みうらじゅんが気になること 墓マイル・老いるショック・Z会

みうらじゅんが気になること 墓マイル・老いるショック・Z会 安住紳一郎の日曜天国

みうらじゅんさんがTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』に出演。最近、とても気になることとして、『墓マイル』、『老いるショック』、『Z会』について話していました。

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(安住紳一郎)さあ、そんな審査員もつとめているみうらじゅんさんに、今日、いまとても気になるこれらの現象を紹介してもらいます。まずは、一気にどうぞ。みうらじゅんさん、いまとても気になるこれらの現象、その1『墓マイラー』、その2『老いるショック』、その3『Z会』。以上の3つです。まずは1つ目。『墓マイラー』。

(みうらじゅん)墓マイラーっていうのはね、もうどうやら現実にあるらしくて。僕、これ20年ぐらい前に来たんじゃないかな?って思ってたんです。僕が言ってたのは、『墓マイル』ってやつで。『マイラー』は後にたぶん誰かがつけたんだと思うんですよ。僕、墓マイルっつって、墓に参るとマイルが貯まってくる。マイレージが貯まってくっていうシステムにすれば、お盆が賑やかになると思ったんですよね。

(安住紳一郎)はー。

墓マイル

(みうらじゅん)お盆ってそもそもは、あの世に行った霊が戻ってくる日なのに、みんなが旅行に行くじゃないですか。実家、空いちゃって。ポカンとするんじゃないかな?と思って。やっぱりその時に、なにかやっぱり特典がないとお墓って行かないし。この時期、またやぶ蚊が多いじゃないですか。蚊がちょっと大敵なんで。それよりもすごいマイルが貯まってくる。だから、墓の下のところにちょっとスリットをつけて。そこにカードをスッと差し込むとツッと戻ってきたらマイルが貯まってて。まあ、隣のお墓だって参ってもいいじゃないですか。別に。親族じゃないのに参ってはいけないルールはないから。そこもスッとスリット差し込んで。最終的に、ネットで調べたら高級スープぐらいもらえるようにしとけば、参るんじゃないかな?と思って。墓マイルっていうのを考えまして。

(安住紳一郎)(笑)。やっぱりこう、きっかけ必要ですしね。やっぱりなんだかんだ言いながら人間ですから。少し得をするといいですよね。

(みうらじゅん)やっぱり、『お墓の前で泣かないでください』って言った人がいたから。『いない』ってことになっちゃったんですよ。あん時に。バリトンですごい高い声で歌う人が、『お墓の前で泣かないでください。だってそこにはいませんから』って言ったでしょ?あの後から、やっぱりね、墓石屋困っているらしくて。

(安住・中澤)(笑)

(みうらじゅん)確実に。『いないんだったら、いらないじゃないか』ってなるじゃないですか。これはいかん!っていうことでね。で、ヒットしましたからね。あの歌。いや、そもそもいないですよ。そりゃ。無から無にいくんですから。人間って。いるわけないんですけど、気持ちじゃないですか。でもそこに、そのマイルシステムがあって、カードをスッと入れたらスッと戻ってくれば、『いるんだな』って気がするじゃないですか。

(安住・中澤)(笑)

(みうらじゅん)システム上ですけど。拝んでいてもなにも反応が無いようでは、あの人の歌のように『いないんじゃねーかな?』って疑いが。猜疑心がわいてきますから。と、思ってつけた、墓マイルですよね。それ。

(安住紳一郎)みうらさん、さすが最近朝型になっただけあって、いいですねー(笑)。

(みうらじゅん)口、回ってるでしょ?前に呼んでもらったとき、ベロベロで。

(安住紳一郎)夜型だった時、『この時間は普段起きてない』って言って。デロデロだったじゃないですか(笑)。

(みうらじゅん)すいません。もう飲んだ帰りに来ましたんで。すいませんでした。

老いるショック

(安住紳一郎)さて、とても気になるこれらの現象2つ目。『老いるショック』。

(みうらじゅん)これね、『オイル』って老いていく『老いる』ね。

(安住紳一郎)年老いていく。

(みうらじゅん)70年代にあった、トイレットペーパーが買えないとかじゃないです。

(安住紳一郎)石油ショックじゃない。

(みうらじゅん)『老いるショック!』って言えば、老いることを。なんかね、軽くなると思うんですよね。ちょっとね、チビるんですよ。僕も。ちょっとチビりが。チビリバビリブーが入ってきて。なんか、用を足した後、スッと戻ってきてもちょっと残尿っつーんですか?そん時に、『老いるショック!』とか。ほら、『タイムショック!』みたいに。チッチッチッチッチッ!って言えば。なんか、やった!って感じが。『あっ、残尿!』とか答えればいいんですよ。『老いるショック!』って言った後に。5秒間くらいで。

