R-指定さんが2023年12月7日放送のラジオ大阪『サクラバシ919』に出演。四千頭身・都築さんとCreepy Nuts『ビリケン』のリリックに「しみけん」というワードを入れ込んだ理由を話していました。
(R-指定)(梅田サイファー『ビッグジャンボジェット』に分参加だったのは)でも俺、飛行機に乗り遅れてフェスに遅刻したりとかしてるからな(笑)。飛行機にはちょっと、あれなんかもな?
(都築拓紀)そうですよね。「歌っている場合じゃない。歌ってねえでちゃんと乗れや」ってなっちゃうから。やっぱり筋を通せないと参加できないんだ。
(R-指定)ちょっとそこはあるかも。文脈、整合性がないと……。
(都築拓紀)ああ、整合性がね。でも、しみけんは……(『ビリケン』を)さっき、流していたじゃないですか。
(R-指定)しみけんはめっちゃ見たよ? しみけんは……なんやったら『GOD’S SON』よりも。「俺たちしみけん」「お前もしみけん」「みんなもしみけん」やから。
(都築拓紀)フハハハハハハハハッ! 男である以上?(笑)。
「better than しみけん」
(R-指定)そう。男である以上。みんな、生まれてきた以上、ある程度思春期を越えたらみんなもしみけんっていう。
(都築拓紀)「俺たちしみけん」っていう。そうか。しみけんは好きっていうことですもんね?
(R-指定)「好き」とかじゃなくない? しみけんって。もう、みんなの心の中にあるやん? しみけんって。
(都築拓紀)ああ、たしかに。ちょっと向き合ってみたことないですけども。あるのかな? 僕にも……。
(R-指定)えっ、童貞?
(都築拓紀)そんなわけ、ないじゃないですか。ちょっと待って? いい加減にしてください。うわっ、ややこっ!
(R-指定)あ、ごめんごめん。まちごうた。えらいことしてもうた。えらいこっちゃ……(笑)。
(都築拓紀)高校生みたいなノリ……しみけんにちょっとブレーキかけただけで。「うわっ、お前、そこでアクセル踏めないの? 童貞じゃん!」みたいな。高校生の遊び方じゃん! いやいや、そんな、ないから。あんまり。「自分の中にしみけんがいる」って……いや、キムタクとかはそういう表現、聞いたことありますけどね。なんかみんな1人1人、男の内にはキムタクがいるみたいな。
(R-指定)ああ、もちろん。おるし。
(都築拓紀)しみけんも、そうか。そういう意味で言うと。
(R-指定)そう。キムタクもおるし。で、俺らのちょっと上の世代やったら鷹さんやったりするのかな? でも、俺らの世代はたぶんしみけんなんじゃないかな?っていう。
(都築拓紀)ああ、じゃあそこは通ってきてるから、曲にスッと入れる?
(R-指定)スッと入れる。
(都築拓紀)しみけんを通ってきているんだ。あの曲ってでもしみけん、いります?
(R-指定)絶対にいるな。
(都築拓紀)いや、かっこいいです。めっちゃかっこいいんですけど、なんかしみけんが入ってきた瞬間に「おもろい」って思っちゃうんですけど(笑)。いやいや、めっちゃかっこいいんすけど。「しみけん」っていうのが入ってきた瞬間に「プッ」ってなっちゃうんですよね。
(R-指定)ええっ?
(都築拓紀)しみけんがあまりにも……いや、ある意味すごさがあるから。なんか別のすごみというか。そのラップの韻の中とは。
(R-指定)ああ、そう? 俺、結構「しみけん」はかっこいい棚に入ってた。しみけん、かっこいいやん?
(都築拓紀)まあ、もちろんね。
(R-指定)やし、これはなんやろう? えっ、もしかしてAVとかをダサいって思ってる人?
(都築拓紀)いやいや、全然そんなのはないです! あれもちゃんとした作品として、もちろん価値があると思っていますし。お世話にもなってますから。大好きです。
(R-指定)そうやろう? で、まあこんなん恥ずかしいけど、「ビリケン」って思いついた時点でもう「しみけん」っていうのは韻で……(笑)。
(都築拓紀)フハハハハハハハハッ! 最初に? もう、「ビリケン」の韻リストでパパパパパッて?
「ビリケン」韻リスト上位に「しみけん」が出る
(R-指定)なんか言葉を思い浮かんだら、韻のリストがバーッて出てくるねんけど。もう2番手、3番手には「しみけん」ってバッと出てきちゃうっていう病気で(笑)。
(都築拓紀)ラッパーの病気(笑)。そうか。そりゃそうか。もう思った以上は、止められないってことですね? こいつを使わないままだと、モヤモヤしますもんね?
