星野源さんが2023年9月19日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でEP『LIGHTHOUSE』の中の楽曲『灯台』『Mad Hope』『Orange feat. MC Waka』について話していました。
(星野源)『LIGHTHOUSE』のね、EPの話をしましょうかね。先日……っていうか、ちょっと前ですけども。Netflixの『LIGHTHOUSE』のオープニングテーマとエンディングで毎回、僕が書き下ろしたエンディングテーマ(新曲)たちをまとめたEP『LIGHTHOUSE』がリリースしました! ありがとうございます。ちょっとね、感想がたくさん届いておるので、読んでいきたいと思います。
埼玉県の方。「EP『LIGHTHOUSE』リリースおめでとうございます。全6曲を通して聞けるのが贅沢。イヤホンしてる耳が幸せです。テレビで聞いた時には聞こえなかった音がしてびっくりしました。その曲は『灯台』です。最後に火が燃えている音、入っていますか? その昔、灯台はその名の通り、火を使っていたからかなと思いながら聞いていました。全曲、曲調が違い、聞いていて飽きないし、ずっとリピートしています。これなら2億回、聞くのも時間の問題です。めちゃくちゃ最高な曲たちですね。ありがとうございます」ということでした。こちらこそ、ありがとうございます。2億回、聞いて!
いや、そうそう。なんか焚き火みたいな音がするんですよ。でも、その中で焚き火はしてなかったんで。心霊現象、霊象の可能性があります。あれね、なんなんだろうな? その、照明がすごい綺麗なんですよ。その照明がね、なんかでっかいタライみたいなのに水を張って。そこに反射させたりして、壁の照明とかを作っていて。それがすごい綺麗で。だからなんか、そういうのもあるのかな? なんか、わかんないけど。あの音、いいですよね。僕も結構好きで。でもたしかに、そこに火があるっていうのはあるのはすごいですよね。うん、じゃあ……火を使っています(笑)。「焚き火をしている」ということにしておいてください。使っているということにしてみましょうね。
星野源『灯台』焚き火をしている説
(星野源)続いて、熊本県の方。「曲の歌詞について質問です。(オープニングテーマの)『Mad Hope』という曲を聞いて、歌詞の『希望』は『Keep on』に聞こえるし、『愛情』の『愛』は『I』。『窓』は『Mad』など、日本語の羅列なのに口当たりがいいというか、英語っぽくも歌えるというか。最後の『窓』は曲のタイトルに帰着するのかな、などと考えていたらフルで聞くのがめっちゃ楽しみになってきました。歌詞に使われてる言葉は意味があって選ばれた言葉だと思いますが、口ざわりというか、音の響きみたいなものは意識されたんでしょうか?」。はい。そうですね。実は、なんていうのかな? まさにそんな感じですね。音の響きとか、口ざわりみたいなものっていうのをまず優先しているんですけど。
なんていうか、この曲のイメージは『Mad Hope』っていうタイトルをが先にできたんすよ。それから、歌詞を書いたんですけど。なんか、その『Mad Hope』っていうものだったり、僕はこの曲の中に持ってるイメージみたいなもの。あと、言語化できないテーマみたいのがあって。そのテーマと一致する言葉を選んでるっていう感じなんすよ。だから文章として成立は別に全然しない歌を作ってみたいっていうので。単語とかだけが並んでいるような歌なんだけど、全体を通して聞くと、なんか意味があるような感覚になる。それは、その意味があるような感覚っていうのは僕が「言葉にできないテーマ」と思っているものと一緒で。そういう風にして思いを伝えていくみたいなやり方の歌です。
