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西寺郷太と吉田豪 ピエール瀧を語る

西寺郷太と吉田豪 ピエール瀧を語る SHOWROOM
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西寺郷太さんが『猫舌SHOWROOM 豪の部屋』に出演。吉田豪さんとピエール瀧さんについてトーク。宇多丸邸襲撃事件や草野球でのピエール瀧さんの話などをしていました。

(吉田豪)小島慶子キラ☆キラの話でさっきからずっと来ているコメントが「宇多丸邸襲撃事件の話をしてほしい」みたいな。瀧さんとかと一緒にね。

(西寺郷太)ああ、宇多丸邸……あれはもう本当に、僕はなんかの仕事で。番組の打ち上げだか忘年会だかに途中で行ったら、瀧さんと宇多丸さんがケンカをし始めて。というか瀧さんが先輩の……。

(吉田豪)体育会系のノリで絡んで。「宇多丸くーん!」って。

(西寺郷太)そうそう。で、水道橋博士さんと僕と豪さんと宇多丸さんと瀧さん。それで瀧さんとも僕、その頃から草野球はやっていたんですけども。本当に仲良くさせてもらっていたのってここ5、6年で。あの頃はまだそこまでじゃなかったっていうか、草野球はやっていたんだけども。3年ぐらい前に草野球のリーグを始めたんですよ。TOKYO大リーグっていう。それは瀧さんがつけた名前で。そこからは事あるごとに集まって。野球も毎週していたし。あの頃はそこまでではなかったので。それで「瀧さんが怒ってるな」って思って。そしたら「宇多丸さんに家に行くぞ!」ってなって。

(吉田豪)うんうん。

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ピエール瀧&水道橋博士 宇多丸邸襲撃事件

(西寺郷太)「おもしれー!」ってなって。でもタクシーに4人しか乗れないっていうことになって。それで俺が前の席。宇多丸さんが後ろの真ん中で挟まれて。それで博士と、瀧さんがもうあのでっかい体で出るのを邪魔するみたいな形で宇多丸さんを挟んで。それで博士はもう瀧さんが悪ノリしているのを面白がっていて。

(吉田豪)お風呂入っていたやつですよね?

(西寺郷太)あ、それは神足裕司さんの家ね(笑)。

(吉田豪)ああ、そっちか(笑)。

(西寺郷太)それは2回目です。風呂に入ったのは二度目。神足裕司さんの家に行くってなった時で。それはもう「これは番組で話せる」ってなって、赤坂からタクシー3台ぐらいで行ったんじゃないかな? でもその最初の宇多丸さんの家に行ったのは宇多丸さんが「家に絶対に人を入れないんだ」っていう話をしていて瀧さんが「俺が行ってやる」みたいになって。「来ないでくれ、来ないでくれ!」ってなって。それで、博士さんも「これは俺が乗らないと誰が乗るんだ?」みたいになって。もう、いろんな修羅場をくぐってきている人じゃないですか。それで俺がタクシーの前に乗って「おもろいなー」って思っていたら、宇多丸さんが俺にめっちゃ文句を言っていて。

(吉田豪)フフフ(笑)。

(西寺郷太)「なんとかしてくれよ! 西寺くんよー! 郷太!」みたいなことを言っていて。でも、「なんとかできるわけないでしょ!」って。

(吉田豪)「なんでここにお前まで乗っかってるんだよ?」っていう(笑)。

(西寺郷太)いや、俺がいて助かったところもたぶんあったと思うんですけども。宇多丸さんからしたら。あの2人だけだったら笑う人もいないっていう(笑)。

(吉田豪)まあね、客観的な人が1人いないと。

(西寺郷太)だけど、ともかく博士さんはもう「ピエール瀧、おもしれー!」ってなっていて。で、瀧さんはもう本当か嘘か、あの『凶悪』の時の瀧さんみたいなノリだったから。もう超怖いんすよ。まあ、笑えるんですけど。それで、「電気グルーヴとたけし軍団がふざけているのをなんでNONA REEVESが止められるんですか? 無理ですよ!」って。

