宇垣美里とトミヤマユキコ『鎌倉殿の13人』北条政子の演説を語る

宇垣美里とトミヤマユキコ『鎌倉殿の13人』北条政子の演説を語る アフター6ジャンクション

宇垣美里さんとトミヤマユキコさんが2022年12月13日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で大河ドラマ『鎌倉殿の13人』についてトーク。最終回直前の小池栄子さん演じる北条政子の演説などについて話していました。

(宇垣美里)さあ、みんな本当、めちゃくちゃメールくれる……。

(トミヤマユキコ)ありがたいことです!

(宇垣美里)こちらのメール。「こんばんは。トンチキ服は寒い(笑)。トミヤマユキコさんが急遽ご出演ということですが、ところで『鎌倉殿の13人』、いよいよ最終回を残すのみとなりましたが、あと1回。全部入りきるのか? 承久の乱と、北条義時の最期と……」ということですけども。見てます?

(トミヤマユキコ)めちゃめちゃ見てます!

(宇垣美里)いや、ねえ!

(トミヤマユキコ)どうする!?

(宇垣美里)もう……っていうか、なんか2022年のことを思い返すと、もはやそれは『鎌倉殿』と歩んだ1年である可能性すらある!

(トミヤマユキコ)わかります(笑)。

(宇垣美里)それぐらい、もうなんか本当に毎週、ハラハラしながら見ていましたし。

(トミヤマユキコ)そうですね。なんか集中力が途切れることがなかったっていうのがすごいことだなと思いますね。

(宇垣美里)こんなに毎回、面白くて。そして、先週の政子!

(トミヤマユキコ)政子さまの、あれの話ですか?

(宇垣美里)なんか、ねえ。やっぱり史実に残ってる、あのベースとなる「ご恩は山よりも高く、海よりも深い」っていう。あれを読むと思いきや、バサッとやって自分の言葉で……っていう。最高よ!

(トミヤマユキコ)そうよ! それで原稿を作ったんだけど、バサッとやられちゃった大江たん!

(宇垣美里)大江たん!

(トミヤマユキコ)大江たんも「いいよ!」っていう感じじゃない。もう。

(宇垣美里)なんなら、目が開く。見えてないはずなのに。

(トミヤマユキコ)そう! 推しの輝きでさ、目が開いちゃうわけよ!

(宇垣美里)わかる! 推しってそうだよね。見えるよね!

(トミヤマユキコ)見えるよ。

大江たん、開眼

(宇垣美里)わかる、わかる。暗闇でも見えるもん!っていう感じで、もう限界オタクすぎて。「わかるよ!」って思いながら見ていて(笑)。

(トミヤマユキコ)なんで三谷さんがあれを書けるのか? なぜ、オタクの気持ちを知っているのか?っていう(笑)。

(宇垣美里)そうなんですよ。で、あの「バカにするな!」っていう感じ。徹頭徹尾、やっぱり坂東武者って、なんか仁義っていうか。ちょっとやっぱり荒くれ者。そんな彼らのあのメンタルっていうのをもう1回、思い出させてくれるっていうか。「そうだよね!」って。

(トミヤマユキコ)そうですね。

坂東武者のメンタリティー

(宇垣美里)なんか、「仲間だから」とかじゃなくて、その仁義と「バカにすんじゃねえぞ?」っていうので集まってきた人たちの話なんだっていうのが改めて思い出されて。

(トミヤマユキコ)そうですね。ちゃんと、その最初の頃の、放送の初回の頃の感じを思い出した上で、最終回へ参りますといういい感じのゆり戻しっていうんですかね。「皆さん、今までのことを1回、思い出してもらっていいですか?」って。

(宇垣美里)「こういうやつでしたよね!」って。からの……最終回の題名が「報いの時」っていう。

(トミヤマユキコ)もう、不穏なんよ……。

(宇垣美里)しかもこの前、ちょっと義時の株が上がったじゃないですか。これ、本当によくない! 上がった人は、死ぬから。まあ、死ぬんだけど……。

(トミヤマユキコ)フラグね。

(宇垣美里)「いや、これどうするの?」って思いながら、見ております。

(トミヤマユキコ)でね、そんなに大河ドラマにめちゃくちゃ詳しいってわけじゃないけど。本当にあと1回で入るの? みたいな。普通はなんかさ、なんやかんやあって、「その後こんな風に暮らしましたとさ」的なところで穏やかに終わるみたいな話も全然あるじゃない? でも、もう無理じゃない?(笑)。

(宇垣美里)もう1話しかないのに、承久の乱も始まってもいないし……みたいな(笑)。

(トミヤマユキコ)どうするのよ?っていうね。

(宇垣美里)ってなりますよね?

