(安住紳一郎)やっぱり、町の印象の最後の輪郭っていうのは人で決まるじゃない?だからやっぱりね、こう、ちょっとね。おかしな意見かもしれませんけども、一応鹿児島を代表してるってことを忘れないでほしいなっていうね。うーん、感じはありますね。とてもいい選手ですから、これからもたぶんね、プロ野球にも入ってくるかもしれませんけどれ。私は、忘れないよ!
(中澤有美子)(笑)。やりすぎな、ガッツポーズを忘れない。そうですかー。
(安住紳一郎)ちょっとね、うん。どうかな?って思いましたけどね。うん。なんかやっぱり弓道の試合とか合気道の試合とかでやっぱりガッツポーズが派手だとやっぱりね、日本人としてはやっぱり馴染みにくいところがあるじゃないですか。
(中澤有美子)たしかにそうですね。こう、抑えた美というか・・・
(安住紳一郎)でしょう?で、こう試合開始の時とか、礼儀で礼とかさ。グラウンドを去る時にはさ、『グラウンドに礼!』みたいなことをやってさ、ちょっと日本人の美徳みたいなのを出しておきつつ、そういうところで裏腹なことをされると、見てる方としては戸惑う!
(中澤有美子)そうか(笑)。貫いてほしいわけですね。
(安住紳一郎)貫いてほしいですよね。あと、タイムの要求ね。左手の手のひらにこう、右手を直角にさして、アルファベットのTの字をね、文字って。審判に『T』って出すんだけれども。自分の都合でね、試合を止めようとするんだから、偉そうにこう、『T!T!T!』ってやる人、いるんですよ。『タイム!タイム!タイム!』って。喫茶店でウェイター呼んでるんじゃないんだからさ。こうさ、ちゃんと止めて。『タイムお願いします!』って言うべきだと思うんだよ。俺はね。
(中澤有美子)なるほど(笑)。そうか、そうか。
(安住紳一郎)と、思うの。うん。
(中澤有美子)小刻みにイライラッと、『T!T!T!』ってやっちゃダメ?
(安住紳一郎)ダメ。こうやるとさ、『はいはいはい』みたいな。返事を何回もしてるみたいな生半可な印象を与えるじゃない?あれはこう、止めてほしいよね。『T!タイムお願いします!』って言ったほうがいいんじゃないかな?と思うんですけどね。
(中澤有美子)あくまでも謙虚な姿勢でね。
(安住紳一郎)そうですよね。まあ、高校野球は主役は高校生ですから。別に見ている方がね、道徳観とか爽やかさを求めるのは間違いかと思いますけども。でも、もう高校野球はやっぱりね、さらに後輩のみなさんとか、あるいは大人のみなさんが、なにかこう、一生懸命やっている高校生の姿を見て、律する感じのところがあるプログラムなわけですから。
(中澤有美子)あ、そうですね。原点に帰ろうというかね。
(安住紳一郎)選手宣誓とかでも言ってるでしょう?なんか。『我々の元気あるプレーで!』みたいな。なんか、うん。
(中澤有美子)そうですよね。
(安住紳一郎)で、宣誓しているわけだから。やっぱり約束は守ってもらわなくちゃ困るよ!っていうことだよね。
(中澤有美子)でも・・・(笑)。そ、そうか、そうか。
(安住紳一郎)まあ、間違った意見だとはわかっているけれども、高校野球は全国民が見る道徳番組だと思っているわけよ。
(中澤有美子)ああ、そうか(笑)。
高校野球は全国民が見る道徳番組
(安住紳一郎)NHKも3チャンネルで中継するでしょ?教育テレビなんだよ、あれは。
(中澤有美子)そうだったんですね(笑)。ちなみに安住さんの理想とするガッツポーズというのはどんな感じなんですか?
(安住紳一郎)ガッツポーズ?ガッツポーズはね、やっぱりね、ホームランの時とかは、しちゃいけないと思う。
(中澤有美子)あ、しない?
