鈴木もぐら 無料案内所の社長からのメールで歌舞伎町時代を振り返る

鈴木もぐら 無料案内所の社長からのメールで歌舞伎町時代を振り返る 空気階段の踊り場

鈴木もぐらさんが2024年3月4日配信のTBSラジオPodcast『空気階段の踊り場』アフタートークでフィリピンで再会した歌舞伎町の無料案内所の社長、タイラさんから番組に届いたメールを紹介。歌舞伎町の無料案内所アルバイト時代の思い出を振り返っていました。

(水川かたまり)もう一通、メールが届いております。「空気階段のお二人、制作陣の皆さん、こんばんは。先週、フィリピン旅に度々登場したナンパ活動に心臓を捧げているタイラです」。

(鈴木もぐら)えっ、タイラさん? タイラさん、直で?

(水川かたまり)タイラさんから直のメール、届きました(笑)。「かたまりさんとは鈴木くんを通し一度、歌舞伎町でご挨拶をさせていただいたことがあります」。ああ、会っているんだ。歌舞伎町の無料案内所でバイトしてる時に会っているんだね。「先週、鈴木くんと8年ぶりの再会をして、ラジオを拝聴して、いろいろ昔のこと思い出したので、鈴木くんも知らない、覚えていない話を送らせていただきます。まず、鈴木くんがバイトをしていた無料案内所を作った経緯は、ナンパ活動に心臓を捧げている私のナンパ活動を充実させるためでした。

まず、歌舞伎町の奥でナンパ活動をしていると怖い人たちに絡まれるのですが、自分の店があると、歌舞伎町の奥でナンパをしようとも全く怒られない。そして、キャバクラに案内所のバックを差し引いた激安価格で行けるということを思いつき、案内所を作ったのです」。

(鈴木もぐら)なるほどね。ナンパが一番の動機だったんですか!

(水川かたまり)「ホストなんて興味がないのに、ホストのコスプレをしてナンパをしていました。この案内所ができた経緯は鈴木くんは知らないと思います」。

(鈴木もぐら)それは知らなかったです。

(水川かたまり)「余談ですが、ワタナベくんはそんな私やナンパの弟子たちを見て、ホスト風のカツラをかぶっていました」。

(鈴木もぐら)そう! かぶってた。ナベくん、かぶっていた。

(水川かたまり)ナベくんというのはもぐらの案内所時代の同僚で。歯が何本?

(鈴木もぐら)0.5本。

(水川かたまり)1本に満たないっていう。

(鈴木もぐら)下の歯茎にちょっと乗ってるみたいな感じのナベくん。そうそうそう。そうだ。タイラさんのこと、慕っていたね。

(水川かたまり)「そんな中で案内所が軌道に乗り、人を雇う段階になった時に、求人でやってきたのが鈴木くんでした。採用して少し経って気づいたのですが、鈴木くんは幼少期の影響なのか、男性の出す圧力にかなり敏感で萎縮してしまうタイプで。オラオラした圧力全開の武闘派の歌舞伎町の男性にかなり警戒心を抱いていました。彼が心を開くのは、気弱なワタナベくんだったり、笑顔で雰囲気が柔らかい店長だったりと、圧が低い男性ばかりでした。

それはお客さんに対しても同様で、団体のお客さんや、少し強面のお客さんに対しては、いつもおどおどしていたのを2階のカメラから見ていました。そこでキャバクラカルビ松竹梅法を教え、どんな団体でも、どんな強面のお客さんでもクスッと笑わせ、圧力の強い男性に対してもコントロールできるように研修したんです。また、鈴木くんはお金がなかったのか、私服のコートを持っておらず、私がドンキでコートを買いに行ったのですが、そのコートも鈴木くんの冬の間の私服化していったのも印象的でした」。

(鈴木もぐら)ああ、そうだ。あれ、タイラさんに買ってもらったんだ。そうだね。

(水川かたまり)どんなコート?