(R-指定)そう。思いついていたのに使わんかったら、たとえばしみけんがない状態の『ビリケン』をこれからライブで歌うっていう時にずっとチラチラ、しみけんの顔が……。
(都築拓紀)「今、言えるのに」って?
(R-指定)そう。「絶対にここで入れれたのに……」って。頭にずっとしみけんの顔が浮かんだ状態で歌わなあかんくなるから。
(都築拓紀)しかもなんかしみけんさんって、パッと思いだすと顔っていうか、もう全身が出てきますもんね?
(R-指定)そうそう(笑)。
(都築拓紀)見ているイメージで。等身大で出てきちゃうんですよね。顔どころか、裸の状態で現れちゃうから。
(R-指定)それが出てきちゃうから。もう踏んでしまった方が楽なのよ。頭の片隅にあるよりは。
(都築拓紀)ある手、曲に集中するために?
(R-指定)そう。歌詞にしちゃった方が楽で。
(都築拓紀)やっぱりラッパーの方の職業病っていうか。
(R-指定)それはあるっすね。
(都築拓紀)1ワード言ったらバンッ!ってあふれちゃうんだ。
(R-指定)で、なんか踏んでおかないと気持ちが悪いみたいなフレーズはあったりするんですよね。
(都築拓紀)そうか。プロは違いますね。『ビリケン』は超大阪ソングですよね?
(R-指定)そう。あれはめっちゃ大阪ソングで。
(都築拓紀)言ったらPVも大阪で撮って?
(R-指定)そうそう。MVも大阪ロケで撮ったんですよ。だから元々、あんな大阪曲になるイメージじゃなくて、あのビートがあって。結構激しめのラップをしようぜってなっていて。で、ビリケンっていうワードが出てきて曲が完成して。「MVを撮ろう」ってなって。それで「大阪で撮りましょうよ」ってなって。
(都築拓紀)じゃあ、ビリケンっていうのが先にはまって。そこからもう、順番に大阪の要素の中で踏んでいくみたいな?
(R-指定)そういうのが出ていって。
(都築拓紀)僕も超大阪ソングだなって、僕レベルでも。大阪素人の僕でも、聞いていて思ったんすよ。だから余計に「えっ? しみけん?」って……急に全国区になったから(笑)。
(R-指定)たしかにね(笑)。しみけんがね。
(都築拓紀)でもあそこまで大阪ゴリゴリの曲って、あったんですか?
(R-指定)Creepy Nutsではそんなに多くなかったかもしれないっすね。梅田サイファーとかではちょくちょく出てきてましたけど。
(都築拓紀)Creepy Nutsとしては。
(R-指定)まあ基本、クリーピーでも俺個人だけのことを歌う時もあれば、それこそ松永も入れてのCreepy Nutsという人格として表現するみたいな感じやから。ちょっと『ビリケン』の中で実は松永要素も入っていて。
(都築拓紀)ええっ?
(R-指定)それがしみけんのところで。
(都築拓紀)松永さんなんて、対照的じゃないですか。言ったら、しみけんさんとは。
DJ松永のしみけん要素
(R-指定)だから、あれは歌詞の中で、ビリケンってほら。なんか神様として、足の裏をかいてみんなに幸福を……みたいな感じじゃないですか。で、足の裏で踏むのと、ラッパーは韻を踏むっていうので。そこをかけて。だから「ビリケン足の裏で ビリケン 踏み荒らして 降らす万券 more than ビル・ゲイツ」とかいう流れで「ビリケン足の裏で ビリケン指と舌で 一見さんから常連 オーガズムに達す better than しみけん」みたいな感じで。だから松永の指さばきと俺のラップの舌っていう。そことしみけんと……まあ、めちゃくちゃ下ネタやけども(笑)。
(都築拓紀)大丈夫っすか? その自分たちの指さばきと舌さばきを下ネタに置き換えるって?(笑)。
(R-指定)ほんまに中学生みたいな思考やねんけども。
(都築拓紀)もちろんね、しみけんさんの一流のテクニックだから。お互いにね。
(R-指定)それぐらいヤバいよっていう。だから……ちゃんと、あれですね。曲の話をしてくれるっていう。
(都築拓紀)やっぱりせっかくなんで。アーティストですから。
(R-指定)パーソナリティーとして都築さん、ちょっと伸びてはるというか。
(都築拓紀)ああ、本当ですか? いやいや、すごい光栄です。本当にいろいろ勉強させていただきたいですし。
<書き起こしおわり>