高橋芳朗・古川耕・森田秀一 宇多丸入門講座

いとうせいこう『アフター6ジャンクション』略称「アトロク」を提案する アフター6ジャンクション

高橋芳朗さんと古川耕さん、そして雑誌BUBKA編集長の森田秀一がTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で初心者向けの宇多丸講座を開催。宇多丸さんのパートナーを務めるTBSアナウンサー宇垣美里さん、日比麻音子さん、宇内梨沙さん、山本匠晃さんに宇多丸さんの功績について紹介していました。

(高橋芳朗)では、先週に引き続きここからお送りしますのは、みなさんにRHYMESTER宇多丸さんのことを本人がいない間に知っていただくための授業を行います。今夜は先週を踏まえた上で、宇多丸としての功績を更に学んでいこうと思います。全体は二部構成です。第一部はRHYMESTER、そして宇多丸の多岐に渡るヒップホップ外活動。第二部は宇多丸の音楽以外の活動ですね。じゃあ、さっそく行ってみましょう。第一部、RHYMESTER、そして宇多丸の多岐に渡るヒップホップ外活動。まず、前回のまとめから話させていただきます。

(一同)はい。

(高橋芳朗)先週のRHYMESTER入門パート1の要点をまとめますと、ポイントは2つ。ひとつはRHYMESTERは日本にヒップホップを根付かせるための活動を続けてきた。もうひとつは、RHYMESTERはヒップホップに対する偏見と戦ってきた。「チェケラ」的な偏見と戦ってきたという。

高橋芳朗・古川耕 RHYMESTER入門講座
高橋芳朗さんと古川耕さんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で初心者向けのRHYMESTER講座を開催。宇多丸さんのパートナーを務めるTBSアナウンサー熊崎風斗さん、日比麻音子さん、宇内梨沙さん、山本匠晃さんにRHYMESTERの...

(宇垣美里)ああ、胸が痛い、胸が痛い……(笑)。

(高橋芳朗)フハハハハハッ! で、この2点を踏まえてRHYMESTERが積極的に行ってきた活動は何かと言いますと、ヒップホップ以外のフィールドでヒップホップをプレゼンテーションすることですね。今日はここに焦点を当ててみたいと思います。先週も説明しましたけど、RHYMESTERは2台のレコードプレーヤー、ターンテーブルを駆使したヒップホップの割と伝統的なスタイルのライブパフォーマンスをいまだに実践しているんですね。で、それは世界的に見てもかなり稀有なケースだという話をしましたけども。

(山本匠晃)ええ。

(高橋芳朗)で、そういう古くからの伝統に忠実なスタイルを貫きながらも、なおかつ偏見と戦っていくとなると、ともすれば閉鎖的になっていってもおかしくないところもあるんですけど、そこをむしろRHYMESTERはヒップホップを外に拡張する試みを果敢に行ってきたんですね。で、もちろんそれは日本にヒップホップを根付かせたいとか、ヒップホップに対する偏見を払拭したいとか、そういう狙いもあったと思うんですけども、ヒップホップ以外のフィールドに飛び出していくことでRHYMESTERが何を目論んでいたか?っていうと、自分たちの音楽の強度を高めることなんですね。

(山本匠晃)強度?

(高橋芳朗)ヒップホップミュージックの強度を高める。音楽的にもっと強いものにしていかなくちゃいけないっていうことですね。だから、ヒップホップ以外のフィールドに打って出ていくと言っても、外の世界に迎合するような感じではなく、自分たちが長いキャリアをかけて培ってきた土台をしっかりと維持したまま、そこに新しい環境で得た新しい要素を加えていくような感じで自分たちの音楽をまたさらにレベルアップさせていくっていう感じですかね。

(宇内梨沙)進化させながら定着させていくっていう感じですかね?

ヒップホップ外に打って出るRHYMESTER

(高橋芳朗)そういうことですね。素晴らしいですね。はい。で、そうやって自分たちの音楽の強度を高めていくこと。ヒップホップシーンの外でも戦える力をつけていくことが結果的にヒップホップを広めることにもつながるし、偏見を取り払うことにもつながっていくということですね。アナウンサーのみなさんもでも、いわゆるアナウンサーじゃない仕事とかもやるじゃないですか。やること、結構多いですよね。それこそ、社交ダンスをやったり。

(山本匠晃)はい。

(高橋芳朗)なんか一日署長みたいなのをやったりとか。

(山本匠晃)この前、日比アナウンサーやってましたよね?

