安住紳一郎 青山の工事現場の看板の思い出を語る

安住紳一郎 青山の工事現場の看板の思い出を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2023年2月12日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で工事現場の看板についてトーク。青山の工事現場で見た看板の思い出を話していました。

(安住紳一郎)「最近、良さがわかってきたこと」。皆さんからメッセージいただいています。この方は横浜市の45歳女性の方。ありがとうございます。

(中澤有美子)ありがとうございます。

(安住紳一郎)「先ほど、『若い方々の姿を眺めている人の気持ちがわかってきた』というメールを聞き、心から同意し、似たようなことが自分にもあったなと思ったのでメールをいたします。それは工事現場の工事内容の看板や、工事しているところを金網越しにずっと見ているおじさんたちの存在です。だいぶ前、子供の頃から若い時分にかけて、『あのおじさんは何が楽しくてじっと見ているのかな? 何かを見張っているのかな?』と心底不思議でした。

それが今、45になってみて、工事をしている現場があると『どんな計画からものを用意して、どんな工程でやってるのかな?』と気になり、日を置いて見られる時は『この間、あれをやっていて今、ここまで進んでいる』と感心したり、ワクワクしたりです。つい先日も近所の公園で大規模な改修があり、入り口の一部も児童遊園も封鎖されてがっかりポイントなのに、フェンスに貼られた工事内容や業者の名前を見て、はっきり言って心が躍りました。これから、その過程を見るのが楽しみです」。45歳の方ですね。へー!

(中澤有美子)たしかに。関わってるいろんな人たち、計画を作った時のこととか想像して、なんだかぐっと来ちゃうんですね。

(安住紳一郎)そうですね。もう私も最近は工事現場の看板とか見ると、この工事を依頼した人っていうか。あるよね。なんか。その人の名前を見ちゃったりとかするよね。で、なんかいろいろなそういう「○○アセットメント」みたいな、そういう漠然とした出資者だと「うーん、わかりづらい!」みたいなね。もうちょっと「○○商店」とかってね、書いてほしいなって。

(中澤有美子)なるほど。その施主さんの名前がね。

(安住紳一郎)そうね。施主さんの名前がね。なんかね。

(中澤有美子)たしかに(笑)。ありますよね。

(安住紳一郎)「杉本カバン店」とか書いておいてほしいですよね。

(中澤有美子)想像しやすい(笑)。

わかりやすい施主名がいい

(安住紳一郎)なんかね、「△△インダストゥルメント・アセットメント」みたいな。「ああ、なんかいろんな人がお金を出し合ってるやつだ……つまらない」って。つまらないね。

(中澤有美子)そうね(笑)。

(安住紳一郎)わかりやすく書いてほしい。前、私は青山の方でちょうどいい抜け道、路地があったんですよね。行きたい場所から行きたい場所に行けるところ。うん。ちょっと説明が難しいんですが。ちょっと込み入ってんですけどね。表参道からちょっと青山の方にずれたところなんですけど。ちょっと小道を繋いでいくと上手に、行きたいところに出られる場所があって。なんかそこを大きなマンションなのか、総合ビルみたいのを建てるってなって。その工事現場を憎々しげに見たわけですよ。

「一体誰がこんなところに……私たちのこの小さな幸せをつむぐような大資本は! 許さない!」なんて思ってね。で、一番下に施主みたいなのが書いてあるでしょう? その施主みたいなのを見たらさ、私の高校時代のさ、ちょっと関係のあった女性の名前が書いてあったの。バーッて書いてあって。

(中澤有美子)ええっ?

(安住紳一郎)その人なんかすごく出世してさ。そういうなんか、悪い不動産投資会社の、なんかそこそこのポジションに入っててさ。で、「○×※△悪だくみアセットメント」みたいな。「人々の庶民の喜びをむしり取る悪巧み金のことしか考えてないアセットメント 代表ナントカ課長代理」とか。よくわかんないけども。「許さん! 一生かけて、許さん!」って。

(中澤有美子)そんなことが(笑)。あらま! いろんな気持ちが混じり合っちゃってね(笑)。

(安住紳一郎)いろんな気持ちが混じっちゃってさ。すごかったよ。その時。もう15年ぐらい前だったけども。すぐに写真を撮って送ったよね。「これはあなたの仕業か!」って。

(中澤有美子)まだつながりがあったのね(笑)。

(安住紳一郎)「なにを考えているんだ! 私は港区で働いているサラリーマンの1人として、ここの再開発は許しがたいぞ!」なんて言って。「どういう気持ちでこんな土地を買収してやっているんじゃ!」って。悲しかったよ。あるよね。そういうのね。「ここにこんなもの、建てちゃいかん!」みたいな気持ち。まあ、いろいろと、わかりますよ。ビジネスのことはね。そうなったんだろうなって思うけどもさ。「ああ、許しがたい! 信じられない!」って思った。「そんなさ、人々の幸せをむしり取る悪だくみアセットメントで働いているなんて、信じられん!」って思って。しかも、名前を出しちゃってさ。ちょっとめずらしい名前だったから、すぐにわかった。

(中澤有美子)そうですか(笑)。

(安住紳一郎)「許さん!」って。

「悪だくみアセットメント、許さん!」(安住)

(中澤有美子)お返事、ありました?

(安住紳一郎)お返事、ありましたよ。「変わりませんね、安住さん」なんてさ。

(中澤有美子)フハハハハハハハハッ!

(安住紳一郎)「そうだよ!」っつって。くぅーっ! ああ、思い出しちゃった。すっげー思い出した!

(中澤有美子)どうか、お気持ちを入れ替えて(笑)。

(安住紳一郎)ああ、そうですか? いや、もっとしゃべりたいこと、いっぱいある! くぅーっ! しゃべらない方がいいね。よし……。

(中澤有美子)フフフ(笑)。「良さがわかってきたこと」。

(安住紳一郎)「良さがわかってきたこと」。そうね。たしかに。うん……腹立ってきた。すいません……。よしっ! 中島先生の曲を聞こう!

(中澤有美子)そうしよう!

(安住紳一郎)ちょっとね、暗めの曲ですけども。豊島区の方からのリクエスト。中島みゆき先生です。『怜子』。

<書き起こしおわり>

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