(プチ鹿島)いや、本当にそうなると残念なことで。じゃあ『ネットだけにしか真実がない』って言う人の気持ちも分かるよね。だってもうみんな、自分に都合の悪いこと、なんだったら自分にしがらみのあることはもう、書かないんだから。で、林真理子さんが、週刊文春のコラムで、ここをあえて、『なんでみんなスルーするんだ?』と。林真理子さんも結果的に、俺、あの人いいなと思ったのは、同じことを言ってるんです。あの人も結局、下世話基準なんです。
(マキタスポーツ)そうだね。
(プチ鹿島)あの人もたかじんさんの本を読んで。『やっぱり百田尚樹さんの本をグイグイ読んでしまった。徹夜で』って。おんなじ印象なんです。でも、それに関して、これは怪しいと。『百田さんは本当に騙されたのか?私は週刊誌を待ち望んでいる』と。そしたら出てこないから、林真理子は怒っているわけです。
(マキタスポーツ)下世話目線だ!
(プチ鹿島)そう。だから正義とかじゃない。『私の下世話な知る欲望を、なんで週刊誌は書いてくれないのか?』と。おんなじことなんです。だから、言ってることは。
(マキタスポーツ)そりゃそうだ。
(プチ鹿島)で、『これを突っ込まないんだったら、書かないんだったら、じゃあ朝日新聞が嘘だとか、20年間吉田証言を口をつぐんできたとか、みんな突っ込めないよ?』と。まさにおっしゃる通りなんです。林さんの。
(マキタスポーツ)そうだよね。
(夏江紘実)たしかに。
(マキタスポーツ)だからその下世話基準っていうのも通用しなくなっちゃってきてるような感じの空気も嫌だよね。
(プチ鹿島)だから、自主規制なんですよね。だからこの間ね、選挙があって。ある与党がね、『じゃあ公平中立にやってください』って放送局に出しましたよね?それ、やっぱり問題点。論議されるところっていうのは、出した方も出した方ですけど、もしですよ、それを真に受けて自主規制しちゃったら、それはダメじゃん!っていう。でも、やらないよね?っていう。少なくとも、僕らは信頼性が、一縷の望みがあるわけじゃん。
(マキタスポーツ)うん。
(プチ鹿島)でも今回のね、もっとレベルを下げて、この百田スルーをしてるってことは、意外と僕は根がつながっていて。『ああ、やっぱり自主規制しちゃうんだ』っていう残念さがあるんですよね。
(夏江紘実)規制しちゃった結果みたいになってますもんね。いま、なにも出てこないってことは。
(プチ鹿島)意外とその下世話基準で見ると世の中が見えてくるっていう。やっぱり百田スルーしてるじゃん!っていう。
(マキタスポーツ)百田スルー(笑)。百田スルーっていう言葉が生まれましたな。
(プチ鹿島)もう1回言うけど、僕はあの百田本を読んで、どっちなの?これは奥さん側の言い分をただやっているだけなんだと。じゃあ奥さん側の反対する人はどんどん証言していけばいいし、じゃんじゃん週刊誌も報じればいいし。なんだったら、そっちの本も読めばいいと思うんですよ。
(夏江紘実)いろんな意見が出てきて。
(プチ鹿島)そうですよ。だって、もっと壮大な話をすると、宗教とかもそういうことだと思うんですよ。あるカリスマがいて、その言葉を伝えるカリスマ作家が書を作って。それを信じる民に布教する。それを信じた人は、ひとつの宗教で。じゃあ、いいじゃないですか。これ、殉愛っていう。じゃあ殉愛を信じる人たちがいてもいいわけです。でも、殉愛どうなの?っていう人たちもいても、当然いいわけですよ。
(夏江紘実)たしかに。
(プチ鹿島)そういうところは活発にならないと、気持ち悪いじゃないですか。だって。
(マキタスポーツ)それはたしかにそうだ。
(プチ鹿島)ただ、読み物としてはめちゃくちゃ面白い。やっぱり。筆の力がすごい。