(日比麻音子)やってましたね。赤坂でピンクの車に乗ってパレードするっていう。

(宇垣美里)たしかにアナウンサーっぽくないですよね。

(高橋芳朗)ミニオンみたいな格好をして踊ったり。

(宇垣美里)そうですね。Paravi PR大使として、アイドルのような格好をしていましたけども。

(高橋芳朗)でも、そういうのが結構アナウンサー活動の力になったりすることもあるじゃないですか。まあ、同じようなことだと思うんですけどね。で、RHYMESTERがはじめて大々的に、意識的にヒップホップフィールド外に出ていった作品が2002年のリリースした『ウワサの伴奏~And The Band Played On~』という作品になります。これはね、言ってみれば異種格闘技戦という感じですかね。2001年に出した『ウワサの真相』っていうアルバムがあるんですけど。

そこの収録曲をいろんなジャンルのバンドを招いてセルフリメイク、再演したというちょっと企画色の強い内容のアルバムなんですけども。基本的にはターンテーブルのライブにこだわり続けてきたRHYMESTER、この『ウワサの伴奏』でのバンドセッションによって新しいリスナーを開拓することに成功しつつ、RHYMESTER自身の音楽的な引き出しもそれによって劇的に増えたという経緯があります。じゃあちょっとここで『ウワサの伴奏』から1曲紹介したいんですけども、『肉体関係 part2 逆featuring クレイジーケンバンド』という曲です。

(宇内梨沙)「逆featuring」?

(高橋芳朗)ねえ。ちょっと面倒くさいっすよね(笑)。クレイジーケンバンドの『肉体関係』っていう曲をRHYMESTERが新たにラップを加えたカバー曲なんですけど、ゲストにそのオリジナルの作者でありパフォーマーであるクレイジーケンバンドが参加していることで「逆featuring」という非常に面倒くさいクレジットが……これで説明されているかどうかも怪しいですけどね。

(山本匠晃)たしかに。こういうスタイルもあるんだっていう。

(高橋芳朗)でも、チャート的にはRHYMESTERのキャリア最大のヒット曲です。後の活動にも大きな影響を与えた曲なんで、ちょっとじっくり聞いてください。RHYMESTER『肉体関係 part2 逆featuring クレイジーケンバンド』です。

RHYMESTER『肉体関係 part2 逆featuring クレイジーケンバンド』

(高橋芳朗)はい。RHYMESTER『肉体関係 part2 逆featuring クレイジーケンバンド』。2002年の作品を聞いていただきました。なんか、宇多丸さんがBUBKAさんで連載をしているアイドル時評「マブ論」の題字を?

(森田秀一)そうなんですよ。このタイミングで宇多丸さんが「せっかくだから横山剣さんに題字を書いてもらいたい」って言って。で、お願いしたらもうマジックで殴り書きしたようなやつがFAXで送られてきて(笑)。

(高橋芳朗)でも、すごいかっこいいですよね。

(一同)かっこいい!

(森田秀一)かっこいいですよね。で、それからもう15、6年使わせてもらっているんですよ。たぶん本人も忘れていると思うんですけど。

(古川耕)へー、そうなんだ。知らなかった。

(高橋芳朗)だからこういう音楽活動がね、そういう文筆活動にも波及してるっていうのがなかなか面白いですけども。で、話を続けます。この『肉体関係 part2』が入っている『ウワサの伴奏』のリリースタイミングがすごい絶妙だったんですね。というのも、これは2002年のリリースですけど2000年、2001年ぐらいから日本国内でロックフェスがすごい盛んになってきたんですよ。たとえばROCK IN JAPAN FESTIVALが現在の3日間開催になったのが2001年。で、年末のCOUNTDOWN JAPANがスタートしたのが2003年。そういう中で、こういうヒップホップ以外のフィールドも視野に入れた活動をRHYMESTERが始めたことで、非常に歓迎されたというか。フェスの出演が急増したんですね。RHYMESTERは。

(日比麻音子)へー!

(高橋芳朗)で、ロックフェスの常連になったことによってRHYMESTERはヒップホップグループとしてどんどんタフになっていきます。当然、ロックバンドがズラッと並ぶロックフェスはヒップホップアーティストにとってはめちゃくちゃアウェーなんです。ただ、それがRHYMESTERがね、アウェーにめっぽう強いんです。「RHYMESTERはアウェーで見て!」って言いたくなるぐらい。こんなことを言うと、ワンマンに人が入らなくなっちゃうけど。でも、アウェーでのRHYMESTERの試合巧者ぶりは見事ですね。

(古川耕)それはね、アウェーほど燃えるし、ヒップホップのいちばんオーセンティックな、原始的なスタイルをやっているからこそ、いろんなスタイルが集まるフェスで活きるというか。周りの人も「ああ、これがヒップホップなのね」ってわかりやすいっていうのもあるんですよね。だから彼らは非常にフェス、アウェーを得意にしていますね。

(高橋芳朗)ヒップホップの特性をだから全面に押し出すんですよ。宇多丸さんも「いま、2台のターンテーブルだけで俺たちはやっているんですよ!」っていうことを執拗にオーディエンスにアピールするんですね。そうすると、ロックバンドしか普段は見ていないようなファンとかもめちゃめちゃ盛り上がる。面白がるんですね。

