オードリー若林さんが2022年8月27日放送のニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』の中で40代、50代のおじさんは普通にしていても人から「怖い」「怒っているのかな?」と思われてしまう件についてトーク。だからこそ、意識的にニコニコしなくてはいけないと話していました。
(若林正恭)だからもうニコニコしてないと……なんか40代、50代のおじさんってもう、見るからに怖いんじゃない? ニコニコしてないと。まずもって。
(春日俊彰)そうだね。それでフラットぐらいなんだろうね。ニコニコしているぐらいで。
(若林正恭)そうなんだよ。俺さ、この間、フォトウェディングを撮りに行ったって言ってたじゃん? それで奥さんの妹夫婦の旦那さんが……俺さ、仲が良くてさ。すげえしゃべりやすい、かわいい後輩みたいな。後輩力があるかわいい子っていう感じなのね。で、何日かしてから「若林さんが怒ってたんじゃないかな?」っていう風に言ってると。で、それは泊まった時の夜。フォトウェディングの前の日とかで。うちの姉ちゃんって、めちゃめちゃしゃべるの。俺の倍ぐらいしゃべるからね。それでうちの姉ちゃんって、回すのよ。
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ!
(若林正恭)だから俺、姉ちゃんと同席しているのがちょっと恥ずかしかったりするのよ。俺。なんか、弟として。で、姉ちゃんが回してる感じもあったし。それと前日、フォトウェディングで誓いの言葉を言うんだけど。その時にパソコンに誓いの言葉、自分で考えて書いておいたやつを本番で読む紙に書き写すっていうことをして。あと、みんなに一通ずつ手紙を渡すんだけど。それが最初、自分の母親と、親父は隠れちゃってるから。あとは奥さんの親御さんだけに手紙を渡すっていうことだったのを、俺は「これ、全員に渡した方がいいんじゃないか?」と思って。妹夫婦とか、姉ちゃんとかにも。
それで俺、それを行きの飛行機の中でパソコンでずっと書いていて。全員への手紙を。で、それを紙に書き写すっていうことで俺、ちょっとバタバタしてて。みんながロビーのテラスみたいなところでしゃべってる時に、自分の部屋でペンとかで手紙を書いたりして、準備してたの。で、そこに参加してなかったのね。
(春日俊彰)まあ、その何をするわけでもないけども、その雑談みたいなやつに。
(若林正恭)そうそう。それで次の日の朝食も、みんなと時間がずれてたの。フォトウェディングの準備があったから。手紙を全部、入れてるのを忘れてないかとか、チェックしていたから。だから朝食もみんなよりも、1人だけ遅かったの。それで義弟さんが「若林さん、キレてたんじゃないか?」って……。
(春日俊彰)フハハハハハハハハッ! キレることなんか、ないじゃん?(笑)。
(若林正恭)いや、顔なんだって。
(春日俊彰)ああ、理由はわからんけど、若林さんがキレてるんじゃないか?って(笑)。
(若林正恭)で、メシとかの時はめっちゃしゃべってたし。あと、そうそう。朝、プールで見かけた時に「偉いね。早い時間に起きて運動して」って言った時に「あっ! おはようございます」みたいな感じもなんかキレてる人に対するそれで。今、思えばね。だから「悪いことしたな」って思っていて。だから本当、おじさんって顔が怖いの。だから「顔が怖いんだ」と思ってないとダメなんだろうね。
(春日俊彰)なるへそ!
おじさんは顔が怖いと自覚するべき
(若林正恭)あとおじさんってさやっぱりさ、怒られたし、怒らなきゃいけないっていう場面もいっぱい経験してきた人たちじゃん? おじさんって。だから、やっぱり顔が怖くなってるんだよ。
(春日俊彰)だから、基本的に怖いんだよね。「怖い」スタートなんだね。
(若林正恭)力はさ、衰えてくるじゃん? 腕力は。運動神経は。だけど、年下になめられちゃいけないから。旧石器時代からたぶん、おじさんになったら顔が怖くなってくるはずなんだよ。筋力の衰えと反比例して。
(春日俊彰)なるへそ。そういう仕組みになってるんだ。人の体は。
(若林正恭)そうそう。顔は怖くなってくるんだよ。顔が怖くなっていくなんていうことを俺は知らなくて。それで、それがなんか頭にあって。それでちょうど一昨日ぐらいに、なんか今ってご時世もあって、お店が閉まるのって早いじゃん? それで一緒にやっているスタッフさんと2人だったんだけど。「お店、開いてないですね」とか言いながら歩いていて。「開いてないんじゃないですか? このご時世」って。もう収録が押して押して、遅かったの。「今、終わりました」ってメシを食い始める時間が。
(春日俊彰)うんうん。
(若林正恭)で、「開いてないっすね」って探していたら開いているところがあって。客が1人もいないところで。で、なんていうか、キープしてあるボトルがほこりをかぶりたおしていて。でっかいテレビがあって、客が誰もいなかったの。で、壁が真っ茶色。それでこの時代にマスターが、なんか泉谷しげるさんの……泉谷しげるさんって、本当は優しいじゃん? でもそのマスターは本当に怖い泉谷しげるさんみたいな感じの人で。
(春日俊彰)もう見た目通りの?
