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渡辺志保 Beyoncé『RENAISSANCE』を語る

渡辺志保 Beyoncé『RENAISSANCE』を語る INSIDE OUT

(渡辺志保)で、続いてどんどん話していきたいと思うんですけど。最初にちょっとサウンド面でもいろんな要素が感じられて、パッチワークのようだなという風に思ったんですけれども。その中で、ちょっとサウンドプロダクションを……私はTIDALで最初の1周目、聞いたんですよね。で、さすがTIDALだなと思ったんだけど。AppleMusicとか、どのプラットフォームもそうかな? AppleMusicとかSpotifyとかで日本時間の木曜日の深夜から聞けるようになって。私はTIDALで聞きたいと思ってたから、TIDALで検索したんですけど、その時はまだ出てこなくてですね。「ああ、これは正規のリリース時間に合わせてるんだろうな」と思って。

それで、待ちに待って金曜日の午後1時になったらもう、TIDALのトップ画面がほぼほぼ全部、ビヨンセ大特集みたいになってて。「これを待ってました!」みたいな感じでTIDALで聞いてたんですけど。で、TIDALってやっぱりすごくクレジットがちゃんと書かれているんですよね。特にね、ビヨンセのアルバムだから力も入っているだろうということで。参加しているミュージシャンのクレジットであるとか、プロデューサーのクレジットなんかも見ながら聞いてたんですけど。で、最初に聞き始めて、そのクレジットで一番びっくりしたのが、これからちょっと皆様にも聞いていただきたい『CUFF IT』っていう曲なんですよね。

これ、本当になんか70年代の軽快なファンクみたいな。すごい爽やかなね、ローラースケートとかしながら聞きたいな、みたいな感じのミッドファンクチューンなんですけど。そこになんと、ラファエル・サディークの名前があって。かつ、ナイル・ロジャースがベースを弾いてるんですよね。あと、ドラムでシーラ・Eが参加してて。なんか本当に本当にその時代の人たちがビヨンセのためにファンクミュージックを奏でているんですよね。

で、ラファエル・サディークが一番いろんな楽器とか、サウンドプロデューサーとしても名前が入ってて。本当にこの曲はどうやって作ったのか、めちゃめちゃ気になりますね。どのようにラファエルが旗を振って、そこにナイル・ロジャースとシーラ・Eが参加したのか、めっちゃ気になるなという風に思っていて。で、今回の『RENAISSANCE』のアルバムに参加してるNova Wavっていう女性2人組のプロデューサーユニットがいて。

元々リアーナとかフューチャーの曲なんかもずっとプロデュースしている、めちゃめちゃすごいヒットメーカーなわけなんですけど。その2人へのインタビューが早速、上がってて。で、これを作った様子とかにも少し触れてたんですけど。あんまりラファエルとのやりとりみたいなことには触れてなくて。ますます、どういう風に流れで作られたのかが気になるなと思ったし。

ラファエルとビヨンセが一緒に曲を作ったのは、たぶん初めてですかね。おそらく、ソランジュのアルバムなんかにはこれまで参加しておりましたけれども。結構個人的に、あとはソウルミュージックファン、そしてR&Bファンはこのクレジットだけでも上がるんじゃないかなと思いまして。かつ、ザ・ドリームも参加しているということで。

これがまあ、音質的には一番ポップな感じ。トラップとかも聞かないような感じのポップなフィールドでも受けそうな曲だなという風に思いましたし。本当に本当にそういったところを抜きにしても良曲と感じましたので、この『CUFF IT』をぜひ、皆様にも聞いていただきたいと思います。どうぞ。

Beyoncé『CUFF IT』

(渡辺志保)はい。ビヨンセの最新アルバム『RENAISSANCE』から『CUFF IT』でした。プロデュースはラファエル・サディーク、ザ・ドリームその他ということで。結構、これは何周でもできるなと思いながら聞いておりました。