(宇垣美里)なるほど。

(日比麻音子)タフですねえ。

(高橋芳朗)そうそう。そこでね、割とRHYMESTERはどんどん力をつけていったなっていう感じがしますね。で、それに加えてRHYMESTERのパフォーマンス自体もある意味ロック的なんですよね。なんかこう、山場とか盛り上がり場所をすごいわかりやすく作るようなステージングなんで、ロックファンでも比較的入りやすい。

(宇垣美里)なるほど。盛り上がるところがわかれば、どこで飛べばいいのかわかりますもんね。

(高橋芳朗)そうそう。「ここで飛んでください」っていうのをちゃんとMCでレクチャーするんですよね。で、こういう感じでロックフェスに頻繁に出場するようになって、RHYMESTERにロックバンドやロックアーティストとの共演オファーがすごい増えていくことになるんですけども、その中で大きな到達点というかポイントになったのが忌野清志郎さんと共演した『雨上がりの夜空に35』。これ、2005年の作品なんですけども。これ、清志郎さんが在籍していたRCサクセションの代表曲『雨上がりの夜空に』の発売35周年を記念したヒップホップアレンジのセルフカバーで、RHYMESTERがプロデュースとラップで参加しています。清志郎さん、わかりますよね?

(宇内梨沙)もちろん、はい。

(高橋芳朗)『雨上がりの夜空に』も聞いたこと、ありますか? あ、じゃあ話が早い。だから、日本のロックでも屈指の名曲『雨上がりの夜空に』のヒップホップリメイクなんて、まあめちゃくちゃ難易度が高い。できればやりたくない……(笑)。

(日比麻音子)どアウェーっていうことですよね。

(高橋芳朗)っていうような試みだったと思うんですけど、RHYMESTERは素晴らしい結果を導き出していますので。ちょっと聞いてみましょうかね。忌野清志郎さんで『雨上がりの夜空に35 feat. RHYMESTER』です。

忌野清志郎『雨上がりの夜空に35 feat. RHYMESTER』

(高橋芳朗)はい。忌野清志郎さんで『雨上がりの夜空に355 feat. RHYMESTER』。2005年の作品を聞いていただきました。いかがですか?

(日比麻音子)かっこいい。

(宇垣美里)かっこいいです。

(宇内梨沙)両者の良さが際立って。

(高橋芳朗)みんな「こうなるんだ」「できちゃうんだ」みたいに言っていましたけども。清志郎さんとコラボしてこれを成立させているのもすごいけど、当時のフェスで戦ってきたテンションみたいなのがこの曲のアレンジからちょっとなんとなく伝わるんじゃないかなと。アリーナ仕様のちょっとロックっぽいアレンジでね。じゃあ、これに続きまして今度はRHYMESTERじゃなくて、宇多丸さんのソロアーティストとしての課外活動を何曲か聞いてもらいたいと思います。まずは三浦大知さんと共演した『No Limit』という曲。2006年の作品ですね。三浦大知さん、2005年にソロデビューして、ここにきてようやく……ここ1年ぐらいですかね? 本格ブレイクした感じがありますけども。

(宇内梨沙)本当にそうですね。

(高橋芳朗)宇多丸さんは彼がFolder時代……Folderはわかりますか?

(宇垣美里)わかります。

(高橋芳朗)9才ぐらいの頃からもうその実力を評価していて。実は三浦大知さんと宇多丸さんの出会いには僕も絡んでまして。1998年当時、僕はヒップホップ雑誌の編集部に在籍していたんですけども、そこでFolderのメンバーとヒップホップアーティストの座談会みたいな企画を立てたんですね。で、そこのヒップホップアーティストの1人として宇多丸さんに入ってもらったんですよ。

(一同)へー!

(古川耕)おじさんと子供たちみたいな感じの……。

(高橋芳朗)そうそうそう。

(宇垣美里)どうしてそのコラボ企画を? その化学反応を見たかったっていうことですか?

(高橋芳朗)まあ、僕と宇多丸さんが当時からFolderの大ファンでですね。アハハハハハッ!

(古川耕)ブラックミュージックとかヒップホップの専門誌から見てもFolderというのはとても素晴らしいグループなんで。もう周りで熱狂している人がいっぱいいたんで、これはぜひ対談というか座談会をやるべきだっていうことで。当時、彼らは何才?

(高橋芳朗)大知くんが9才で、いちばん上のメンバーでも11才、12才ぐらいじゃないですか?

(古川耕)と、当時30才前後の見た目の悪いラッパーとかDJとかが(笑)。

(高橋芳朗)キャッキャ言いながら。はい。

(日比麻音子)いわゆる小学校の授業みたいな。逆授業みたいな感じですかね?