(若林正恭)そう。バンダナを巻いてて。で、マスクがこういう白いタイプのじゃなくて。なんか、それこそ口に布をあててるみたいな。アメリカのギャングみたいなマスク、あるじゃん? こう、垂れていおる。
(春日俊彰)ああ、たまに見るね。
(若林正恭)たまに見るやつ。あれをしているのよ。で、タバコを吸ってるの。この時代にタバコを吸っていい店なんだっていう。で、壁が茶色茶色で。「でもここしか開いてないから、ここに行きましょうか」って入ったら、前の春日の話みたいなんだけどもさ。「うわっ、めっちゃ怖いじゃん……」って思って。「これ、今からでも大丈夫ですか?」って俺、ドアを開けて聞いたら、無言でテーブルを指さしたの。タバコを持ちながら。「めっちゃ怖いな……」って思って。
(春日俊彰)それ、私が行った店じゃないよね?(笑)。同じような……もう想像がつくわ(笑)。
(若林正恭)で、なんかこっちに来ないの。ずっとスポーツのニュースかなんかを見ながら、マスクをずらしてタバコを吸っていて。で、「すいません」って呼んだらタバコを置いてマスクをグッと上げてきて。「すいません。ジンジャエールとビールを……」って頼んだら、「東京にもこういう店、あるんだ」って思ったけども。冷えた瓶だけ、栓を抜いてドン、ドン!って置かれて。何も言わないでだよ? ドン、ドンッ!って。で、また戻ってタバコを吸いながらテレビを見ていて。そしたら、白い器を2つ、持ってきて。ブロッコリーひとつと、ハム。ただの厚めのハム。
で、マヨネーズが本当、親指の爪ぐらいのが添えてあって。で、一緒に行った人は最後まで見ていたけど、食べてなかったね。それ。で、俺は「こういうところに限ってうまい可能性があるな」って思って。それでハムを食べたらハム、めっちゃうまいの。で、ブロッコリーもなんか、ちょっと軽く茹でてあって。塩加減もいい感じで。「ああ、やっぱりそういう店なんだな」って。で、またタバコを吸っていて。で、2杯目をたのんだら何も言わずに来て。また同じものを頼んで、ドン、ドンッ!って。なにも言わず、ずーっと。
それで顔、めっちゃ怖いの。ずっと。「ああ、妹の旦那さんは俺のこと、ああいう風に見えていたんだろうな」って思って。
(春日俊彰)なるへそ。だからその店主の人も、怒っているわけじゃないんだろうね。
(若林正恭)「怒っているわけじゃないんだろうな」って思って見ていて。
(春日俊彰)怒らせるようなことはしていないしね。
(若林正恭)でも、あれをドラマで撮ったら怒っている人だよ。でも、本人も気づいていないの。怒ってないと思うんだけども。でも「ああいう風に見えるから、気をつけなきゃな」って思って。で、集中力とか高そうな感じの人で。だから怒ってないけども、でも、ちょっと刺激したら怒られるだろうなっていう感じの雰囲気が出ていて。
そしたら、「○時に終わりです」とかも何も言われず、結局伝票だけを持ってきて。「じゃあ」って。「もう閉店ですよ」とも何も言わないで。「怖っ!」とか思いながら。で、払って。何も言わずにお釣りもバッと渡してきて。「出ましょうか」っつって俺たちが出る瞬間に「ありがとうございましたーっ!」って言われたのよ。それで「ああ、やっぱり怒ってないんだよな」って思ったのよ。
(春日俊彰)話を聞いていて、「もしかしてめちゃめちゃキレてるんじゃないの?」って思ったりもしたけども。ああ、全然、やっぱり怒っていないんだね。
(若林正恭)全然、もう根っからいい人の「ありがとうございましたーっ!」って。
(春日俊彰)なんでそこだけ大事にしてるのよ?(笑)。
全く怒ってなかった店主
(若林正恭)だからもしかしたら、話しかけたりしたら……ニュースで大谷翔平さんのこととかやってたから。めっちゃしゃべってくれるかもしれない。じゃないと、お店をずっとやっていけないから。たまたまその日はそうだったのかもしれないけど。もう本当に心のこもった「ありがとうございましたーっ!」だったからね。そういう風に見えたよ、俺。
(春日俊彰)そうか。だから情報が出ちゃってるんだろうね。「怒っている」っていう情報が自分が思ってるよりも他人には出ちゃってるんだろうね。おじさんになるとね。
(若林正恭)だからちょっとニコニコしてるっていう感じ……でも、そういうおじさんも怖いけどね。ニコニコしてる人、いるじゃん? 気をつけて。でも、結局怖いよね。
(春日俊彰)怖い、怖い。
(若林正恭)ニコニコしてるからこそ。
(春日俊彰)うん。わかってやっているっていう……「そういう人じゃないんだろうな」っていうのも伝わるじゃん? 怒りベースだって自分でわかってるからニコニコしてるんだろうな、みたいな。
(若林正恭)そうだろうな。優しい顔な。難しいよな。
(春日俊彰)難しいね。なんかわかりやすい目印みたいなの、ないかな? 「怒ってません」みたいな。ないもんかね? バッヂとか。
(若林正恭)でも、だから春日もチュートリアルさんがちょうど今週の『あちこちオードリー』で言っていたけども。本当に「特に春日」って言ってたじゃん?
