鈴木もぐら マニラ在住のナンパ師に聞いたナンパ業界・東アジア男性革命を語る

鈴木もぐら マニラ在住のナンパ師に聞いたナンパ業界・東アジア男性革命を語る 空気階段の踊り場

鈴木もぐらさんが2024年2月26日放送のTBSラジオ『空気階段の踊り場』の中でフィリピン一人旅の模様を紹介。かつて、歌舞伎町の案内所で働いていた頃に知り合ったナンパ師と現地で合流した際に聞いた、世界のナンパ業界で現在起きている東アジア男性革命について話していました。

(鈴木もぐら)(歌舞伎町の案内所時代の知り合い、マニラ在住の社長に連絡をして)「とりあえず、ホテルに7時に迎えに行くから待ってろ」ってなって。それで7時にホテルのロビーに行ったら、その社長が来てて。社長は俺が案内所に入ったのが23ぐらいでしょう? その時に28、9ぐらいだったから、今はたぶん40ちょい過ぎぐらい。社長。それでもうさ、全身チャックがついた……腕とか足とか、全身チャックがついたラバースーツみたいなのを着てて(笑)。

それでちょっと韓国のBTSっぽい感じの髪型……髪はふんわりボリュームがあるんだけど、茶髪みたいな感じになってて。「久しぶり」みたいな。「ええっ?」ってなって。歌舞伎町にいた頃は盛り盛りのホストみたいな感じだったの。ちょっとギャル男じゃないけど。っぽい服装で。スジ盛りっていうの? ホストの髪型、一昔前に流行ったような、束を作って……みたいな感じだったのが、もう激変してて。それで「久しぶりだな。本当に1人なんだ」って。

で、その社長はタイラさんっていう人なんだけども。その隣にその長の後輩でよく案内所にも来てたエナリさんという人もいて。「うわっ、エナリさんもいるんすか!」「そうなんだよ」っつって。「とりあえず案内するから。何がいい? フィリピンパブに行きたい? それともメシ?」とか。こういうちょっとダウナー系のしゃべり方なんだよ。「メシ? フィリピンパブ行きたい? それとも、うーん……なんかゲームセンターみたいなのも最近、できてー。スロットとか、打てるんだけどー。そこー?」「ああ、じゃあゲームセンター、行きたいっす」って。ちょうどゲーセンとか、ないかな?って。そのバクラランでも見て回っていたんだけど、なかったから。「そんなのあるんだったら、行きたいっす!」っつったら「おう……お前、7時からいきなりゲーセンかよ? 普通、メシだろう?」とか言われて(笑)。

(水川かたまり)フハハハハハハハハッ!

(鈴木もぐら)「ああ、すいません。それじゃ、メシにしますか?」っつったら「今日はお前が隊長だからー。じゃあ、もういいや。まず、ゲーセン行こう」っつって。「ありがとうございます!」ってなって。

(水川かたまり)なんでそんな話し方なんだよ? フィリピンに行く感じじゃねえだろ?(笑)。

(鈴木もぐら)それで車に乗って。そしたら、もうすげえんだ。運転手さんとかと「◯×※△……」って話していて。

(水川かたまり)公用語は何語なの?

(鈴木もぐら)公用語はタガログ語。

(水川かたまり)じゃあ、タガログ語をしゃべってんの?

(鈴木もぐら)そう。タガログ語をしゃべってるんだけど、プラスして英語もしゃべっているの。というのも、フィリピンもタガログ語が1位で、その次の公用語は英語なんだよ。だから両方をしゃべれるようになっていて。「すげえ!」ってなって。そしたらエナリさんも両方、しゃべれるようになっていて。ペラペラで。

(水川かたまり)エナリさんも歌舞伎町で働いていた人?

