タモリと星野源 さいた・まんぞう『なぜか埼玉』を語る

タモリと星野源 さいた・まんぞう『なぜか埼玉』を語る オールナイトニッポン

タモリさんと星野源さんが2023年2月18日放送のニッポン放送『タモリのオールナイトニッポン』の中でさいた・まんぞう『なぜか埼玉』について話していました。

(タモリ)全く意味がないよね(笑)。そんなこともやっていたんですよ。

(星野源)あと、『なぜか埼玉』とか。有名ですよね。

(タモリ)これ! これも全く無名の歌で。1980年で、さいた・まんぞうさんっていう人が。

(星野源)名前も素晴らしいですね。

さいた・まんぞう『なぜか埼玉』

(タモリ)(さいた・まんぞう『なぜか埼玉』を聞いて)すごいよね、これ。

(星野源)すごいっすね。歌詞がその、「まえもうしろも全部埼玉」って(笑)。なんか哲学的な匂いがしてきますよね(笑)。

(タモリ)この人、野球の審判かなんかをやっていた人なんだよね。

(星野源)ああ、そうらしいですね。素晴らしいですね(笑)。いや、でも僕、埼玉出身で。

(タモリ)ああ、埼玉なの?

(星野源)僕、埼玉の川口市芝っていうところでずっと育っていたんですけども。

(タモリ)川口?

(星野源)はい。なんというか、そこの曲の中に閉塞感みたいなのを感じるんですけど。すごくわかるんですよ。でもなんか、だからすごい僕はたぶん、いろんな他の人とこの『なぜか埼玉』の捉え方がちょっと違って。「共感」っていう謎の感情を抱くんですよね(笑)。なんかすごい閉塞感があるんだけど、すごい広くて。どこまで行っても埼玉な感じがするっていう。でも、僕は川口なんで、隣が赤羽で。すぐ東京なんですよ。

(タモリ)ああ、すぐ。そうだよね。

(星野源)でもなんか、荒川がでっかくて。もっと深い川で。超えられない気がするっていうか。ディープリバーな感じがすごくするんですよ。だからなんか、この「どうにもならない」とか、でも「あきらめないで アアー」とか。

(タモリ)これ、全然捉え方が違うね(笑)。

(星野源)そうなんですよ! でもたぶんタモリさんは「これ、意味ないじゃないか」っていう感じですよね?

(タモリ)そうそう! 意味がないから取り上げたのに。すごい意味があるんだ?

(星野源)それでも「なぜかしらねど」とかね。いいですよね。うん(笑)。

埼玉の人が感じるリアル

(タモリ)ああ、そういう風に捉えてる人がいるんだね。やっぱりね。この間ね、『プロフェッショナル』っていう番組で。小説を直す人がいて。もうその人は数々賞を取った人の校正をしている人で。校正っていうのは、「てにをは」の間違いとか、誤字脱字とかをやるんじゃないんだね。

(星野源)ああ、そうなんですか?

(タモリ)文章をそのまんま、消したりするのよ。

(星野源)へー! そうなんですか。じゃあ、もう作品自体を変えちゃう力があるんですね。

(タモリ)変えちゃう。で、その作家の人にインタビューがあったんだけども。「おかげで、賞を取れました」って言うんだよ。「じゃあ、どこを具体的に変えたんですか?」「たとえば、ここです」ってなった時に、その文章の流れの中でその「自分の感じたこと」を消したんだよ。

(星野源)ええと、「自分の感じたこと」っていうのは?

(タモリ)「私はこういう風に感じた」っていうところがあるんですよ。それを、消したの。そしたら、たしかにない方がいいんだよ。

(星野源)読む人が感じることだったりするから。

(タモリ)「ここでは言うべきじゃない」っていう。

(星野源)なるほど。へー! なんか、歌にもそういう人がいたら、こういう曲は減るのかもしれないですね。また……でも、そういう「なんでこれ、作ったんだろう?」みたいな曲っていっぱいありますもんね。

(タモリ)うんうん。

(星野源)僕はラジオソングで一番好きなのは、曲自体は全然不思議なものではないんですけど。『オマリーの六甲おろし』が大好きなんですよ。

(タモリ)うん。

<書き起こしおわり>

星野源 川口名物・太郎焼を語る
星野源さんが2021年7月13日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で川口名物の太郎焼について話していました。
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