(高橋芳朗)そうね。でも、そこでまさに三浦大知さん当時、ブラックミュージックとかヒップホップに興味を持ち始めた時で。実際にそういうラップをやっている宇多丸さんを前にして目をキラキラさせて彼、宇多丸さんにすごい質問をいっぱいしていたのを本当によく覚えています。

(山本匠晃)いまでこそ「和製マイケル」なんて言われてますけどもね。もうその頃に出会っているんだ。

(高橋芳朗)そうなんです。

(日比麻音子)9才の頃にそんな目を輝かせるなんて……もう頭が上がらないですね。

(高橋芳朗)で、その時に宇多丸さんは先週聞いてもらいましたけども。RHYMESTERの『B-BOYイズム』のCDシングルを三浦大知さんにプレゼントしているんですよ。そういう交流がもう20年前に行われていたという。で、三浦大知さんは1997年に9才でFolderのメンバーとしてデビューして、2000年に1回、活動を休止しているんですね。変声期で。で、2005年にソロデビューするんですけど、2006年にもうさっそく宇多丸さんをゲストに迎えてこの『No Limit』という曲を作っているんですよ。だから本当に、僕もそれは感動的だったんですけど。まあ、義理堅い方だなというか。

(宇内梨沙)ずっと心に残っていたんでしょうね。その9才の出来事が。

(高橋芳朗)きっとすごい影響を受けたんでしょうね。『B-BOYイズム』とかも聞いていたんだと思うんですけど。で、それに応えるようにして宇多丸さんも彼のことをTBSラジオ『タマフル』とかを通じてずっと応援し続けていたんですね。もう彼の才能をめちゃくちゃ信じていたというか。

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(一同)うんうん。

(高橋芳朗)で、さっきも言ったように三浦大知さん、ソロデビューして10数年を経てようやく本格ブレイクを果たしたわけですけど。で、昨年から今年にかけて活動を集大成するようなベストヒットツアーを三浦大知さん、行われていたんですよ。で、2月に開催されたファイナルの武道館公演では宇多丸さんもゲストとしてステージに立っています。で、宇多丸さんはそこでついに三浦大知さんがブレイクした興奮を「正義は勝つ!」という言葉で表現して。

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(古川耕)彼がたまに、要所要所で表現する言葉で。

(高橋芳朗)僕も、宇多丸さんともう20年以上の付き合いになるんですけど、何度もその「正義は勝つ」というフレーズを聞いているんですけど。でもね、宇多丸さんは本当にね、うまく言葉にできないんですけども。面倒見がいいっていうか、本当に最後の最後まで付き合うんですよ。昔からの付き合いの人はよくわかると思うんですけど。

(古川耕)うんうん。

(高橋芳朗)もう傍から見ていて「そこまでやれば十分じゃない?」って思うようなところでも、まだ行くというか。「いや、まだまだやらなくちゃダメなんだよ」っていうことをやる人と言いますか。まあ、最後まで通すんですよね。だから、「面倒見がいい」っていう言葉では言い尽くせないところがあるんですけど。なので、宇多丸さんのそういう部分はみなさんもこれから、たぶん長い付き合いになると思うんですけども。そこは圧倒的に信頼していいんじゃないですかね。

(日比麻音子)ありがたいですね。

(宇内梨沙)はじめて会った時から宇多丸さんの懐の深さっていうのは感じられたんですよね。ひしひしと。

(宇垣美里)そうですよね。本当に自由にさせていただいているなっていうのが。

(宇内梨沙)はじめてな感じがしないぐらい、雰囲気からかもし出されています。

(高橋芳朗)で、みなさんのモチベーションの高さはばっちり、彼に伝わっていると思いますので。

(日比麻音子)なんか照れちゃいますね、フフフ(笑)。

(高橋芳朗)いや、いい番組になりますよ。きっとね。じゃあ、その曲を聞いてみましょう。三浦大知さん『No Limit feat. 宇多丸』です。

三浦大知『No Limit feat. 宇多丸』

(高橋芳朗)はい。三浦大知さん『No Limit feat. 宇多丸』。2006年の作品を聞いていただきました。で、宇多丸さんはこういうような話が結構いっぱいあるんですよね。

(古川耕)はい。宇多丸さんが好きなアーティストと宇多丸さん自体が何かいろんな縁があって最終的にはその2つの線が交わっていくというケースは他にもいくつかありまして。『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』という土曜日にやっていたラジオをお聞きの方だったらご存知の話かもしれないですけども。藤井隆さんっていう方、いらっしゃいますね。歌手活動を並行してやられていて。最近はその歌手活動なんかも割と日の目を見るというか。割と最近、知られるところになったと思うんですけども。

(日比麻音子)うんうん。

(古川耕)実は『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』が始まった2007年の時に、宇多丸さんが藤井隆さんのアルバムとか曲の特集というのをやっているんですね。「国産シティポップス最良の遺伝子を受け継ぐ男、歌手・藤井隆の世界」っていうことで。当時、ほとんどあまり……ヒットした曲はあったんですけども、藤井隆さんを「シティポップのすごくいい遺伝子を受け継いでいる人だ」っていう風に評価するっていうのはなかなか珍しいことだったんですけど、それをものすごくラジオを通じてやった。で、これは後からわかったことなんですけども、藤井さんはこの特集をやられた当時、あまり音楽活動に対してモチベーションが高くない時期だったというか。自分がやっていることっていうのがあまり理解されないので、音楽は続けてもしょうがないんじゃないかっていう風に思われていたような時期なんですね。