(鈴木もぐら)そう。でも案内所では働いてなかったんだけども。タイラさんの友達っていうか。「もうペラペラっすね!」「ああ、まあ、2016年から住んでいるからなー」「ああ、そうっすか! そういえば僕が辞めてすぐぐらいっすか?」「ああ、そうだな。だからまだ、(もぐらが探している案内所の社長も)いたけども。俺が一番最初に歌舞伎、いなくなったなー」みたいな。「ああ、そうですね。なんで歌舞伎町からいなくなったんですか?」って言ったら「うーん、まあ、なんでっつーかー……まあ、モテてえからだよな」とかって言って。「えっ?」って。

というのも、本当にあの当時からそうだったんだけども。タイラさんはとにかくナンパをしていて。めっちゃくちゃ女の子が好きなの。めっちゃナンパをしていた人なんだけども。「やっぱり俺も歳、30を過ぎてさ。やっぱり加齢で絶対に昔みたいにはモテなくなってくる。そん時に、やっぱりもう歌舞伎では無理だ。じゃあ、どこ行くか?ってなったら、もう日本じゃねえ」って。

(水川かたまり)ああ、それ? モテたくてフィリピンに!?(笑)。

歌舞伎町で以前ほどモテなくなり、海外進出

(鈴木もぐら)「えっ、それでいきなりフィリピンっすか!?」っつったら「いや、違えよ。あの当時、ちょうど俺、イギリス・ロンドン行ってたじゃん?」「ああ、そうっすね」って。結構ロンドンに行っていたのよ。「なんか買い付けだかなにかで行ってましたよね?」「ロンドンで民泊をやってた友達に『手伝わねえか?』って言われて。それで民泊、行ってたんだけど。でも、民泊もロンドンに行くのに、やっぱり直接行くんじゃなくて。経由して行った方がいろいろと世界を見れるわけ。だからドバイとかに2日間とかいて。で、またロンドン行くとか。中国に行ってから、ロンドンに行くとか。そういう感じで行っていたわけよ。それをやってる間に、俺はもう世界中、ナンパをして。とにかく、ナンパをして回った。そしたら……」って。

(水川かたまり)なにそれ? リリックなの?(笑)。

(鈴木もぐら)「そしたら、マニラが一番モテたんだよ。だから俺、2016年からマニラに住んでいる」「マジっすか、タイラさん! 本当にただ、女の子にモテるためだけに? 本当にそれだけなんすか!?」「お前、俺がそういう人間だったろ?」「そうでした! たしかに女の子のことしか、考えてなかったですね」「だよな」って。

(水川かたまり)本当にモテたくて、世界を旅した結果、マニラが一番モテるっていうことで、そこに住んでいるんだ。すげえな!

(鈴木もぐら)で、「ああ、そうだ。まだちょっと時間があるから。今、ナンパ師業界である革命が起きていて。お前にそれ、教えてやる。この6年間で起きた革命」って。「えっ、なんなんすか?」「実は今、BTSがすごく世界で活躍するようになったせいで、アジア人の男、めちゃくちゃモテるようになったんだよ。正直、ナンパ業界、ナンパの歴史。紀元前からあるんだけど。今まで、アジア人の男性がモテたことは1回もなかった。それが……BTSが出てきたのがだいたい2013年から14年。そのBTSを当時、見てた欧米の子たちとか、BTSが好きだった子がその時、小学校5年とか中学1年とか、それぐらい。そんな子が今、10年経ってるだろう? 21、2とかになっているんだよ。それで世界的なシェア、めっちゃ増えているんだよ」っつって。

(水川かたまり)フハハハハハハハハッ!

(鈴木もぐら)「そんな革命が起きていたんすか!?」「おう。『アジ専』っていう言葉も世界でできているんだよ!」って(笑)。

(中略)

(鈴木もぐら)じゃあ、もう放送は時間がないので。続きはPodcastのアフタートークで。じゃあ見た目だけ。みんなが想像しやすいように、タイラさんの見た目。『新宿スワン』の真虎さんみたいな感じ。

(水川かたまり)かっこいいんだ。

(鈴木もぐら)かっこいい。切れ長の感じで。ああいうちょっと、どこを見ているのかわからないような。でも、こっちを見ていて。心を見ているみたいな。目を見るんじゃなくて。なんかそういう感じです。それがタイラさんです。

(番組終了後のPodcast、アフタートークで……)

(鈴木もぐら)それでタイラさんとエナリさんと一緒にそのゲーセンに向かっている車中ね。で、その高速、スカイウェイで行くんだけどもさ。都市部のビルの感じとかもすごいよのよ。韓国もすごかったじゃない?