(鈴木もぐら)だから、アウターを持ってないから。ずっとスーツみたいな状態だったから。それじゃちょっとダメだろうっていうので。スタジアムコートみたいな、そんな感じのやつを買ってもらった気がするんだよね。それをずっと着てたんだけど。たしかにそれを着て帰ったりとか。結局、そればっかり着てるんじゃねえか、みたいになって。あったね。

(水川かたまり)「そんな鈴木くんから話しかけてきて生まれたエピソードが三つ、あります。鈴木くんがまだNSC生の頃。ある日、『タイラさん、新しい相方ができたんですよ』『うん。いい感じ?』『いい感じっす。結構いけると思います』『いいじゃん』。こんな感じの会話ですが、鈴木くんの目はキラキラ輝いているのが印象的でした。これが今の空気階段です。そこから空気階段を結成し、いろいろ活動していく中で突然、鈴木くんが『タイラさん、お願いですがよかったらチケット、買ってくれませんか? 無限大のノルマがあって……』とうつむいてお願いしてきたんです。鈴木くんは私情を店に持ち込むタイプではなかったので相当苦しいんだろうなと思い、『いいよ』と答えましたが、それでも鈴木くんは安堵した顔をしていなかったので『まだ、いっぱい残ってる?』『はい。これが結構しんどくて』『ああ、わかった』。

これを聞いた私は当時のナンパの弟子たちに『鈴木がチケットを買ってほしい』ってと言いましたが、弟子たちは『ええーっ? うーん……』とつれない返事ばかりだったので、『俺たち、ナンパをする人間はトークが命だ。芸人からトークや合いの手を学ぶ良い機会だと思わないのか? 新しい知らない世界を食わず嫌いで遮断するのはモテないと思う!』と弟子たちを諭し、鈴木くんのチケットを弟子たちも購入したんです」。

(鈴木もぐら)弟子、めっちゃいたからね(笑)。20人ぐらい、いたよ(笑)。

(水川かたまり)この回、めっちゃ覚えているわ! 「今日、歌舞伎町の人たちめっちゃ来るわ」って言われたの、覚えてるよ。1回、めっちゃあったよね? すげえ来た時。

(鈴木もぐら)そうそう。あの真ん中らへんにブワーッと並んでいたでしょう? あれ、タイラさんとタイラさんの弟子だから(笑)。

タイラさんと弟子たちが無限大ホールに集結

(水川かたまり)「無限大での鈴木くんは案内所とは別人でした。歌舞伎町では少し気弱な鈴木くんは、ステージにはいなかったのです。『ここが彼の本当の世界なんだな』と感心したものです。後日、鈴木くんが『タイラさん、ありがとうございました。皆さん、派手なんでそっちに着替えて集中できませんでしたよ』と言いながらも駆け出しのお笑い芸人はどこか嬉しそうでした。三つ目は『タイラさん。僕でもナンパ、できますかね?』と突然聞いてきたのです。『路上だと厳しい。でも、マッチングアプリなら行けるかも』『でも僕、スマホないじゃないですか。行けますかね?』『俺のを使って代理で運用してやるから、写真だけ撮ろうか』と、当時は加工アプリなんてなかったので私のナンパ撮影技術を使い、『ヒゲ、剃るぞ。顔、少し横向いて。目も流し目で。ジャージのジップ、開けようか? うん、痩せて見えてきた』と言いながら、鈴木くんのマッチングアプリ用の写真を撮りました。これは過去最高の綺麗なもぐらだと思います」。

(鈴木もぐら)そんなの、あったかー。

(水川かたまり)「『じゃあ、俺がこの写真で出会い系、運用するから。ダイエットしような』「はい、わかりました』と言い、僕は鈴木くんの写真で鈴木くんになりすまし、アカウントを運用していました。なんとか頑張って女性とマッチングして、日々女性とチャットをして関係を深めていきました。その状況を鈴木くんに伝えようとしましたが、私の苦労をよそに鈴木くんは当時、店長とココイチの10辛や20辛を食べるのに夢中で。『今日もお尻が火を噴いていて、やばいっす! 来週は19辛に挑戦します!』と痩せるどころか日々太っていくばかりでした。『ここで女性と会わせたら鈴木くんの教育上、よろしくない』と考え、鈴木くんの写真で僕がマッチングした相手と会うことを決めました。『写真の彼、ココイチの18辛を食べてお尻に火がついて、来れないって』『はあ?』みたいな出会いが数回、続きました。そんな中で鈴木くんは芸人として少しずつ仕事が入るようになり、バイトとしてシフトが固定できなくなり、自由出勤制が認められるカラオケバーで働くことを決め、退社。私も次のナンパのステージのため、海外に拠点を移すようになり、お互い連絡も取ることもなく、歳月が流れていきました」。

