中川家『ケンミンSHOW』では紹介されない本当の大阪を語る

中川家『ケンミンSHOW』では紹介されない本当の大阪を語る ザ・ラジオショー

中川家のお二人が2023年1月13日放送のニッポン放送『中川家 ザ・ラジオショー』の中で大阪についてトーク。『ケンミンSHOW』では絶対に紹介されないディープすぎる大阪について話していました。

(中川剛)昨日、『ケンミンSHOW』というのがやってましたよね。

(中川礼二)やっているよ。毎週木曜日。

(中川剛)ほんでいっつも大阪、特集されますやん? で、なんかみんなコメントを「うわっ、大阪、怖い」とか「変わってる」とか言うんですけど。僕、大阪やからね、大阪見てもしゃあないんですよ。

(中川礼二)そうか(笑)。

(中川剛)もっと濃いことを見てきたから。「薄っ!」って思うんですよね。「明日のパン」って、やってましたよ。特集で。前は。「『明日のパン、買いに行こう』って大阪の人は言う」って。

(中川礼二)おばちゃんが言うっていう。

(中川剛)僕らもずっと言うてましたやん? 「明日のパン」って。

(中川礼二)ネタでね。

(中川剛)ネタで。「明日、買えばええのになんで今日、買うんですか?」みたいな質問、してましたわ。

(中川礼二)ああ、そんなんもやってたんや。

(中川剛)大阪だけなのかな? 東京の人も「明日のパン、買わないと」って。言いません?

(中川礼二)言わへんのや。ええっ?

おかんの定番ワード「明日のパン」

(中川剛)うちのおかん、しょっちゅう言ってたけどね。「明日のパン、明日のパン」いうて。昨日のパンがまだあるのに。「昨日のパンは昨日のパンやがな。明日のパンは明日のパンや。で、今日のパンは昨日のパン食べるから」いうて。

(中川礼二)パンの心配ばっかりして(笑)。

(中川剛)ごちゃごちゃごちゃごちゃ言うてましたわ。だから、薄く感じるのよね。大阪出身やから。

(中川礼二)ああ、もっと知ってるもんね。

(中川剛)それでいつも通天閣のところ、出てくるやんか? もう、あれどころじゃないでしょう? 我々の小さい頃のは。

(中川礼二)ああ、あのあたりもね。

(中川剛)ちょっと変な、自転車に乗ったおっちゃんとかが近寄ってくるみたいな。あんなもんじゃないでしょうよ。

(中川礼二)あんなもんじゃないですよね。まあ、言えばね。

(中川剛)なんせ、知らんおっさんが家に座ってんねんから。それぐらいやらんと。大阪特集の時は。「誰? このおばあちゃん」みたいな。家の鍵、開けたら中におって(笑)。

(中川礼二)サッポロ一番味噌ラーメン食うてたよな?(笑)。

(中川剛)食うてるおばあちゃんがおって。「誰、これ?」って。で、おかんが後から帰ってきて。「ああ、私の友達やねん」いうて。びっくりするんやから! 人の家で……まあ、もちろんね、上半身裸のおじいちゃん、おばあちゃんがおったりとか。上半身裸のおばあちゃんがうちわで体をあおいでいたりとか。そんなん、当たり前に見てたからさ。

(中川礼二)そうやわ、ほんまに。

(中川剛)なんか、あんまり不思議でも何でもないんですよね。

(中川礼二)だって普通にああいう通天閣あたりでロケできてるっていうのも、なんかね、びっくりやね。

(中川剛)昔はね、中断しましたからね。

(中川礼二)本当に。ほんまに入ってきてね。「どこのテレビ局や!」言うて。大きい声でね。

(中川剛)まあ、つい最近もロケ行ったけど、なかなかやったんですよね。

(中川礼二)そうやね。なんかおったかな? おるねんな、なんか。ほんまに。で、もうそういう時は大阪のスタッフはわかってるから。大阪のスタッフは、そういうおっちゃんが来たらもうチューハイとかワンカップ大関をポッと渡して。「ごめんな、おっちゃん。静かにしてな」って言ったら、機嫌よく帰ってくれるみたいな。

(中川剛)そうなんですよね。逃げるから、追いかけてくるから。逆にこっちから、近寄るんですよね。ほんなら、機嫌よくなるからね。あんなん、甘っちょろいもんですよって思いながら見てたんですけどね。まあ、まだかわいらしいもんですよ。「言葉遣いがちょっと男っぽい」とかね。そんなん言い出したら、もううちのおかんなんて……もう夫婦喧嘩なんて。夫婦喧嘩も今、あかんでしょう?

