山下達郎 1980年代よりも2010年代の方がベストテンヒットが多い話

竹内まりや 山下達郎の自宅レコード棚を語る NHK FM

山下達郎さんが2022年6月25日放送のNHK-FM『今日は一日”山下達郎”三昧2022』の中で2000年代以降、ライブ活動に回帰した話を紹介。その結果、タイアップが増え、1980年代よりも2010年代の方がベストテンヒットが多くなったという話をしていました。

(杉浦友紀)前作『Ray Of Hope』から『SOFTLY』のこの間が11年間、あって。その11年間、ライブに注力されてきたということなんですけど。達郎さん、コメントにですね、「思うところあってライブ一辺倒だった」と書いてあるんですが。この「思うところ」ってどういうことなんですか?

(山下達郎)さっき申し上げたみたいにだから、「レコードの時代が終わるな」と思って。だったらライブ、ライブ、ライブで積み重ねていくしかないなっていう、そういうことですね。でもシングルの……不思議なことにね、先ほどは申し上げなかったんだけど。僕、2005年とか6年、そういう時代を迎えた時に、誰でもそういうことを言われるんですけど。僕のビジネスパートナーがいまして。僕が52歳になった時ですけども。「これからはもう、タイアップは来ないよ。

タイアップっていうのはね、放送局とか、広告代理店とか、そういうとこのプロデューサーの人が初めはアシスタントをやって下積みから始めて、自分が演出家とかプロデューサーになって、自分で裁量持てた時に、『自分が好きなあの人に頼むんだ!』っていう風になる。そういうのがもう、世代交代で変わる。これからは新しい世代が出てきて。そういった世代はミスチルとか、ドリカムとかに頼む。だから、これからはタイアップは来ないからね。そのつもりでいてね」って言われて。「ごもっともだな」と思って。

「これからはタイアップは来ないからね」

(山下達郎)それで結局、ミュージシャン、こういうのをやっていて、年を取っていくということはそういうことなんです。世代が変わっていくという。それはもう本当に世代交代があるから、仕方がないなと。そういうことも含めて、それでレコードというものがどんどんどんどん売り上げが下がっていって。それで配信に変わっていって。「これから、どうなっていくのかな?」っていう、そういうようなこともあってね。「だったライブかな」って思ってライブを再開ししたら、逆にタイアップが増えたんですよ。不思議なことに。

(杉浦友紀)へー!

(山下達郎)僕、だから80年代よりも2010年代の方がベストテンヒットが多いんですよ。

(杉浦友紀)そうなんですか!

(山下達郎)不思議なことに。

80年代よりも2010年代の方がベストテンヒットが多い

(杉浦友紀)ライブを再開したら、タイアップがさらに増えた? へー! でも、ライブを続けてくるっていう……今、私の手元に資料がありますけれど。毎年、ものすごい数の公演をこなしていらっしゃるから。

(山下達郎)まあ、でも50本前後ですからね。やる人はもっと、やりますから。

(杉浦友紀)でもこの体力って、どこから生まれるんですか?

(山下達郎)僕、持久力があるんですよ。瞬発力はないけど。100mとか、もう悲惨なぐらい遅いですけど、1500は平均よりちょっと上ぐらい。若い頃ですよ? 今はわかんないですけど。今、やったら死んじゃいますけど。

(杉浦友紀)いや、でもすごい体力だなと思っていて(笑)。

<書き起こしおわり>

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