(水川かたまり)ソウルの中心部とか、すごいよね。

(鈴木もぐら)そんな感じでもうギラギラして。ブワーッとビルが並んでいて。で、「すげえビルっすね!」「おう。全部マンションだらけだよ」「へー! 高そうっすね!」「ああ、でもタワマンとか、こっちだったら4万8000円ぐらいだよ」「ああ、そんな感じなんですか?」「俺も今、住んでるところはそんな感じだけど」って。で、日本みたいに上下で家賃がわかれていないんだって。

(水川かたまり)ああ、全部一律なんだ。

(鈴木もぐら)一律。もう、それぐらいで住めるっていうんで。「それぐらいで住めるから、そこは全然、日本と違えな」って。で、そのナンパ業界で起きた革命。「『アジ専』っていう言葉もできちゃっていて」っていう。

(水川かたまり)「アジア専門」?

アジ専=アジア専門

(鈴木もぐら)「アジア人の男性じゃないと嫌だ!」みたいな。とにかく、韓国人がモテる。そんな女の子がめっちゃ増えていて。「ようやく、アジア人がモテる時代が来た。だけど、それがまだ、バレてねえんだよ。日中韓、この東アジアがめちゃくちゃモテる。みんな、どこに行ってもこれ、世界共通で。だからみんな、韓国人の真似してるんだよ。俺もそうだし」って。

(水川かたまり)ああ、そのチャックのは韓国人の真似?(笑)。

(鈴木もぐら)そうそう。モテるためだから。そういう疑似韓国人みたいなのがめちゃくちゃ増えていて。

(水川かたまり)だから別にその自分の思想とかよりも、とにかくモテることに特化してるんだ。

(鈴木もぐら)もう完全にモテることだけ。もちろん、普通にビジネスやっていて。それもちゃんと、うまくいっていて。

(水川かたまり)それはどういうビジネス?

(鈴木もぐら)だからそれもよくわかんないんだけど。なんかいろいろ経営したりとかしてて。でも「反社とかじゃねえよ」とか言ってたから。そこは……「俺もこっちに来て。やっぱり警戒心というか、バリアみたいな。『この人は信用できるな』とか、そういうフィルターをちゃんと通さないと、海外ではやっぱりやっていけねえから」って。でも、1人で起業して、みたいな。で、フィリピン人の人とかを雇ったりとかしてるうちに、言葉もしゃべれるようになったみたいで。「全然、だから勉強とかもしてねえよ」みたいな感じで、。それで今、世界のクラブでK-POPをガンガンに流すイベントが各国で行われているんだって。

(水川かたまり)ああ、BTSとかBLACKPINKとか、すごいから。

(鈴木もぐら)「そこにアジ専の女の子が世界中から来る。でも、日中韓の男たちはそれに気づいてねえんだ。気づいてるやつらだけが今、とんでもなくモテている」って言っていて。

(水川かたまり)アハハハハハハハハッ! 「俺ら、モテてる」って?(笑)。

(鈴木もぐら)「じゃあ今、それに気づいているやつらって誰か、わかるか? ベトナム人だよ」って。

(水川かたまり)授業なの?(笑)。

(鈴木もぐら)「そうなんすか!」「ベトナム人が韓国人の真似して、めちゃくちゃモテてるんだよ。あとは、気づいてる俺らみたいなやつがモテてるんだよ」って。「正直……だから今日、何年ぶりだ? 8年ぶりとかに会って。お前も本当に頑張ってるみたいだけど。まあ、俺も変わらずモテるためにやってっから」って言っていて。「俺、実はもうマニラ、出ようかなと思ってたんだよ」って。

(水川かたまり)えっ、マジで?

(鈴木もぐら)「俺、アジ専が多い国を見つけたから。そこに住もうかと思って」「えっ、どこなんすか!?」「教えねえ」って(笑)。

(水川かたまり)フハハハハハハハハッ!

「俺、アジ専が多い国を見つけたから」(タイラさん)

(鈴木もぐら)「スウェーデンとか、そっちっすか!?」「ああ、いいとこ、突いてるね。まあまあ……」みたいな(笑)。

(水川かたまり)ああ、そっちなんだ?

(鈴木もぐら)また、たぶん住んだら教えてくれると思うけどね(笑)。

<書き起こしおわり>

鈴木もぐら 無料案内所の社長からのメールで歌舞伎町時代を振り返る
鈴木もぐらさんが2024年3月4日配信のTBSラジオPodcast『空気階段の踊り場』アフタートークでフィリピンで再会した歌舞伎町の無料案内所の社長、タイラさんから番組に届いたメールを紹介。歌舞伎町の無料案内所アルバイト時代の思い出を振り返っていました。
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