(中川礼二)いや、あかんよ。そら。

(中川剛)たとえば旦那さんが奥さんを殴ったりしたら、警察が来て捕まる。昔はそんなん、なかったから。もう僕は目の前で包丁を見ましたかね。おかんが親父に突きつけるところをね。で、僕ら1枚の布団で2人で寝てたから。それで親父が「危ない! おかんに包丁で刺される!」と思って、僕らが寝てる布団をバーッとはいで。その布団を盾にして「かかってこい!」って。俺ら、夜中に布団をはがされて。パッと目を開けたらおかんが包丁を持ってて。親父が布団を持って「かかってこい!」っていう。俺ら、なんかもう石をめくられた虫みたいになって。「なにこれ? なんなん? 布団、めくられて。今、なにされてんの?」みたいな。

(中川礼二)でも周りのおっちゃん、おばちゃん夫婦もそんな喧嘩してたもんな。

(中川剛)周りも。そう。横とかも。ドーン!って……だから鉄柱の音、してたもん。ゴォォォーン!って。

(中川礼二)それ、覚えている!

ハードな夫婦喧嘩

(中川剛)だから、頭を打ったんやろうね。で、ゴォォォーン!っていうて。「なんや、コラーッ!」って。で、「おんおんおん……」みたいなのが夜中、聞こえてきて。でも次の日、別に夫婦でご飯を食べに行ったりしてたもな?

(中川礼二)全然してたね。

(中川剛)なんか不思議な夫婦関係……だから俺が「そんなん、キレんでええやろ?」って思ったんが、おかんが茶髪のパンチパーマにしてきたんよ。パーマ屋で。たぶん騙されたんやと思うねんけど。で、「これ、剛、知ってるか? あんたこれ、最近流行ってるらしいからお母さん、もう真っ先にやってきたわ」って。もうクリックリの……写真あったら見せたいんですけど。クリクリのパンチパーマみたいな。で、まっ茶っ茶で。「お父さん、なんて言うやろう?」って。

それで親父、帰ってきても。親父ももうヘタッて笑って。「お前、なんや? その頭」みたいに。で、おかんにしたら、もう褒めてもらえる思ったから。もう、ブチギレや。で、おかんがコップ投げて。おとんのデコに当って、おとんがデコから血を出して。その割れたコップの破片が礼二くんの目の下にシュッと行って。礼二の目の下も血がダラーッて。で、そのままおかん、家を出ていって。

(中川礼二)出ていくってなんやねん(笑)。

(中川剛)褒めてもらえると思ったのに……誰が褒めるねん、あんなんを(笑)。パンチパーマの茶髪……あんなん、流行ってたか?

(中川礼二)流行ってないよ。

(中川剛)その年代の写真、調べてみてんけど。なんかどうも流行ってなかったような気がしてんけども。不思議な喧嘩やったですね。あれ、コップ投げたからね。

(中川礼二)すごいな。物、投げてたりしたな。

(中川剛)あれ、今やったらもうおかん、逮捕ですよ。

(中川礼二)逮捕やな。ほんまに。

(中川剛)あれ、親父が警察に言ったら終わりですよ。

(中川礼二)あと車の中でも大喧嘩したの、あったでしょう?

(中川剛)車がもう蛇行して蛇行して。親父がハンドル持ったまま、おかんがもう爪で親父の顔をグニューッ!って。もう顔なくなるんちゃうか、いうぐらい。グニューッ! キキキキキーッ!って。で、その後、家に着いて2人でお茶漬け食べてましたよ(笑)。

(中川礼二)食べてた(笑)。

(中川剛)「よくわからんな」と思って。俺、ちっちゃい時から見てたけどね。あと、おっさんの殴り合いとかも家の玄関の前でやってたりね。

(中川礼二)あった、あった。

(中川剛)ほんまに。俺、まだ8歳か9歳やったけど。その当時、40歳ぐらいのおっちゃんかな? もう、カーターシャツがビッチビチ。ぶち切れて殴り合いしてるんやけども。「ほら、見てみろ! 俺の方が強いやろ!」みたいな。「なに、それ? そんなことで大人、喧嘩するんや」と思って。そう。だがそういうのを見てるからね。『ケンミンSHOW』なんかもう、かわいらしいもんなんですよ。

(中川礼二)まあまあ、テレビやし。

(中川剛)テレビやから、そうやけども。

(中川礼二)だからたまに短髪のおばちゃんとか、出てくるけど。なんにも珍しないもんな。

(中川剛)俺、うちのおかんで見てるから。短髪の茶色。あれで海水浴に行った時はもう、みんな引いてたもんね。

(中川礼二)せやねん。その写真が出てけえへんねん。

(中川剛)たぶん家にあるやろうけども。あの写真、おもろいんですけどね。おかんが浮き輪を持ってね。浮き輪、ちゃんと体に入れてね。で、茶髪なんですよね。あれを見ると思い出すんですよ。夫婦喧嘩を。せやけどあんなことでコップ投げるかね? 女心を傷つけたんかな?

(中川礼二)いや、そらそうちゃう? やっぱり……。

(中川剛)でも、あれを見て笑わん方がおかしいで? あんなん、絶対流行ってなかったで?

