安住紳一郎 タッチパネルへのサインで納得いく字が書けない問題を語る

安住紳一郎 父の日にプレゼントが届くようになった話 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2022年10月9日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中でタッチパネルにサインをする際に納得のいく字が書けない問題について話していました。

(安住紳一郎)今日は「苦手なこと」ということで、お便りいただいています。川口市の55歳男性の方、ありがとうございます。

(中澤有美子)ありがとうございます。

(安住紳一郎)「最近、スマホの機種変などで紙の用紙に変わり、タブレットにサインすることがすっかり当たり前になってきた感がありますが、私はいまだかつて、一度たりともうまく書けたことがありません。専用のタッチペンに慣れていないことに加え、進み切った老眼のせいで自分の書いている字がボケボケでよく見えないからです。そしてそれを店員さんに悟られるのも嫌なので、あくまでも普通に見えている感じを装って勘で書いてしまうため、事態は悪化します。

結果、50を過ぎた大人が書いているとはとても思えない、まるで子供が書いたような幼稚な感じの文字になってしまい、がっかり。仕方なくそのまま出しますが、心の中では『もう一度、書き直したい。いくら何でも、もう少しうまいんです』と泣きの1回を頼みたいくらいの気持ちです。あれはどうしたらうまく書けるのでしょうか? 果たして慣れることはできるのでしょうか? 知りたいものです」。そうね。

(中澤有美子)本当にそうですね。あれはうまく書けないですよ。指でやらされる時もありますでしょう? どちらも、「こんなんじゃないんです」と思いますね。

(安住紳一郎)そうですよね。あれで上手に書ける人がいるのかな? また、私たち庶民などはいいですよ。書道などを生業にしている書道の先生とかね、大東文化大学の書道学科の教授とかさ。この時代に王羲之が生きてたりとかね。

(中澤有美子)王羲之がね!

(安住紳一郎)王羲之がね、生きてたらあのタブレット、どうしてくれるんだ?っていう話ですよ。

(中澤有美子)そこまで、思いが至らなかった。本当ですね。

(安住紳一郎)書聖・王羲之ね。今、思い出したから言うけどさ。王羲之先生の名前を借りてね。うん。ITに物申すっていうね。「すいません、王羲之ですけど。あの楷書の字体を考えた王羲之ですけど」なんて言ってね。「どうもうまく書けないんですけど」なんて言って。うん。

王羲之はタッチパネルに上手に書けるのか?

(中澤有美子)でもタブレット用のペン習字みたいなお教室があったら、ちょっと行ってみたいかもしれませんね。

(安住紳一郎)もう1.5周しちゃって、よくわかんない時代になっちゃったよね。でもあれ、どうなんだろうね? 本当上手に書けるのかな? コツがあれば。いや、無理だよね。なんかちょっとセンサーが少し遅れて反応するから、私たちも妙に長くしてしまったりとか。まあ、画素数とかもあるだろうし……ということですけど。特に日本人はね、字になにか魂が宿る的な考えをする人が多いから、やっぱり丁寧に書くとね、「丁寧だ。几帳面だ。いい人だ」ってことになるわけだけれども。なので汚い字を見るとね、少し嫌な気持ちになっちゃうってことで。自分自身、丁寧に書いてるつもりが、それが反映されないので嫌だっていうことになりますよね。

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)難しいね。で、便利になるのはいいんだけど、そこまで人の生活、幸せはそこを願ってるか?っていうところがあったりするよね。難しい! ああ、これも言い過ぎるとね、またね、「情弱が! お前なんか周回遅れで生きていればいいんだ!」なんて声が聞こえてきますけどね。

(中澤有美子)そうですかね(笑)。

(安住紳一郎)なんかちょっとそういうの、あるじゃない? この間ね、お蕎麦屋さんに入った時に、最近レストランってタブレットで注文する時が多いじゃない? で、あんまりその店員さん……コロナのこともあるんだけども。店員さんとのコミュニケーションとかがなるべくないように、ないようにっていう、その時代の流れがわかるんだけど。その昔ながらの蕎麦屋に入った時に、店員さんかな? 私の横のテーブルにサラリーマンが3人、お昼ご飯を食べに来てて。それで、冷やしたぬきそばと冷やしきつねそばと天丼を頼んでたのかな? サラリーマンのお昼休みだから。それで「はい、天丼ひとつと、冷やしきつね、たぬき。はい、化かしあいね!」なんて言って。お姉さんがオーダーを取って厨房に「天丼一丁、冷やしで、化かしあーい!」とかって言ってね。楽しんでるんだよね。やっぱりね。

(中澤有美子)おしゃれ!

