安住紳一郎さんが2023年8月20日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中でパートナーの中澤有美子さんとイタリアについてトーク。ヴェネツィアで散歩中、道に迷って偶然、声をかけた人が叶姉妹だったというエピソードを紹介していました。
(安住紳一郎)そして先週は中澤さんがお休み。夏休みということでしたね。
(中澤有美子)はい。お休みいただきまして、ありがとうございました。旅行に行ってまいりました。頑張って頑張って、イタリアに行ってきました。
(安住紳一郎)おお、イタリア。最高の夏休みですね。
(中澤有美子)そうですね。ヤマザキマリさんがよく日曜天国にいらしてお話をしてくださるので、イタリアに行きたい熱がすごく高まっていて、実現させてまいりました。
(安住紳一郎)何泊で?
(中澤有美子)7泊ですね。ローマ、フィレンツェ、ヴェネツィアと言ってきたんです。結構な強行で。今、ロシア上空を通る航路が封じられているので、フランクフルトで乗り換えてローマに入ったんですけれども。
(安住紳一郎)フランクフルト、ドイツで乗り換えて。
(中澤有美子)はい。帰りもそうやって帰ってきたんですが。帰り、荷物がまだ届きません。
(安住紳一郎)ああ、そういうことがあるんですね?
(中澤有美子)ええ。ロストバゲージしましたね。
(安住紳一郎)成田空港で?
(中澤有美子)羽田に着いたんですけど。たぶんフランクフルトで私たちの荷物を載せきれなかったんだと思うんです。早く無事に帰ってくるといいなと思っています。
(安住紳一郎)それはいつ、お知らせがあったんですか?
(中澤有美子)金曜日に羽田に着いたんですけども、待てども待てども荷物が出てこなくて。
(安住紳一郎)ああ、あそこのターンテーブルでずっと待っていて。それで、ないと。
(中澤有美子)待つんですね。それで「ない」ってなって。そうすると、手続きに入るんです。ロストバゲージの手続きって、なさったことありますか?
(安住紳一郎)ないです。大変なんですか?
結構大変なロストバゲージの手続き
(中澤有美子)結構大変で。窓口の人もてんてこ舞いで。まず外国の方には英語なり、その国の言語でなんとか対応しなきゃいけないし。日本人は言葉が通じるからまだ楽なんですけど。いろいろ聞かれるんですね。荷物の形状、個数、色、どんなコロコロがついて、どんな取っ手がついて、とか。で、中身に何が入っているかも詳しく聞かれて。で、鍵のナンバーも聞かれるんですよ。ということはだから、開けられるってことなんですよね。
(安住紳一郎)中の確認が必要なのかもしれないですね。
(中澤有美子)必要なのかもしれないですね。それで……まあ、伝えるしかないですよね。で、私たちは帰国したから家に戻れば荷物はなんでもあるのでいいですけど。今、着いてこれから日本の旅行をするっていう方は「◯日から◯日まではここにいる。ここからここは、ここにいる」って日本を周遊するわけなので。届いた段階でどこに送ってほしいかの手続きも必要なので。本当に大変だと思いました。
(安住紳一郎)そうですよね。自分の国に戻ってきた時だと、まだ何とかなるけれど……っていうことですよね。
(中澤有美子)ねえ。想像はするけれども。こんなに大変なのかという風に思いましたですね。
(安住紳一郎)意外にね、なくなるらしいですよね。
(中澤有美子)そうですね。私たちは特に帰り、フランクフルトでの乗り換え時間が1時間しかなくて。自分たちも走って飛行機を乗り換えたので、まあ荷物は間に合わなくて当然だったかなとも思いながら。
(安住紳一郎)他にも同じ便で帰ってきた人で荷物がないっていう方が?
(中澤有美子)そうなんです。窓口に3、40人、たまっているっていう。
(安住紳一郎)そうですか。じゃあ、きっとあれですね。ひとつ、コンテナが載せられなかったのかもしれないですね。
(中澤有美子)そうですね。
(安住紳一郎)イタリアのいい話はないんですか?
(中澤有美子)イタリアのいい話、いっぱいいっぱいいっぱいあるんですよ。ええ。本当に7月中は40度を超えてたっていう風に聞いてたんで。保冷グッズをありったけ持ち込みまして。でも夜は寒くて。「やっぱりカイロも必要だったな」と思ったり。あとは、やっぱりすごい太っ腹で。イタリアの方たち、気にしないので。ちょっと寄っかかったりしていたこの石像とか。「それは昔、エジプトから持ち帰ったスフィンクスの像です」って言われて。「へっ!」って慌てて離れたり。もうルーヴルや日本だったら囲い込んで囲い込んで、絶対触らせないように保護するようなものもその場に出してあって。「今、踏んでいる寄木細工は200年ぐらいのもです」とか言われて。
(安住紳一郎)へー。もう簡単に触れられちゃうところに美術品がゴロゴロある?
(中澤有美子)ゴロゴロし、本当に気にしないんですね。いろんなタイルも、普通のタイルも壊れたままだったり。だから美術品も今ものも、退廃的な感じがして。オープンな感じでして。最高でした。
(安住紳一郎)イタリアね。一度はやっぱりローマ、行ってみたいなっていう人、多いですよね。
(中澤有美子)そうですね。私は20代ちょっと前の頃に行ったから、30年ぶりだったんですけど。
(安住紳一郎)2回目? あら! それはいい人生。
(中澤有美子)そうですね。本当によかったです。
(安住紳一郎)2回も行っているの?
