょっと小遣い稼ぎをしたい中高生にやらせるみたいなのがあって。で、私はどうしても稼ぎたかったんですよ。お小遣いももらえていなかったので。
(吉田豪)家庭がそういう状況だから、なんとかまずお金を稼がなきゃいけない。でもバイトもできない。
(戦慄かなの)だからそういうところでママにバレないように、学校の放課後にできるバイトみたいな感じで。
(吉田豪)フフフ、中学生で?
(戦慄かなの)そうです。それはもう中学終わりかけですけども。それで、最初はコスメとかを万引きするわけですよね。それでよくやっていたのは傘をとめる紐をつけないでベラベラの状態にしておいて、そこにコスメをいっぱい入れて。それで何食わぬ顔で出ていくとか。あとはセーター、こういう風にしてあるセーターあるじゃないですか。それにこうやって入れて。で、上にシャーッとやって、みたいな。でもその傘は1回入れすぎて、レジを通る時にバーン!って傘が開いてコスメがバラバラバラッてなって。それで問答無用で……。
(吉田豪)当たり前です! 万引きはね、店側はナメられたら終わりなんで。厳しく行きますよ。
(戦慄かなの)そうそうそう。「えーん、ごめんなさーい! はじめてなんですー!」みたいなことを言っても信用してもらえなかった。もうもう、確信犯で。
(吉田豪)そういう時、親は呼んだら来てくれたんですか?
(戦慄かなの)親は来ました。「絶対に親は呼んでほしくない」って言ったんですけど。まあ、無理じゃないですか。もう帰り道、私一言もお母さんと話さなかった。でも、これで私は懲りないわけですよ。稼ぎたいから、懲りないんですよ。
(吉田豪)うんうん。
(戦慄かなの)で、まあいろいろと本当に、挙げだしたらキリがないぐらい……2週間ぐらいちょちょっとやっていたバイトとかも入れていたら。
(吉田豪)「バイト」って言うのかどうかもよくわからないけどね(笑)。「悪事」ね(笑)。
(戦慄かなの)そう。悪事とかも入れたら結構キリがないんですけど。あとは結構アマギフを……。
(吉田豪)「アマギフ」? アマゾンギフトカード。
アマゾンギフトカード詐欺
(戦慄かなの)アマゾンギフトカード詐欺をやっていたりとかして。それは出会い系サイトでおっさんとかとやり取りをして。で、「お金がないんです。電車代とかもないし。だからアマゾンギフトカード1500円分を先にくれたら会いに行けます」みたいなことを言うんですよ。
(吉田豪)なるほど。まずは電車賃をくれと。
(戦慄かなの)そうそう。で、だいたいそういう詐欺って「1万円くれたら下着の写メをあげる」とか。
(吉田豪)そういう基準なんだ(笑)。
(戦慄かなの)だいたいそういうのがあって。でも、1万円だと詐欺かもしれないって疑うじゃないですか。でも1500円だと、まあ大人にとってはかわいいもんじゃないですか。
(吉田豪)まあ、通報しないぐらいのレベルっていうことですよね。
(戦慄かなの)そうそう。っていうのもあるし、出会い系って男の人側からするとお金がかかったりもするんで。まあ別にそんなのを言っていたらキリがないみたいなところもあって。で、まあ1500円払うじゃないですか。その1500円をもらってはブロック、もらってはブロック……っていうのを1日に200人ぐらいやっていて。でもそれは1週間でお縄でした。
(吉田豪)当たり前ですよ! 問題になりますよ。それだけの数をやったら(笑)。
(戦慄かなの)そうそう。でも私、その1週間でやり取りの数だけはすごい数になるじゃないですか。もうその出会い系の女性人気ランキングでずっと1位になって。
(吉田豪)あ、そうか。なっちゃうんだ。で、「ああ、この子が人気だ」って思ってやり取りをするとまた1500円が取れるみたいな(笑)。
(戦慄かなの)だからそれで芋づる式にさ、めっちゃ……だから1週間でめちゃめちゃ稼いで。
(吉田豪)だからね、1位にならなかったらバレなかったんですよ。下の方だったらバレなかったんでしょうね。
(戦慄かなの)でもどうせ捕まる運命だったから1位になってめっちゃ根こそぎ取って……みたいな。こんなことを言うとね、もう更生しているけど。
(吉田豪)まあ当時はそういう思いでやらかして。で、それも当然バレて。
(戦慄かなの)そうです。みたいな感じのことをやったり。あとはクレジットカードの……これは結構がっつりヤバい人たちの。
(吉田豪)もっと本職な?