(安住紳一郎)落ち込むんじゃなく。自分も年とったんだなっって滅入るわけじゃなくて。なにかをこう・・・

(中澤有美子)明るく。前に出していく。

(みうらじゅん)前に出していく。あの、ある先輩。10才くらい上の先輩でしたけど、1回割と高級な飲み屋さんに連れてってもらって。バーみたいなところで飲んでいて。その先輩が、そん時僕40代だったんですけど。『じゅんも、40肩?』って。その言い方わかると思うんですけど、(井上)陽水さんなんですけどね。『じゅんも、40肩?』って言うから、『ああ、40肩だよ、もう。かなり痛くて。マッサージ、効かないっすよ!』って言ったら、『私、50肩だから』って。なに?自慢かよ!みたいな。なったんですよ。で、そんな老いるな話をしていたら、カウンターの横で飲んでいた、ものすごい誰でも知っている有名な漫画家の先生が2人おられて。その人が俺らの話、聞いていたらしくて。こっち来て、『なに言ってんだ、さっきからガタガタガタガタ、年取った話しやがって。こっちはオムツで飲んでんだ、バカ野郎!』って。

(安住・中澤)(笑)

(みうらじゅん)『ええっ!?』って。たしかにその人、1回もトイレに行かないんですよ。老いるショック!って思いましたよ。オムツして飲んでいるらしいから。これ、新しい飲み方ですよね。

(安住紳一郎)それはなんかもう、自分はなりたくないとか、そういう次元を超えて。

(みうらじゅん)超えてますね。だから飲みに行く時は、もうオムツを履いている時から、もう飲みに行くが始まりますから。すごいな!と思って。俺もそろそろ買おうかな?と思って。予行演習しておかないと。いきなりじゃあ、なんじゃないですか。いまは、相当溜まるんでしょ?ものすごく吸収力もいいらしいんで。イケるんじゃないかな?と思って。中央線とかで、こう普通に尿だってできるわけですよ。

(安住・中澤)(笑)

(みうらじゅん)してる振りしなくていい。

(中澤有美子)シレーッとね。

(みうらじゅん)老いるショック!って呼んでますね。

Z会

(安住紳一郎)老いるショック。いろいろとね、そこで価値観も変わりますよね。きっとね。さて、とても気になるこれらの現象。最後は『Z会』。

(みうらじゅん)これね、絶倫の人ですよね。絶倫の『Z』。

(安住紳一郎)勉強のZ会じゃなくて。

(みうらじゅん)ああ、あっちの駅前とかにあるやつじゃなくて。やっぱり、Zっていう人ってね、もうこれはやっぱり選ばれし人なんだなって。あるおっさんの週刊誌ではかならず『死ぬまでSEX!』とか特集でね、売ってるんですよ。いま。無理です、それ。もうそんなの。どんどん年取って、自分の本当にしたいことをすればいいじゃないですか。どうやらそれじゃない人だっていると思うんですよ。僕も、ちょっと56になって『向いてなかったんじゃないかな?』って、最近つくづく思ってきて。

(安住紳一郎)男としてですか?

(みうらじゅん)その行為。誰でもが乗れるっていう触れ込みだったでしょ?あれ。誰でもが簡単に乗りこなせるとか言っていたから。なんとなく自分も乗っかっていままでやってきたけど。なんか、もうひとつ向いてないような気がしてきて。車だって操縦上手い人と下手な人、いるじゃないですか。なんか俺、下手だったみたいで。あんまり評判も良くなかったんですよ。これは向いてないなと思った時に、いまだに向いている人。僕と同い年ぐらいで、とか上の人。やっぱりZっていう。フェアレディだって、Zもあったでしょ?Zってつく人って、いるんだなと思って。

(安住紳一郎)男にもいろいろ分類があって。みんながみんな、そうじゃないと。あの人たちはやっぱりZ会なんだと。

(みうらじゅん)そうです。いま、ずいぶん前から編集部の人、よくうちに来てたんですけど。『壮快』っていう雑誌、あるんですよ。結構おじいさんの雑誌なんですけど。そこの人が、『今度新しい、ちょっとみうらさんくらいの世代の年寄りに向けての本を創刊するから、ネタを考えてくれ』って言われて。『壮快Zにしてよ』って言って。『そうじゃないと、しゃべらないから』って言ったら、いま、出てますから。壮快Zっていう本。

(安住紳一郎)そうですか!

(みうらじゅん)いま、出ました。ついに。ついにZブームが来たと思います。

(安住紳一郎)それは、Zの人たちに向けてということですか?

(みうらじゅん)Zの人に向けてですよね。

(安住紳一郎)男性だからといって、みんな同じではないと。

(みうらじゅん)同じではない。で、やっぱりZで悩んでいる人もいるらしくて。やっぱり、なんか相手もいないのに、妙にムラムラくると。

(安住紳一郎)あ、自分がZすぎて。

(みうらじゅん)Zすぎて。でも、それはZっていう名前を与えられることによって、『なんだ、Zだからだ』ってわかりますから。

(安住紳一郎)そうですよね。新しいなんか・・・

(中澤有美子)診断名を与えてね。

(安住紳一郎)スカイラインGTR!みたいなね。

(みうらじゅん)そうです。そういうことです。

(安住紳一郎)俺は普通のスカイライン。あなたはGTR。Z会。うちは四谷大塚、河合塾みたいな。で、割り切るっていうか、違うものだと思って。

(みうらじゅん)そこで納得していくっていうことですね。年寄りの話題ばっかりでしたね。これね。すいません、もう。最近、興味あるのこれしかないんで。

(安住・中澤)(笑)

<書き起こしおわり>

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