稲垣吾郎と宇多丸 銃と映画を語る

稲垣吾郎と宇多丸 銃と映画を語る 宇多丸のウィークエンド・シャッフル

(宇多丸)はい。稲垣吾郎さんをお招きしての「稲垣吾郎と銃と映画。」ということで、『タマフル』第6スタジオ、またの名をガン部部室に来ていただいております。

(稲垣吾郎)そうですね。もうおかしいですね。タイトルもこれ、おかしいですね(笑)。

(宇多丸)ちょっと不穏な感じですけどね(笑)。ちょっとマガジンハウス的に「。」をつけてみましたというね。もういまもね、CMや曲の間もずっと弾の話とか。弾丸の移り変わりというか、そんな話で。

(稲垣吾郎)銃の話にまたなってしまいましたね。

(宇多丸)前にでも、『anan』の撮影の時も、たとえば「9ミリで揃えれば撮影用の弾とかが揃えやすくて、きっと便利なんだろうな」とか。

(稲垣吾郎)あれ、本当なんですか? ジョン・ウーの映画ってほとんど9ミリじゃないですか。出てくるハンドガンが。

(宇多丸)ベレッタが多いですもんね。

(稲垣吾郎)ベレッタが多いです。それはやっぱり、撮影がしやすいからなのかな?

(宇多丸)弾数が多いと、それはあるんじゃないですか。そこでだって、スミス・アンド・ウエッソンの40とか45とかが混ざってくると面倒くさいとか、ひょっとしたらあるかもしれないですね。

(稲垣吾郎)持ち道具さんが。なんでしょうね。

(宇多丸)あと、銃器の時代によっての流行りもあるじゃないですか。ベレッタは明らかに米軍が正式採用してから。だからこれから、米軍の正式採用ピストルが変わったから。シグのP320に変わったんで。またブームが変わる可能性ありますから。

(稲垣吾郎)そうかそうか! 70年以上に渡るガバメントからベレッタになって。

(宇多丸)そしてさらにシグに変わりましたから。というね、すいませんね。こんなところから入って申し訳ございません。

(稲垣吾郎)いいですよ。もう銃の話だけしましょう。

(宇多丸)銃の話しましょう(笑)。じゃあ、銃そのものの話になっちゃったから、映画の前にお好みの銃種ってあるんですか?

(稲垣吾郎)僕ね、今回考えてみたんですけど……やっぱり自分が銃とかに憧れを持った時代なんで、1970年代とか80年代とか……やっぱり最近のガン、プラスチックを使ったようなガンじゃなくて。

(宇多丸)ポリマーガンね。はい。

(稲垣吾郎)やっぱりこう、20世紀の激動の時代を一緒に歩んできたような、この激動を見てきたような、そういう銃が好きですね。

(宇多丸)たしかにおっしゃる通り、いま最近の最新銃はたしかにSFチックでかっこよさもあるけども、どんどん形も似ているし。全部樹脂だし。なんかね、味気ない感じ。

(稲垣吾郎)でも、使いやすいんですよね。メンテナンスも簡単でしょうし。

(宇多丸)そうそう。まさに。

(稲垣吾郎)あとね、軽量化もされていますし。やっぱりグロックとかっていうのは主流になってきてますよね。

(宇多丸)グロックは革命的でしたけど。そうではなく70年代、80年代調?

(稲垣吾郎)そう。どちらかとするならば、僕はそっちの銃の方が好きですね。

(宇多丸)どのあたりですか?

(稲垣吾郎)やっぱり、いわゆるジェームズ・ボンド。007に出てくるようなワルサーPPKとか。

(宇多丸)はいはい。

(稲垣吾郎)ねえ。ルパンで有名な、これもワルサーですけども。ワルサーP38とか。

(宇多丸)ああ、じゃあもう完全にクラシカルな。

(稲垣吾郎)あとはブローニングなんかも好きですね。ブローニング・ハイパワー。

(宇多丸)ハイパワー。

(稲垣吾郎)コルトガバメントを作ったジョン・ブローニングの最後の傑作と言われているような。これ……好き!

