R-指定 Creepy Nuts『フロント9番』を語る

R-指定 Creepy Nuts『フロント9番』を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

R-指定さんが2022年9月12日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン』の中でCreepy Nuts『フロント9番』について話していました。

(R-指定)俺ら、めっちゃいいアルバム、出したやんか?

(DJ松永)出した。間違いないよ。

(R-指定)で、その中の……ああ、(散々、R-指定の別人格的な話をした)この流れで紹介する曲じゃないかもしれへん。もしかしたら。でも、もう紹介するしかないからするわ。俺が、別の人の人格になって書いた曲で(笑)。

(DJ松永)フハハハハハハハハッ! 誰だよ、お前? 誰と作ったのよ、俺? それ、本当にCreepy Nuts?

(R-指定)そうそう。で、俺が別の人の視点になって。自分の中に別の人を下ろして書いたんやけども……(笑)。そいつが頭の中から出て行けへん。この『アンサンブル・プレイ』ってさ、いろんな人間の視点になって書いたアルバムやん?

(DJ松永)12曲ぐらい入っているよな。

(R-指定)そいつら、1回下ろしてからもう作り終わって1ヶ月経つけど、出て行けへん。日々、入れ替わったりして……。

(DJ松永)ちょっとやんちゃだな。そいつな。

(R-指定)俺の口で勝手にしゃべりやがる。俺の体で。そんな時に書いた曲なんやけども。その中の1人の曲ですよ。今回、ほら。いろんな視点で。さっきかけた『友人A』もまあ、そうじゃないですか。元々、アイデアは2015年にあったけど……っていう。

(DJ松永)はいはい。

Creepy Nuts『友人A』

(R-指定)で、今から紹介する楽曲もそもそもアイデアは2014年ぐらいにあって。

(DJ松永)サビはできていたんだよね。

(R-指定)そう。サビはできていて……っていう楽曲なんですけども。まあ、『フロント9番』っていう楽曲なんですけども。これは結構、歌詞の内容とかをみんな、いろいろと解釈してくれたり。それこそ、仕事で会う女性とかでも「あれ、私のことですか?」とか言ってくれるぐらい、みんながいろいろな解釈をしてくれていて。ありがたいですよね。で、インタビューとかで俺の解釈は言っているんですけども。今回のこの『アンサンブル・プレイ』っていうのは俺の話じゃなくて。そもそもいろんな人を下ろして書いているから、もう作り終えた時点である意味、俺らのものじゃなくなっているから。なんか、自由に受け取ってもらっていいなと思うんですよね。

(DJ松永)しかもアルバムの流れで聞くとまた話が変わってきたりするからね。

(R-指定)そう。で、俺が書き始めた時はこういう目線の人のこういう話でしたけども、出来上がったり、アルバムの中に入ったり、その人の聞くシチュエーションによって全然、勝手に解釈してもらって結構ですね。だからあえてここは歌詞じゃなくて、普通にラップのテクニック的なところを1個、紹介しようかなって思って。今回なんかは歌詞の内容が具体的やったり、ストーリーやったりするがゆえに、逆に1バース目なんかはめっちゃ韻にこだわりましたね。

(DJ松永)うんうん。

(R-指定)「昨日はかなり 酔うてたらしい」って始まるんですけども。この「のうはかなり」の音をバースの最後まで引き継ぎながらストーリーを展開させるっていうのをやりました。だから最後「火をつけたヤニと身の上話」っていう、多少韻の誤差とか、細かい違いはあれど、ずっと「ouaai」っていうこの音の流れのままでストーリーを展開させることができへんかな?っていうのを試した1バース目になっていたりしますね。

(DJ松永)今回のアルバムもまあ、踏んでるよね。

(R-指定)固いっすね。めちゃくちゃ。

(DJ松永)めちゃくちゃ固いんだよ。

(R-指定)意識してライムしているかも。それがその、文字に起こして母音と子音で分解して、ローマ字にして韻っていうわけじゃなくて、ひとつの音の塊でのライム。だから韻っていうよりはライムと捉えてもらった方がいいかもですね。

(DJ松永)なんか、文字起こしじゃ理解できないライミング。

(R-指定)だから口に出してはじめて「ああ、気持ちいい。っていうことは、踏んでいるんだ」っていう種類のライムですね。だから内容はそれぞれで咀嚼してもらいつつも、これは結構、そういうテクニックも詰まった楽曲になっています。実はテクい曲っていうね。聞いてください。『フロント9番』です。

Creepy Nuts『フロント9番』

<書き起こしおわり>

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