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モーリー・ロバートソン ドナルド・トランプ「Enemy of the People」発言を語る

モーリー・ロバートソン ドナルド・トランプ「Enemy of the People」発言を語る 水曜日のニュース・ロバートソン
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モーリー・ロバートソンさんとプチ鹿島さんがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』の中でドナルド・トランプ大統領の「Enemy of the People」というツイートの意味について話していました。

(モーリー)このコーナー、半分以上がトランプ大統領のツイートに向けられていくんですけども。今回も常連と化したトランプ大統領、ご多分に漏れず7月19日のツイートを解析してみたいと思います。こちら、どうぞ。まず英語で読み上げてみましょう。

(モーリー)「ロシアとのサミットは大成功だよ!」って。で、ここで注目したいキーワードがあるんですね。この前はフェイクニュースメディアっていう話をしました。大統領本人がそれまで信憑性があったアメリカの大メディアを「インチキニュース、フェイク」って呼ぶことがいかに民主主義にダメージがあるか?っていうことはもう議論済みなんですけど、今回注目したいのは「Enemy of the People」という言い方なんですね。

(プチ鹿島)うん。

(モーリー)これ、実はですね、「民衆の敵、人民の敵」という意味なんですけど、ソ連の時代にこういう言葉がよく使われたりしたんですよ。中国など、いまも共産圏とか独裁政権の中で好んで使われる言葉だったりするのね。で、もともとの「Enemy of the People」なんですけど……あ、その前にこれ、日本語訳を見てみましょうか。「ロシアとの首脳会議は民衆の敵であるフェイクニュースメディア以外にとっては大成功だった。二度目の会合を楽しみにしている。私たちはたくさんのことをスタートすることができる。テロ抑制、イスラエル安全保障、核……」という風に続いていくわけですけども。この「民衆の敵・Enemy of the People」っていうのはもちろん独裁政権が好んで使う言葉でもあるんですが。「裏切り者」っていう意味ね。

(プチ鹿島)うん。

(モーリー)ところがこれ、アメリカの知識層にとってはひとつ、別の意味があるんですね。これはね、中学・高校で私学とか結構グレードの高いアメリカの学校でみんな勉強するんですけど。ノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセン。『人形の家』とかを書いた人なんですけど、その人の『民衆の敵』という戯曲がありまして。その中では、ある進歩派のお医者さんが地元の川に毒を流している工場があるので、その工場を移転させる運動を始めたて街の集会をやる。そうすると、みんな既得権があったり工場に雇用されていたりするので、「うるせえよ! なにが公害だ。俺たちはこれで食べているんだ!」って言って彼が民衆の敵扱いをされてしまう。で、最後にはみんな公害の毒で苦しむみたいな、そういう流れなんですよ。

(プチ鹿島)ああー。

(モーリー)だから要は心ある人が声を上げても、いわゆる民衆の愚かさなり既得権にがんじがらめになった結果、正義が抹殺されてしまうと問いかける問題作をイプセンが作ったのね。だからその心ある人が真実を語っているのに、それを聞きたくない群衆がそれを抹殺してしまうという、そういう物語なんですよ。これをトランプ大統領が自分で、「フェイクニュースメディア!」って言ってメディアを弾圧する側に立っている人が「メディアによって被害を被っているのは真実を語っている俺とプーチンなんだ!」って言っているんですよ。

(プチ鹿島)ああー、なるほど(笑)。

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「真実を語っている俺とプーチン」

(モーリー)自分が被害者だという、すごいそのねじれが構造の中にあったりするわけよね。それで、要はこういうことをやっている最中、トランプさんのツイートと同じ19日にロシアの外務省が同じ日付でこれをアップしたんです。この方、若い女性なんですけども、マリナ・ブティナさんといって、この前ちょっとお話をしました。スパイ容疑で逮捕された人。

(プチ鹿島)うんうん。

(モーリー)全米ライフル協会に近づいていた工作員の容疑をかけられている女性なんですね。で、この女性の素性なんですけど、こういう方です。銃の所持推進の活動家として全米ライフル協会(NRA)との関係を築き、アメリカ国内でのスパイ活動の疑いがあった人なんですね。で、今月の16日に逮捕されて、その3日後に「#FreeMariaButina」っていうのをロシアの政府・外務省がTwitterでそのハッシュタグを広めているという。

(モーリー)注目したいのはこのツイートがアップされた周辺の出来事。こちらです。日付をみるといろんな怪しさが出てきます。16日に米露首脳会談にぶつけるようにアメリカの政府がマリナ・ブティナの逮捕を公表しました。そのままシレッと米露首脳会談がありました。そして、その3日後。トランプさんがTwitterに「首脳会談は大成功だ!」と投稿したのと歩調を合わせるかのようにロシア外務省がこの「マリナ・ブティナを解放しろ!」っていう風にやったんですけども。結局、この日付っていうのはロシアはトランプが首脳会談の大成功をアピールする中でやっているわけですよ。っていうことは、真の民衆の敵はトランプさんを攻撃するメディアと、下手をするとFBIとかアメリカの情報機関もこれはアメリカの国民を裏切った別の陰謀政府であって、そこに対してトランプさんが真実を語って戦ってアメリカを取り戻そうとしているっていう、そんな真実の犠牲者であるトランプさんを我がロシアは応援します!っていう超ねじれた感じ。で、マリナ・ブティナについてはその後、もっと情報が出てきました。彼女はトランプさんが立候補する何年も前からアメリカに潜入していて、右派系共和党のいろんな組織に近づいています。

(プチ鹿島)うん。

(モーリー)そしてそこでポストを得るために、場合によってはそこの関係者に色仕掛けをしたりしているんですね。さらに彼女はアメリカのNRAを熱く支持している人、銃規制反対派の人たち、福音派も結構重なっている。キリスト教のプロテスタントの熱烈な信者であるということで、彼女は福音派右翼ラジオ番組に出て「ロシアの人たちもあなたたちに習って応援しています。そして私はロシアでNRAを作りたい。ロシアで銃を持つ自由を広げたいんだ!」って言っているわけですよ。それを時の福音派やNRAの関係者が「素晴らしい! 私たち共和党右派の考え方をロシアの人までもが応援してくれている! 世界が褒めた私たち!」みたいにお花畑になっちゃったの。

(プチ鹿島)うんうん。

(モーリー)でもよく考えてみて。ロシアのプーチンが独裁の社会の中でどうやって民衆が武装蜂起を可能にする銃を持てるの? おかしいでしょう? それを共和党の人たちは考えなかったの?っていうことになって、日本語で私はさんざんサヨクお花畑っていう言い方をしていましたけども。この場合、改めて言わせてもらいましょう。アメリカのウヨクお花畑がきれいなお姉さんに籠絡されましたー!

(プチ鹿島)アハハハハハッ!

(高橋茉莉)おそロシア(笑)。

(モーリー)おそロシア!っていうことですね(笑)。

<書き起こしおわり>

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