(マキタスポーツ)で、俺はやっぱり思うのは、間にさ、いまその教義を整理してさ、本にまとめる人がいるわけじゃんか。PKさんが言ったことはまさにそういうことだと思うんだけど。それの本人は、当のカリスマはただ生きただけ、みたいなところがあるわけだから。そこで物語が作られるわけですよ。その次に。で、物語をみんなありがたがるっていう風潮はやっぱりあるよね。
(夏江紘実)ありますね。
(マキタスポーツ)で、いまもう一方で、神話がいらないって言われているような時代でもあると思うんですよ。神話を必要とされてない時代であって。すぐ神話に対して突っ込みが入ってくるんです。だけどその実、結構みんな物語ってほしがっていると思うんですよね。
(プチ鹿島)そうなんです。だから本当にキーワード、美談なんですよね。その羽生の時の『美談にするな!』っていうのは、やっぱり美談にやられてきた自分。美談が相変わらず・・・で、そういう人たちっていうのは前近代なというか、旧日本的な、土着にまみれた汗臭い美談って大嫌いじゃないですか。
(マキタスポーツ)そうだね。
(プチ鹿島)だからそういう突っ込みがくるんですよ。でも相変わらず、人々は物語を欲しているから、殉愛っていうのがものすごく売れて。それ、どうなの?っていうその立場は絶対に必要だし、あっていいんだけど、それすら、下世話な記事が口をつぐんじゃう。その人としがらみがあるんだったら。それ、じゃあその週刊誌がどれだけこれから辛口で切り口で、政治家のをスキャンダル!とか言っても、『しがらみがないから書いてるだけでしょ?』っていう冷めた気分になっちゃう。
(マキタスポーツ)そうそうそう。
(夏江紘実)そこは書ける分野なんでしょ?みたいな。
(プチ鹿島)冷めた気分になっちゃうわけ。だから、書いてほしいんだよね。これ、別にアンチ百田とかそういうことじゃなくて。いろんな角度をやればいいじゃん。これは百田尚樹が信じた物語を書いているだけで。じゃあ百田尚樹の言うことなんか、奥さんの言うことなんか嘘だよっていう物語を誰か発してほしいんだよね。それを読み比べればいいんですよ。それが半信半疑の下世話なおばちゃんたち。僕もおばちゃんですけど。
(夏江紘実)ちょっと待ってください。おばちゃんだったんですか?
(プチ鹿島)欲することなんですよ。おばちゃんおじさんですからね。
(マキタスポーツ)おばちゃんおじさん。よくわかんないです。
(プチ鹿島)林真理子的なね。林真理子もだから・・・
(マキタスポーツ)おばちゃんおじさんなんですね(笑)。
(プチ鹿島)おばちゃんおじさんです。林真理子、たまにおじさんになる瞬間がある。だから今回、林真理子がああいう風に書いてくれたっていうのは、ポンと膝を打ちましたよね。おばちゃん、おじさんたちは。
(夏江紘実)そういう意見を述べたってことですもんね。
(プチ鹿島)でも林真理子さんの大御所ぐらいでしか口にできない怖さっていうのもありますよね。
(マキタスポーツ)そうだな。下のものが・・・いや、PKさんなんかひょっとしたら存在してないってことでしょ?
(プチ鹿島)してない。
(マキタスポーツ)みたいなことにされているかもしれないんだから。そうなんだよねー。
(プチ鹿島)これ、全てつながってますよ。美談と、過激な美談っていうね。うん。
(マキタスポーツ)本当にね、話が尽きませんけども。今年はもう、PKさんが予言してたこととかがね、結構バチバチ来ちゃってるっていうところも結構あってね。
(プチ鹿島)ああ、そうですねー。
(夏江紘実)パチンパチン。
(マキタスポーツ)そうなんだよ。当たってきちゃっていることとかも、ちょっと恐ろしいこともありますけど。
<書き起こしおわり>