(安住紳一郎)うん。寡黙にこう、回っていくのがすごくいいなと思いますけどね。
(中澤有美子)ほー!
(安住紳一郎)そりゃ誰だって、誉れな感じは伝わってくるわけですから。ええ。で、目線。表情でわかりますよ。
(中澤有美子)お顔の表情で。へー!
(安住紳一郎)ちょっとタッチプレーとかで出ちゃうのは仕方ないなと思いますけどね。守備のタイムは3回。攻撃のガッツポーズは3回!これ、徹底してほしいね!
(中澤有美子)(笑)。マックス3回まで(笑)。
(安住紳一郎)(笑)。まあ、そんなことを水曜日に家にいながら、お前はどれだけ真面目な立派な生活を送ってるんじゃ?と言われるとね、とても太刀打ちできませんけども。そんなような感じがしました。
(中澤有美子)そうでしたか(笑)。
(安住紳一郎)サミー・ソーサのガッツポーズはいかんよっていうことを言いたかったなと思って。せっかくのいいイメージが壊れるよっていうことをちょっと言いたかったなと思うんですけどもね。
(中澤有美子)個人的なね、意見ですけども(笑)。
(安住紳一郎)まったく個人的な意見で本当に反論、たくさんあると思いますけれども。私は言いたいことが言えて、とてもスッキリしています。俺がガッツポーズ!よしっ!
(中澤有美子)なんで!?
(安住紳一郎)言いたいこと言った!
(中澤有美子)うわっ、デカいですよ、いまのガッツポーズ(笑)。2回したよ、2回(笑)。
(安住紳一郎)日曜天国はじめて2年立つんですけども。私も実は、偉そうなことを言っておきながら、ラジオ番組を担当するのがはじめてでして。最近、ことにラジオを聞くようになりまして。今回も、高校野球をいつもテレビで見ていましたが、ラジオで聞いてみたらどうなるのかな?と思って、ラジオを少し聞いてみたんですが。
(中澤有美子)あ、そうでしたか。
(安住紳一郎)ライバル局になるんですが、NHKの第一放送を聞いてみたんですが。いま、高校野球に回そうと思っても、今日は試合開始が11時ですからやってませんよ「。ゆっくり聞いてくださいね。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)これ、NHKのね、ラジオの高校野球の中継も面白い。この高校野球中継フリークの私としては、また新たな1ページを加えた。
(中澤有美子)あ、そうでしたか。
(安住紳一郎)ラジオの中継もね、やっぱり面白い。なにが面白いって、はっきり言うけど、実況が下手!
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)これはラジオをお聞きのみなさんだったら、わかっていると思います。NHKの第一放送の高校野球の実況中継は下手なんです!
(中澤有美子)そうですか?
(安住紳一郎)これは、別に私は問題発言じゃないんです!
(中澤有美子)ないんですか?(笑)。
(安住紳一郎)なぜならば!と言いますと、NHKの高校野球のラジオの中継っていうのは、若手の登竜門なんですよね。普通のテレビの中継ですと、一線級のアナウンサーが、竹林アナウンサーとかが出てくるわけなんですけども。高校野球に限っては、地方で将来有望とされている、だいたい5年目から8年目くらいのアナウンサーが担当するんです。
(中澤有美子)ああ、そうですか。
(安住紳一郎)その高校野球の中継が上手にできた人が、後々東京局・大阪局でスターアナウンサーへの道が約束されるという、いわばNHKアナウンサーのオーディション担っているんですよ。
(中澤有美子)おおー!
