星野源『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』の素晴らしさを語る

佐久間宣行『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんが2023年6月27日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で多忙でずっと見れなかった映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』をやっと見に行けたことについてトーク。その素晴らしさを話していました。

(星野源)で、先週はいろいろありまして。13周年ね。ありがとうございます。で、その前日ぐらいに「13周年だ」って言われて。「ああ、そうなんだ」みたいな。それで記念に僕の曲の『不思議』の『Reassembly』のライブのビデオが公開になりますっていうことで。今、YouTubeにあるので皆さん、よかったら見てください。

(星野源)だからこの1週間、いろいろあったんですよ。で、何を特筆すべきか? やっぱり、マリオの映画ですね。やっと見れまして。公開が4月の末とかか。ゴールデンウィーク時期だもんね。だから1月半ぐらい経ってるのか。もう2ヶ月弱ですよね。やっと見れて。

で、仕事がちょっと落ち着いたんすよ。それでまた今、全然落ち着いてないんですけれど(笑)。もう今日もね、さっきまでずっと仕事をしてて。今年1ぐらい……この間もちょっとやばい時があったけど、今年1ぐらい眠いので。レッドブルを……久しぶりにレッドブルを決めてるんですけど(笑)。そんなこともありまして、ちょっと1日自由にできるぞっていうタイミングがあったので。まだやってるところがあったので、見に行って非常に楽しかったですね。もう、すごい楽しかったです。

さすがにやっぱりもうお客さんはちらほらって感じではあったんですけど、もう十分楽しくて。で、なにが良かったのかな?って思うと、もちろんいろいろ良かったんですけど。マリオね、昔から大好きだし。そういう、いろんな世代のやってる人たちの見たいものっていうのが詰まっていたなっていう風に思うし。あと、監督さんがですね、同世代なんですよ。だからたぶん、同じような体験をしてきてるんだろうな、みたいなのも含めて。

「ああ、これが来たか。やっぱりここはこうやって出すよね。いいね!」みたいな、なんかそういうのも楽しかったですし。非常に楽しい1時間半でしたね。で、なにが良かったかっていうと、ピーチ姫がよかったっすね(笑)。で、ちょっともしかしたらネタバレになっちゃうかもしれない……ネタバレっていうか。もう公開から2ヶ月弱経っているし、もう公開もあれだから、ストーリーのネタバレじゃなくて、その人物の描き方の話をちょっとしちゃうんで。

もし聞きたくない方は耳をふさいで「ああーっ」ってやってください。で、ピーチ姫がやっぱりプリンセスとしてめちゃくちゃアップデートされていたのがやっぱり、すごい素晴らかったですね。元々のね、一番最初のゲームの時はクッパがピーチ姫をさらって。それをマリオが助けに行くみたいな。なんていうか、プリンセスがさらわれて、それでただ助けを待っているみたいな役ではなくて。もうとにかく、戦う。めちゃくちゃアグレッシブに動く。そしてめちゃくちゃかっこいいっていうのを当たり前にやっていたのがすごい良かったんですよね。

当たり前にめちゃくちゃ動くし、当たり前にめちゃくちゃアクションをするし、当たり前に国をまとめてるしっていうような。そういうのがですね、当たり前にアップデートされていて、素晴らしかったですね。

アグレッシブなピーチ姫

(星野源)あと、それこそクッパ大王。元々、僕がそれこそ学生の頃のクッパ大王って、ピーチ姫をさらっていたわけじゃないですか。で、今回もそういう風にピーチ姫をさらにくるんですけど、なんていうか、そのの描き方が最高だなって思いましたね。どう描くんだろう?って思ってたんですよ。

で、やっぱりちょっと時代遅れなわけじゃないですか。そういう風に、なんだろう? プリンセスっていうか、そのお姫様を奪い合うみたいなのって、もうめちゃめちゃ古いっていうか。だからどうなるんだろうなと思ったら、奪いに来るんですけど。それが、なんていうの? まあ、これもちょっと聞きなくない人は耳をふさいで「ああーっ」って言ってほしいんですけども。

結婚を無理やりしに来るわけですよ。それで奪いに来るわけなんだけども。それを、めちゃくちゃ怖い人として描くのではなくて、めちゃくちゃキモい人として描いていて(笑)。その描き方のアップデートのさせ方ってすげえ面白いなと思って。「面白いな」っていうか、クッパ以外の全員がそれで引いてるんですよ。

なんか「悪」の描きかたとして「それはキモッ!」ってみんなが思ってるっていう。そういうアップデートのさせ方っていうのがあるんだと思って。しかも、変えないで……なんていうか、最初のクッパ大王の印象みたいなところから設定を変えないで、周りの反応とかを変えることによって、味方もみんな引いてるっていう。なんか、そこのアップデートさせ方がすげえうまくて。