(宇多丸)アハハハハハッ! いま、ブローニング・ハイパワーの写真を見て「好き!」っていうね(笑)。

(稲垣吾郎)これ、やっぱり主人公じゃないんですよ。

(宇多丸)ああ、持っているのが?

(稲垣吾郎)っていうか、やっぱりコルトガバメントなんですよ。主流は。だってコルトガバメント45オートっていうのはどんな映画にも出てきますし。

(宇多丸)そうですね。

(稲垣吾郎)誰が見てもわかるじゃないですか。その中で影に隠れているんですよね。ちょっと脇役というか。

(宇多丸)たまにハイパワーを持っている人が……たとえば『ビバリーヒルズ・コップ』のエディ・マーフィとかね。

(稲垣吾郎)そうそうそう! そうですね。だからガバメントよりもちょっとすっきりしているじゃないですか。9ミリですし。

(宇多丸)で、多弾倉ですからね。

(稲垣吾郎)そうですね。このへんにちょっと惹かれますね。主役じゃない感じが、ちょっと。

(宇多丸)渋いところ、来ますねー。

(稲垣吾郎)これを持っている主人公はやっぱり本当に……いま、すぐに『ビバリーヒルズ・コップ』って出ましたからね。なかなかいないんですよ。他、思いつかないんじゃないですか?

(宇多丸)僕がいま、思いついたのは、『ザ・ミッション 非情の掟』っていうジョニー・トーの香港映画なんですけども。

(稲垣吾郎)出てきてます?

(宇多丸)その1人、メンバーがハイパワーを使うのと、あとあれですね。

(稲垣吾郎)フフフ(笑)。面白い、この人!(笑)。

(宇多丸)いやいや、あと、『アメリカン・ギャングスター』。デンゼル・ワシントンが実在のギャングを演じた『アメリカン・ギャングスター』でデンゼル・ワシントンが銀色に茶色の木のグリップのついたハイパワーを持っているんですよ。

(稲垣吾郎)あっ、かっこいい!

(宇多丸)これ、超ほしいじゃないですか。

(稲垣吾郎)ほしい!

(宇多丸)「ほしい!」っつって。

(稲垣吾郎)木グリですね、木グリ。

(宇多丸)木グリです(笑)。モデルガンマニアの言い方ですよ、木グリ(笑)。

(稲垣吾郎)木グリね。木製グリップね。……言い直してください。僕のファンの女性の方も聞いてますから。

(宇多丸)ああ、わかりました。木製グリップ(笑)。わかるようにね。そうなんですよ。それを持っているなとか、いま思いついた感じだとそういうのとかありますよね。

(稲垣吾郎)そう。好きですね。

(宇多丸)渋いですよね。やっぱりね。

(稲垣吾郎)美しいですよね。ヨーロッパの拳銃はきれいだなって思います。もちろんベレッタもそうですし。

(宇多丸)あの、いまどきの銃ってちょっとこう、前から見ると割と四角いというか。ごっつりしているじゃないですか。弾数も多いから。ガバメントだとかハイパワーもそうですけど、上から見るとめちゃくちゃ細いじゃないですか。

(稲垣吾郎)きれいですね。

(宇多丸)ルガーP08とかもめちゃ細いじゃないですか。あれが結構、工業製品として、ここにまとめたか感がありますよね。

(稲垣吾郎)そうですね。ワルサーなんかもいいですよね。

(宇多丸)ワルサーっていうことはじゃあ、ボンド映画とかも割とお好きだったりっていうのはありますか?

(稲垣吾郎)そうですね。まあ、子供の頃はヒーローでしたしね。

(宇多丸)でもボンドも子供が見るとショッキング系、ないですか?