(高橋芳朗)うん。

(古川耕)だからそれを「ラジオで藤井さんの音楽活動をものすごく褒めている人がいるよ」っていうのを人づてで藤井さんも聞くことになって。それですごく感謝をされていたらしいんです。

(古川耕)それで、時を経て数年たって、僕らの『ウィークエンド・シャッフル』っていう番組に藤井さんを招いて。で、お二人ではじめて会って。藤井さんはその出会いも含めてきっかけで、「やっぱり音楽を続けよう」と思い直されて。もういまでは自分のレーベル、SLENDERIE RECORDというレーベルも立ち上げて、本当に芸人の活動、タレントの活動、役者の活動といろいろとされている中で音楽のレーベルもしっかりやっていくぞっていう風にいま、邁進なさっているという。これも、宇多丸さんが本当にまず藤井さんが好きだったんですけども。たぶん藤井さんもそれを受けて自分の活動を定めていって。藤井さんはその後、アルバムを何枚か出されていくんですけど、その中で藤井さんが自分の曲の中に宇多丸さんを招いたっていう流れができるんですね。

(高橋芳朗)うんうん。

(古川耕)それで聞いていただきたいのが2015年にリリースした藤井隆さんのアルバムの中に入っている曲で『Quiet Dance』という曲になります。これも藤井さんが宇多丸さんにぜひこの曲に入ってほしいということで、藤井さんはかなり宇多丸さんに厳密なディレクションをして。「こういうシチュエーションでこういう感じで歌詞を書いてほしい」ということで。

(古川耕)藤井さん、実はものすごくアーティスティックな感性がある方で。ものすごく藤井さんの世界の中に宇多丸さんが飛び込んでいくという非常にね、美しい曲になっているので。これもぜひみなさんに聞いてほしいと思います。2015年の曲で藤井隆『Quiet Dance feat. 宇多丸』。

藤井隆『Quiet Dance feat. 宇多丸』

(古川耕)はい。いま聞いていただいておりますのは藤井隆さん『Quiet Dance feat. 宇多丸』です。ということでね、偉大な功績を残した宇多丸さんですね。もうね、いないのが惜しいという……。

(一同)フハハハハハッ!

(古川耕)いい人でしたね……。

(高橋芳朗)この場にはいないっていう(笑)。

(日比麻音子)ありがとう……(笑)。

(古川耕)最終回みたいな(笑)。一応、お知らせをしておきましょうかね。先週もお話しましたけど、そのRHYMESTERが主催するフェス『人間交差点2018』が5月13日(日)、お台場の野外特設会場で行われます。これが本当にRHYMESTERの活動を象徴するような、いろんなジャンルの……ヒップホップはヒップホップでストレートなヒップホップの子たちが来るし。いろんなバンドが、しかも完全に個人的なつながりを持って集まってくるっていう、非常にフェスなのに一体感があるという素敵な場所なので。RHYMESTER入門として、まさにこの『人間交差点2018』に行くのがいいかなと思いますね。

(高橋芳朗)みんなで行きましょう。

(日比麻音子)楽しみ。

(宇内梨沙)楽しみですね。

(高橋芳朗)そして近々で言うと、明日。4月14日にRHYMESTERのライブDVD『KING OF STAGE VOL.13 ダンサブル RELEASE TOUR 2017-2018』というDVDのリリースイベントのインストアライブが行われるそうです。明日、4月14日(土)の9時から。場所はタワーレコード新宿店の7階。どうやって参加したらいいかなど、詳しい情報はタワーレコード新宿店のホームページをご覧くださいということですね。

(高橋芳朗)はい。じゃあ、ちょっとあまりにも褒めすぎたんで……。

(一同)アハハハハハッ!

(高橋芳朗)ここからちょっとバランスを取りたいと思います。じゃあ、第二部はこちらです。宇多丸の音楽以外の活動。

(宇内梨沙)「音楽以外の」?

(高橋芳朗)そうですね。じゃあ、ここからはBUBKA編集長の森田さん主導で進めていただけたらと思います。

(森田秀一)でもこれ、先週も僕、聞いていたんですけども。やっぱりヒップホップアーティストとしてやっていたことと、この音楽以外の活動っていうのはまったくブレていないんですよね。で、まさに日本語ラップの偏見との戦いをずっとやっていたという宇多丸さんですけども、アイドル評論家としての宇多丸というのもまさに同じ活動をずっと続けてきたんですよね。まあ、それは追い追い説明させていただきますけども。私が編集長をやっているBUBKAという雑誌で『マブ論』という連載を始めたのは2000年なんですけども。

(高橋芳朗)うんうん。

(森田秀一)この前年の1999年という年にエポックメイキング的なことがありまして。先週の放送を聞いた方ならわかると思うんですけど、『リスペクト』というアルバムで日本語ラップのひとつの到達点まで行きました。で、宇多丸さんはその時点でやりきった感がひとつあったと思うんですけど、その年にリリースされたモーニング娘。の『LOVEマシーン』という曲に出会って宇多丸さんは一発でやられてしまったわけですね。

(高橋芳朗)フフフ(笑)。

(宇内梨沙)ええーっ? だって、全然違うジャンルですよね?