(吉田豪)無理ですよね(笑)。

(西寺郷太)どう考えても。たけし軍団と電気グルーヴでRHYMESTERが挟まれていて。

(吉田豪)それでRHYMESTER、勝てるわけもないし(笑)。

(西寺郷太)これは俺、楽しむしかないから。そんで、宇多丸さんが逃げるように家に帰って。それが夜の2時ぐらいで。そしたら瀧さんが家の前ででっかい声で「宇多丸くーんっ! うーたまーるくーんっ!」って。それで博士さんも「宇多丸くぅーん!」って2人で言っていて(笑)。それで「静かにしてくれよ……」って宇多丸さんが言って、家の中にみんなで入ったんですよね。まあ、こういう感じの家だったんですけどね。もうCDとかがいっぱいあって。そしたらそこに瀧さんがダイブして。

(吉田豪)フフフ(笑)。独身時代の宇多丸邸に。

(西寺郷太)そう。あの頃の。スニーカーとかいっぱいあって。それで、「もう帰ってくれよ……」みたいになって。「スニーカーあげるから……」みたいになって。「あ、本当? くれんの?」って瀧さんがなって。それで割とすぐに帰ったんですけども。その時、帰り道が同じだったから瀧さんと2人でタクシーに乗ったんですよ。それもね、僕が瀧さんと2人きりになったのってその時だけなんですよ。いつもは他に野球のメンバーとかがいるから。それで、「郷太くん」って。急に真面目になって。「1曲、ヒット曲をがんばって作りな。俺も『Shangri-La』があって助かったから」って。

(吉田豪)そういうアドバイスを?(笑)。

(西寺郷太)10年前にね。それで「郷太くん、もうちょっと待っていたら郷太くんとかNONAを好きだっていう若者が番組を持ったり、編集者になったり、テレビ局のディレクターになったりする時代がもう少ししたら来るから。そしたら『郷太さんとやるのが夢でした』ってなるよ。俺はもうこの何年か、そういう感じだから。かならず来るから」って。

(吉田豪)「ラジオ、聞いてました」っていう人たちが支えてくれるっていう。

(西寺郷太)そう。「ラジオ、聞いてました」って。まさに「キラ☆キラを聞いてました」っていう人がいま、いっぱいいるんですよ。だから僕、いま連載10個やっているんですけど、断れないんですよね。みんな「聞いてました」って言ってくれるから。で、瀧さんのあの時のアドバイスって「ああ、いいことを言ってくれたな」って思うんですけども。マジで逮捕された時にはびっくりして。僕、勝手にですけど、そういうのとは全然縁がない人だと思っていたので。なんて言うんだろう? 「真の天才はこの人だ」って思っていて。なぜなら、野球をするじゃないですか。俺、ピッチャーなんですよ。あの人だけ、マジでどこに投げても打たれる気がするんですよ。

(吉田豪)へー。

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どこに投げても打たれそうな気がする

(西寺郷太)草野球で10年以上ピッチャーをやっていていっつも打者と……僕、めちゃくちゃ球が遅いんですけど。みんな打者は「打ちたい!」って思っているんですよ。100人いれば100人、1万人いれば1万人。当たり前ですけども。それで、あまり打てない人たちはだいたいフォアボール狙いで来るんですよね。それでちょっと揺さぶったりして。それでもフォアボールででも塁に出てやろうみたいな。チームのメンバーでも下手な子とかはそういうことをするんですけども、瀧さんだけは打つ気があるのか……なんというか、どこに投げても打たれる気もするし。

(吉田豪)うん。

(西寺郷太)で、俺の立場としてはフォアボールがいちばんつまらない。朝からみんなで集まって野球をやっているんだから、打たれるにせよ、抑えるにせよ、それは面白いんですよ。だけど、フォアボールになるとつまらない。だけど、瀧さんには投げるところがないんですよ。「この人、全部打ちそうな気がする」って。なんか目の奥に空洞、宇宙みたいなのがスーッと広がっていて。「怖っ!」っていう。それがもう唯一、瀧さん。まあもともと運動神経がよくて、野球もすごい上手でっていうのもあるんですけど。なんか、「俳優とかもこういう感じでやっているんだろうな」って思っていて。つまり……。

(吉田豪)人間力でだいたい行けちゃう。

(西寺郷太)さっきの、いちばん最初に話した歌に感情を入れるからつまらなくなるみたいなのの打者版で。スッといて、絶対に打たれるんですけど。でも、抑えることができるとめっちゃ嬉しいし。だから瀧さんは本当に……わからないですよ。昔から知っている人で、「そんなのは知っていたよ」っていう人もいるかもしれないけども、俺は全く。まあ「20年前にドイツで……」とかだったらわからないけども。

