(ケンコバ)町医者に行った時は、今指の治療に行ってんねん。指、繋ぐためにな。
(中川礼二)まあ、そこはええわ(笑)。
(ケンコバ)で、そこで世間を話しながらこう、マッサージとか電気治療とかやるから。世間話する中で「最近、お腹が張るんですよね」みたいな。「張ってるんすよ、俺、ずっと。走り込みとか、サウナのセットとかしても抜けないですよね。そこまで暴飲暴食してるわけじゃないんですけど」って言ったら「じゃあ、向かいのお医者さんに行って、処方箋書いてもらって、胃腸薬をもらったらいいんじゃないですか?」「たしかに。薬局のよりは効くわ」と思って。それで行ってそう言うたら、「これ、なんか変ですね?」って言われて(笑)。「これ、押しますね」って指でグッと押されて。「痛いですか? 痛いでしょう?」って決めつけみたいに言ってきて。「いや、痛くない」って。
(中川礼二)フハハハハハハハハッ!
(ケンコバ)いや、ほんまに痛くなくて。でも、決めつけみたいに言ってくるのにちょっと一瞬、イラッとして。「痛いでしょう、これ?」「いや、痛くないですよ」って。「本気で来い!」みたいに言うて。グーッやたれて。で、それは押されている痛さだけやって。
(中川剛)それが、まさかの。
(ケンコバ)「いや、わかりました。それならば、かかとを上げて5秒。我慢して。そのままの力を入れて、ストンとかかとからおろしてください」って。まあ、つま先立ちして、トンと下ろす。それをやったら俺、立たれへんかった。腰からこう、落ちて。「ああ、これはいかん」って言われて。
(中川礼二)それで、そのデカい病院に?
(ケンコバ)デカい病院に紹介状を書いてもらって。受け付けに行って、ちゃんと。
(中川礼二)ゆっくり行ったんや(笑)。
(ケンコバ)ゆっくり行った。途中でサテンに寄って、タバコ吸って。
(中川礼二)フハハハハハハハハッ!
(中川剛)どんな体、してんねんな?(笑)。
(ケンコバ)「トースト、ないんですか?」「もうないんです」言われて。「えー、もう、焼いてよー」言うても「あかん」言われて(笑)。
(中川礼二)行ったの、昼前ぐらいやね?(笑)。
(中川剛)ほんで、開腹したの?
(ケンコバ)開腹した。いや、今はもう穴を開けるだけやねんけども。その、だから腹膜炎を放っていたからさ、お腹全部になんちゅうか、老廃物。膿。それで俺、お腹パンパンやってん。その状態でハワイとか行って、遊んでたんよ?
(中川剛)うーわ!
(中川礼二)怖い。よかったね。向こうでとか、移動中とかにならんで。そんな、痛ならんでよかったよ。
(ケンコバ)いつまでも痛くなかってんな。だから俺、もうエビとかイカみたいな体してんやろうな。痛点がないっていうか。
(中川礼二)自覚症状がないままで、すぐに「入院です」って言われて?
「手術室が空き次第、手術です」
(ケンコバ)「もう手術室が空き次第、手術です」って。それで「1回、ちょっと帰って電子書籍とか持ってきていいですか?」って言うたら「小林さん、今、コロナなんで。もう1回、全部やってもらうことになりますよ?」って言われて。「もう1回、全部やってもらうことになりますけど。それでも帰ります?」「帰ります」って言うて。ほんで帰って、タバコ吸って。電子書籍やら、パンツやらなんやら持っていって。ほんでもう1回、検査とか……もう1回、血液検査とかして。コロナやから、1回出たら、また。
(中川礼二)ああ、そうなんや。また1からやり直して。
(ケンコバ)初めて言うたもん。「コロナが憎い」って(笑)。
(中川剛)遅いなー(笑)。だいぶ前に言ってたけど。みんな。ああ、そう?(笑)。
(ケンコバ)そう。「STOP THE コロナ」って初めて言うたよ(笑)。だいぶ経つけどね。
(中川剛)で、その後に監獄ですか?