かつ、そのクッパ大王をジャック・ブラックがやっていて。歌を歌うじゃないですか。歌を歌うんですけど、それがめちゃくちゃ面白い。ジャック・ブラックのコメディヴィランとしての活躍っていうか、その見せ方で何重に楽しくも見れるっていう、絶妙なバランスで。なんかそこをとにかく楽しく見ていました。

アップデートされたクッパ

なんかそれがすごく楽しくて。で、すごくそれで思ったのは「子供の時に見たかったな」って思ったの。子供の時に……たとえば10歳とか、それ以下の年齢で。マリオを普通に楽しくゲームしていて。その時にこれを見たら、どんな気持ちなんだろう?って。で、なんかやっぱりいろんな人から聞くわけ。お子さんがいる人から。「もう子供がはしゃいじゃってしょうがない。見終わった後、マリオになってしょうがない」とか。そりゃそうだよね。俺だって、子供の時だったら映画館を出たら、絶対にマリオみたいな走り方ししちゃうし。

でも、そう思った後に、でもたぶんこの胸熱な感じは、やっぱり何年もいろんな作品のマリオを見てきて。しかも、ありがたいことに『創造』という曲、スーパーマリオブラザーズの周年のすごい記念な時にテーマソングを書かせていただいて。しかもCMをやらせていただいて関わることができたっていう、そういう自分にしかないエモさみたいなのも含めて……ずっと追いかけてきた人たちのエモさみたいのもあるわけじゃないですか。

だからなんかそういうのはやっぱり子供の時は感じれないよなと思って。だからなんか、その子供をとはいえ、もしかしたら世間的には「子供向け」っていうような見方をする人もいるのかなと思いながら。もちろん全方位の映画だと思うんですけど。楽しい映画だと思うんですけど。「子供、どうなんだろうな。子供って、どう思うんだろうな」とか思って。

(星野源)それで、見終わって。晴れていてさ。しかも、コロナの規制みたいなのがいろいろと緩和されて。街には人が溢れて、なんか賑わってるわけ。「やべえ、楽しい!」と思って(笑)。ずっと家だったら。ずっと家でパソコンの前で、ずっと制作っていうか、作業してたから。なんかもう、浮き足立っちゃって。あの、埼玉県民だった俺が初めて池袋に来た時、みたいな(笑)。あの時のざわざわ。「うわーっ! これがサンシャインシティか!」みたいな。そういう……あとは初めて原宿に行ったみたいな。「これがキディランドか!」みたいな。まあ、そんな感じではないけど。なんか、そういうわくわくした感じみたいな感じちゃって。

「久々に本屋なんて、行ってみますか」なんつって。1人でさ、本屋に……あ、ちなみに映画は1人で行ってるんですけど(笑)。もちろん、なんかやっぱりね、誘う友達とかもいなかったんで。まあ、みんな見てるから。当たり前だけども。山岸聖太さんとかさ、マリオ仲間もみんな、先に見ちゃってるから。で、「本屋に行ってみよう」っつって、本屋に行って。なんか、楽しかったわけ。本を買って。「うわっ、本屋さんで本を買うのなんて、すごい久しぶり!」と思って。いつも、ネットで買っちゃったり、Kindleで買ったりしていたから。

「ああ、なんかホクホクする!」と思って。「すごく、なんかインプットをしているぞ!」と思って、楽しくなって。「よし、帰ろう。晩御飯の食材とか、買って帰ろう」と思って。「ああ、牛乳がないわ。牛乳を買いに行こう」と思って、近所のスーパーに行ったわけ。

(中略)

(星野源)はい。『創造』をお聞きいただきました。この曲はですね、スーパーマリオブラザーズの周年の記念にですね、オファーをいただきまして。作ったテーマソングでもあります。で、任天堂ってすごい厳しくて。こういうゲームの音とかを使ったら、普通はたぶん怒られちゃうと思うんですけど。この曲に関しては「ぜひ、使ってください」って言ってくれたのに、それを使わず(笑)。「使わずに」っていうか。1UPの音とか、あとステージクリアの音とかね、いろんなオマージュというか、音を組み込んでますけど。スーパーマリオブラザーズ。

でも、それはアナログシンセで全部、弾き直してるっていうね。でも、ちょっと音が入ってるのは最後のラスサビに本当に後ろの方に甲羅を踏む音と、クッパ城の炎の音がちょっと聞こえるっていう。それはゲームから取ってるっていう、そんな曲でございます。星野源『創造』でした。

<書き起こしおわり>

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