大島育宙『不適切にもほどがある!』を語る

ナイツ塙 ドラマ『不適切にもほどがある!』初回放送を語る こねくと

大島育宙さんが2024年2月19日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で宮藤官九郎さん脚本のドラマ『不適切にもほどがある!』について話していました。

(石山蓮華)でも「チョメチョメ」という話が出てきましたけど。チョメチョメ繋がりでこのドラマ、大島さんにすごく聞きたかったんです。こちら。話題のドラマ。

(大島育宙)『不適切にもほどがある!』ですね。TBS金曜日、22時からでございます。宮藤官九郎さん脚本の最新の連ドラでございますけれども。「チョメチョメ」ってね、5分に1回ぐらい。

(石山蓮華)出てますね。

(菅良太郎)出てますね。これ、見てますけども。

(大島育宙)これはご覧になってますか。これは賛否両論巻き起こしながらも、やっぱりどうしても見ちゃうという作品ですよね。

(石山蓮華)見ちゃう! 私、これ、好きではあるんですよ。宮藤官九郎さん脚本の作品、いろんな作品が好きではあるし。「面白いな」と思うんですけど。ただ、その作品の中で明確にどういうメッセージを伝えたいのか?っていうことが結構、見手に委ねられる部分が大きすぎて。で、どうしたらいいか?っていうことと、あと「このキャラクターはこういうことをこの立場上、言うのかな?」とか。それと、あとSF的な要素と、もう気になるところが多くて! 大島さん、これをどう考察していったらいいですか?

最終話まで、どんな評価の作品になるのかがわからない

(大島育宙)その視点、素晴らしいです。本当に僕も全く同じことを思っていて。これ、最終話までにどういう評価になるか、全くわからないんですよ。こんなにわからないドラマも珍しいなと思いますね。本当、そうなんですよね。だからもう、とりあえず予防線として全部のシーンに不適切テロップを入れておいてくれないかな?って思っっていて。

(菅良太郎)ちょっと、最初に流れるとかだもんね。

(大島育宙)最新話で一番、阿部サダヲさんがひどいことを言う時に、下を横に流れるテロップが出たんですよね。あれをずっと流しといてほしいなって。基本的にずっと不適切なんで。だから、そうなんですよね。どのぐらい、作り手の理解があって、わかってやってることなのか? どのぐらい、視聴者が汲み取らなきゃいけないのか?っていうのもあるけど。やっぱり登場人物が言ってることに関してはそれは直接、作り手のメッセージだと受け取らないでほしいなと僕は思ってますね。やっぱり「ずれちゃっている人」とか「遅れている人」っていう設定でしゃべらせてることがほとんどなので。で、ミュージカルもやっぱり、「なんだ、その暴論は?」っていうミュージカルで閉じる時もあるじゃないですか。だからそこも、ドラマ全体の結論というよりかは「極端な論をやっているというコメディですよ」っていう、そんな前提で見た方がいいんじゃないかな?って僕は思いますけどね。

(菅良太郎)「真剣に受け止めすぎないでほしい」っていう?

(大島育宙)うーん。まあ、ちょっと甘いところも多々、あると思いますよ。もちろん。

(石山蓮華)おそらく、この『不適切にもほどがある!』っていうのは映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズが下敷きになっているじゃないですか。で、車に乗って未来に行ったり、帰ってきたりして。で、その近親相関があるのか、ないのかみたいな。でもこれ、私はその『バック・トゥ・ザ・フューチャー』は「男性性から降りる話」だと見ているんですけど。この『不適切にもほどがある!』はどんな風に繋がっていくんだろう?っていうのは……これ、どういうところに注目すると一番楽しめそうですか?

『木更津キャッツアイ』の頃の宮藤官九郎

(大島育宙)やっぱり僕、最近また宮藤官九郎さんの『木更津キャッツアイ』を一気見してしまったんですけども。やっぱりその頃に比べると……今、見てみると『木更津キャッツアイ』は『不適切にもほどがある!』よりも明らかに不適切なんですよね。で、そこから宮藤官九郎さんが作家としてどんどんアップデートをしていった結果の今。そんな現在地として見るっていうのがやっぱり一番、面白いのかなと思っていて。間違いなく、そこを薄めようかなっていうトライもいっぱいしてる脚本家さんなんですよね。でも、それがこの題材を料理する基準に達していたのかどうか?っていうジャッジはある程度、厳しくされるだろうなとは思うので。

(菅良太郎)考察、してるねえ!

(大島育宙)考察じゃないでしょう? めっちゃ感想ですよ(笑)。

(菅良太郎)俺なんか、めちゃめちゃライトに見てるわ。「楽しい!」って。

(大島育宙)でも、そのライトに見ている人にも届くように作るのがクドカンさんの使命でもあるとは思うので。

(石山蓮華)やっぱりミュージカルシーンとかは、大人計画っぽいなとか。「ああ、この曲の元ネタはSugarの『ウエディング・ベル』だ!」とか。なんかそういう、曲の元ネタがわかるとすごい嬉しいですね。

(大島育宙)矢沢永吉さんとか、尾崎豊さんとかね。結構、『ゴッドタン』のマジ歌の感じをちょっと思い出しますね。そういう楽しみ方もあるんだけど……やっぱり、わかんないっすね。ちょっと、本当にわかんない。クドカンさんが自分のこれまでの30年ぐらいのキャリアを「裁いてくれ!」みたいな感じで首を差し出してるみたいな感じもちょっと、するんですよ。

(菅良太郎)たぶん、本当にあの時代の間を生きてきた人だから。時代のこの移り変わりを全部、知ってるから。だから今、ああいう作品を出しているんだろうね。まあまあ、でも本当にシンプルに楽しいですね。

(石山蓮華)楽しいですね。

<書き起こしおわり>

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