安住紳一郎さんが2025年7月6日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で中国に帰国した和歌山アドベンチャーワールドのパンダ、良浜、結浜、彩浜、楓浜についてトーク。パンダJAPANメンバーからのメールを紹介していました。
(安住紳一郎)それから1週、遅れてしまったんですけれども。少し、皆さんからのメールが揃ってからお話しようかなと思っていました。先週末、和歌山アドベンチャーワールドのパンダが中国へ帰りました。四頭、帰ったということでこれで和歌山のパンダがいなくなってしまったということなんですよね。番組では和歌山アドベンチャーワールドのパンダ、
赤ちゃんが生まれるたびに名前の予想などをしたり。あるいはリスナーの皆さんとアドベンチャーワールドに行ったりということで。ずいぶんとたくさん、この番組の中でも企画、お話をしてきましたので皆さんからも悲しみの声、届いています。
三重県の「にゃんた」さん。ありがとうございます。「パンダJAPANでお世話になりました」というね。名前当てということでね、実績のある人たちでチームを組んで、団体戦で名前当てをしたこともありました。その時に私がふざけて「パンダJAPANのメンバーだ」なんていう風に話をしました。にゃんたさん。
「先週末は悲しくなる気持ちを何度も抑える日になりました。パンダが飛び立った午後3時半頃、天気の良い空を見上げ、手を振りました。ありがとう、良浜、結浜、彩浜、楓浜。パンダファミリーのおかげで毎日が楽しくなったこと。そして番組やパンダJAPANのメンバーと交流できたこと。感謝しかありません。早く環境に慣れて、長生きしてほしいです」という。いろいろね、戻ってしまった経緯など気になることやまやまありますけれども。とりあえずは皆元気でという気持ちですよね。
(中澤有美子)そうですね。
(安住紳一郎)今回、帰った良浜。お母さん。そして娘たちの結浜、彩浜、楓浜は私達がね、名前宛ての時に何度も口にしたのでまた思いひとしおというところ、ありますが。「森のゆきき」さん。この方もパンダJAPANメンバーですね。福島の方。ありがとうございます。
(中澤有美子)ありがとうございます。
(安住紳一郎)アドベンチャーワールドの「良浜、結浜、彩浜、楓浜が中国へ旅立ちました。個人的には発表があった4月下旬からずっと実感がわかないまま、その日を迎えようとしていました。娘パンダたちの名付け親になれたことをきっかけにこれまでに7回、白浜に行きました」。7回! 「ジャイアントパンダがますます大好きになり、遠くの町がなじみの町になり、たくさんの思い出ができました。10頭の子供たちを育てた優しいお母さんパンダ良浜と個性豊かな3頭の娘パンダたちが中国でも元気で暮らしていけるよう強く願っています。観光客の話す日本語を耳にして、良浜たちが白浜での生活を少しでも思い出してくれたらとても嬉しく思います。たくさんのファンが中国に会いに行くのかもしれません」。
成都で再会した幸浜
(安住紳一郎)そうですね。名前はね、変わりませんので。きっと中国の何カ所かある繁殖基地や動物園なんかで……同じ場所なのか、ちょっと調べてみないとわからないんですけれども。私も15年くらい前ですが。かつて和歌山にいて幸浜(こうひん)っていう雄のパンダがいたんですけども。まあ繁殖適齢期になりということで親元を離れるということで。和歌山から中国・成都の繁殖基地だと思いますけれども。成都に返還されて戻って、そこで展示されていたんですけれども。
その時に私が仕事で成都の繁殖基地に行った時に幸浜がいて。幸浜を見かけたということがありました。当時、幸浜は少し体調を崩していて、他の仲間のパンダたちとはずいぶん離れた場所、療養エリアみたいなところに1人でいたんですけども。まあ、パンダは大人になると全員1人で暮らしてるんですけども。かなり他の集団とは離れた展示というか、療養の檻みたいなところにいたんですけれども、幸浜がいまして。名前が変わらないんで和歌山・日本では幸浜って呼んでたんですが。中国のスタッフの方達はこの漢字をたぶん今の中国の発音だと「シンビン」って呼ぶみたいで。、
「シンビン!」っていう風に呼ばれてましたけれども。また呼び方がちょっとね、厳しくて。「シンビン!」って言われていて。「そんな強く呼ばないでよ」と思ったんだけど。日本語だとね、「こうひん」ってちょっと「はひふへほ」の「ひ」とかね、「こう」で音が少しかすれたりするんで柔らかく発音される日本語の種類ですけども。ずいぶん名前も中国っぽくなっちゃったなと思って。「シンビン……ああ、幸浜だ」と思いましたけどね。
少し体調優れずということでしたけれども。私達が「ああ、幸浜だ、幸浜だ」なんて言ってちょうど檻の手前の方で日本人スタッフと7、8人で。「ああ、和歌山にいた幸浜だね。幸浜、幸浜」なんて言ってたらたぶん偶然だと思いますけども。ほとんど動かなかった幸浜が少し私達の方に近づいてきて。私達と境になっている折腰に背中を向けて、私達の手前に座りましてね。少し、久しぶりの日本語の発音になんか感じているのかな? なんていう風にね、こっちは思いましたけども。ただの偶然かもしれませんが、そんな風に思った時もあります。
(中澤有美子)そうですか!