(森田秀一)ぜんぜん違うんですけども、でも宇多丸さんはそこに「ぜんぜん違くはない」という理論を持ち込むというか。

(日比麻音子)どんな理論ですか?

(森田秀一)『LOVEマシーン』ってやっぱり基本的にはダンスミュージックがベースなので。「これはただのアイドルソングじゃないんだよ」っていうのを、まあ後に啓蒙する活動を続けていくことになるんですけども。

(日比麻音子)これを聞きながらちびっこの時に必死で踊っていましたけども。

(宇内梨沙)懐かしい。本当に。

(森田秀一)ちなみにみなさん、「アイドルファン」っていうとどういうイメージがありますか?

(宇垣美里)アイドルファンっていうと、あの……。

(山本匠晃)CDとかをたくさん、何枚も買って。で、予備もたくさん持っていて、雑誌の切り抜きも全部やっていて……。

(宇内梨沙)マメな方が多いイメージです。

(宇垣美里)サイリウムを……。すごく上手にサイリウムを振る方々というイメージですね。

(森田秀一)まあ、そういった偏見と戦った18年間なんですよ!

(一同)フハハハハハッ!

(宇内梨沙)ちょっと気遣いをしたのに(笑)。

(高橋芳朗)気遣い、してますけどね。みなさん、上手に(笑)。

(森田秀一)そうなんですよね。で、やっぱり世間の偏見というか、アイドルファンって正直あんまりよくないというか、気持ち悪いイメージが強い部分ってあると思うんですけど、そういうことを言われれば言われるほど宇多丸さんは「ふざけるな!」と。そういう感じで燃えていくタイプなんですよね。そのためにあの人はやっぱり理論武装をするというか。「じゃあなぜ、アイドルファンは美しいのか?」「アイドルソングの素晴らしさは何なのか?」っていうのをこの『マブ論』を通して18年間も続けてきてしまったのは、やっぱりベースにそれがあるからなんですよね。

(高橋芳朗)「続けてきてしまった」(笑)。

(日比麻音子)いいじゃないですか。18年間、がんばってきているんですから(笑)。

(森田秀一)で、当時宇多丸さんはようやく日本語ラップは認められつつあって、2001年についにメジャーデビューをすることになるんですけども。ようやく、いままでの活動が認められてメジャーデビューするっていうタイミングなのに、その時期にモーニング娘。を好きになりすぎて、日本語ラップを啓蒙するという使命よりもモーニング娘。ファンを助けるという使命感が勝ってしまいましてですね……。

(宇内梨沙)それ、軸ブレてませんか? 大丈夫ですか?(笑)。

(森田秀一)そうなんですよ。で、メジャーデビュー曲の『ロイヤル・ストレート・フラッシュ』という曲があるんですけど。そこで宇多丸さんはいちばん最初の歌詞でモーニング娘。を好きな話をいきなりカマしちゃったりするわけですけども。「ぶっちゃけモー娘。よりも好物 かもしれんぞ この男 勝負通」っていきなり始めたんですけども。普通だったら満を持して、「いままで日本語ラップを俺はこれだけ引っ張ってきた」みたいな、そんなことをカマすところだと思うんですけど、この時期の宇多丸さんは周りにもモーニング娘。ファンがたくさんいて。「彼らを代表する」という謎の使命感が勝っていて、思わず出てしまったんですよね。

(日比麻音子)モー娘。でカマしたという。

(森田秀一)そうですね。

(宇内梨沙)メジャーデビューを。

(高橋芳朗)第一声をね(笑)。

(森田秀一)で、それに続いて出した『ウワサの真相』というメジャーデビューアルバム。これも素晴らしいアルバムだったんですけど、アルバムって最後にスペシャルサンクスなんて、あるじゃないですか。お世話になった人の名前を載せるっていう。宇多丸さんだけなぜか僕とかモーニング娘。で知り合った人の名前を羅列して。挙句の果てには「本名も職業も知らないけど娘。で通じ合える全てのモーヲタたち」って(笑)。

(一同)アハハハハハッ!

(森田秀一)義理堅いんですよ。

(古川耕)義理堅さがここに出ている(笑)。

(宇内梨沙)義理堅いですけども……(笑)。

(森田秀一)義理堅いのは間違いないんですけども(笑)。

(山本匠晃)すごい真面目に活字でちゃんと書いてありますね。

(高橋芳朗)最後まで付き合うんですね。

(森田秀一)これを見た時、正直「大丈夫か?」って心配になるぐらいだったんですけども。さらに、それだけではとどまらず、このアルバムのキャンペーンで当時、フジテレビの『笑っていいとも!』という番組のテレフォンショッキングというコーナーに、前日にZEEBRAさんが出て、日本語ラップつながりで次の日はRHYMESTERって紹介されて。日本語ラップを託したんだと思うんですけど……宇多丸さんはそこにモーニング娘。のTシャツを着て出ていったんですよ。

(一同)アハハハハハッ!