(稲垣吾郎)まあまあ、そうですよね。

(宇多丸)割と女の人が普通に殺されちゃったりして。

(稲垣吾郎)お風呂の中で感電死しちゃったり。

(宇多丸)しかも、ボンドが殺すっていうね。

(稲垣吾郎)そうそう(笑)。まあ、そうでしたけどね。でも、憧れはありましたし。かっこいいですよね。

(宇多丸)なかなか渋いライン。

(稲垣吾郎)銃以外にもファッションとかさ、やっぱり男として憧れがあるじゃないですか。

(宇多丸)全体にやっぱりそういうダンディーなところというか、そういう感じなんですかね。稲垣さん的にはね。といったあたりで、なかなか絞るのもあれでしょうけども……。

(稲垣吾郎)リボルバーの話はまだしてませんよ。

(宇多丸)あ、リボルバーの話、しましょうか。全然。まさに70年代、80年代と言えば……。

(稲垣吾郎)そうですよ!

(宇多丸)じゃあ、どっちかと言えばリボルバー派なんですか?

(稲垣吾郎)うーん、そうですね。リボルバー……もう、いまリボルバー、映画に出てきますか? なかなか……出てこなくはないか?

(宇多丸)あのね、そうなんですよ。フランスがずーっとリボルバーを頑なに、自国のやつを使っていたんですけども。ついに、入れ替えみたいですよ。だからなかなか、たしかにアメリカの警官とかもみんなね。昔は、アメリカの警官といえばさっき、コルトパイソンの4インチなんて言ってましたけど。あれぐらいのイメージがありましたけども。

(稲垣吾郎)そうです、そうです。

(宇多丸)とか、刑事物だと、もうちょっとスナブノーズっていう短いやつとかを使っていましたけども。

(稲垣吾郎)6発しか入らないっていう。

(宇多丸)後に、スミス・アンド・ウエッソンとかが改良して8発とかは入るようになりましたけどね。

(稲垣吾郎)でも、8発ですからね。これ、15発ぐらい入りますからね。グロックとかは。

(宇多丸)そう。いまはもう多弾数勝負らしいですよ。

(稲垣吾郎)多弾数勝負っていうのが今夜のキーワードかもしれないですね。

(宇多丸)でもその多弾数勝負で銃が太くなっていくのは稲垣さん的にはちょっとな……っていう感じが?

(稲垣吾郎)そうですね。

(宇多丸)リボルバーだと、じゃあ何がお好きなんですか? 昔はコルト派、スミス・アンド・ウエッソン派って、この二択みたいなところがありましたけど。

(稲垣吾郎)うーん、両方の良さがあるんで。でもやっぱり、うーん。スミス・アンド・ウエッソンですかね。結局、好きなものが多いのは。

(宇多丸)やっぱりM29から……。

(稲垣吾郎)あとは36。チーフズ・スペシャル。

(宇多丸)ああ、チーフズ・スペシャル。いいですね!

(稲垣吾郎)基本的に護身系が好きですから。僕。

(宇多丸)なるほど。つまり、コンシールドキャリーというか、隠し持つ系?

(稲垣吾郎)まあ、デリンジャーなんかもそうですし。基本的にやっぱりこっそりと隠し持っているというような、小型の銃が好きなんですよ。まあ、すいません。『ダーティハリー』の話をして、ちょっと矛盾しているようですけども。

(宇多丸)いや、『ダーティハリー』は子供の入り口だけども、大人になるにつれ、持って歩ける……PPKもそうですし。

(稲垣吾郎)PPKもそうですし、スミス・アンド・ウエッソンだとM36。まあ実は本当はM60の方が好きなんですけどね。僕、基本的にシルバーの方が好きなんですよ。

(宇多丸)ああ、なるほど! ちょっと待ってくださいよ。

(稲垣吾郎)チーフズ・スペシャルでも36だと普通のブラックモデルなんですけども……。

(宇多丸)「6」ってついているのはスミス・アンド・ウエッソンのステンレス製品なんですよね。M66とか。

(稲垣吾郎)たぶんそういうことなんですよ。ステンレスは基本、ちょっと光りたいというか。

(宇多丸)銀に赤めの木製グリップとかっていちばんよくないですか?