まあ「歌ですね」」っていうか、あんまりそんな曲はない気がするけど(笑)。でも、そういうのを作ってみたいと思ったっていう感じですね。で、最後の「窓」はなんで窓で終わるかっていうと、Netflixを見ているのはみんな窓で見ているんで。ウィンドウっていうか……スマートフォンだったり、テレビだったり、パソコンの画面だったりっていうのも、あれは基本的には窓なので。なんていうのかな? 窓っていうのは、いわゆる内側と外を隔てるものっていうのもあるし。景色を……たとえば車窓とかもそうだけど。景色を見見て、それが移り変わっていくものとか、そういう意味でもあるし。
なんか、自分と外界っていうのを隔てるなにか、みたいな。そこから何かを見ていくっていう。しかもそこの、その向こう側に行けないじゃないですか。まあ、行こうと思えば行けるんだけども、そこに行かずにそれを見れるっていうような。たとえば、戦争映画とかめっちゃ怖いけども、自分は安全な場所で見ていたりとかっていう。でも、その画面の、窓の向こうでは、とても恐ろしいことが起きてるみたいなことが実現できるのが窓ですね。なんか、そんなイメージ。で、あと「Mad」と一緒だしっていうのもあって。そんな感じにしました。はい。
星野源『Mad Hope』
(星野源)続いて、神奈川県の方。「EP、聞きました。私は実家が阿佐ヶ谷にあるので『Orange feat. MC Waka』で『栄光に向かって走る列車 休日運転通過していく』というところがなんとも言えないエモい気持ちになりました。土日に間違えて中央線快速に乗ってしまい、阿佐ヶ谷を通り過ぎていく、マイホームが通り過ぎていく虚無感、わかります。総武線で電車を待っている時にホーム越しに通り過ぎていくオレンジの電車。でもたまに帰るとのあの深い安心感。各駅停車に守られているんじゃないかと思います。阿佐ヶ谷、高円寺、栄光に幸あれ」。
そうですね。僕が昔、住んでいた阿佐ヶ谷なんですけど。土日は快速が止まらないんですよね。で、なんか通り過ぎていくし。間違えて乗っちゃうと、降りれないっていう。でも、なんか僕がなぜあそこを一人暮らしの場所に選んだかっていうと、なんかね、放っておいてくれそうな街だったんですよね。今はちょっと、またどうなっていうのか、わかんないんですけど。やっぱり中野とか高円寺はカルチャーがすごいある感じがあって。
で、阿佐ヶ谷ってね、高級住宅地なんですよ。高級住宅地なんだけど、いわゆる若者が住めるような、めっちゃ安いボロボロのアパートとかもあって。だから結構、年齢層高かったんですよ。だから、怖い人があんまいなそうみたいな、そういうのもあって。だから、あんまり周りに煽られるような場所じゃなかったような気がするんですよね。そこをなんか選んで。だから、そこにはむしろ、「通過していってほしい」みたいな。「快速、止まらないでほしい」みたいな場所だったんですよ。僕的にはね。
で、だんだん住んでいくにつれて、自分はもっとそういうところに身を置いた方がいいんじゃないかと思って、僕は違うとこに引っ越したんですけど。そうそう。そうなんだよね。だから結構、象徴的ですね。やっぱり、あのリリックはね。素晴らしいです。そんな感じですね。ちょっといっぱいあるんすけど。これからラジオの中でまた、曲の話とかね、できると思いますし。かけていったり。あと、あれだ。Twitter……NetflixのTwitterにもあるんですけど。『LIGHTHOUSE』の、あ、Twitterじゃない。Xです! Xのスペースで僕が1時間、ぐらいしゃべったやつがあるんですよ。
で、それのしゃべったものが結構曲についてじっくり話してたりするので。今も聞けるんですよ。Xのアカウントがあればね。あとInstagramでも、その時のインスタライブ。音声だけ流してインスタライブあるんで。曲について何かちょっと知りたいなっていう人はぜひ、聞いてみてください。あと、YELLOW MAGAZINE+でも『LIGHTHOUSE』の話を今後、インタビューとかでしていこうっていう話なので。今は『生命体』のかなりドープなインタビューが載ってますので。ぜひ、ぜひYELLOW MAGAZINE+、月々500円ぐらいで読めますからね。ぜひ、入ってみてください。めっちゃ面白いです。
星野源『Orange feat. MC Waka』
<書き起こしおわり>