安住紳一郎さんが2023年4月30日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中でかつて体験した、コロナ感染対策がしっかりしているホテルの朝食バイキングについてトーク。食べていてシベリア抑留されているような気分になった思い出を話していました。
(安住紳一郎)さて、それでは今日のメッセージテーマ、こちらです。「料理の話」です。神戸市からいただきました。67歳、女性の方。ありがとうございます。
(中澤有美子)ありがとうございます。
(安住紳一郎)神戸で聞いてくださっているんですね。嬉しいですね。ありがとうございます。「先日、6歳の孫がワーワー泣きながら寝床から起きてきました。娘は『悪い夢でも見たのかな?』と思って見ていたのだけれど、その様子が尋常ではなく、泣き止みそうにもなかったので、『何か怖い夢見たの?』って優しく聞いたら、『うーん。お父さんと一緒にホテルにお泊りしてたんだよ。そして、出てきた朝ご飯がしょんぼりだったんだよ』と言って号泣していたそうです。
スイーツ好きとは知っていたけれど、ホテルの朝ビュッフェもお気に入りだったことが判明。食べることを楽しいと思えることはいいことですね。彼は将来、パン屋になりたいらしく、保育園の卒園式でそう宣言したそうです。『ばあちゃんと一緒にパン焼きたい』っていうんで、私は『なにを焼きたいの?』って聞いたら『メロンパン』。なかなか大変そうだけど、ちゃんと教えられるようにメロンパン、練習します」。あらー、メロンパンはなかなか家でできないよねね?
(中澤有美子)そうですね。いやー、かわいい! しょんぼりだったんだ。
(安住紳一郎)ねえ。せっかくホテルに泊まって、朝食を楽しみにしてたんだけど、朝食の内容がしょんぼりだったんでしょう? で、号泣したっていう。
(中澤有美子)夢でね(笑)。
(安住紳一郎)夢でね。「夢だとしても、こんなことあるかよ!」っていうことだよね? 気持ち、わかります。
(中澤有美子)そうですね(笑)。そうかー。
(安住紳一郎)6歳の少年。いい感性をしているわ。
(中澤有美子)うんうん。大事にしてあげたい。
(安住紳一郎)すごい。中年のサラリーマンと考えてることはほぼ一緒だもんね。「なんだよ……楽しみにしてたのに!」なんて。
(中澤有美子)泣けるものなら、泣きたいですよね。
(安住紳一郎)本当、泣けるもんなら泣きたいよ。「ええっ? 聞いているのと違うよ! 斉藤さんがここのホテル、いいっていうから泊まったのに。あいつ、なんだよ! 変わったのかな? 変わったんですか?」なんて。
(中澤有美子)アハハハハハハハハッ! 「以前と変わったんですか?」って(笑)。
(安住紳一郎)「以前と変わったんですか?」なんてね。うーん。わかるわー。もうね、ぶつけようがないもんね。わかる! また、期待しちゃうからね。ホテルの朝食って。期待値がグンと上がっちゃってるからね。ホテルも大変だと思うよね。「この料金ではこんなもんでしょう」っていう気持ちがある中でですよ。また、ほら。コロナになってから……今はね少し落ち着きましたけど。私もコロナで結構、感染者が増えてる時にホテルにお世話になりましたけど。やっぱり、ほら。換気とかね、感染対策が大変ですもんね。
(中澤有美子)そうでしょうね。提供する側は大変だったと思いますよ。
感染対策を徹底した朝食バイキング
(安住紳一郎)大変だと思いますよ。この話、しない方がいいかもしれないけれど、「感染対策をしっかりしてるんだろうな」と思ったんだけども。私、ある町で泊まったビジネスホテルでね、感染対策っていうことで、窓を開け払ってるんだよね。半地下みたいなところに朝食会場があったんだけれども。もうほぼ全部、窓を開けてあるから、なかなかね。風が吹き込んでいて。感染対策としてはよくできているんだけれども、ちょっとね、寒いくらいなんだよね。
(中澤有美子)そうですね。
(安住紳一郎)「寒い!」っていう感じで。で、ビュフェ形式なんだけれども。それも他の人と重ならないようになってたりとかして。他の人が取ってから……「1人分、空けてから次の人、取ってください」とかになっていて。結構ね、厳しいルール運用だったのよ。で、「ああ、しっかりしてるな」と思ったんだけど、かなり厳しくてね。で、風が入り込んでくるから、そのビュッフェ形式で並んでる大皿の上の料理がもう冷え冷えになってくるでしょう?
するとなんかね、「はい、どうぞ。次の方」なんて言われてね。後半ね、風が吹いてくる中で、ちょっとまた半地下だったからさ。上の方の窓が開いていて、壁を向いて食事をする感じだったからさ……もう、何となく言わんとしてること、わかるよね? ちょっとね、シベリアに抑留されたみたいな感じになっちゃってね(笑)。笑い事じゃないね。本当に、これはね。うん。シベリア抑留の話はこんな楽しくちゃダメだけど。でもね、本当になんかね……。
(中澤有美子)そこに心をはせてしまうぐらい、寒さと……。
シベリアに抑留されたような気分
(安住紳一郎)そう。ちょっとね、やられちゃったんだよね。で、みんなのあのカチャカチャカチャ……っていうスプーンの音だけ聞こえてくるっていう。無言でね。そんな感じだった。だからやっぱり楽しく食事ってしないとダメなんだなっていう。そういう風に思いました。
(中澤有美子)本当にそうですね。
(安住紳一郎)メロンパンの練習、頑張ってください。
<書き起こしおわり>