(春日俊彰)そうね。暗いっつって。
(若林正恭)だから俺、久しぶりに今週、言われたわ。アライさんっていう仲のいいスタッフさん。『たりないふたり』もずっとやってくださった方だからこそ言ってくれたんだけど。『ヒルナンデス』で、今まさにかな? 2「4時間テレビで『ヒルナンデス』レギュラーメンバーの何人かがダンスの練習をしている時のVのワイプの顔、久しぶりにヤバかったんで。あれ、ちょっとお願いします。伝えさせていただきます」って。俺はたぶん「すごいなー。みんな、忙しいのに」って思ってたの。全員、スケジュールが忙しいメンバーだから。「南原さんもすごいな。さすがだな」と思ってるのが、たぶんそのバーの親父の顔と同じだったと思うんだよね。だから逆にちょっとハスっている方が顔は笑顔なのかもしれないよね。
(春日俊彰)ああ、なるへそ。
(若林正恭)食い入るように見ちゃっていたから。だから怖いんだよな。で、親父の顔、子供の時、怖くなかった? 大丈夫だった?
(春日俊彰)うちは大丈夫かな?
(若林正恭)うちはね、ばあちゃんと親父の顔、めっちゃ怖かったんだよね。で、親父が何もしゃべらない時の顔、めちゃくちゃ怖かったんだよ。
(春日俊彰)ああ、別に怒ってるわけじゃないのに?
(若林正恭)いや、怒ってるの。たぶん。怒っているっていうか、機嫌が悪いんだよね。
(春日俊彰)ああ、なるほどね。
(若林正恭)で、俺は思っていたよ。「大人で機嫌悪いって、なんだよ? 子供の前でコントロールしろや」って。で、親父はめっちゃ機嫌悪いの。
(春日俊彰)ああ、なにかに対して。
(若林正恭)あれ、親父もちょっと浮き沈みがあったんだろうな。
(春日俊彰)なるへそ。でも、そのまま気にならないんだったらまあ、いいじゃん。それを読み取れなかった方が大変じゃない?
父親も祖母も顔が怖かった
(若林正恭)だって子供の時、聞いたことあったよ。ばあちゃんには。「今、その顔って怒ってるの?」って。小学校3年生ぐらいの時に。「なに? 怒ってないわよ」みたいに言われて。「ああ、怒ってないんだ」って。確認したことがあるよ。「なんでこんな顔でメシ、食ってんのかな?」と思って。ずっと見てて。ついに聞いたことがあったよ。で、「怒ってないんかい」って思って。ビールの缶のちっちゃいやつを飲んで。「機嫌、いいんかい!」って思って。「だったらそんな顔すんなよ」って。でもなんか、頭の中で「あれ、ああだったな……」とかって思っている時っていうのは、奥さん的にも「機嫌、悪いのかな?」って思うらしいのよ。もう、大変だぜ。普通にしてたら……ちょっと口角上げてないと生きていけないって、おじさん大変だよ。
(春日俊彰)基本、そういう風にしてないとね。だから、意識がその内に向いた時に「怖い。怒っているのかな?」って……。
(若林正恭)だから頭の中で仕事してるから、怖い顔してるんじゃない?
(春日俊彰)そうじゃない? 外にさ、気持ちが向いてないから。
(若林正恭)あと、背負っているものも、自分で言うのもなんだけど、小さくないじゃない? だから真剣にさ、「あれはああかな?」って思ってる顔が怖いだよ。背負っているから。だからそれは、旧石器時代からおじさんってそうなんだよ。背負っているおじさんの顔って……だいたいお前が行くアフリカのロケの長老の顔、怖いじゃない?
(春日俊彰)怖いねえ! だから、絡んだら何をされるかわかんないみたいな。村長とか。で、絡んでみたら、村で一番ノリが良かったりするからね(笑)。
(若林正恭)だから真剣にさ、シワとかって消した方がいいのかな? その、怖さがいらないんだろう?
(春日俊彰)うん。シワでやっぱり「怒っている」っていう情報になっちゃうよね。シワが入っているだけで。刻まれていて。怒ってないのに。
(若林正恭)でも、そんなん言われたら腹が立ってくるよな。
(春日俊彰)怒りシワが。やっぱりさ。
(若林正恭)怒りシワなのかな? 笑いシワなのかな? なんかわかんないけどね。
(春日俊彰)本人はそんな気がなくても、周りはそういう風に捉えちゃう可能性、あるよね。なんだったら、ごきげんな時も……こっちはごきげんなのに「怒ってますか?」みたいな。
(若林正恭)機嫌のいい時に「つまらなかった?」とか。飲み会とかでね。
(春日俊彰)マイナスな情報が出ちゃったりね。
<書き起こしおわり>