(稲垣吾郎)ああーっ、美しいですよね。

(宇多丸)リボルバーだったら、ああいうホーグのグリップとかをつけて。

(稲垣吾郎)そうですね。シルバーのものに憧れます。

(宇多丸)これ、やっぱりちょっと悔やまれるのが、僕の愛銃……リボルバーじゃないんですけど、シグとガバメントの銀に木グリをつけたやつがあって。これが僕の愛銃なんですけど。これの美しさをね……稲垣さんが見たらたぶんひと目で「好き!」って言うと思うんですよ。

(稲垣吾郎)ああ、絶対に好きだな(笑)。でも、たしかに銀に赤めって合うじゃないですか。ちょっと話は違いますけども、車とかでもさ、シルバーの車に赤いシートってかっこいいじゃないですか。ポルシェなんかもそうだし。

(宇多丸)ああー、はいはい。それを、シルバーの車ってなかなか普通の人は乗らない感じもしますけども。

(稲垣吾郎)ああ、色がですね。そこのステンレス銃っていうのが。

(宇多丸)でも、すごいわかりますね。

(稲垣吾郎)最近、ハーフ&ハーフなんかもありますよね。黒とシルバーの。

(宇多丸)シリンダーだけ銀だったりとか。

(稲垣吾郎)それこそ、『フェイス/オフ』がそうだったのかな? そうですよね。

(宇多丸)ああ、なるほど。ジョン・ウーはお好きなんですね。割と。先ほどから。

(稲垣吾郎)そうなっちゃうのかな? まあ、ガンアクションで言うと、やっぱり『フェイス/オフ』とか……。

(宇多丸)ちなみにいま、スタジオで隣にね、番組自体のディレクションを放棄して銃の資料を出す係となっている箕和田くんが無類のジョン・ウー好きで。

(稲垣吾郎)そう。『フェイス/オフ』なんですよね。ずっと。そう。シグ・ザウエルのP226のこのハーフシルバー。バイカラーね。

(宇多丸)上が、スライドが銀だったりするようなやつ。

(稲垣吾郎)これ、いいですね!

(宇多丸)一時期、映画でよく出てきましたよね。ちなみに僕がお見せしたい、銀で……。

(稲垣吾郎)なんで持ってきてくれなかったんですかー!

(宇多丸)彫刻が入っているんですよ。細かい彫刻が。それで美しい銀で。鏡面仕上げなんですよ。それがP226なんですね。僕はシグがすごい好きで。

(稲垣吾郎)ああ、そうなんですか! いいですね!

(宇多丸)うん、なにこれ?

(箕和田)『フェイス/オフ』です。

(宇多丸)ああ、『フェイス/オフ』の写真を出しているの? 君さ、無言で銃の写真を検索して見せるだけの役なのね。箕和田くんはね。

(稲垣吾郎)なるほどね。

(宇多丸)ちなみに、映画の話をしながらちょっとずつ行きたいんですけども。まあ、なかなか絞るのは難しいと思いますが、ベストガンアクション映画みたいなのってありますか? 『ダーティハリー』はちょっと置いておきましょう。

(稲垣吾郎)もしかしたら僕は、ガンに関してはそんなガンアクションを見たいのではなくて、普通のドラマ。映画の中の何気ない日常の中にさりげなく出てくる銃が好きで。ガンが主役じゃない映画のガン映画がちょっと好きなんですよ。

(宇多丸)ああーっ!

(稲垣吾郎)まあ、『ダーティハリー』とかジョン・ウーとか言いながら、すいません。話がトンチンカンで矛盾していますけども。

(宇多丸)全然矛盾していないです。さっきのでもドラマがないと……っていうところとも一致しますね。

(稲垣吾郎)チラッと出てくるのが好きなんです。

(宇多丸)たとえば?

