星野源 ルイス・コール来日公演を語る

星野源 ルイス・コール来日公演を語る 星野源のオールナイトニッポン

星野源さんが2022年12月13日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でルイス・コール来日公演を見に行った際の模様を話していました。

(星野源)それでこの間、ルイス・コールのライブに行ってきたんですよ。ルイス・コールはLAのミュージシャンで。カテゴリーとしてはジャズになるんだとは思うんですけど。素晴らしいドラマーであり、作曲家であり、ボーカリストであり。もう昔から大好きで。で、今はファンというよりかは、もう友達ですね。2019年ぐらいに知り合って、そこからお友達になりまして。で、久しぶりに会えたんで、非常に嬉しかったですね。

で、あのね、バンドメンバーがホーン隊……「ルイス・コール・ビッグバンド」っていう名前で、ホーン隊の人が、ブラスセクションがいっぱいいたんですよ。で、LAとかでライブをやったりとかする時は、もうルイス周りのミュージシャンがやるんですけど。今回、日本でブラスセクションを、全員日本人で、こっちのミュージシャンでやったんですよね。

ブラスセクションが全員日本人

(星野源)そこで僕がいつもあのホーンをお願いしている武嶋さんが参加してて。それもあって見に行ったっていうのもあったんですけど。素晴らしいライブでした。もう本当に最高でしたね。もうなんかね、楽しかったね。あと、やっぱりライブを生で見たのは、ルイス・コールとし名義としてビッグバンドでのライブを見たのは初めてだったので、非常に興奮しましたし、素晴らしいステージだったんですよ。

で、行ったという人からのメールが届いておりますので、読みますね。神奈川県川崎市の方。「源さん、私もルイス・コールのライブ、行きました。圧巻のドラムテクニック。美しいメロディーと歌声だけでも最高なのに、ルイス・コールとコーラスの3人のキュートさで魅了されてしまいました。『アンコール、あるよ』って言っちゃう手法、源さんと同じでしたね」。ああ、そうそうそう(笑)。言ってた、言ってた。「源さんバンドでおなじみの武嶋さん含め、ホーンセクションも最高でした。武嶋さん、ルイスの等身大パネルをもらったらしいですよ」。ああ、そうなの? あれ、いいね(笑)。俺も写真、撮った。あれ、もらったの?(笑)。家に置くのかな? いいね。

そう。入り口に等身大パネルが置いてあって。一緒に写真を撮れるようになっていて。あれ、すごい良かったです。

(星野源)ルイスも本当になんて言うか、自分のセンスっていうものを本当に突き詰めて。ライブのやり方もそうですけど。そもそも曲の作り方とか、サウンドの作り方みたいなものが、流行りっていうものから、もう本当に距離を置いてるっていうか。自分の作りたいものを作っている。でも、曲が本当に素晴らしいからみんなが聞きたくなるし。で、本人の人柄がね、もうミュージックビデオとかで超変な人なんですよ(笑)。その、変なビデオしか作らないんですよ。

で、面白いっていうか、もうクレイジーなものしか作らないんだけども。本人の人柄は本当にね、なんて言えばいいんだろう? さわやかな笑顔の、優しいやつなんですよ。で、本当に大好きで。なんかそういうところも……『おんがくこうろん』でね、レイ・ハラカミさんの紹介をした時に、「自分の中に中に入っていって、自分のセンスというものを突き詰めた方だ」っていうようなお話をしましたけども。ルイスもそうだと思うんですよね。

で、なんかそういう人と接したりとか、そういう人のライブを見たりとか、作品に触れるとですね、なんですかね? なんか本当に癒されるっていうか、昇華されるものがなにか、あるんですよ。で、「自分も頑張ろう」っていう気持ちにもなるし。単純にもうかっこよくて、興奮して、楽しくなっちゃうみたいな。もう1通、ライブに行ったという方のメールです。

