永野さんが2022年12月30日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオSP~俺たちの洋楽紅白歌合戦~』の中でOasis『Stand By Me』を選曲して紹介していました。
(東野幸治)さあ、そんな永野くんでございますけど。1曲目、何のリクエストに行きますか?
(永野)これ、いきなりタイトルに行っていいですか? 理由とか、まず言いましょうか?
(東野幸治)言ってください。
(永野)これ、オアシスなんですけど。オアシスの『Stand By Me』をかけてほしいんですよ。
(東野幸治)これ、意外なのよ。オアシスって言ったら、なんとなく『(What’s the Story) Morning Glory?』のイメージ、強いですよ。2枚目のアルバムの。で、その次で、「さあ、一体どうなるんだ?」っていう時に『Stand By Me』で……たぶんセールス的には売れたんですけど。なんとなく、思いとしては……。
(永野)評価としては、激落ちですよね。このアルバムは。
(東野幸治)ですよね?
(永野)はい。で、これはなんでか?っていうと、前にこのラジオに出させていただいた時、「オアシスのライバルだったブラーがいい」っていう話をしてて。
(東野幸治)そう。
(永野)で、「オアシスは全然興味がない」って言ってたんですけど。これ、自分の人生にも関わってきて。「ブラーで奇をてらっていて、なんか俺みたいだな」って思って。「純粋に聞いたら、オアシスだな」ってこの歳でわかって。
(東野幸治)だからブラーって、やっぱりちょっとおしゃれ、都会的。で、言うたらオアシスのギャラガー兄弟のような、どう言ったらええかな? 街の子っていうよりも、ちょっと田舎の子のやんちゃな感じ。
(永野)でも曲はすごい単純じゃないですか。そういうものが、ずっと「違うな」と思ってたんですよ。生きてきて。
(東野幸治)大合唱するのは。
(永野)「大合唱するとか、もうやめてくれ」とか思っていたんですけど。なんかもう「それは違うんじゃないかな?」と思って。芸能人として。
(東野幸治)なるほど。「いろいろ考えると、やっぱりもうど真ん中でいいんじゃないの? みんなが好きな曲、みんなが好きなバンドを『好きだ』って言っていいんじゃないの?」って。
(永野)僕も、負けました。この芸能界で。
(東野幸治)えっ?(笑)。いや、だいぶ前に負けてます(笑)。
(永野)本当ですか? 天下取ったんじゃないですか? 2016年に。
(東野幸治)一切、取ってないです(笑)。
(永野)取ってないんですか?
(東野幸治)残念ながら、取りませんでした。すいません(笑)。
(永野)えっ? 彗星のごとく現れたじゃないですか。
(東野幸治)あのね、僕の中で永野くんが天下を取った瞬間は、『ドッキリGP』で女性ゲストが私服でやってきて。衣装に着替えて、インタビューする。その時、インタビュー中にこっそり私服を永野くんが着て、登場する。ほんで永野くん登場でその女性ゲストがびっくりする。で、しゃべってるうちに、「あれ? この服、まさか私の……? ギャーッ!」っていう時。その時に、天下取りました(笑)。
(永野)あれ、全部作家が考えたこと、やってるだけなんで。作家が天下取ったんですよ。あれ。そうだったのか(笑)。それで、オアシスが……。
(東野幸治)でも僕、オアシス好きですから。
(永野)『(What’s the Story) Morning Glory?』との違いは、このアルバムっていうのは、ちょっとマニアックなことを言うと……『(What’s the Story) Morning Glory?』の方が傑作なんですけど。成功して、余裕が出たバンド特有の、なんか調子乗ってる感が……。
(東野幸治)フハハハハハハハハッ!
(永野)それがなんか、好きなんすよ。1曲1曲、ムダに長いし。それはお兄ちゃんは今、反省してて。嫌いなアルバムらしいんですけど。
(東野幸治)ああ、そうなんだ。
(永野)僕はこの、アーティストの調子に乗ったアルバムって、好きなんすよ。売れた後の。
(東野幸治)めちゃくちゃ売れたアルバムの次に出すアルバムは要チェックなんだ?
アーティストが売れて調子に乗ったアルバムが好き
(永野)要チェックです。本当に調子に乗っていて。で、ミュージシャンって絶対に後で反省するんですよ。ギターが重ねすぎてて、うるさいんですよ。『Stand By Me』って。
(東野幸治)だから僕もオアシスの2枚目の『(What’s the Story) Morning Glory?』がめちゃくちゃ好きで。
(永野)あれはもう、150点ですから。
(東野幸治)本当に。ほんで、さっき、一部でもしゃべりましたけど。車のCDチェンジャーのところに必ずあって。なんかあったら、それを聞いたんですよ。『(What’s the Story) Morning Glory?』を。ほんで、次を出すっていうんで、期待して聞いたら「あれ? なんか、ちゃうな……。ああ、こんなんなんだ」みたいな感想を持ったのは、覚えてます。
(永野)でも、味わいがありますよ。この時期のオアシスは。人間らしくて。記録としては。
(東野幸治)もう1回、再結成ってないんすかね?
