XXCLUB・大島育宙さんが2024年1月9日放送の文化放送『西川あやの おいでよ!クリエイティ部』の中で週刊文春による松本人志さんの報道についてトーク。報道が出た後、松本人志さんのSNS発信から透けて見えたきたものについて話していました。
(西川あやの)そして火曜クリエイティブ、今日のピックアップニュースはこちらです。「松本人志さん、活動休止。性的行為強要報道で、裁判に注力」。毎日新聞の記事からです。吉本興業は昨日、所属するお笑いコンビ、ダウンタウンの松本人志さんが当面の間、芸能活動を休止すると発表しました。松本さんは去年12月の週刊文春で女性との性的行為を巡る記事が掲載されており、これに対して本人から「記事に関する裁判に注力したい」との申し入れ申し入れがあったと説明しています。吉本興業によると「松本さんは裁判との同時並行ではこれまでのようにお笑いに全力を傾けることができなくなってしまうため、活動を休止したいと意思を示した」っていうことなんですけれども。『ひるおび』でも今日、バービーさんは「今、動揺しています」っていうことをおっしゃってましたけども。
(バービー)そうですね。私、今年40になるんですけども。ちょうど松本さんの影響をすごく受けて育ってる世代で。「神様」っていう風にも呼ばれてるし。松本さんの笑いの教科書で育っていて。言ってみれば心の中に松ちゃんを飼っているっていうか。松本さんを内在化してこれまで生きてきたんですよ。まあ、芸人でいえばかもしれないですけど。だからこそ、この事件が出てきた時にネットの中ですごく、今までの松本さんの笑い自体を否定するようなコメントとか……「私はずっと昔から笑えませんでした」とかっていうようなコメントとかもたくさん出てきたんだけど。私はそれをひっくるめて、すごい当事者意識があるっていうか。やっぱり一緒にお仕事してきた身だから。そういう当事者意識の上で反省の気持ちになってしまうっていうところもあって。
(西川あやの)バービーさんが?
(バービー)はい。そういうところもあって。なんか、とても複雑な気持ちなんです。だからこそ、なんて言うのかな? この内在化してきた松本さん。神と崇めてた松本さんが活動休止っていうことがすごくショックで、動揺しています。うろたえてますっていうようなことを言いました。
(西川あやの)そのお仕事の面、お笑いとか芸の面と私生活というのはキャラクターというか。そういったところとか、人間関係とかの部分ってある程度、切り離してエンターテイメント、受け手としても楽しまなきゃいけないなっていうことは思うんですけれども。大島さんはこの一連のことをどうご覧になってますか?
(大島育宙)僕は逆に松本さんにお会いしたこともないですし。活動してるフィールドが結構違うので。おそらく、今後も会うことはないんじゃないかなっていう立場で。でも、松本さんが作ってきたものはたくさん拝見して。おそらく自分もその影響下にもいるんだろうっていう立場でありつつ。でも、やっぱり違和感を持つ部分が年々増えてきているっていうのは結構あって。それは「構造が甘やかしてきた加害」っていうものがきっとあるんだろうなっていうことは今回、話題に上がってるご本人に限らず。芸能界全体の構造として……最近になって、怖がってやめたっていう人はいるかもしれないんだけど。昔から、そういう性的なことを誰かが誰かに上納するようなシステム。それが今日の報道で出たえげつない言葉ですけれども。というものは、昔からあったんだろうなとは思われるわけですよね。
で、僕は「昔からあったからいい」とか、そういうことを言いたいわけでは全くなくて。今、それをやめる人もいる。それをやめて反省する人もいる。それに対する新しい反省と「じゃあ今後、どうしていくのか?」っていう向き合い方を勉強する人もいる。そんな中で、松本さんはやっぱり勉強がすごく遅いんだろうなっていうことがSNSを持たされてしまった状態ですごく露呈してるっていう。まあ、詳しくは言わないですけど。今回の報道が出てからご本人が3ツイート、されてるんですけど。僕個人からすると「全部、間違ってるな」っていう感覚。で、ご本人が過去のことに関して白なのか、黒なのか。報道に関しての言い分っていうのはきっとあるんでしょうけれども。報道がどうあれ、真偽がどうあれ、今のスタンダードで言うと表現者。表に立つ人間として言うべきラインと言うべきでないラインっていうのがありまして。それは、ちょっと勉強すればわかることなんですよね。
報道後の3ツイートは全部、間違っている
(大島育宙)で、周りの人がそれを誰も教えてくれなかったんだろうなっていうことが今回、透けて見えてしまうようなSNSの使い方をしていて。それはもう立場として、ご本人1人が悪いとかっていうことではなくて。ご本人のその企画力とかパフォーマンス力とか現場、空間を支配する頼もしさっていうものも含めて。あまりにも業界があの彼本人に、1人の人間に頼りすぎてしまった結果……その負担と責任を持たせるということもそうなんですけども。その結果、何も言えない状況とか、本人が勉強した方が得になることを勉強すら、させてあげられない状況を作ってしまう、そんな構造っていうのはやっぱりダメじゃんって僕は思うんですよね。
(西川あやの)うんうん。
(大島育宙)それが今後、松本さんがどうなるのかはわからないですけど。復帰されるのかもしれないし。過去の、何年も前の密室で行われたことになっている性加害っていうものの証拠を立証するのってのは非常に難しいですから。おそらくこれ、刑事的に有罪になるということは僕は全くないと思いますし。「裁判で戦う」ってなると、これは民事なんですよね。だから週刊誌と松本さん、および吉本興業が戦うって言ってるだけなので。だから報道をした週刊誌側が謝るかどうかっていうだけの話なので。松本さんが法的にどうこうなるってことはないとは思うんですけれども。それとは全く別の話で、言葉を選ぶっていうこととか、性の加害・被害っていうものに対しての向き合い方というものを勉強するチャンスが一瞬でも、これからの活動休止の期間中にあればいいなと願っているっていう感じですかね。
(西川あやの)そうですね。今回の報道の真偽っていうのはわからないにしても、その周りを取り巻く環境とか、今までのその芸能界のあり方。またそれと受け手である私たちとの乖離っていうものは感じる一連の報道ではありますよね。
不勉強なものをよしとする世界観を作ってきた
(大島育宙)そうですね。なので、これを元にして「松本さんの足を引っ張る人が……」とか。セカンドレイプ的な発言とかをSNSでものすごく影響力がある人が言ってることも含めて、松本さん本人が不勉強なものをよしとする世界観を作ってきたっていうのを僕はすごく思っていて。うーん。だから、ワイドショーのコメンテーターとかはやらない方がよかったよね、ともすごく思うし。すいません。なんかでも、僕はいろいろ思うところはあるので。SNSとかYouTubeとかで今後も、言っていくとは思うんですけれども。これひとつで白黒、どうこうという問題では全くないですが。みんなで勉強をしていかなきゃいけない部分があったのを、みんな怠ってきたよねっていう。これは断言できるかなと思いますよね。
(西川あやの)いろんな人間関係とか、その構造のあり方っていうところは、あるでしょうね。
<書き起こしおわり>