宇多丸さんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中でNHK FMで放送した『今日は一日”RAP”三昧』をまとめた書籍『ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門』を紹介していました。
(宇多丸)また私、『低み』に続きまして本が出ます。
(宇垣美里)あら!
(宇多丸)これは10月30日発売。だからもうすぐですね。これ、NHK FMでこのお正月。1月8日に10時間ぶっ続けてNHKが『今日は○○三昧』っていうのをやるじゃないですか。『アニソン三昧』とか『アイドル三昧』とか。要は1テーマで10時間やるっていうので『今日は一日”RAP”三昧』っていうのをやったんですね。で、僕だけじゃなくてこの番組にも協力していただいている高橋芳朗さん、渡辺志保ちゃん、DJ YANATAKEさんとか、お三方ともこの番組に協力していただいてますけども。それと僕の4人で10時間、ラップの……要するに当然アメリカで生まれたわけですけど、アメリカで生まれてからもう45年経っていて。日本に渡ってきてからも結構たっているから日米合わせて75年分ぐらいを10時間かけて一気に歴史を概観するっていう放送をしたんですね。
(宇垣美里)はい。
(宇多丸)で、合間合間にライブをやったりして。これが非常に好評で、これが本になりましたよという。
(宇垣美里)それを読めば1から10までわかるっていう?
(宇多丸)そう。ラップの歴史というか入門本みたいなのはいろいろあって、いいものも結構あるんですけど、これがもう極度に、いちばん敷居を下げた状態というか。会話体ですので。途中、僕は本当にしょうもない……たぶん10回ぐらいは「1000円くれ」って言ってるんですけど。
(宇垣美里)なんで?(笑)。
(宇多丸)まあ、それは読めばわかるんじゃないかと思いますが。
(宇垣美里)なるほど。
(宇多丸)タイトル、これね、僕の名前を冠するのは図々しいから。4人でやったことなんで……って思ったんですが、NHKが商売的にどうしてもつけてくださいということで、やむなくこのタイトルになりました。『ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門』という。
(宇垣美里)あらっ! 宇多丸さんによる、ラップ史入門。
(宇多丸)これは本当に申し訳ないんですけど。本当は4人でやりましたということなんですけどね。この番組でもいずれ、この4人でやるこの本に絡んだ特集などもやってもいいかもしれないですけどもね。NHKとTBSの橋渡しといいますか。
(宇垣美里)歴史を一緒に学ぶってなかなかないですもんね。
(宇多丸)うん。でもすごいキャッキャキャッキャとわかりやすくなっているとは思いますので。ラップの特に生まれた頃の話とか僕、大好きで。いろいろと、とんでもないびっくりするようなエピソードがいっぱいあるんですよ。ニューヨークで1977年の夏に大停電があったんですね。映画とかにもなっていて。スパイク・リーの『サマー・オブ・サム』っていう映画だったり。
(宇垣美里)うんうん。
(宇多丸)要は大停電のどさくさに紛れていろいろな略奪が行われたりしたんですけど。その大停電があったその後から急に、ニューヨークにヒップホップDJが増え始めた。それは、なぜか? みたいな。まあ、簡単な話、機材を泥棒したんですけど……みたいな。そういうこととか。
宇多丸・高橋芳朗 ラップ・ヒップホップの誕生と広がりを語る https://t.co/xk09HGhirt
(宇多丸)その77年のニューヨーク大停電の後、急にDJをやるやつが増えた! 要はみんな略奪をしたDJセットで各若者たちがDJを始めたというね。それをまたいま、武勇伝として語っているという(笑)。— みやーんZZ (@miyearnzz) 2018年10月2日
(宇垣美里)えっ、泥棒がラップにつながるんですか?
(宇多丸)っていうかそれまでは限られた……3人しかヒップホップDJっていうのはいなかったんだけど、それがあちこちにラップグループが乱立し始めたのはその大停電の夜がきっかけですよ、みたいな。
(宇垣美里)へー! 気になります!
(宇多丸)そんなようなお話とか。あとは世界初のラップ曲のヒットっていうのがいかに……まあ、知っている人は知っている話なんですけども。まあ入門なんでね。ラップ史入門ということで、いろいろと面白いエピソードの数々を挟みながらやっておりますので。あと、渡辺志保ちゃんによるスラング解説みたいなのも番組の間に入っていたんですけど、それも収録されていたりとか。
(宇垣美里)はい。
(宇多丸)注釈がいっぱい入っていたりしますので。ぜひぜひということです。こちら、10月30日に発売されます。こちら税込みで1728円ということです。よろしくお願いします。
<書き起こしおわり>