(安住紳一郎)そういう風な耳で聞くと、また面白いという。
(中澤有美子)(笑)。へー。
(安住紳一郎)私が10年目なもんですから、ちょうど自分よりもちょっと下ぐらい。ほぼ同年代のみなさんががんばってやっているのを聞くのも、またそれは面白いというね。
(中澤有美子)そうですね。
(安住紳一郎)とてもとてもね、まだTBSですと僕とかですね、駒田ぐらいが担当して、がんばってやっているんだけども、まだまだ松下さんとか林さんとか椎野さんのようには上手くいかないみたいなところがある。けれども、いいところを見せて、はやく東京とか大阪に行きたい!っていう実況が聞けるという。
(中澤有美子)そうなんですね。緊張して、じゃあ臨んでいるわけですね。
(安住紳一郎)たぶんね、球児も緊張していると思いますが、NHKのアナウンサーもたぶん相当緊張してやっているんじゃないかな?と思いますね。
(中澤有美子)いいところを見せたい!うん。
(安住紳一郎)この大会で手柄のあった者は東京総局で召し抱えるぞ!みたいな感じですからね。うりぁーーーー!っつってね、やってるんだと思うんですけどね。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)ちょうどまあ、私も10年目ですけども、8年目ぐらいになってくるとですね、ちょうどアクセルがね、踏める状態になってくるんですよね。こう、なんか行ける時はブーン!って吹かせる。でも、ちょっとブレーキがまだおぼつかないっていうのが、だいたい10年目以下ぐらいのアナウンサーの特徴なんですよ。
(中澤有美子)ほー。
(安住紳一郎)私もそうなんですけども。まあ、お聞きのみなさんはわかっていると思いますが。調子のいい時は調子いいでしょ?私ね。
(中澤有美子)そうね(笑)。
(安住紳一郎)で、NHKのアナウンサーもブブブブブンッ!って踏むんだけれども、すごくいい時はすごくいいの。すごくいいの。
(中澤有美子)乗ってきた、乗ってきた。はい。
(安住紳一郎)『ピッチャーの太田が自らマウンドを切りまして、白いロージンバッグの炎がフワーッと上がりました』みたいな。いい実況をバーッとできる。なんか風景描写みたいなの、いいのを入れるんだけども。やっぱり高校野球ってね、こう動きが早いものですからね。ちょっとやっぱり、追いつかないところがあるんですね。
(中澤有美子)はあ。
(安住紳一郎)プロ野球とかはやっぱりエラーとか想定外のミスがなかなかないので、中継する方も楽なんですが。高校野球っていうのは本当いきなりね、セカンドからホームに悪送球して。で、ベースカバーに入ったピッチャーがまた悪送球みたいな。そしたらランナーがコケるみたいな。ものすごいことになって。
(中澤有美子)そうか、そうか。
(安住紳一郎)で、テレビと違ってラジオですから、全部中継しなくちゃいけなくて、もうてんやわんやになっちゃうんですよね。で、結構もう手がつかないみたいな感じになっちゃって。うん。で、なんかかわいそうだなとか思いながらも、『うん、いまのはいい手柄になったと思うよ』みたいな。いい情景描写とかいうのもあったりしてね。ちょっとなにか、他人事には思えない感じの中継が続いているわけなんですけどね。
(中澤有美子)へー!
(安住紳一郎)で、またね、中継フリークとしては一言、みなさまに伝えておきたい事実がもう一点あるんですが。これはラジオになると、大変重要な問題になるんですが。プロ野球と高校野球で、ラジオを中継する上で決定的にね、違うところがひとつあるっていうかね。アナウンサーにとっては、とても注意しなくちゃいけないところがひとつあるんですが。
(中澤有美子)へー。
(安住紳一郎)これはね、ちょっと難しい問題なんですが。ピッチャーのね、投球間隔が違うんですよ。『第一球、投げました』。で、キャッチャーが捕りますよね。で、返球しますよね。で、ピッチャーが次、第二球投げますよね。その間隔がね、プロ野球と高校野球で決定的に違うんですよ。
(中澤有美子)あっ、高校野球の方が早い?
高校野球とプロ野球では投球間隔が違う
(安住紳一郎)高校野球の方が間隔が短い。試合時間も1時間ぐらい短くなるんですけども。だいたいね、一応私もスポーツアナウンサーをやっていましたから語っちゃいますが。プロ野球はですね、投球間隔がだいたい20秒から30秒。長い時だと35秒とか40秒くらいかかる時があるんですが。
(中澤有美子)ああ、そうですかねえ。
(安住紳一郎)高校野球はね、短い時だと8秒。
(中澤有美子)うわー!