(トミヤマユキコ)それで、なにかで読んだんですけど。三谷さんの最終回の脚本を見たスタッフさんとか演者さんとかが「こんなことになるのか!」って言って。そうですよ。ずっと一緒にやってきた人たちも最終回の台本を読んでめちゃくちゃびっくりしたし。でも、「いいじゃん!」みたいになったと聞くので。私たちは今、どんな秘密を隠されていて、どんなどんでん返しを食らうのかっていうのが……。

(宇垣美里)なんなら、ビクビクしている。来なくてもいい。もう。最悪。

(トミヤマユキコ)ワクワクを通り越してビクビクになっているから(笑)。

(宇垣美里)でも私、すごく女性の描き方が素晴らしいなって思っていて。もちろん、割と今までだと悪女として描かれがちだった、すごく野心の強い女性として描かれがちだった政子が、こういう人なんだっていう風に描かれていたりとか。あと、義時の今の奥さんののえの感じも、彼女だけが悪いとは思えないなっていうあの描き方とか。

(トミヤマユキコ)そうですね。昔の話だから、政治的なことは男性たちだけで決めて進んでいくっていうイメージをいい意味で壊して。女の人たちも全然、関与しているし、言葉に影響力があったりもするし。まあ、あるいはまた振り回されてもいるしっていうところをちゃんと尺を割いて、女性たちの物語も描いてくれているので。

(宇垣美里)ちゃんと、その一面的なキャラクターではないところが素敵ですね。

女性たちの物語もしっかり描く

(トミヤマユキコ)そうですね。ちゃんと理由がある。悪女には悪女の理由があるし、ずるいやつにはずるいやつの理由もあるしっていう。なんか、まあ共感できるかどうかは別としても、理解し納得するっていうことは視聴者にすごくできるように作られていますね。

(宇垣美里)ねえ。本当に立体的ですよね。

(トミヤマユキコ)と、思いますね。

(宇垣美里)やだ、もう! 来週が怖いよ……耐えられるかな?

(トミヤマユキコ)でも、耐えるでしょう?

(宇垣美里)まあ、耐えるんだけど……。

(トミヤマユキコ)耐えるよね。

(宇垣美里)死にはしないが……楽しみだけど、ちょっと怖い。

(トミヤマユキコ)この楽しみの感じはなかなか、味わえないというか。なかなかないですよね。こういう、「あの作品でもそうだったな」みたいなのがあんまり思いつかないっていうか。不思議な。

(宇垣美里)「えっ、この状態で私たちを1週間、待たすの?」みたいなの、結構続いたじゃないですか。実朝のあのあたりとかも。「えっ、まだやる?」みたいな。あれも含めて、本当に感情をゆさぶられ続けたなって思いますね。

(トミヤマユキコ)そうですね。そして我々も鍛えられたし。同時に信じてもらえていたのかなとも思いますね。「もうこれ以上は嫌だ。見たくない」って離脱するんじゃなくて、絶対について来てくれるっていう信頼のもとに書いている話だとも思うので。「ああ、信じてもらっているのかな?」っていう風に私は解釈したりもしますけどね。

(宇垣美里)日曜日に『鎌倉殿』を見るじゃないですか。で、月曜日に『エルピス』を見るじゃないですか。マジでどん底みたいな気持ちになって。でも、見るだけど。すごい楽しいから。

(トミヤマユキコ)『エルピス』も見てますよ。

(宇垣美里)最高ですよね、あれも!

(トミヤマユキコ)この流れね。日月の流れ!

<書き起こしおわり>

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