(吉田豪)仕事場で会ってる人は全然わからないですよね。

(西寺郷太)少なくともこの10年ぐらいの瀧さんはああいう人だし。逆に、なんというか変なプロモーションになっているというか。「普通に暮らせるじゃん」みたいな。というか、僕なんかは「薬物をやったらボロボロになって死ぬ。周りも迷惑して……」みたいなイメージがある世代だから。

(吉田豪)「体力があると意外となんとかなるのか?」って(笑)。

(西寺郷太)あれ、逆効果なんじゃないかっていうか。周りの人が嘘をついているとかってこともなくて。だけど、まあ瀧さんは本当に僕も超大好きで。

(吉田豪)まあ、嫌いな人はいないですよ。

(西寺郷太)瀧さんに幸せにしてもらった人はいっぱいいて。まあ今回の件で迷惑を被った人もいるとは思うけども。なんか瀧さんと友達だったりとか仲良かった人は……もう道でもめっちゃよく会っていたんで。瀧さんと会うと、その1日がちょっと嬉しいんですよ。チャリ乗っていたら向こうから瀧さんが歩いてきて、「おう、郷太くん!」とか。「西寺くん! 今度また野球で会おうね!」みたいな。そういう先輩で、なんか自慢の人が俺の中での瀧さんだったので。

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自慢の先輩

(吉田豪)音楽界でもそうだし、サブカル界でもそうだし、あの空気感の人は少ないですからね。あの天性のアッパーな体育会系な感じ。場を明るくする人というか。

(西寺郷太)そうそう。で、去年の8月に草野球の審判の伊東さんっていう、もうずんぐりむっくりの、白雪姫の小人みたいなおっちゃんがいて。運動神経がよくて、ずっと水島新司さんのチームでサードかショートかをやっていたような人で。ずんぐりむっくりだけどめちゃめちゃ野球が上手いおっちゃんがいたんだけど、その人がもう60代後半だかになって、さすがに野球をするのはやめて、審判になったんですよ。で、俺らのTOKYO大リーグでいっつも審判をしてくれていて。で、その人はストライクゾーンが広い人で。「草野球だからフォアボールばっかりになってもつまらないから、ちょっとボールっぽいのでもみんな、打とうよ」みたいな人だったんですよ。

(吉田豪)うんうん。

(西寺郷太)で、俺はそれにすごい助けられていて。まあ、いまは結果、助けられていなかったっていうこともわかったんだけども。みんな、「伊東さんは郷太くんに甘い」って言っていて。俺の球、すごい山なりなので。でも、みんなすごく伊東さんのことを好きで。審判なんだけども、TOKYO大リーグの忘年会を三宿WEBとかでやると、その人は来てくれたりして。

(西寺郷太)で、家族の関係とかなにも知らなかったんだけど、実は身寄りがなかったらしいんですよ。それで野球だけが好きなおじさんで。もう野球の話をしているのが大好きみたいな。それで独り身でアパートに住んでいて。草野球の審判って結構いいお金がもらえるんでそれで暮らしていたらしいんですけども。その方が去年、暑すぎて。たぶん熱中症なんだと思うんですけど、急に亡くなっちゃったんですよ。

(吉田豪)うん。

(西寺郷太)それで、三宿WEBのナガサワタケシさんっていう僕も本当に世話になっている先輩……その人も三宿WEBのチームがあって。ピエール瀧さんのピエール学園。僕のところのサンキング。あとはレピッシュドンドンっていうMAGUMIさんのチームとマキタスポーツさんのマキタ学級。マキタさんは来ないんですけども。まあ、そんな感じでTOKYO大リーグっていうのをやっていたんですけど。それで、いちばんのリーダーが瀧さんで二番手がナガサワさんで三番手が俺みたいな感じだったんですよね。

それでナガサワさんが店とか貸してくれたり、いろいろ考えてホームページとか作ってくれて。それで瀧さんが名前を決めたり、「みんなでやろうぜ!」って。それで瀧さんが「伊東さんってどうなったの?」みたいなことをみんなに言ってきたら、身寄りがないから世田谷区で火葬されたと。家族とも全く連絡が取れないし、何十年か会っていないから。妹さんだか弟さんがどこかにいたけど、「もう何十年も会っていないからいいです」みたいになったという。