(安住紳一郎)おしゃれだよね。それを見た時に「ああ、タブレットで注文を取ると、こういうことがなくなっちゃうんだな」と思って。でも、「人間として生きていて、こういう瞬間を見るのが一番楽しいんじゃないか?」とか思ったりして。なんか「へー」と思った。その進むの時代にね、遅れてるっていうのはよくわかるんだけど。「こういうのって結構楽しいんだけどな」なんて気持ちにはなりましたよね。

(中澤有美子)かっこいいですね。

(安住紳一郎)かっこいいよね。それ以来、私はその蕎麦屋に行くと、冷やしでなくてもいいんだけど。「同時にきつねとたぬきを頼むテーブル、早く来い!」って思っちゃうよね。なんかね。

(中澤有美子)そうですよね(笑)。「あれがまた聞きたい!」って。

(安住紳一郎)「あれがまた聞きたい」っていうね。一体どれぐらい、そのケースがあるのかはわかんないけど。「聞きたい! あのお姉さんの『はい、化かしあーい!』っていうのを聞いてみたい」っていう。聞いてみたいよね。レアケース。もう、あれだよね。自分で同僚とか連れて「お前、今日必ず冷やしきつねを食べて? 俺、たぬきを食べるから。縛りで。『化かしあい』を聞くのが今回のメインテーマだから!」って。

(中澤有美子)「他はダメよ」って(笑)。

(安住紳一郎)「他はダメ。絶対に行くんじゃねえぞ?」なんて。それはそれで問題なっちゃったりしてね。

(中澤有美子)ああ、そうですね。また時代にそぐわないかー(笑)。

(安住紳一郎)フフフ(笑)。あの、おわかりだと思いますけど……時代に吠えているのは芸風ですから。ご理解くださいね。リアルには吠えてませんから。申し訳ございません(笑)。

(中略)

(安住紳一郎)今日は少し番組に余裕があるので、私はTwitterパトロールをしながら放送しています。

(中澤有美子)フフフ(笑)。明かしていくスタイル。

Twitterパトロールをしながら放送

(安住紳一郎)はい。一方的にね、放送を担当してる人間が言われ続ける時代ももう終わりにしたいので。「必ず、10時台には『おはようございます』という一言から始めましょう」ということはずいぶん定着してきましたけどもね。「おはようございますと一言、挨拶があればあとは何を書き込んでもいい」ということになってますので、挨拶だけはお願いします。引き続きですね。

先ほど、「王羲之」という中国の書道の大家というか、もうその書道を作った大元の人の話をしましたけれども。「王羲之先生ならば、タブレットでも必ず上手に書く。それゆえの王羲之なのです」っていうね、もうぐうの音も出ない意見がありましたね。「庶民が天才の域を計るんじゃない」っていうことでしょうね。うーん、たしかに。言われてみれば、その通りです。何もないところからね、書体を作った人ですから当然、タブレットというね、その制約があっても必ずや、王羲之先生は上手な字を書くっていうことですね。

(中澤有美子)そうかー! 見てみたかったなー。

(安住紳一郎)見てみたかったなー。本日はTwitterパトロールしながら放送しています!

(中澤有美子)皆さん、お気をつけください(笑)。

(中略)

(安住紳一郎)今日、番組でタブレットのサインがなかなか上手に書けないという話がありましたけども。「練習すると上手に書けます」ということで。世田谷区の女性の方。ありがとうございます。「私は得意です。タッチパネルが導入された直後は『上手ですね。これ、皆さんうまくかけなくて困っていらっしゃいますよ』とお店の方も宅配便の方からも書くたびに言われていました。自分ではなんでだろうと思っていたのですが、先程の王羲之の話を聞いて『そうか。書道の要領で書いているからだ』と気づきました。

私は祖母が書道の先生だったことから鉛筆とほぼ同時に筆を持たされ、祖母の家に行くたびにかならず何かしら練習させられていました。でも孫の中でも最も才能がなかった私は祖母から『あなたはもういいわね』と早々に諦められてしまったという苦い思い出の書道のスキル。しかし、何十年も経てタッチパネル式サインで大いに発揮されたようです。コツは書き終わりにフンと軽く押さえるようにペンを止めるとほんのわずかに遅れて表示される自分の字が追いつき、次の部首を書きやすくなります。ぜひお試しください」ということですね。

(中澤有美子)へー! いいことを伺いました。

タッチパネルへのサインのコツ

(安住紳一郎)なんかやっぱり反応が遅いから、自分で脳の中でバグっちゃって……っていうことらしいんですけどね。ただ、なかなかね、あそこでね、うん。書道の大家のようにゆっくり書くっていうのもまたそれはそれで違うだろうということなのかもしれないけども。

(中澤有美子)店員さん宅配便の方とか、待っていますからね。

(安住紳一郎)そうですよね。なかなかね。

(中澤有美子)ちょっとじゃあ、そういうつもりでやってみようかな?

(安住紳一郎)ちょっとね、いろいろと難しいですね。時代にアタッチメントしていかなきゃいけない感じがね。うーん。

(中澤有美子)「アタッチメント」?(笑)。

(安住紳一郎)なんていうんですか? 上手にこう……。

(中澤有美子)そうですね。ついていくっていう意味でね。

(安住紳一郎)あれ? コミットメント? アタッチメント?

(中澤有美子)わからない(笑)。

(安住紳一郎)アタッチメントはあれだよね? 着脱可能な取り付け器具みたいな感じで。逆にそっちが面白いかな?って感じだったんだけども。違うかな?

(中澤有美子)ああ、そうかそうか。アジャスト?

(安住紳一郎)アジャスト? なんだ? よくわかんなくなっちゃった。アタッチメントってあれだよね? 取り付けの時のあれだよね?

(中澤有美子)先端みたいな(笑)。

(安住紳一郎)すいません(笑)。

<書き起こしおわり>

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