ヤマザキマリさんが2023年6月18日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で車を購入してイタリア式運転をしていたところ何度も交通違反となり、違反者講習を受講することになったは話をしていました。
(安住紳一郎)そして、車の運転を始めたんですって?
(中澤有美子)マリさんが?
(ヤマザキマリ)はい。それはですね、だからコロナが始まって、移動ができなくなった。でも私的には、たぶん私は移動体質なので、車でもないと息が詰まってしまうだろうという、そういう気持ちで車を買ったんですね。
(安住紳一郎)イタリアでは使っていたんですか?
(ヤマザキマリ)イタリアでも使うこと、ありますけどね。もちろん、ずっと運転はしてるんですけど。だから、日本でも車を買って。ちょっといろんなところにそれで行けばいいじゃないかと。温泉とかね。そして調子に乗ってイタリア式の運転をしていたら……まあ、捕まる、捕まる。すごい捕まるんですよ。もうね、私、警官を見るたびに「ほら、絶対今、捕まるよ、捕まるよ」って言っていたら、本当にちゃんと捕まるんですよ。「なんでかな?」って思うんですよ。「捕まえていいよ」っていう顔で運転をしているのかな?
(安住紳一郎)違いますよ(笑)。なんかの違反をしてるんですよ(笑)。
(ヤマザキマリ)ふっと気がつくとね、たとえば「今、一時停止だったんですよ」とか。「ここは8時までは右折をしちゃいけない」とか。「ちょっとわかりにくいんですけど」って言うと「じゃあ、わかるところまで一緒に見に行きましょう」って言われて。「いいよ、別に」って。
(安住紳一郎)「ここに標識がありましたよ」ってね。
(ヤマザキマリ)で、そういうことをですね、年間に何回も繰り返しちゃうとですね、お手紙が来るんですよ。「違反者講習を受けろ」っていうのが来るんですよ。
(安住紳一郎)短い期間に違反を繰り返すとね。
(ヤマザキマリ)そうすると、免許停止になるじゃないですか。だけど違反者講習に出ると、その1ヶ月の免許停止がなくなるっていう。その分、1日たっぷり試験場にある違反者講習っていうのを受ければ免除になるっていうんで、それに行くしかないじゃないかっていうことで、行ったわけですよね。鮫洲と府中はいと二つ、あるんですけども。府中まで行って……なぜか府中に行けって言われて、免許センターに行って。
府中で違反者講習を受講
(ヤマザキマリ)そしたら、やっぱり私と同じような、うっかり……本当にうっかりした違反をしたおじさんたちが集まってるんですよ。いかにもうっかりしてそうな人たちの集まりなんですよ。なんか、大きな違反じゃない感じの。ちょっとぼんやりしてたら……みたいな感じの。こういうことを言うのも失礼なんですけども。で、女は私1人だったんですけども。そこに混ざって、実習として……まず、講義を何時間かやった後に、今度は選ばされるんですよ。なんか、その運転の免許の試験と、あとはどこかの交差点に行って、緑のおばさんをやるっていうのとあるんですよ。で、私は緑のおばさんをやったんですよ。
(安住紳一郎)ああ、そういうなんか交通ボランティアみたいなのをやると、カリキュラムで?
(ヤマザキマリ)「ボランティア」っていうと、体の良い言い方ですけど。実際はやっぱりそういうことをすると、「またこれをやるのは面倒くさいから、なるべく違反しないでおこう」っていう風に……。
(安住紳一郎)ヤマザキさん、違いますよ。交通安全意識を高めるカリキュラムですよ。
(ヤマザキマリ)ああ、そういうことですか。はい、はい。そうですよね。で、そうやって私は武蔵境のイトーヨーカドー前で1時間ほど……。
(安住紳一郎)交通指導員をやったんですか?
(ヤマザキマリ)実は人知れず、やりました。
(安住紳一郎)ちゃんとできました?
(ヤマザキマリ)いやー、間違いますね。なかなか、タイミングを間違えちゃってね。だって、まだ渡ってる人いるから、出してなきゃいけないじゃないですか。赤信号になっても。そしたら、その指導員が「赤になっていて人が渡っていても、下げていい」って言うから「いや、ダメですよ!」って私、そこで言ってやっていたら、なんか「それはダメだ」とか言われたりとか、いろんなことがあって。すごい社会勉強になりました。
で、私の他にあと4人、5人、男性も一緒だったんですけども。皆さん、本当に寡黙に、目を合わせないようにしながらそれをやってらっしゃって。でも私はもう嬉々として、面白いもんだから。「どんな人が渡るのかな?」みたいな感じで。そしたらおじいさんに「ご苦労様です」って声をかけられて。「ありがとうございます」みたいな感じで。
(安住紳一郎)嬉しいですよね。声をかけられると。
1時間、緑のおばさんをする
(ヤマザキマリ)ただ、そこに搬送されるまでの車の中で、ちょっとアルコールを飲んだために人生がなし崩しになったっていう人のドラマを見せられるんですよ。行きと帰りで。
(安住紳一郎)車の中で?
(ヤマザキマリ)車の中で。もうそれが凄まじくて! もうそれを見て、私は本当にもう府中から帰る車、時速30キロぐらいで。本当に気をつけて。「本当にこれ以上、私はもうこんなことはしたくない!」みたいな感じで帰りましたけど。これもちょっと、コロナの反動的な経験といえば、そうですね。
(安住紳一郎)たしかに。ヤマザキさん、ずっとイタリアで生活してたから。日本のそのね、運転免許システムとか、交通ルールに慣れてないから。
(ヤマザキマリ)全然違うんですよ。
(中澤有美子)やっぱりそうなんですね。
(安住紳一郎)でもそれはもう、日本のルールに従っていただかないと。
(ヤマザキマリ)そうなんです。本当にちゃんと、そういうふうな筋書きになっていたんだなって。私が免許を取るっていうことは、そういうところに行かなきゃいけないっていう風になってたんだなと思って。なんでも聞いてください。交通ルール。もう何でも言ってください。あと、緑のおばさんをやる時のタイミング、テクニックも全部……。
(安住紳一郎)だからまた、もう本当に……(笑)。
(ヤマザキマリ)あの旗の巻き方から、全部覚えていますから。たすきのかけ方から。はい。すいません。
(安住紳一郎)アハハハハハハハハッ! 安全運転だけ、お願いしますよ?
(ヤマザキマリ)ええ、してます。大丈夫です。はい。
<書き起こしおわり>