モーリー・ロバートソンとプチ鹿島 SNS時代の批評のあり方を語る

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モーリー・ロバートソンさんとプチ鹿島さんがBSスカパー!『水曜日のニュース・ロバートソン』の中でSNS時代の批評のあり方について話していました。

批評について: 芸術批評の哲学

(プチ鹿島)どうもどうも。こんばんは。よろしくお願いします。

(モーリー)もう春になりましたけども。

(プチ鹿島)おかげさまでモーリーさん、この番組は今年度、ラストの放送となります。

(モーリー)ねえ。本当に寂しい限りで。みなさん、どうも長い間ありがとうございました。

(プチ鹿島)いやいや、1年間無事に終わったんですから。

(モーリー)ああ、無事に終わったの? よかったー!

(プチ鹿島)フハハハハハハッ!

(モーリー)つなげられそうみたいな。そんな感じですよね? さて、もう最近ですね、やっぱりメディアの中で「ちゃんとした批評はあるのか?」みたいなのがよく、いろんな局面で出てくるじゃないですか。

(プチ鹿島)僕、今日面白い記事を読みましたよ。「辛口批評が成り立たない時代」っていう。それはファッションブランドの話なんですけども、ファッションブランドって辛口批評をブランド側が嫌がって、そういう人はもうファッションショーには招かなくて。むしろSNSでいま、誰でも発信ができるじゃないですか。

(モーリー)まあ、特にインスタでね、読モとかやっていてすごい発信力を持っている人たちっていますよね。

(プチ鹿島)いわゆるインフルエンサー。褒めてくれるインフルエンサーを優先的に招くっていう。

(モーリー)で、その人たちはプロじゃないし、それで食べているわけじゃないから、批評に対する当事者意識とか社会に対する責任みたいなものが薄かったり。プレゼントとかをあげたりしようものなら、もう大喜びで書いちゃいますよね。

(プチ鹿島)そう。だからそういうのは当然、SNSを利用するっていうのはいいんですけど。なんかプロの批評がいらない……面倒くさいことはちょっと言いづらくなるみたいな。そういうのってファッション業界だけじゃなくて、いろんなところに通じるのかなって思いますけども。

(モーリー)そうですね。たとえば批評がネットとか、たとえばユーザーによるレビューのアグリゲーターみたいなところに取って代わられてしまうっていう現象がありますよね。そうすると、今度はお金を払って星を1個上げるっていう事件もこの前あったし。だけどね、実は批評そのものが、いわゆるメインストリームの出版業界とか新聞、メディアの中で多少形骸化しているっていう話も聞くんですよ。

(プチ鹿島)なるほど。

(モーリー)たとえば私の妻。舞台に立ってミュージカルにいろいろ出ています。そうすると、業界内で最近、ある噂が立ちました。ものすごくいい舞台でソールドアウトなのに、前の方に座っている人たちが横一列、お年寄りばかりでみんな寝ていたという。

(プチ鹿島)どういうことですか、それは?

(モーリー)だからスポンサーの友達でチケットをもらった商店会の人なのかな? どんなにみんなが拍手をしていても寝ているっていう。で、あとでわかったのは、お偉いさんの人たちだったの。批評家のお偉いさんたちが。それを新聞とかで書いているらしいんだけども。

(プチ鹿島)演芸とか演劇の評論家とか。文化欄とかありますもんね。

(モーリー)でもね、どんなに感動的なものでもとりあえず来て、寝て。あとでもらったチラシから情報を書き写して記事を書けばいいっていう。そういう形骸化した批評の一角もあるのではないか?っていう。まあそういう噂でとどめておきますけども。

(プチ鹿島)でもモーリーさん、いまはまだ救いがあるのは、それを今度は「いや、お前ら寝てたじゃねえか!」って演者側が反撃をできるんですよね。

(モーリー)演者側が写真をこうやって、歌って踊りながらパシャッて撮ったやつが出てきたらどうなるんだろうね?(笑)。

(プチ鹿島)うんうん。だからそういう意味では発信がお互いにあるっていうのはいいんですけども。なんかもう面倒くさいのは避けて自分たちから発信して、自分たちを褒めてくれる人たちだけでワイワイやろうよっていうのは、それはそれで……。

(モーリー)いや、それは問題じゃないですか。ところがそれ、ネットがある前から、もう20年以上前の話なんですけども。私、深夜ラジオをやっていた時、その時のインフルエンサーじゃないですか。

(プチ鹿島)読モ時代ね。

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20年前のモーリーの体験

(モーリー)モーリーが深夜のJ-WAVEで読モをやっていた時期に私や業界の人たちがまとまってレコード会社のお金で香港へアゴアシ付きで呼んでもらったんですよ。で、そこでそのレコード会社が売り出したいいくつかのDJ系、クラブ音楽。まだEDMとかが流行っていなかった頃。それがまだ新しかったんで、それをとにかく褒めてほしくて私たちは歓待されたんですね。そうすると、そこに行った人たちは様々な業界……音楽ライターも含まれていたと思うんだけど。みんな、帰ってきてべた褒めするわけ。

(プチ鹿島)まあ、そりゃそうですよね。だって飛行機に乗せてもらって、美味しいものを食べさせてもらって。

(モーリー)恩を仇で返せないじゃないですか。だからそういう「握らせる」っていうことは昔からあるから。それって結局、批評にあたるものを飼いならしているわけじゃない? だから別にある意味、なにも変わっていないという側面もあったりするわけですよ。

(プチ鹿島)だからこうなると、もう何周もして。じゃあもう、なんの利益も……インフルエンサーでもないけど、淡々と書く普通の人の発信とかの方が信用ができたりするんですかね。

(モーリー)で、その「普通の人の発信」っていうのが次第に陰謀論が入ってくる。ヘイトが入ってくる。事実じゃないことがそこに入ってくる。

(プチ鹿島)ああ、ヤバい、ヤバい(笑)。

(モーリー)ソースは「ロシア・トゥデイ」だったりするってことがあるわけですよ。で、たとえばシリアに関して、メインストリームのメディアとは真反対のことを書き始めるとか。だからこそ、本当に現場に行った人の意見が必要なの!

(プチ鹿島)そうですね。じゃあ、この番組(ゲスト:安田純平さん)を見てください。

<書き起こしおわり>

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