東野幸治と永野 Culture Club『Karma Chameleon』を語る

東野幸治と永野 Culture Club『Karma Chameleon』を語る 東野幸治のホンモノラジオ

東野幸治さんが2022年8月12日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』に出演。「俺たちの洋楽紅白歌合戦 2022夏」でCulture Club『Karma Chameleon』を選曲し、永野さんと語り合っていました。

(東野幸治)じゃあ、もう同じように僕も今回は本当、あんまり考えてない。まず1曲目はね、最高の一発屋と僕は思ってます。カルチャー・クラブで『カーマは気まぐれ(Karma Chameleon)」。

(永野)最高!

(東野幸治)ボーイ・ジョージがボーカルで。ニューロマンティックみたいな時代がイギリスであって。これ、いきなりヒットして。で、ボーカルが男か女かわかれへんっていう。

(永野)でしたよね!

(東野幸治)っていうのも流行ったし。それから日本もこのボーカルが男か女かわからへんみたいなのがIZAMになっていきますから。

(永野)そうですよね。脈々と続いてますよね。

(東野幸治)続いているし。なおかつ、ボーイ・ジョージ、今現在はスキンヘッドにしてるみたいな。

(永野)ああ、そうなんすか?

(東野幸治)入道みたいな感じになってんのよ。イギリス版入道みたいな感じになってるけど。もう聞いたら本当にキャッチーなメロディーで。ほんで、本当に一世風靡して。

(永野)ねえ。みんな知ってますよね。

(東野幸治)83年ですから、今から40年前!

(永野)ええーっ? もう、やだなー。自分もそんなに生きてたんだって思いますよね。

(東野幸治)たぶん、このカルチャー・クラブっていうバンドは再結成したのか、解散したのか知らんけども。ボーイ・ジョージっていうボーカルはこの曲でたぶん、今も世界中を回ってますから。この1曲でライブして、営業して。世界中で言うたら歌って、お金を稼いでますから。

(永野)なんかそれって昔、嫌だったんですよ。お笑いにたとえると。若い時は「常に進化していたい」みたいな。でもなんか僕、「一発あれば美しいな」って。

(東野幸治)いや、そりゃそうよ。だってもうラッセンが、言うたら『Karma Chameleon』ですよ。

(永野)僕にとっての『Karma Chameleon』ですよ。「カーマカマカマカマ、ラッセンがすっきー♪」みたいな。そういうことですよね?

(東野幸治)で、これを知らない人はぜひ、聞いてほしい。40年前、こんな一発屋バンドがいたって。で、実際全員がこんな感じで……東京の原宿とかホコ天で、男性がちょっとメイクして。ちょっとその女性っぽい……それでちょうどチェッカーズの『ギザギザハートの子守唄』も、言うたらチェックの服やけど。ダボッとした感じで、前髪を伸ばす。それの、なんか横髪を伸ばした感じっていう時代。あの時代でございます。

(永野)おしゃれだったよなー!

(東野幸治)そうです。でも今、聞くとなんかこう、「こんな曲、流行ってたんだ」っていう。だから「流行歌」っていう感じですよね。

(永野)なかなかないですからね。なろうと思っても、なれないですからね。流行歌には。

(東野幸治)では、聞いてください。カルチャー・クラブさんで『Karma Chameleon』。

(永野)ああっ、出だしがいい!

Culture Club『Karma Chameleon』

(永野)いやー、面白いっすね。

(東野幸治)この曲……曲中にしゃべってましたけど。1回、止まるのがいいでしょう?

(永野)止まるのがいいですよ。あとね、本当に喉で歌っているんですよ。この人。腹から歌ってないし。歌詞、何の気持ちも入ってないし。ある意味、テクノですよね。

(東野幸治)いや、本当にそう。

(永野)人間っていうのを否定した歌ですよね。

(東野幸治)だから当時、『銀河鉄道999』があったから。機械人間が歌ってるみたいな。あと、「日本でヒットした」ってしゃべったけど。「ああ、そうか」って思って。『Karma Chameleon』。「カマカマカマカマ……♪」って歌っている人が男か女かわからへんっていう。でも、レコード会社が、ウドー音楽事務所が「これ、当たりますよ!」みたいな(笑)。

(永野)でも実際に当たったもんな!

(東野幸治)いや、当たったと思うよ。

(永野)すごいなー! だから本当、いいですね。全く、一番温度がない歌ですよね。

(東野幸治)なんの心のヒダにも引っかかれへんし。

(永野)なんか歯医者とかで流れていてちょうどいい歌ですよね。でも、こういう人間に今、僕はなりたいんですよ。

(東野幸治)ああ、なるほど。心境としては。

(永野)もうニルヴァーナとかは、いいなっていう。

(東野幸治)「実はあのボケにはこんな裏があった」とか。「いや、あそこはわかってたけど、あえてこのボケしたんです」とか。

(永野)ああ、そんなのいらないです。

(東野幸治)みんながハッピーになる……。

(永野)僕はだからこれ、リスナーの人に言いたいのは、イメージでどう見てるかわかんないけど。僕は弱者の味方じゃないし。自分が幸せだったらいいし。別に人が不幸になれとも思ってないし。

(東野幸治)思ってない。そんな、人のことなんて一切考えてないし。

(永野)考えてないですよ。

(東野幸治)「今日、美味しい夜ご飯を食べよう。一生懸命頑張ったから、メニュー見る時に値段を見いひんぐらい頑張ったし。好きなものを食べよう」みたいな。

(永野)なんか、ブレイクした時よりも自分にジャッジ甘くなったし。あの頃はいちいち悩んでたし。もう、疲れました(笑)。カルチャー・クラブ、ずっと聞こう(笑)。これから、移動中とか(笑)。

(東野幸治)フハハハハハハハハッ! ああ、それはいいかもわからん。

(永野)ですよね?

ゴールデン番組出演前に『Karma Chameleon』を聞きたい

(東野幸治)ゴールデン番組とか、ゲストで呼ばれる時は移動中、カルチャー・クラブの『Karma Chameleon』を聞いて、楽屋入りして、軽く仕事する。

(永野)そうですよね? 『向上委員会』に行く時とか(笑)。

(東野幸治)そうそう。軽く足組んで、鼻歌で「カーマカマカマカマ……♪」って(笑)。っていうぐらいがちょうどいいっていう。

(永野)それぐらいが、意外とすごい結果を出すかもしれないですよね。

(東野幸治)なんかやっぱり、すごいボケを言わなあかんと思って、引き芸の人が満を持して「クロスカウンターを打つんだ!」ってなって。それで結局、何もしゃべれなかったっていうよりは、とにかく適当にしゃべって。ウケようが、滑べろうが、同じテンポでボケ続けて。どこかに引っかかるみたいなのが『Karma Chameleon』を聞いた時に入るかもわからんもんね。

(永野)そう考えると、素敵な歌ですよね。深い! まあ、深くはないですけども。

(東野幸治)全然深くはない。

(永野)こんな深くない歌、他にあります?

(東野幸治)で、こんなことを言ってもらう感じもカルチャー・クラブは何も思ってないしね。「どうぞ、どうぞ」みたいな感じでございますけども。

(永野)最高!

<書き起こしおわり>

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