(宇垣美里)主張が強い(笑)。

(森田秀一)で、タモリさんから「RHYMESTERってモーニング娘。が好きなグループなんだ」って言われてMummy-DさんとDJ JINさんがひたすら苦笑していたっていう(笑)。

(一同)フハハハハハッ!

(森田秀一)ラップの話よりも加護ちゃんの話をしたりとか。やっぱりでも、モーヲタと言われるモーニング娘。ファンからは絶大なる支持をそこで得たという(笑)。まあ、それでいいのか?っていう部分もあるんですけども。まあでも、本当に宇多丸さんが素晴らしいのはアイドル評論家として残してきた功績っていうのが本当にありまして。アイドルっていうとだいたいみなさん、かわいいかどうか、好きか嫌いかとか、それぐらいの話しか普通はしないんですけども。で、だいたいファン同士で会っても「あの子、かわいいよね」とか「推しメンは誰?」とか、そういう話が基本なんですけども宇多丸さんはそこに理屈というか理論みたいなものを持ち込んで。それだけじゃないっていうのをひたすら啓蒙し続けるという活動をしていくんですね。

(宇垣美里)理論を。

(森田秀一)で、宇多丸さんは特に『マブ論』という連載を通して「楽曲派」というスタンスを表明して。当時、「アイドルの歌」っていうだけで結構バカにされがちだったんですけども。「いや、アイドルソングって実はこれだけよくできているんだ」っていうのを毎月、おすすめの曲を通じて紹介していくという。まあ、それも気がついたら本当に18年やっているぐらいなんですけども。やっぱりどうしてもアイドルファンっていうだけでロリコンって思われたりとか……。

(高橋芳朗)フハハハハハッ!

(古川耕)だんだん言葉がストレートに……(笑)。

(高橋芳朗)オブラートで包んでいたものがどんどん露わになってきてますよ(笑)。

(森田秀一)でも、そういう偏見とか仮想敵がある時ほど、宇多丸さんは燃えるんで。まさかそれで18年も連載が続くとは思っていなかったんですけども。

(宇内梨沙)いちばんみんなを納得させた理論みたいなものってあるんですか? 代表的な……。

(森田秀一)代表的な理論……でも、そういう意味でいうと、アイドルソングに対しての理論……ありすぎていま、パッと思い浮かばなかったんですけども。でも、宇多丸さんは基本的に弱者の立場に立つっていうスタンスが割とあって。僕は「マイナーパワー」と呼んでいるんですけども。宇多丸さんはやっぱり世間から白眼視されている人の側に立つんですよね。

(日比麻音子)それが「オタク」であるっていうことですか?

(森田秀一)まあ、ここでいうとオタクなんですけど。当時、僕らが一緒に見に行ったコンサートでモーニング娘。の安倍なつみさんという方が卒業したコンサートがあったんですね。なっちさんの卒業コンサートを見に行った時、宇多丸さんが感動していたポイントがまさにそこに表れていて。その時の宇多丸さんのコメントを引用させてもらうんですけども。「また俺の隣のヲタが声の限りに『なっち、かわいいよ! なっち、大好きだよ!』って呼びかけているわけ。俺はその叫びを聞いた時にまた涙しちゃってね。『こいつにとってどれだけなっちの存在が救いになっているんだろう』とか」って言っていて。普通、ヲタ側の方にそんな思い入れをする人、いないんですよ(笑)。

(一同)フハハハハハッ!

(森田秀一)だいたい、なっちに思いを託すのはわかるんですけど。

(宇内梨沙)隣のファンに対しても。

(森田秀一)そうなんですよ。

(高橋芳朗)どこ見てるんですかね?(笑)。

(森田秀一)まあでも、本当にそういう意味ではファンからも信頼されているということなんですけども。それで連載を続けていくうちにアイドルもだんだんCDが売れなくなってきたりして。それでも宇多丸さんは「いや、いい曲をやっていれば絶対に売れるから!」っていうことで支持していたのがPerfumeなんですけども。Perfumeが本当に売れる前から、「このグループは絶対に大丈夫。この曲を続けていれば大丈夫」って言ってようやくブレイクしたのが『ポリリズム』っていうことだったんですけども。

(日比麻音子)Perfume、売れるまでが長かったんですよね。

(森田秀一)『ポリリズム』でようやくブレイクした時に宇多丸さんが言った一言が「正義は勝つ!」だったんですよ。

(日比麻音子)ああーっ! 出た!