「源さん、ルイス・コールのライブ、私も行きました。私は追加公演でした」。ああ、神田の方だっけね? 「とにかく『F it up』のあのダンスをご本人の生音で踊れる日が来るとは……」。会場で踊ったんだね。いいね(笑)。「ライブ全体を通して、心地よい浮遊感と音と音が良い意味でぶつかり合い、弾ける瞬間があって、まるで宇宙空間にいるような錯覚が……宇宙に放られて、漂いながら踊っているかのようなコズミックなライブでした。最高でした」という。

いや、そうなんですよ。「武嶋さんもかっこよくて、1月に源さんのライブでまた武嶋さんに会えるのも楽しみです」。そうそう。武嶋さんもね、『Reassembly』。僕のライブに出ますから。あのね、リハーサルを昨日、今日とやりまして。武嶋さんの見せ場がガッツリありますんで(笑)。ぜひ皆さん、楽しみにしていてください。そうですね。ルイス・コールのビッグバンド……ビッグバンドのイメージって皆さん、どんなイメージをお持ちですかね?

あれですかね。「デンッツデーンデン♪ デンッツデーンデン♪ デレレレッ、デレレレッ♪」みたいな、なんかそんなイメージですかね。で、ジャズでスイングしていて。ホーンセクションがいっぱいあって……みたいな。で、それは変わらないんですけども。ジャズという概念というか。今、なんですかね。昔さ、レコード棚、CD棚がさ、「ポップス/ロック」ってなっていたの、覚えてます? タワレコとか(笑)。洋楽のさ。俺、ちっちゃい頃にあれの意味がわかんなくて。「なんで一緒なんだろう?」みたいな。

ビートルズの作曲のところが「レノン/マッカートニー」ぐらい、よくわかんないっていうか。「なんで一緒なんだろう?」みたいな。もちろんその2人、全然違うんですけど。なんか、その「ポップス」って言われているものの中にロックの力が強すぎて。もう「ロック」というものが「ポップス」という意味もなしてきているみたいな。そういう感じがあったから一緒になってるんだと思って。ロックっていうカテゴリーのコーナー、CD棚があるんじゃなくて、もうロックとポップスを一緒にしちゃえ。なにせ、ロックもポップだから……みたいな。

なんかそういうのと同じで、いろんなミュージシャンがジャズというものを更新し続けて。で、この数年のジャズというものを発展……いろんないろんなミュージシャンが。たとえばロバート・グラスパーもそうですけども。それより前から、いろんなミュージシャンがジャズというものを更新し続けて。その中にルイスもいると思うんですけど。

ジャズというものがですね、そういうかつてのロックみたいなような存在になっているような気が僕はしているんですけども。なんかそういう意味で、使っている楽器はいわゆるビッグバンド。映画で『スウィングガールズ』とか、ありましたね。とかと変わらないと思うんですけど。ルイスのセンスによって全く違う音楽になっている。でも、ジャズでもあるし。僕はすごく、それをポップだと感じているという、そんな曲を聞いてみたいと思います。ルイス・コールで『F it up』。ちなみにこれを撮っているのは、ルイスの家です。それを思いながら聞いてみてください。

Louis Cole『F it up』

(星野源)はい。お送りしたのはルイス・コールで『F it up』でございました。はー、かっけー! これがね、生でライブをやってまして。ホーン隊は日本のミュージシャンのみんなでね。なんかもうみんな、僕も大好きな曲なんすけど。お客さんも非常に盛り上がっていてですね、なんか見ていて非常に幸せな気持ちになりました。

2階から見てたんですけど。なんかジェイコブ・コリアーの時もそうでしたけど。お客さんの楽しみ方みたいなものがですね、どんどん自由にやってるように感じられてですね。コロナ禍で非常にみんな、苦しい思いしていたと思うんですけど。みんなが「うわーっ!」って盛り上がってる様を見るのはすごい感動的ですね。で、2階で座って見てる人とかも、なんて言えばいいんだろう? 落ち着いて見てる人もいるんだけど。もう手を振り回して「うわーっ!」って乗っている人もいて。「いいな」って思いながら見ていました。それで自分も来年1月、久しぶりに有観客をやりますので。さらに楽しみになりました。

<書き起こしおわり>

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