(戦慄かなの)反社会勢力のところの、なんだろう? 足軽じゃないけども。
(吉田豪)「足軽」って……まあ、下っ端ね。
(戦慄かなの)そう。下っ端みたいなことをちょちょっと、友達の紹介とかでやりつつ、そこで高校に入るんですよ。入ってから、がっつりブラックなビジネスを私が始めるっていう。
(吉田豪)それがJKビジネスと言われるやつで。
(戦慄かなの)そうです。JKビジネス。なんかね、私がJKビジネスをするんじゃなくて、出会い系とかでやっていた自分の経験とか、あとは『ニュースゼロ』でJKビジネスがあることを知ったんですよ。そういうのが最近はびこっているんだって。
(吉田豪)報道も恐ろしいね。注意喚起をしているもので(笑)。それで真似をしちゃうんだ。
(戦慄かなの)注意喚起のやつだったんですけど、私はそこで「そういうものがあるんだ!」って知って。リフレとかお散歩とか、そういう言葉を知ったんですよ。で、実際に秋葉原に行くわけですよね。そしたらやっぱり女の子たちが……本当にものすごい数の女の子たちがビラを配っているんですよ。そういうお店の。で、「ニーズがめっちゃあるんだ! でもなんでそういう危なっかしいうさん臭いお店とかに女の子たちが勤めちゃうんだろう? しかもそんなに割に合っていないのに……」みたいに思って。で、「私がこのJKたちを束ねて。私が説き伏せてなにかできるんじゃないか?」って。
(吉田豪)もっと良心的なJKビジネスを(笑)。
良心的なJKビジネスを手がける
(戦慄かなの)そうそうそう。女の子たちもハッピーで……みたいな。だから逆に私みたいな人の方が接しやすいかなと思って。それで自信があったんで、その道にいる女の子たちを実際にスカウトして。
(吉田豪)あの、いちばんやったいけないやつですよ!(笑)。それこそ水商売とかキャバクラで働いている女の子をスカウトするのっていちばんヤバいやつじゃないですか。
(戦慄かなの)フフフ、いちばんダメですよね。
(吉田豪)いちばん怖い人が怒るやつ(笑)。それをやっていたわけね?
(戦慄かなの)そう。でも、そのお店もやりつつも、私も「こういうバイトがあるから。時間がある時にやろうよ」みたいな感じで連絡先を交換して。で、私は出会い系とかですでにおじさんのリストアップがしてあるわけですよ。
(吉田豪)ああ、そうか。カモれそうなおじさんの。
(戦慄かなの)そうそう。あ、ヤバいな。コメント欄が荒れているな。
(吉田豪)荒れてはいない。まあ、多少引いている人もいるけども……まあ、これから更生に行くんで。
(戦慄かなの)更生までしばしお付き合いを。
(吉田豪)まだ。この後、捕まって痛い目にあうんで。大丈夫ですよ。痛い目にあいますから。
(戦慄かなの)そうです、そうです(笑)。少年院に入っているんで。そこだけ我慢してください。
(吉田豪)これ、『ザ・ノンフィクション』の家庭の話です。まだ。途中です。これ。
(戦慄かなの)そう。『ザ・ノンフィクション』でもそういう振りとかあるじゃないですか。振りとオチがあって。その振りだから。伏線を回収するまでしばしお待ちを。
(吉田豪)だからたまに地上波とかネット番組とかに出ても、この辺の話だけで終わっちゃうと誤解されちゃうから。今日は時間があるからじっくりと聞いてもらおうという。起承転結を。
(戦慄かなの)そうです、そうです(笑)。
(吉田豪)そういう企画の番組です。ここで見るのをやめたら「ひどいやつだ」ってなるけど、ちゃんと見ていただきたいということです。で、続きをどうぞ。
(戦慄かなの)で、そのね、リストアップをしていてJKも集めた。それで私はダイソー、百均に行くわけです。そこで百均のパンツを大量に買い込むわけですよ。で、原価が100円じゃないですか。それでJKたちにそのパンツを履かせて。それで私はおじさんとやり取りするわけです。いろんな女の子の役をして、私がおじさんとやり取りするわけですよ。それで、女の子に「○時に渋谷のハチ公前に行って」とかって言って、おじさんもそこに行かせるわけです。それで、そこでおじさんにパンツを売るっていう。
(吉田豪)それはその場で脱ぐの?
(戦慄かなの)ちょっと公衆トイレとかに行ってもらって、そこで脱いでもらって渡す。それで8000円で売るんですよ。100円のパンツを8000円で。
(吉田豪)すごいじゃないですか。7900円の上がり!(笑)。
(戦慄かなの)フフフ、そうです。それを行ってくれたJKと4000円、4000円で分けるんですよ。私はおじさん紹介料とか手数料とかで4000円引くんですよ。それで女子高生に4000円渡すんですよ。それでお店で自分がお客さんの相手をしていない時にビラ配りをしている時間って時給とかゼロらしいんですよ。だからその時間ってもったいないじゃないですか。だから本当に空き時間でパンツを脱いで渡すだけで4000円っていう。
(吉田豪)なるほど。これは美味しいと。
(戦慄かなの)そうそう。小遣い稼ぎをしようとしているJKにはちょうどいいぐらいのなんですよね。私は本気で稼ぎたかったんでそんなのをやっている暇はなかった。私は運営側に回りたかったから(笑)。
(吉田豪)フフフ(笑)。「私はパンツを履く側ではない。買う側だ。買って、売る側だ」っていう(笑)。
(戦慄かなの)そう。売る。それを回していたわけですよ。それを本当にずっと捕まるまでやっていましたね。
(吉田豪)はいはい。なんで捕まっちゃうんですか? そうやって上手いこと……まあ、「ブラックなビジネスをやっていた」みたいな記事なった時に誤解もあったじゃないですか。要は「体を売っていたんじゃないか?」的な誤解もあったけど、こういうような商売をしていたっていうことですね。
<書き起こしおわり>
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