(宇垣美里)また出た(笑)。

(一同)(拍手)

(森田秀一)これが出た時はだいたいイケてる時ですね。

(高橋芳朗)みんな選ぶポイントは一緒ですね(笑)。宇多丸解説の時は「正義は勝つ」を押さえておけば大丈夫です。

(森田秀一)本当、宇多丸さんはアイドル活動家と言ってもいいぐらい……まあ、一部では「アイドル左翼」なんて言われたりもするんですけども。

(古川耕)フフフ(笑)。たまにわかりにくい言葉が出てくる。

(森田秀一)まあ、「アイドル右翼」っていうのはどういうことか?っていうと、アイドルが好きすぎて盲目的になっちゃう人。

(宇垣美里)うんうん。他を認めない。アイドルだけだっていう。

(森田秀一)だからこそ、その子のスキャンダルが出るとすっごい、けちょんけちょんに叩くんですよ。

(古川耕)反転しちゃうんだね。

(日比麻音子)ああー、なるほどー!

(宇内梨沙)音楽性を愛しているんじゃなくて、私情まで入り混じっちゃっているっていうことですよね。

(森田秀一)そうです。もう、「あいつはいままでピュアだと思っていたのに、ビッチなのかよ!」みたいな、そういう風になりがちなんですよね。そういう人に宇多丸さんは「いや、違うだろ」って。そういう自分をアイドル左翼って自称していたんですよ。

(宇内梨沙)正統派ファンっていうことですね。

(森田秀一)まあ、そのアイドルを好き過ぎる人のことをよく「ガチ恋」っていうんですけど、ガチ恋はやっぱりでも1、2年ぐらいしか持たないと思うんですけど、宇多丸さんはそこに「いや、もっとこういう楽しみ方もあるんだよ」っていう啓蒙活動をずっと続けてきたんですけども。それこそ、楽曲もそうですし、「アイドルも人間なんだから、恋愛したっていいじゃない」っていうスタンスでずっと宇多丸さんはやっていたんですね。でも、宇多丸さん的なそのスタンスが広がってきた影響もあったというか。

(高橋芳朗)うん。

(森田秀一)AKBなんてもう、いまでは活動開始から13年たっているんですよ。昔、人気があったおニャン子クラブなんて2年で解散しているんで。まあ、それから30年たってようやく宇多丸さん的なスタンスが広がっていったというか。それこそ、ももクロのファンなんて子連れで夫婦が参加して楽しんだりとか。AKBファンなんて、ファン同士で結婚しちゃったりとか。もう、昔では考えられないぐらい広まったというか。ここは僕は宇多丸さんの功績なんじゃないかなと、べた褒めをしておきます。

(高橋芳朗)Perfumeのミュージックビデオにも出演していますね。

(森田秀一)そうですね。

(宇垣美里)えっ、そうなんですか?

(高橋芳朗)そうですよ。

(古川耕)『シークレットシークレット』にそれとわからぬ形で、ちょっと変装、コスプレをして出ていたりして。つまり、ずっと応援していたところとまた交わっていくというのがPerfumeにおいても実はあったりとかね。

(高橋芳朗)三浦大知さん、藤井隆さんと同じようなケースですね。

(古川耕)なんですよね。

(日比麻音子)つながった!

(森田秀一)だから、宇多丸さんはやっぱり裏切らないというか。

(高橋芳朗)……結局褒めてしまいましたね。

(森田秀一)そうですね。

(宇垣美里)すごく、いい人……なんですか?

(古川耕)人間的な欠点がないわけではないですよ。これ、第三回やりますか?

(高橋芳朗)やった方がいいですね。

(森田秀一)後輩に対する当たりのキツさとか(笑)。

(古川耕)あと、キーワード「酒」っていうのが浮かびますね。前二回には出ていないですからね。今度は「被害者の会」で。

(宇内梨沙)いいですね。ちょっと席をもうちょっと増やした方がいいんじゃないですか?(笑)。

(高橋芳朗)「絶対に絶縁する!」って何度思ったかわからないですよ。

(一同)フハハハハハッ!

(高橋芳朗)そういう一面も確実にありますので。

(宇垣美里)あるんですね。

(古川耕)それも追い追いやっていきましょう。

(森田秀一)僕も先日、結婚式をやったんですけど。やっぱり宇多丸さんに潰されたというか……。

(古川耕)結婚式で?(笑)。

(高橋芳朗)宇多丸さんに潰された(笑)。ウェディング・クラッシャー!(笑)。

(森田秀一)いや、離婚はしてないですよ!

(日比麻音子)フフフ(笑)。よかった、いま深読みしちゃいました。

(山本匠晃)さあ、というわけで芳朗さん、今日はこのあたりで。

(高橋芳朗)じゃあ第三弾の黒宇多丸スペシャルにご期待下さい。

(古川耕)二時間ください。

(一同)フハハハハハッ!

(山本匠晃)ということで以上、Beyond The Culture、いまからでも間に合うRHYMESTER宇多丸入門講座後編でした。

<書き起こしおわり>

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