(鈴木もぐら)そうなんですよ。

(水川かたまり)「私はマニラに移住したので日本のテレビを見ることもなく、モテるために日々、ナンパ活動を勤しんでおりました。そんな中、コロナが発生し、フィリピンは厳しいロックダウンとなり、レストランでの外食が禁止となり、夜間外出禁止令も発動。友人のマンションにも遊びに行けない緊迫した状況となりました。ちょうどその時期に、フィリピンのコカ・コーラ社が日本の檸檬堂をフィリピンで製造し、販売することになりました。檸檬堂を知らなかった私は『檸檬堂って何だ?』と思い検索すると、びっくりしました。鈴木くんが『これこれ!』と言いながらCMをしていたんです」。

(鈴木もぐら)ああ、『水曜日のダウンタウン』でね、出させてもらったやつに。はい。

鈴木もぐら『水曜日のダウンタウン』檸檬堂CMホントドッキリを語る
鈴木もぐらさんが2021年3月13日放送のTBSラジオ『空気階段の踊り場』の中で『水曜日のダウンタウン』で仕掛けられたCMホントドッキリで檸檬堂のCM出演が決定した話をしていました。

(水川かたまり)「急遽、移住させたナンパの弟子のエナリを呼び出し、檸檬堂をフィリピンのスーパーに買いに行き、『これ、鈴木くんがCMしてたらしいよ?』『へー! 売れたんですね!』と政令のため、夜空を見ながら外で飲むしか選択肢がない我々はフィリピンの檸檬堂によって鈴木くんが売れたことを知ることになるのです。そんな中、先週朝、起きると鈴木くんからLINEがあり、8年ぶりに再会することになります。鈴木くんは韓国人みたいな私の風貌にギョッとし、私はフィリピン人みたいな鈴木くんの風貌にギョッとしました。その続きは、先週のラジオの内容となります。私は現在、モテるためにフィリピンで美容クリニックを5年前に立ち上げ、経営しています。今年から来年にかけての私の計画は、ナンパ革命に便乗し、ヨーロッパ全土のアジ専ガールたちを笑顔にするために移住し、フィリピンとヨーロッパで2拠点生活をすることです」。

(鈴木もぐら)ああ、拠点を増やすんですね?(笑)。移すんじゃなくて(笑)。

(水川かたまり)「鈴木くんもぜひ、ナンパ革命に参加すると思っているので炊飯部長のポジションを上げておきます。不祥事を起こした時はぜひ、移住してきてください。ともにナンパ革命の夜明けを見ようじゃないか!」ということで、タイラさんからメールが届きました。

(鈴木もぐら)いやー、ありがとうございます! すいません。社長!

(水川かたまり)タイラさん、社長なんですね?

(鈴木もぐら)社長ですよ。そうそう。だから……ナンパのためにまず、店を作ろうだったんだ。

(水川かたまり)それ、知らなかったんだ。知らずにバイトをしていたんだ。

ナンパするために無料案内所を開いたタイラさん

(鈴木もぐら)ただタイラさんは本当にその案内所の上にいるんだけど。

(水川かたまり)あれって2階、あったんだ。こちら、風林会館前のね。

(鈴木もぐら)そう。で、2階にいるんだけど降りてきては通りに出てナンパして。女の子と遊んで、みたいなのを繰り返して、戻ってきて。またナンパしに行って、みたいなのを繰り返してたから。だから、なるほどね。そっちが本丸だったんすね。

(水川かたまり)ナンパ目的で、ナンパに都合がいいっていうのでまず、無料案内所を始めたんですね。

(鈴木もぐら)だからタイラさん、社長なのにあんまり仕事しねなって感じだったの(笑)。

(水川かたまり)ああ、そうなんだ(笑)。

(鈴木もぐら)もう1人の社長の方が仕事をしていたというか。なんでだろうと思ってたら……なるほどね。ナンパ目当てでっていうことね。

(水川かたまり)だから別に仕事にはそんなに興味なかったんだよ。都合がいいから。

(鈴木もぐら)ナンパの件も、申し訳ない。たぶんね、そのマッチングアプリのやつとかも……。

(水川かたまり)「当時は出会い系」って書いてありますね。

(鈴木もぐら)要はタイラさんとか、そういうナンパ師の集団の人にちょっと俺が挑戦的なさ、感じを取っちゃったわけよ。「いや、俺でもナンパとか、できるんすか? そういう技みたいなのとか、結構すごいみたいな感じですけど。皆さん」みたいな。「服装とか話し方とか、そういうちゃんとしっかりしたことさえできれば、ナンパはできる!」みたいな、そういう集団だったから。「いやいや、そんなのね、できていたとしても無理があるでしょう?」みたいな感じでたぶん、俺がやったんだよね。