(安住紳一郎)どんなに長い時でも、15秒くらいで投げてきます。早い時はね、8秒で。みなさん、ちょっとあの、ラジオとか聞いて測っていただきたいと思いますけども。早い人は8秒ごとに投げてくるんですよ。
(中澤有美子)あっ、そうなんだー。
(安住紳一郎)ええ。『第一球、投げました』。で、キャッチャーが捕って、キャッチャー返球して、ピッチャー捕って、サインを見て、構えて、第二球で、これ8秒。ポンポンポンポン投げてくるんですよ。
(中澤有美子)ふーん。
(安住紳一郎)すると、なにが問題になってくるか?っていうとですね、『第一球投げました。アウトサイド、外れましてストレート、ボール!』。で、解説者の人に話を聞くんだよね。
(中澤有美子)ああ、そうですね。いまのは・・・
(安住紳一郎)『いまのはどうですか?』とかいう風に聞くんだけれども、8秒しかないから話がほとんど進まない!
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)それで、中継アナウンサーがてんてこ舞いっていうことになるんですよね。
(中澤有美子)そうですねー。
(安住紳一郎)『佐賀北、ピッチャー中井。第一球を投げました。アウトサイド、スライダー外れてボール!ノーストライク、ワンボールです。今日の解説は県岐阜商から社会人松下電器の監督、川崎さんです。よろしくお願いします』『はい、よろしくお願いします』『ピッチャー、第二球を投げました。アウトサイド、ストレート、ボール!ツーボールナッシング』。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)『中井選手、やはりあれですかね?スライダーでしょうかね?』『そうですね。おっしゃる通り・・・』『第三球を投げました!今度は直球インサイド。これは決まった!早いテンポで投げてきます。ワンツー!話が途中になりました。川崎さん、やはり中井投手はスライダー。このアウトサイドがカギでしょうかね?』『そうですね。おっしゃる通り・・・』『第四球を投げました!』。
(中澤有美子)(爆笑)
(安住紳一郎)もうね、話がぜんぜん進まないの。
(中澤有美子)すごい細切れ(笑)。
(安住紳一郎)ええ。細切れになっちゃって。で、もう最後の方はもう、聞いている方は『中井投手、アウトコースのスライダーのコントロール・・・』とか聞いてるんだけれども、ぜんぜんもうね、8秒間隔で投げてくるから、話がまとまらないわけ。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)で、もう最後になると、『ピッチャー第五球を投げました。インサイド、直球決まった。ストライク!ツースリー。スライダーですね』『はい、スライダーですね』。もう、それしか言わないの(笑)。
(中澤有美子)(爆笑)
(安住紳一郎)なんだ!?みたいな。『スライダーですね』『スライダーです』。うわー!っていう。自転車操業になっちゃうっていう。
(中澤有美子)大変ですねー!
(安住紳一郎)8秒間隔で話を聞くっていうのは大変ですよね。うん。プロ野球になると、まあ間隔があるんでゆっくり解説の人に話を聞くことができるんですけどね。川崎さんもね、繰り返し話になっちゃってね。最後は『はい、スライダーですね』しか言わなくなっちゃう。
(中澤有美子)(笑)
(安住紳一郎)大変になっちゃう。ぜひNHKのアナウンサーもがんばっていただきたいなと思いますが。まあ、民法のアナウンサーもがんばっておりますんでね。ちょっとライバル意識を燃やしてますよ!聞いてますから、がんばってください!ねえ、はい。
(中澤有美子)はい(笑)。
(安住紳一郎)高校野球ね、今日11時からNHKでまたやりますけどね。ええ。日曜天国も放送してますんで。高校野球は来年もやりますけども、日曜天国は来年やるかどうかわかりませんから!
(中澤有美子)そうね、はい(笑)。
(安住紳一郎)同じ夏にかける思いということで、ぜひこちらにダイヤルを合わせたままにしていただきたいなと思います。
(中澤有美子)思います!(笑)。
<書き起こしおわり>