海野雅威　Sam Cooke『Grandfather's Clock』と『明日があるさ』を語る

ジャズピアニストの海野雅威さんが2022年3月15日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』にゲスト出演。中村八大さんが『明日があるさ』を作曲した際に影響を受けた可能性がある曲としてサム・クック『Grandfather’s Clock』を紹介していました。

今夜の #星野源ANN は、収録中にリアルタイムで募集したリアクションメールをご紹介！
そして、ゲストの海野雅威さんとはゆったり音楽トーク。海野さん、穏やかな時間をありがとうございました！

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— 星野源 Gen Hoshino (@gen_senden) March 15, 2022

（星野源）僕はそういうところで海野さんをピアニストとしては知ってはいたんですけど。そのニュースのことは知らなくって。で、チキさんのラジオを聞いていた時にゲストというか、インタビューされていたのを聞いて。「ああ、そういうことがあったんだ」ということを知って。で、そこからちょっと勝手に密かに応援をしていたんですけれども。無事にというか、本当に大変だったと思いますけども、復帰をされて。ツアーもされて。そして、お会いできて本当に嬉しいです。

（海野雅威）本当にありがとうございます。さりげなく、本当に僕にご寄付していただいて。しかもアメリカのクラウドファンディングと日本の僕の支援コンサートと両方に源さん、やっていただいて。で、僕はもうテレビ越しで、日本に帰ってきている時に紅白とかを見ていて。『うちで踊ろう』とかを見ていて。僕はもうハートで、源さんに対して「なんて優しい方なんだろう。僕のために……」って。で、ぜひ直接お会いしてお礼を言いたかったっていうのもあるし。普通に音楽トークしたかったのもあるし。

（星野源）ねえ。じゃあ今日はちょっと短い時間ですけど、音楽トークができたらと思っているんですけども。曲を海野さんが選曲してくれたので、ちょっとかけたいと思うんですけども。サム・クックを。なんかこれは理由があるんですか？

（海野雅威）これは僕がロイ（・ハーグローヴ）のバンドに入って一番学んだことって、もちろんいろんなことがあるんですけど。源さん、ジャズはお父さんの影響で、ジャズから入ったって聞きましたけども。でも同時にソウルミュージックも聞いて……っていうことですよね？

（星野源）そうですね。それこそマイルスのファンク期とかのレコードかもいっぱいあったし。あと、そのマイケル・ジャクソンとか、いわゆる洋楽っていうものとか、ジャニス・ジョプリンとか、あとはR&Bのレコードもあったので。そういうのをちっちゃい頃から聞いてました。

ロイ・ハーグローヴからソウルミュージックを学ぶ

（海野雅威）僕の場合はもうずっとジャズで来ていて。逆にソウルミュージックっていうのはなんかロイから学んだところがあって。ロイのフレーズで引用したりとか、いろんなことをしているのが実はソウルミュージックだったりして。僕だけわかんないとか、最初の頃にあって。それからすごい一生懸命聞いたりしたので。それで特にロイ、レパートリーでサム・クックの曲をやって。『Bring It On Home to Me』とか……あとは『Soothe Me』とか。もう彼はそれを歌って踊って。トランペットも吹かないで。そんなことをやるバンドだったんで。

（星野源）うんうん。歌いますよね。

（海野雅威）あとは『Rock With You』ですよ。マイケル・ジャクソン、ロッド・テンパートンの。あのへんも、ジャズバンドなのにやるので。僕、ソウルミュージックを実は非常に聞いていて。

（星野源）うんうん。

（海野雅威）それで中村八大さんのことを思うと『明日があるさ』。あれで源さんが「2番へとどんどん進んでいくと『明日があるかはわからない』っていう前提で歌っている」っていう、その元であると僕が思う曲なんですよ。これは。ええと、サム・クックの曲なんですけども。皆さんご存知の『大きなのっぽの古時計』ですよ。これ、サム・クックバージョンを聞いたことがない方がいると思うので聞いてほしいんですけども。この、なんか転調の展開とかもう全部、『明日があるさ』なんですよ。僕の中では。

（星野源）ああ、なるほどな。

（海野雅威）なので、これを聞いていただけたらと思って。

（星野源）じゃあ、それを聞きましょう。

（海野雅威）サム・クックの『Grandfather’s Clock』です。