(吉田豪)受け取り拒否みたいな。

(西寺郷太)その時、瀧さんが「郷太くんさ、お経を読めるんだよね?」って言って。

(吉田豪)そうか。そういう血筋だから。

(西寺郷太)僕、弟はお寺の本職になったんですけども。俺は本当、家業を手伝っていただけで。ただ、「まあ読めるは読めますよ」って言って。そんなの、本来は絶対にダメだと僕は思うんですけども。ブラックジャックみたいなもんで。

(吉田豪)闇医者だし(笑)。

(西寺郷太)闇医者だし、ヤブなんですけども。ものすごい。ただ、ちっちゃい頃からオヤジの手伝いでものすごい数のお経は読んできたんで。それは僕にとってはバイトだったんですよね。お経を読んでお小遣いをもらって、それでドラムマシーンとかレコードを買ったりしていたから。それで弟はちゃんと勉強をして、いまはもう西寺阿楠師ってなっていて。いろんなところでしゃべれるんですよ。で、そのやろうって言っていた日は弟がダメな日だったんですよ。それで「三宿WEBでお葬式をやってあげようよ」ってなって。

(吉田豪)おお。

(西寺郷太)それも、僕が勝手に「俺がやりますわ」って言ってやるようなことではないと言うか。「俺、お経読みますんで」っていうのはおかしいっていうか。でも瀧さんが「伊東さん、たぶん俺たちがやったら喜ぶと思うよ。誰もやらないんだろう?」って言って。それで伊東さんの写真を飾って。審判をしている写真をみんなで探して。瀧さんがここにいて、僕が……うちは浄土真宗なんですけども。親鸞聖人の。で、伊東さんは何宗か、わからなかったんですけど。

(吉田豪)そりゃそうだ。

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亡くなった草野球の審判の方のお葬式をする

(西寺郷太)「だけど、もういいですよね? もうこうなったら」って。それで瀧さんが「郷太くん、やってあげてくれない?」って言うから。それでお経を読んだんですけども。後ろに草野球のリーグのみんなが集まって。それで号泣しているやつとかもいて。それで終わったら瀧さんが「郷太くんのお経、だんだんとテンポが早くなっていったね」って言うから「あまりにも長いから、ちょっとラジオエディットしました」って俺が言って。本当にやると10何分なんですけど、みんな座っているわけでもないし、みんなも形としてやるからっていうことで。で、もう俺は大事なところの「南無阿弥陀仏」とかをエディットしてやったんですけども。「やっぱりテクノの人だな」って。「テンポアップしてたね」って言われて(笑)。

(吉田豪)フフフ(笑)。

(西寺郷太)「いや、意図的にテンポアップしたんですよ」っていう。そんなこともあったので、だから僕は瀧さんが逮捕されたりなんやかんやなった時に「伊東さん、瀧さんを助けて! あんなことをしてくれる人、いないよ!」って俺は思っていたんで。だからまあ、また草野球で瀧さんが戻ってきてくれると俺は思っていて。ピエール学園も瀧さん抜きでずっとやっているから。だからまた野球をしたいなっていうのが……音楽は全く絡んでないんで。ミックスしている兼重哲哉っていうのは同じなんですけども。瀧さんは本当に、そういうエピソードもある人でしたね。

(吉田豪)ちゃんとしたいい話もある人。

(西寺郷太)うん。いっぱいありますよ。

(吉田豪)(コメントを見て)「さっさと逃げた吉田豪」ってありますね。たぶんそのキラ☆キラの打ち上げの時ですね。

(西寺郷太)ああ、あの時か。なんででしょうね。でもタクシーに乗れないから……あ、帰ってましたね?

(吉田豪)帰ってました。僕はもう周りの酔っぱらい具合を見て適当に帰るっていうタイプなんで(笑)。

(西寺郷太)たしかに。

(吉田豪)でも残った方が面白かったかもしれない。

(西寺郷太)でもあの後ね、宇多丸さんもそれこそ結婚されたり、いろいろと変わって。うん。

(中略)

(西寺郷太)(コメントを見て)「優しいな」って。そう。瀧さん、優しいんですよ。でもまあ、瀧さんがいてくれたからそうなった人って俺、本当にいっぱいあるエピソードのひとつだと思うんで。だからまあ、大丈夫ですよ。瀧さん。うん。

<書き起こしおわり>

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