(永野)いや、ないんじゃないですか? ノエルが……フー・ファイターズのデイヴ・グロールがオアシスの再結成の署名を呼びかけたら、「勝手なこと、すんな」って怒って。最近、ノエルが。「フー・ファイターズの解散を逆に署名しよう」とか言い出して。お兄ちゃんの方が。
(東野幸治)お兄ちゃん、どうなっていくんかな?
(永野)あいつ、俺に似てるんですけど……。
(東野幸治)知らん、知らん、知らん(笑)。
(永野)でも、俺と違うのは、あいつには才能があったんすよ。俺は、才能がなかったノエル・ギャラガーっていうか。
(東野幸治)最悪やん? 喧嘩っぱやい?(笑)。
(永野)喧嘩っぱやいですよ。俺も。まあ、力はないですけど……。
(東野幸治)でも、そのギャラガー兄弟の言う感じ。雑誌とかで喧嘩売りまくったりとか。諸先輩方をボロカスに言う感じは、気持ちよかったけどね。
(永野)気持ちよかったですよね。
(東野幸治)「こんなに言うんや」とか。イギリスのロンドンのあの時代のロックの先輩アーティストに対して「もう終わってるんだよ」とか、「いつまでそんな歌を歌ってるんだよ?」っていう。もうひどいぐらいのところもあったけど。それを言ってくれるのも、気持ちいいっていう。
(永野)気持ちよかったですね。ロックスターでしたよね。
(東野幸治)さあ、そんなロックスターのオアシスの『Stand By Me』。それではいきましょう。どうぞ!
Oasis『Stand By Me』
(東野幸治)いかがですか? 永野さん、久しぶりにこの『Stand By Me』を聞いて。
(永野)やっぱり、オアシスのこの時期は曲っていうか、空気というか。その「調子、乗ってるな!」っていうのがいいですね。気持ちいいですね。
(東野幸治)だから、曲中もしゃべってましたけども。あの時代、オアシスが大ブームで。なんか上、ジャージを着るとか。歌い方、ちょっと後ろで手を握って。なんか姿勢をちょっと悪くして歌うとか。日本のバンドもそういうボーカリスト、いましたもんね。
(永野)いましたね。多くて。「恥ずかしくないのかよ?」って思っていましたけども。
(東野幸治)いやいや(笑)。
(永野)オリジナリティーにこだわって。俺、20年もかかった。あいつら、すぐにテレビに出やがって……。
(東野幸治)いや、ちょっと待ってください。僕を追い越して、先に走っていくの、やめてください(笑)。
(永野)ああ、ごめんなさい。腹が立って……。
(東野幸治)すっごい走っていくから。「おい! ちょちょちょちょちょっ!」って(笑)。
(永野)俺、「オリジナリティー」って言葉が好きなんです。英語で。
(東野幸治)そうなんですか(笑)。でも、オアシスの『Stand By Me』ね。だからいろいろ……本当に、最高。「ビートルズ以来」って言われたんですよ。「ビートルズの再来や」言われたんですよ。それがまさかまさか、期待を裏切って空中分解ですから。
(永野)悲しいですね。
(東野幸治)悲しい。本当に。ねえ。兄弟、考え直してほしいと思います。
(永野)もう1回、やってほしい。
(東野幸治)だから、若貴みたいに共演NGってことでしょう?
(永野)そうなんすよ。「イギリスの若貴」って言われてますよ。
(東野幸治)いやいやいや……(笑)。適当に合わせるの、やめてくれますか?(笑)。
ギャラガー兄弟=イギリスの若貴
(永野)いや、本当に「若貴」って出ますよ。パソコンで「オアシス」って入れたら「若貴では?」って出ますから。
(東野幸治)俺が言うたんです。「若貴」って(笑)。
(永野)ああ、すいません。僕のたとえじゃなかったですか。ごめんなさい(笑)。
(東野幸治)俺が言ったんですから。
(永野)ナチュラルにパクっちゃって……。
(東野幸治)オリジナリティーでしょう?
(永野)オリジナリティー(笑)。僕、この間も郷ひろみさんに番組に呼んでいただいて。「永野くんの『シェー!』が好きなんだよ」って言われて。すごい罪悪感にさいなまれて……。
(東野幸治)フハハハハハハハハッ! 赤塚さんや(笑)。
(永野)赤塚さんなんですよ。すいません(笑)。
<書き起こしおわり>