で、もうひとつ私が聞きながらですね、「まさかこの曲にこの人が!」という風にびっくりしたのが8曲目の『PLASTIC OFF THE SOFA』っていう曲なんですけど。これはジ・インターネットのシドがプロデュースした曲なんですよね。で、feat. シドではなくて、あくまでプロデュースがシドっていうことで。そこに奥ゆかしさって言ったら変ですけど、なんかすごくいい組み合わせだなという風に思いまして。で、シドとビヨンセはそれこそ今回が初めてではなくて、冒頭にも話しましたが『ライオン・キング』のコンピレーションアルバム、サントラの時に既にタッグは組んでるわけですけれども。

だから、この曲をその時に一緒に作っていたのか、もしくはこの『RENAISSANCE』用に新しく作った曲なのか。それがちょっと気になるところかなとも思いますし。この2者が一体どのようにして一緒に曲作りを行ったのかっていうのもちょっと、やじ馬チックな感じで気になるところであります。

しかも、シドが東京でこの曲を聞いて「イエーッ!」ってなっている動画がTwitterで拡散されてたんですけど、皆さんご覧になりましたでしょうか? 今、脚本家のジェレミー・O・ハリスさんという方が日本に来日していて。そのハリスさんって今月末に公開される『Zola』っていう黒人のスリッパーの女の子の映画があるんですけど。主演はケンドリックのアルバムにも切れてる彼女役で出演していたテイラー・ペイジさん。その『Zola』という映画の脚本を書いた方なんですよ。

で、彼というか、彼女というか、そのハリスさんもめちゃくちゃクリエイティビティーあふれるルックスなわけなんですけど。そのハリスさんが自分のTwitterにシドと一緒にいるところを動画に上げてて。で、このビヨンセの新しいアルバムをたぶん新宿の2丁目にあるAiiRO CAFEっていうところだと思うんですけども。そこに一緒に行って。で、お店で一足先にビヨンセのアルバムをかけてたっぽいんですよね。なんか、Twitterには「リークされた音源だとは知らなくて。ただ音源を楽しんでるだけなのであしからず」みたいなことが書いてあったんですけど。

で、おそらくFUJI ROCKで来日してたシドが新宿二丁目でこの曲。自分がビヨンセのために作った曲を聞いてですね、めちゃくちゃ「イエーイ!」ってなってる動画が本当に本当に素晴らしかったので。それもちょっとディグって皆さん、ぜひ見ていただきたいなと思います。

(渡辺志保)というわけで、すごくいいヴァイブスの曲に仕上がっております。ここでまた1曲、お届けしましょう。『PLASTIC OFF THE SOFA』。

Beyoncé『PLASTIC OFF THE SOFA』

(渡辺志保)はい。ビヨンセの最新アルバム『RENAISSANCE』から『PLASTIC OFF THE SOFA』。プロデュースド・バイ・シドでした。いかがでしたでしょうか? で、本当にもう何から話せばいいやら……っていう感じもするんですけれども。そんな感じでサウスの引用部分であるとか、あとはサウンド的にもね素晴らしい部分とかがたくさんあって。個人的にはもう本当に聞きどころ満載だなと思いながら何度も何度も聞いてます。あと、やっぱり私も学びながら聞いておりまして。ゆえに時間がかかっているっていうところもあるんですけれども。

やっぱり、その彼女が今回のアルバムで再現しようとした、自分の中に取り込もうとした、そして愛とリスペクトを示そうとしたそのかつてのボールルームカルチャーとか、クィアコミュニティーの方々が発展されてきたカルチャーですよね。そこが本当に切っても切り離せないアルバムだなと思いますし。そこを知っているのと知っていないのとでは、やっぱりこのアルバムの感じ方、聞き取り方っていうのもだいぶ変わってくるのかなという風に思いました。