(中澤有美子)2回も行けたんですけども。当時、すごいイタリアの男性ってもう本当に挨拶代わりに声をかけるっていうイメージだったんですけど。
(安住紳一郎)「チャオ!」なんてね。
(中澤有美子)ねえ。本当に「かわいいね、かわいいね」って言ってくれるっていう。でも別に今回はそうでもなかったですね(笑)。
(安住紳一郎)「チャイニーズ? ジャパニーズ?」なんて言われて。
(中澤有美子)そう(笑)。それで「ああ、イタリアも洗練されて、あんまりそういうことを言わない国になったのかな?」なんて思っていたんですけども。よくよく注意してみると、うちの娘にだけはイタリア男性がものすごい笑顔を向けていたりしたので。「ああ、変わったのはイタリア男性じゃなくて、私の方だったんだな」って重ましたね(笑)。
(安住紳一郎)フフッ(笑)。もう本当に、そんな面白いオチまでつけられるようになって。ご成長なさいました(笑)。
(中澤有美子)ありがとうございます(笑)。
(安住紳一郎)娘さんと?
(中澤有美子)はい。あと夫も行きました。
(安住紳一郎)ああ、それはいい思い出の家族旅行になりましたね。ヴェネツィア、ヴェニスはどうでした? 混むんでますでしょう?
(中澤有美子)混んでます! 暑かったです。
混んでいて暑いヴェネツィア
(安住紳一郎)ねえ。水の都。本当にね、水路が張り巡らされて。だいぶ水位が上がってました? 私、15年くらい前に仕事行った時でさえも水位が上がっちゃって。「1階がほとんど水浸しになってるんだ」なんて紹介されましたけど。
(中澤有美子)そういう時もあるみたいですけど。
(安住紳一郎)ああ、そんなでもなく?
(中澤有美子)今はそうでもなく。30年前も「ここはもう壊れてなくなってしまう、なくなってしまう」って言われていましたけども。まだまだ大丈夫な感じで。本当にね、すごいなと思いました。
(安住紳一郎)ヴェニスも素晴らしい街ですよね。
(中澤有美子)素晴らしいですよね。いやー、あちこち壊れながら使っていて、退廃的でした。2回、言いました。
(安住紳一郎)そうですか。でも、昔使っていたものをそのまま使うっていうのが向こうの流儀なんでしょう? 壊れるまで使うっていうか、まあ壊れないんだっていうことだと思いますけどね。私もヴェネツィア、ヴェニス。それぞれの国によって呼び方が違うみたいですけども。ヴェネツィアに行った時に、当時はまだそんなにスマートフォンをみんなが持っている時代じゃなかったので。
まだたぶんガラケーの時代だと思うんですけど。ちょっと時間が空いたんで自分で観光をして。で、そんな……徒歩15分圏内ぐらいですよ。なので、地図を持たずになんとなく記憶だけで戻れるだろうなと思って、出発してホテルを出て。「こんなに立派な時計台と橋がある。これは絶対、目印になるから大丈夫」と思って行ったんですよね。そしたらもう街中、時計台だけだったんで。
(中澤有美子)フハハハハハハハハッ!
(安住紳一郎)それでもう……もう本当にびっくりするような立派な、もう本当にビッグベンみたいな、見事な時計台があったから。「これを目印に出かければ絶対大丈夫!」と思って、ひとつ目の角を曲がった時点でもう見失っちゃったんだよね。「この街は時計台だらけだ!」と思って。
(中澤有美子)本当、ですよね(笑)。
(安住紳一郎)本当、そうだよね。「橋のたもとに大きな時計台。よし、これを目印に散歩に出かけよう!」と思ったら、3分で道を見失ってしまったの。びっくりした! 「もうこれは一生帰れない」と思ったんだよね。
(中澤有美子)本当、そうですよね(笑)。
(安住紳一郎)まだね、そんな日本人観光客が当時はなにかの影響で、少なくて。「これは困った!」と思ったんだよね。そして「いやー、とりあえずちょっと、何となく記憶通りに戻ろうかな」と思ったらなんと偶然、叶姉妹に会ったんだよね。そんなこと、ある?
(中澤有美子)えっ、一緒に行っていたんじゃなくて?
(安住紳一郎)その後、合流することになったんだけど。その時には一緒になると気づかなかったから、びっくりしたよね。「こんなことあるんだ!」と思った。
(中澤有美子)嬉しかったですね。
(安住紳一郎)嬉しかったけど……いや、イタリアの街中で道に迷ったあげく、誰かに道を聞こうと思って「すいません」って言ったら、叶姉妹だったんです。「安住さーん?」って言われたんだから(笑)。「すごいな!」と思った。「イッツアスモールワールド!」って言っちゃったもんね。なんかね。
(中澤有美子)いや、すごいですねー。
(安住紳一郎)うん。嬉しかった。びっくりした。美香さんと恭子さんですね。当たり前だけど。「あら、安住さーん。まあ、偶然」なんていって。結局、叶姉妹の2人も道わかんなかったんだよね(笑)。
(中澤有美子)どこをどうとっても絵になるんだけど、どこをどうとっても同じなの(笑)。
叶姉妹と3人で道を探す
(安住紳一郎)「美香さん、道わかる?」なんて言って。「お姉さん、わからない」なんて。「安住さん、わかるの?」「いや、私もわからないんですよ」なんて。どう? 叶姉妹の3人とヴェネツィアで道を探したのよ?
(中澤有美子)うらやましい(笑)。
(安住紳一郎)いい思い出(笑)。どうでもよい(笑)。
<書き起こしおわり>