星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で一見、本質を突いている風な言葉についてトーク。自信が感じている違和感を話していました。
今夜の #星野源ANN は『短冊にギリ書けなかった願い事』と題して皆様の願い事を沢山ご紹介しました!
2019年、旧暦の七夕は8月7日。ドームツアー映像作品の発売日です!
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— 星野源 official (@gen_senden) 2019年7月9日
(星野源)(メールを読む)「短冊にギリ書けない願い事。いい人ぶるのをやめたい」。これは切実だ! いやー、なるほどね。わかります、わかります。なんか……なんて言えばいいんだろう? いい人……自分が度胸がなかったり、なにかを人に伝える度胸がなくて。で、発言が言うこととか伝えることに対して「いい人だよね」とか言われてしまって。その「いい人」の呪縛から逃れられずいい人ぶってしまうって、私も高校生の時にありました。フハハハハハハッ!
いや、それは全然違うかもしれないけども。ただただいい人ぶってしまうのかもしれませんが。なんかね、あるよね。いまではもう「バカ」とか「死ね」とか言えるようになりましたけども(笑)。昔は言えませんでしたね。うん。そうですか。「いい人ぶるのをやめたい」ねえ。
でもなんか、たまにその……「『いい人』って言われる人はみんな、本当はいい人じゃなくて、度胸がないだけ」とか、あとは「『いい人』と言われる=魅力がない。だから、『いい人』と言われてしまう」とかっていう、「本質を突いた一言ですよ」風の言葉ってあるじゃない?
「いい人って言われる人は本当は度胸がないだけだし、本当はそれだから、いわゆる悪い人なんだよ」みたいなこととかさ。いや、いい人はいるから! 僕、その本質を突いた風な言葉ってすごい嫌いで。なんかその、それってみんな「ああ、そうだよね」ってパッと思っちゃうかもしれないけども、いやいや、よく見てごらんよ。マジでいい人って本当にいるから。それで、そういう言葉が蔓延しちゃうと、本当のいい人が「いい人」って言われるたびに傷つくことがあるから。
「ああ、自分は魅力がないから『いい人』って言われてしまうんだ。じゃあ、自分はもっと悪いことをしたり、なんかものをはっきりと言わないといけないのかもしれない」とか。いやいや、そうじゃなくて、そのいい部分……ただ自信がないから言わないのではなくて、本当にそうすることがいいと思って「そうだよ」って賛同したり。あとはその、自分以外の人の存在を認めたり尊重したりすることを自然にできるような人って本当に素晴らしくいい人だと思うんだけど。でもそれって、なんか「自分の思いをはっきり無理やり伝えろ」とか、そういうことを強制されているような感じがして。
SNS社会で蔓延しがちな「本質風」な言葉
そういうさ、その「本質風」な言葉ってさ、特にいまのSNS社会では蔓延しがちっていうか。あとは名言とかもすごい嫌いなの(笑)。名言集とかってさ、本質の一歩手前なの。だからそれがね、いつもすごい気になるっていうことをいま、ふと急に思い出しました。うん。その、「ああ、なんかすごくいいことを言ってる。名言!」って思ったら、「ちょっと待って。本当は、どう?」って1回考えると面白いと思います。「ああ、これは違うわ」って結構思うんで。
<書き起こしおわり>