(稲垣吾郎)僕ね、好きなのがジョン・カサヴェテスの『グロリア』。

(宇多丸)おおっ、なるほど。『グロリア』。名作です。

『グロリア』

(稲垣吾郎)グロリアが護身用というか、持っている武器がさっきも言ったチーフズ・スペシャル。

(宇多丸)っていうか、銀色でしたっけ?

(稲垣吾郎)そう、銀色。だからM60なんですよ。

(宇多丸)ああーっ!

(稲垣吾郎)これも、すいません。フライングしちゃったんですけども。

(宇多丸)まあ、カサヴェテスの中では比較的エンターテイメント寄りというか、アクション寄りではありますけども。

(稲垣吾郎)すごく最後は泣けるような、少年と。

(宇多丸)最高ですよ。ジーナ・ローランズ。

(稲垣吾郎)この映画、好きです。リメイクもされていますよね。

(宇多丸)これはでも、やっぱりさすがジョン・カサヴェテスじゃないけども。映画としてはもちろん、間違いないあたりですけども。その中で出てくる銃ということで。

(稲垣吾郎)そうですね。チラッと出てくる感じが。

(宇多丸)そんなにバッコンバッコン撃つわけじゃないですもんね。メインビジュアルだとジーナ・ローランズが銃を構えているところですけども、そんなに撃つわけじゃない。

(稲垣吾郎)でも、そのビジュアルに惚れたのかもしれないです。美女に銃っていうのは。まあ、あるじゃないですか。『ニキータ』もそうですけども。ニキータにデザートイーグルを持たせちゃうっていう。華奢な女の子に。

(宇多丸)わかりますよ。わかります! 不似合いな大きい銃を持たせる。

(稲垣吾郎)ああ、「大きい銃」って、また僕矛盾してますね。大丈夫ですか? 「小さい銃が好き」と言いながらも。……銃はなんでも好きなのかもしれない!

(宇多丸)フハハハハハッ! ちなみに今日って割とピストルの話が多いですけど、いわゆる長物はどうなんですか?

(稲垣吾郎)僕はね、あんまりこう、いままですごいハマッたことはないんですよね。

(宇多丸)たとえばほら、ジャンルとしてスナイパー映画ってあるじゃないですか。『山猫は眠らない』とか。

(稲垣吾郎)好きですよ。『スターリングラード』とか。だから第二次世界大戦ぐらいのものの長物。日本で言うと三八式歩兵銃とか。そういった、ああいうライフル系はちょっとひかれますね。

(宇多丸)スナイパー映画とかいっぱいありますけど。とか、たしかに戦記物っていうのかな? 第二次大戦とかベトナム戦争を扱った物とか。そういう視点もありますけどね。うん。そうか、じゃあ割とガンアクションがド派手で最高! とか、そういう見方とはちょっと違うんですね。『ジョン・ウィック』的なのは違いましたね。

(稲垣吾郎)じゃないんですよ。結構サラッと、ちょっと渋い映画にサラッと銃が、主役じゃなくて出てくると、一時停止したくなっちゃうみたいな。

(宇多丸)ああーっ、なるほど。そうかそうか。でも、そういうところで。たぶんアメリカの映画とかだったらそういうところもしっかりしていたりとかね。

(稲垣吾郎)だからそういう描き方がしっかりしていますよね。

(宇多丸)あと、役者さんによって、やっぱり銃の扱い方が上手い・下手っていうのが相当あるみたいで。

(稲垣吾郎)そう言いますよね。

(宇多丸)訓練をちゃんとしてる人かどうかで。もちろん、だからキアヌ・リーブスとかはもうバリバリに射撃に行きまくっているような人で。YouTubeで彼の射撃訓練シーンが出てくるんですけど、もうね、逆にダメっていうか(笑)。ものすごい感じ。いいですよね。