(安住紳一郎)「中国に行って元気に暮らしていけるよう、強く願っています」というパンダJAPANほか、たくさんメッセージいただきました。ありがとうございます。
(中澤有美子)ありがとうございます。
(安住紳一郎)そして、おしまいにもうひとつ、紹介します。「こんにちは。初めてお便りさせていただきます。番組はパンダが大好きだった姉に勧められて聞き始めました。私の姉は大のパンダ好きで、番組のパンダ企画にいつも楽しそうに参加をしていました。そして、めでたく和歌山のパンダの名付け親にもなりました。私が姉に誘われ、アドベンチャーワールドに行った時には名付け親特権でなんと一緒にパンダ舎に入れていただき、手の届きそうな距離で小さな結浜に会うことができました。
元気に鳴きながらケージの中を動き回る姿に『パンダの子供ってこんなに鳴くんだ』と驚きながらも感動したものでした。あの小さかった結浜も立派なお嬢さんに成長し、相手を探すべく妹たちと中国に返還されることになりましたね。先日、私は和歌山まで行ってきました。良浜をはじめ結浜、彩浜、楓浜も皆、何事もなかったかのように元気で愛らしく、本当にもう会えなくなってしまうのかと思うと涙が止まりませんでした。
昨年末に中国で永明が天に召されたとのニュースを聞き、非常に残念に思いつつも多くの愛らしい命を授けてくれたことに感謝し、同じく昨年亡くなってしまった姉に『永明とはそちらで会えるね』と報告をいたしました。姉とは生前、『結浜たちがいずれ中国に返還されたら、いつか一緒に成都まで会いに行こうね』などと話していました。
『立派なお母さんになり、子供たちと戯れる姿を見ようね』と話していたのに残念でありません。私の姉はパンダJAPANのメンバー、オーバーエイジ枠、背番号2、ディフェンダー完熟マンゴーです」。完熟マンゴーさんのね、妹さん。「8年前、突然お電話をいただき、正体を明かせと迫られた時、『推しドラマの聖地巡礼に来ている』などと支離滅裂な受け答えをしどろもどろにしていた時も、軽井沢で一緒におりました。隣で直接安住氏からの電話に動揺を隠せず、泣きそうになっている姿を微笑ましく眺めておりました。
今日は遅ればせながら番組のリスナーの皆様、またパンダJAPANの皆様にお礼を申し上げたく、お便りさせていただきました。生前、完熟マンゴーこと声優、田中敦子が大変お世話になり、ありがとうございました。早いもので8月で1周忌を迎えようとしています。天国に行っても毎週、楽しみにしていたラジオを聞きながら永明とともに安らかでいてほしいと思っています。本当に彼女にとって充実した、たくさんの楽しい時間をありがとうございました。末筆になりますが、番組のますますのご発展と皆様のご活躍、ご健勝をお祈り申し上げます。
もしお時間が許すならリクエスト曲をお願いします。姉の大好きだった松任谷由実さんのアルバム『VOYAGER』に収録されている『青い船で』をお願いいたします。大好きな曲でした。姉に届きますように。完熟マンゴーの妹、未熟なマンゴーより」。ありがとうございます。
(中澤有美子)ありがとうございます。
声優・田中敦子さんの妹さんからの手紙
(安住紳一郎)心のこもった手紙をありがとうございます。声優・田中敦子さんの妹さんからの手紙でした。番組ではね、田中さんのことはずいぶん皆さんにお伝えしてきたので覚えていると思いますが。『攻殻機動隊』草薙素子さんの役がやっぱり一番、ファンの方には馴染み深いでしょうかね。田中さんが「少佐」と言われるのはこの役があったからだと思いますし。ニコール・キッドマンの吹き替えとか、本当に数々の大きな役をされている声優さんだったんですけども昨年、亡くなって。ご自分の名前を出すことなく、ごく1リスナーとしてこの企画に参加してくださっていて。私達も気づかずに1年半後ぐらいに「もしかして?」っていうね。
あまりにも受け答えが明瞭で、お声が素晴らしいので声優さんなんじゃないかって調べてみたら、大御所の声優さんでびっくりしたということがありましたよね。田中敦子さんの応募するメールを昨日、見返していたんですけども。実は「結浜のパンダ見学ツアーを楽しみにしている」っていうところに「両親の介護を私の代わりに頑張っている妹を連れて行きたいんだ」と、そんなことが書かれていまして。「ああ、妹さんとやっぱり一緒に行ったんだな」。そんな風にも思いました。それでは、お聞きください。『青い船で』。松任谷由実さんです。
和歌山のパンダ4頭の中国への帰国、番組の名付け企画などで活躍されていたパンダJAPANメンバーの皆さんはとても残念に思われているでしょうね。完熟マンゴーさんの妹さんのメールもとても素晴らしくてグッと来てしまいました。ラジオ音源だと安住さんの読み上げる感情が高まっている感じがよくわかり、素敵だなと思ってしまいました!



