高橋芳朗さんが2024年3月20日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション2』の中でLE SSERAFIMのEP『Easy』から『Smart』を紹介。楽曲のベースとなっているアマピアノのサウンドをタイラ『Water』などと比較しながら話していました。
(高橋芳朗)じゃあLE SSERAFIMのEP『Easy』からもう1曲、『Smart』という曲を紹介したいと思います。この『Smart』に関しては、影響を受けてると思われる曲がここ数年、注目を集めている南アフリカ発祥のダンスミュージックのアマピアノです。この『アフター6ジャンクション』の2020年5月10日放送のアフリカ最新ダンスミュージック特集でも取り上げられていましたアマピアノ。で、去年あたりからアメリカでもR&Bアーティストが導入し始めて、ちょっとメインストリームに進出しつつあるんですね。
そんなアマピアノ人気の象徴的な作品として、まず聞いてもらいたいのが南アフリカ出身の22歳のシンガー、タイラの『Water』という曲です。これ、アメリカのチャートで7位。イギリスで4位にランクインする世界的な大ヒットになっていてですね。今年からグラミー賞で最優秀アフリカンミュージックパフォーマンス賞っていうのが設けられたんですけど。その記念すべき最初の受賞作品になりました。
で、アマピアノがどんな音楽か、ざっくり説明すると背景としてはハウスミュージックから発生したということなんですけど。いわゆる4つ打ちのハウスと違って、ゆったりとしたテンポでリズムも跳ねているんですよね。で、リラックスしたチルアウト感というか、ラウンジ感があって。わかりやすく耳を引く特徴としてはシェイカー。あとログドラムと言われるちょっと特徴的なベースサウンドが入ってるんですけど。まあめちゃくちゃ気持ちいい音楽なんで、まず聞いてください。タイラで『Water』です。
Tyla『Water』
(高橋芳朗)はい。現在大ヒット中のタイラの『Water』を聞いていただいております。
(宇多丸)めっちゃかっこいい。これ自体がすごいかっこいいよね。今、ずっと話していたのは、ヨシくんから解説していただいてた2ステップとかドラムンベースとかがフワフワしたアンビエントな雰囲気のあれに合わせるのが今のトレンド感としてあって。
(高橋芳朗)ピンクパンサレスとかNewJeansとかね。
(宇多丸)なんかその気分でアマピアノも元はアンダーグラウンドなところから始まったダンスミュージックの形式が今、こういう感じですごい気持ちいい、聞きやすいものとして、なっていくっていうか。そんな感じはあって。あと、リズムがちょっとやっぱりレゲトンチックっていうか。ちょっとラテンなっていうのかな? そんな感じも入るから、いろいろ気分があってるっていうか。そんな感じで、いいね。
(高橋芳朗)で、おそらくこのタイラの『Water』に代表されるアマピアノにインスパイアされてると思うLE SSERAFIMの曲を聞いてください。『Smart』です。
LE SSERAFIM『Smart』
(高橋芳朗)はい。LE SSERAFIMで『Smart』を聞いていただいております。気持ちいいですね。
(宇多丸)でもやっぱりちょっとレゲトンみみたいなものも感じるし。すごいすんなり聞けますね。アマピアノと来たか。すごいことですねー。
(高橋芳朗)それでね、来月にはCoachellaのステージに立ちますけど。こういう『Easy』とか『Smart』みたいな曲が結構、大きな武器になってくるんじゃないかなと思いますけどね。日本でもたぶん配信で見れるんじゃないかなと思うので。
(宇多丸)それで今、ちょろっと話していたけども。やっぱりトレンドの取り入れ方がすごい欧米の市場を意識してというのもあるだろうけど。すごい洗練されてきてるよね。本当に。スピードと洗練っていう感じがすごいしますね。
(高橋芳朗)うんうん。LE SSERAFIMはそういうところでも最先端に立っているグループだと思いますけどね。
<書き起こしおわり>