安住紳一郎 2024年東京都知事選と選挙期間中の報道の難しさを語る

安住紳一郎 2024年東京都知事選と選挙期間中の報道の難しさを語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2024年7月7日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で投開票日を迎えた2024年の東京都知事選についてトーク。年々厳しくなる選挙期間中の報道について話していました。

(安住紳一郎)それから過去最多の56人が立候補している東京都知事選挙が今日、投開票を迎えます。都の選挙管理委員会によりますと、一昨日までに期日前投票を終えた人は前回の都知事選の同じ時点に比べると1.2倍に増えているということです。また都内九つの選挙区では都議会議員の補欠選挙も行われています。

投票は一部の地域を除き、今日の午前7時から午後8時。即日開票です。前回の投票率は55%ということで、今回はどれくらいになるでしょうか? 本来ですと候補者の紹介などをするべきなんですけれども、たくさんね、出ているので。申し訳ないんですが「全員平等に」ということが原則になっていますので。もうラジオの場合だと名前などは読み上げず、「ホームページでご覧ください」ということになっていますね。

なかなか最近は選挙のことについて扱うのがナーバスになっているという、そういうような一面もありまして。そこを本来、挑戦するのが私たちの仕事じゃないかというような、そういうご意見も頂戴しますが。なかなか置かれている状況が厳しく。私も働いている1人として、この時期になりますと悶々とするようなところがありますが。

前も話したと思いますけれども。当然、ラジオ・テレビの場合は選挙期間中のこういう情報の扱いというのが非常に平等といいますか、うーん。いろいろ様々、ちょっと言い方が難しいんで、ごめんなさい。ちょっと省略させていただきますけれども。そしてどんどんどんどんと厳しくなっているような実感をします。私が働き始めた25年くらい前まではもう少し違ったような状況なんですが。

ちょっと正直、申し訳ないですが。「申し訳ない」っていう言い方は違うな。正直、どんどん悪い方向に行っているなという感じはするので、放送局で働いている若い人たちを中心に意識改革が必要だなという風に感じています。で、結局何も言わないという。申し訳ない。

(中澤有美子)そうですね。中立を非常に求められて、難しいところですね。

(安住紳一郎)そうですね。ただね、「中立、中立」って言ってますと何も言えなくなってしまって、何も放送しないということで結局、皆さんのところには何の情報も届かないということになって。一体、誰がそれで得をしてるんだ? というような現状があります。そうですね。元々ね、放送法の4条っていうのはアメリカをモデルにして作られたんですけれども。アメリカはもう、その法律を下げてるんですよね。

アメリカをモデルにした放送法4条(ただしアメリカではその法律はもうない)

(安住紳一郎)ちょっと、たまに「復活させよう」なんていうような声も出てくるわけですけれども。インターネットとかチャンネルが増えたということで、放送局がずっと公平を守っているというのも違うんじゃないかということで。アメリカはもう既に変えているということなんですけれどもね。

ただ一方、放送局もそういうような平等というものの壁があるので。逆にこれで少しメッセージ性のある放送を出すと、それはそれでいろんな意見がきちゃって。結局、自分のところでオーバーヒートしちゃうっていうこともあって。「現状、日本はこれがベストじゃないか」っていう、当然そういう意見もあるようですけれども。今後10年ぐらいでもしかすると何か変わっていくかもしれませんね。

(中澤有美子)そうですね、そうですね。

<書き起こしおわり>

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