たとえばですね、15曲目だったかな? 『PURE/HONEY』っていうタイトルの曲があるんですけれども。ここにはなんと、3名のすごく伝説的なクィアパフォーマーという風に私が読んだ記事には書いてありましたけれども。そのボールルームカルチャーを盛り上げた方たち。あとはそのクィアコミュニティーの中でアーティストとして活動している方たち、計3人の声であるとか楽曲がサンプリングされてるんですね。Kevin Aviance『Cunty』。MikeQ『Feels Like』。Moi Renee……このMoi Reneeさんが一番レジェンドな存在なんですけども。その彼女の楽曲の中でも一番有名な『Miss Honey』というパフォーマンスの声の部分なんかをサンプリングしているということです。

ボールルームカルチャーのレジェンドを引用

(渡辺志保)で、さっきもちょっと話しましたNova Wavのインタビューを読むとこの『PURE/HONEY』の曲でアウトロ部分にMoi Reneeの声がサンプリングされてるんですけど。そのプロデューサーユニットの女の子たちが「えっ、このサンプリング、どこから誰が引っ張ってきたの?」って聞いたら、「いや、それはビヨンセ本人だよ」っていう風にチームの方から返事があったそうで。なんでビヨンセ自身も本当に自分から。プロデューサー任せにしておくのではなくて、自分自身で「こういう意味があるからここでこれをサンプリングしたい」みたいな感じでだいぶ深く関わってこのアルバムを完成させたんじゃないかなという風にも思います。

(渡辺志保)で、私もまだまだ今、そしてかつてのゲイコミュニティーのカルチャーだとかっていうものはずっとずっと勉強中ではあるんですけれども。個人的に非常に理解するのに役立った映像作品があって。これは何度か番組でも言っているかもしれないけども。『POSE/ポーズ』っていう、FXっていうケーブルテレビ局が作ったTVドラマがあるんですよね。たぶん日本だと今、ディズニープラスでシーズン1とシーズン2が見れるんですけど。それも本当に本当にまさに90年代終わりからのニューヨークのボールルーム。ゲイの方たち、クィアな人たちが集っていたコミュニティー、クラブでいったいどんなことが行われていたか。

そして彼らがどんな苦しみを背負っていたかっていうことを非常にビビッドに描いておりまして。私もめちゃくちゃ感動しながら見ているドラマシリーズなので。もし時間があって、こういうカルチャーに興味があるなという方はぜひぜひ見てもらえたらなと思うし。

(渡辺志保)で、そのボールルームカルチャーの中で、みんながコンテストをするんですよね。それで毎回、お題が決められていて。そのお題に沿った仮装というか、化粧というか……なんていうんだろう? たとえば「ピンプ」みたいなお題が出たら、みんなで競い合ってピンプっぽい格好をして。で、ウォーキングするんですよ。

で、そのお題のことを「カテゴリー」って言うんですけど。このビヨンセの今回のアルバムでもたとえば『ALIEN SUPERSTAR』っていう曲がありますけども。その中でも「Category: bad bitch」っていうリリックがあって。「お題はバッドビッチ。じゃあ、みんな、バッドビッチみたいな格好をしてウォーキングして!」っていう意味合いが含まれているんですけど。その「カテゴリー:○○」っていうところでみんなが点数を上げていくわけなんですけども。そういったところ、私はかつては全然知らなくて。その『POSE/ポーズ』というドラマでいろいろ勉強しましたので。興味のある方はおすすめですという風に締めたいなと思います。

(渡辺志保)あとひとつ、このアルバムでビヨンセが伝えたかったことっていうのは繰り返すけれども、そういう方たちへの愛とかリスペクト。そして元々は、当たり前だけどブラックカルチャーだったハウスミュージックとかダンスミュージックっていうのをもう一度、我々の手で……「ルネッサーンス」じゃないけども。もう一度、我々の手で自分たちのそれを作りあげようじゃないかというところかなと思ったし。

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