キアヌ・リーブス射撃訓練

(稲垣吾郎)フフフ(笑)。韓国映画なんかも、やっぱりみなさん、そういう訓練をされているから。

(宇多丸)兵役がありますからね。

(稲垣吾郎)そう。って、言いますよね。アクションも含めて。ガンアクションもそうかもしれないですけど。

(宇多丸)それこそ、街中に射撃場があったりしますもんね。韓国なんかだと。

(稲垣吾郎)そうですね。そういうのを見ちゃいますよね。

(宇多丸)そこに行くと、日本で役者さんとして、たとえばこれだけ銃描写みたいなことがあっても、なかなかそういうのをこだわって……そもそも銃を握るっていうか。

(稲垣吾郎)握ったことがあることがおかしいわけですから。

(宇多丸)あります? いままで役柄で。

(稲垣吾郎)役柄ではありますよ。ただ、うーん。まあ、そうですね。少し荒唐無稽な描写であったりとか。いままでですと、うーんと、たとえばショットガンを持って刑事部屋に立てこもったりとか。『踊る大捜査線』のゲストで犯人役で出させてもらった時、ショットガンを持ち歩いてましたけどね。

(宇多丸)ショットガンはでもね、狩猟用は実際はあるわけだから。日本で描く時にはギリ、出てきてもおかしくはない銃器ではありますよね。

(稲垣吾郎)日本映画で多いのは、どうしてもやっぱり。……出さなくていいから(笑)。

(宇多丸)だからって箕和田くん、これソードオフしたショットガンはなかなか日本ではないですから。こういうことじゃないんだよ。

(稲垣吾郎)怖いな、これ。ショートカットしたの。ラバーグリップでね。

(宇多丸)これ、ソードオフショットガンといえば、すいません。また話が飛んでいいですか?

(稲垣吾郎)ちょっとだったらいいですよ。

(宇多丸)「ちょっとだったらいい」(笑)。はじめてお会いした時、僕がその銃の話のきっかけで、「ついこの間誕生日で、玉袋筋太郎さんに『マッドマックス』のソードオフショットガンをプレゼントされたんですよ」って言ったら、稲垣さんのその答えが「ああ、あのハドソンのですか?」って。

(稲垣吾郎)アハハハハハッ!

(宇多丸)「ああ、ハドソンから出たやつのクラフトからの、再発です!」って。

(稲垣吾郎)まあ、長物といったらハドソンですから。モデルガンは、やっぱり。多いんじゃないですか?

(宇多丸)なるほど。

(稲垣吾郎)まあ、ハドソンっていうのがモデルガンのメーカーだって、ちゃんと言ってください。聞いている人、わからないから(笑)。これ、僕のファンの方も聞いているんで。

(宇多丸)ああ、たしかに申し訳ないです(笑)。申し訳ない。配慮がね。

(稲垣吾郎)僕も置いてけぼりにしていますけどね。かなり(笑)。

(宇多丸)申し訳ございません。でも、そこで「ハドソン」って返ってくるあたりが流石だなと思ったという。

(稲垣吾郎)いえいえ。それを今日、持ってきてほしかったな! マッドマックス!

(宇多丸)そ、そうですね……。

(稲垣吾郎)いろいろ忘れてませんか、今日?

(宇多丸)そ、そうですね。ちょっと遠慮していたのかな、僕も。

(稲垣吾郎)ちょっと今度見せてください。

(宇多丸)じゃあこれから今後ね……もうだいぶ終わりが近づいているんで。

(稲垣吾郎)えっ、嘘でしょう? まだ始まったばっかりですよ。番組。

(宇多丸)「まとめ&告知を」って……。

(稲垣吾郎)嘘!?

(宇多丸)あ、あと10分? 10分の間に。

(稲垣吾郎)すいません。僕も話がまとまってないですよね。生放送で。大丈夫ですか?

(宇多丸)これ、何度も言いますけども部活なんで大丈夫なんですけども。

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