(ケンコバ)監獄です。そこに警視庁がなだれ込んできて。「はい、手術中止です。あなた、殺しましたね?」「はい、殺しました」って。
(中川礼二)誰を殺したんや? 何の容疑やねんな? ほんまに(笑)。
(中川剛)いや、よかったわ。みんな、ほんまに年齢が年齢やからね。
(ケンコバ)いや、年齢は関係ないから。盲腸やから。何回言わすねん?
(中川礼二)だから、盲腸の延長みたいなもん?
(ケンコバ)俺、盲腸ほったらかしにしてたのよ。痛くなかったから。ほんなら、盲腸が破裂して。それで、老廃物やら膿やらがお腹に出て、腹膜炎や。痛めて。
(中川礼二)で、その手術は穴を開けて?
(ケンコバ)でも結局……もうお腹に腹腔鏡みたいなので4ヶ所、開けてんねんけども。結局は収まりきれず、腹まっぷたつや。シャケ。
(中川礼二)ブワーッと?
(ケンコバ)もう、シャケ。全身麻酔で薄れゆく意識の中で「シャケや」って聞こえたもん。
(中川剛)いや、聞こえるか!
(中川礼二)医者が言うわけないやろ(笑)。
(ケンコバ)「見てみ? これ、シャケやで?」って。
(中川礼二)そんな、大阪弁で(笑)。
(中川剛)麻酔、打ったんか。打たんっぽいけど。
(ケンコバ)いや、だからもうまっぷたつ。
(中川礼二)でもそんなん、人生で初めてちゃう?
(ケンコバ)初めて。だから全身麻酔がめちゃくちゃ効いたね。1週間ぐらい、もうなんかボーッとして。だから俺、看護師さんとしゃべりながらさ、ボーッとしてるから、なんかちんちん触ったりしてたんよ。そういう、もうモラルを失うのよ。全身麻酔って。「なんかこの人、しゃべりにくそうやな。あ、俺、触ってるわ……」って(笑)。
(中川剛)いや、そんな情報、いらないんですよ(笑)。ほんだら誰かが……そうか。コロナやから見舞いにも来れへんのか。
(ケンコバ)そう。謝絶。
(中川剛)ほんなら、もうずっと1人ぼっちで?
(ケンコバ)1人ぼっち。
(中川礼二)1ヶ月?
(ケンコバ)2週間。でもほんまは1ヶ月って言われたから。「年齢で考えたら、1ヶ月は……」って。
(中川剛)ほら、年齢や。
(ケンコバ)いやいや、これは違うよ。アフターや。アフター話。
(中川剛)だから回復力もないし。とうとう50代、入りましたから。とうとう来ましたよ。
(ケンコバ)夜中、毎晩階段を上り下りして。2週間で出てきて。まあ、出てきたっていうか、「もうOKです」って。
(中川剛)ああ、早めに出てきたってこと?
(ケンコバ)そうそう。予定の半分やから。
(中川礼二)でも、つらいでしょう? やっぱり2週間言うたって、入院は。
(中川剛)タバコ吸うしね。
(ケンコバ)初日でもう上着を探られてさ。「ああ、これはちょっと没収しておきますね。吸う人いるんで」って。
(中川礼二)入ってた?
(ケンコバ)入ってたよ。カバンにも4箱、入れてきたよ。1回、帰って。
(中川剛)フハハハハハハハハッ! 絶対あかんからね。病院は。今、もう絶対。どこも、何も。
(ケンコバ)だから俺、ほんまに夢できたな。1個。俺、目標みたいなの、なかったけど。でも喫煙者専用の病院を作ろう思うて。
(中川礼二)いや、お医者さんが止めるねんから(笑)。
いつか喫煙者専用の病院を作りたい
(ケンコバ)いや、ぶっちゃけ言うてたよ? 「いや、私たちも吸ってるんですけど。肺炎の患者さんとかもおられますし。これは取り上げさせてもらいますね」って。「めちゃくちゃ言いますね? 家に帰ったら、吸うんでしょう?」「ああ、まあ。はい」って。
(中川礼二)とりあえず、なんかちょっと会話するんや(笑)。
(ケンコバ)会話して(笑)。