(水川かたまり)「俺みたいなやつでも、できるのか?」って。

(鈴木もぐら)で、それに対して「わかった。やるよ」っつってタイラさんがやってくれたんだよ。で、「こういう風にして」とかって、案内所に行って写真とか撮って、やったんだけど。そうそう。だから、それをもう俺は自分でやっといて、タイラさんに預けっぱなしにして。もうすぐ、そのココイチのこととか考えちゃって。

(水川かたまり)もぐらからしたら、世間話ぐらいの。

(鈴木もぐら)で、歌舞伎町のココイチ、あるじゃない? ドンキのところからちょっと行ったココイチ。あそこでもう、朝とかにさ、20辛とか。そういうのを食うっていう、そういうブームがあったわけですよ。

(水川かたまり)タイラさんから送られてきた、当時マッチングアプリに撮ったもぐらの写真が添付されてたそうです。

(鈴木もぐら)おっ、マッチングアプリ用?

(水川かたまり)見ます。ああっ、かっこいい!(笑)。待って? めっちゃかっこいいじゃん。細っ!

(鈴木もぐら)タイラさん(笑)。フハハハハハハハハッ! ああ、これね。

(水川かたまり)でもこれ、いつの時期だ?

(鈴木もぐら)だからこれ、たぶん1回、ヒゲを剃って……でもこれを着てたの、相当昔よ?

(水川かたまり)これ、覚えている。アディダスの上。ジャージ。

マッチングアプリ用の鈴木もぐら写真(2014年)

(水川かたまり)でもめっちゃ痩せてるな!

(鈴木もぐら)だから1年目、2年目とか。ぐらいだと思うな。

(水川かたまり)ああ、たしかに1年目はちょいちょいヒゲ、剃っていたか?

(鈴木もぐら)1回だけ剃ったのかな? それはこのために。この時、写真を撮るからって。

(水川かたまり)じゃあ、本当に12年前ぐらい?

(鈴木もぐら)そう。「どうせ1週間ぐらいで生えてくるから」って。これね! ああ、そう。このアディダス、めっちゃ懐かしい! これ、ほぼ毎日着ていたから。めっちゃ着ていた。中の赤いTシャツもよく着ていたし。24、5ぐらいの時ですかね。

(水川かたまり)これ、嘘だろう? これ、普通にかっこいいっすよね? 全然違うもん!

(鈴木もぐら)これ、タイラさんの技術もあるからね。

(水川かたまり)だから一番、盛れる……。

(鈴木もぐら)タイラさん、盛り方を知っているから(笑)。これがタイラさんの力ですよ(笑)。いや、本当にね、お世話になりましたわ。でも、そのマニラから拠点を移すと思っていたんで。マニラにいつつ、ヨーロッパにもその拠点を広げるっていうことですよね。だからいずれ、世界を股にかける男っていうか。そうなろうとしているっていうことですね。安心しました。またちょっとね、どこかフィリピンじゃない国で今度は……。

(水川かたまり)ヨーロッパでたまたま会ったら面白えな(笑)。

(鈴木もぐら)はい。メールまで送っていただいて。ありがとうございます(笑)。

<書き起こしおわり>

鈴木もぐら マニラ在住のナンパ師に聞いたナンパ業界・東アジア男性革命を語る
鈴木もぐらさんが2024年2月26日放送のTBSラジオ『空気階段の踊り場』の中でフィリピン一人旅の模様を紹介。かつて、歌舞伎町の案内所で働いていた頃に知り合ったナンパ師と現地で合流した際に聞いた、世界のナンパ業界で現在起きている東アジア男性革命について話していました。
タイトルとURLをコピーしました