(中川礼二)ほんまに流行ってない(笑)。ほんまに奈良の大仏みたいな頭やったな。そら笑うわなとは思ったけどな。

(中川剛)でも、おかんは楽しみにしててん。親父が何て言うかっていうのをね。それを、もう夕方ぐらいから言われてね。「剛はどう思う? この頭」って。俺も笑ったら怒られると思って。「なんで怒られなあかんねん」と思うねんけど。じっと我慢してたんですけどね。

(中川礼二)すごいよね。1回、夫婦喧嘩の仲裁した時、剛さん、殴られたもんね?

(中川剛)俺、思いっきり殴られたよ?

(中川礼二)「お前、黙っとれ、アホ!」いうて。そんなアホな……(笑)。

(中川剛)それでまあ、強くなったんですけどね。だからそういうのをいっぱい見てきたから。あとさ、近所のおっさんがさ、鶏あるやんか? 鶏の首持って、「中川さん、今日一杯やろうか?」って(笑)。

(中川礼二)フハハハハハハハハッ! そんなん、言わんといて。「どこで育ったんや?」思われるから(笑)。いや、それがほんま、そうやった。うち、近所な。

(中川剛)逆もあったからね。うちの親父が鶏の首を持って。「坂本さん、今日一杯どうや?」って。でも、それを見ても、子供がビビらへんねんもん。今、それやってみ?

(中川礼二)いや、もう「あかん!」ってなるよ。

(中川剛)「あんなおっちゃんに近寄ったらあかん」やけども。それを持って家に入ってきたからね?(笑)。

(中川礼二)ほいでそれを……まあ、何回かテレビで言ったことあるけども。それを自分で捌いたりするんやからね。鶏をね。ほんまに。

(中川剛)そうですよ。そんなんを見ているからなんとも……もうね、もっとひどかったのはね、近所の独身のおっちゃんね、亀を捌いてたからね(笑)。

(中川礼二)スッポンじゃないの?

(中川剛)「亀も食える」いうて。亀の甲羅を……(笑)。

(中川礼二)俺はどのおっちゃんいうのは、わかるけど(笑)。

(中川剛)ちょっと強烈すぎたんかな? 育ってきたところがね。

(中川礼二)ああ、大阪の中でもね。

(中川剛)で、僕ら、こうやって笑ってますけど。あんまり笑ってくれない人、いますからね。

(中川礼二)おる。やっぱり東京なんかやと「えっ?」ってなる……大阪はまだ、似たような環境のところ、多いやん?

生きた鶏を捌いて食べる

(中川剛)多いですけども。今はもうないでしょう? 子供が20人ぐらい、寄ってたかってね、鶏をさばくのを見るというね。そら、鶏屋さんにはありますよ。「丸」っていう、毛を剥がされた丸鶏が置いてるのは見たことあるでしょう? でも、うちは違うんですよ。生きてるところから、見てますから。

(中川礼二)まあ、ええように言えば、食育やね。ほんまに。

(中川剛)食育やけどな。で、俺も慣れてくるのよ。鶏を捌くの、月に何回かそういうのをやってるからね。で、よかれと思って俺……もう慣れてんのよ。ビビらへんねん。で、鶏の身を捌いている、その身を水で洗ったら、思いっきり親父に殴られて。「うまみが取れるやろ!」って。

(中川礼二)親子の会話ちゃうやん(笑)。

(中川剛)「そうか……」言うて。「最後は足とトサカしか残らへんの、知ってるか?」って言われて。「鳥ってそんだけすごいんやぞ」って。

(中川礼二)「食べるところ、いっぱいあるぞ」って。

(中川剛)「骨で出汁は取れるし、身は食べられるし、生んだ卵も食べられるし。あとはトサカと足しか残らへんのやぞ。勉強になったやろ?」みたいなことをね。たしかに、そうですよね。でも、その足も食べる国、ありますけどね。

(中川礼二)あるね。あのモミジみたいに言うて、食べるもんね。

(中川剛)まあ、さすがに豚や牛を捌くっていうのはしたことはなかったですけど。鶏はいつもやってましたね。

(中川礼二)まあ、たしかにそれは強烈やわ。

(中川剛)それで母親が毛をむしってましたからね。鶏の。それが母親の係でしたからね。

(中川礼二)考えたら、女の人やで?(笑)。うちのおかん、女やで? 女の人がそれ、やんねんもん。お湯を炊いてな。ポコポコポコッてお湯を炊いたら、始まりや。

(中川剛)あと、変質者とかがよく現れたじゃないですか。昔、学校とか、家の近所の公園とか。うちのおかん、バット持って行ってましたからね(笑)。

(中川礼二)行ってた(笑)。

(中川剛)「どこや? どこに行ったんや、変質者!」いうて(笑)。「私が捕まえる!」いうて。で、「中川さん、警察に電話した方が……」「いえいえ、警察に電話してる間に逃げるから。私が捕まえるから」って。

(中川礼二)なんで捕まえるんや?(笑)。

(中川剛)バットを持って公園に行ってましたからね。強かったですよ。

(中川礼二)みんな強かったわ、ほんま(笑)。

<書き起こしおわり>

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