日本テレビ・橋本和明 東大・上野千鶴子研究室で学んだことを語る

佐久間宣行と橋本和明 テレビ各局の社風を語る 佐久間宣行のオールナイトニッポン0

『有吉の壁』などを手掛ける日本テレビ・橋本和明さんが2022年5月25日放送のニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』にゲスト出演。東大大学院・上野千鶴子さんの研究室で学んだことやその後の番組制作などについて話していました。

(佐久間宣行)あの、1個戻ると、僕はニッポン放送というか、ラジオに行きたくて。それで結果的にテレビ東京に入ったんですけども。橋本さんは最初からテレビを志望していたんですか?

(橋本和明)いや、僕はだから本当は研究の道かなと思って。大学院まで行ったから、そのまま研究者になってどこかで研究をやるという人生かなと思って。大学の時も僕、一切就職活動してないんですよ。一社も受けなくて。

(佐久間宣行)そのまま大学院に行って?

(橋本和明)大学院に行って。で、そのまま研究者になるのかなと思って。でも魔が差して、当時お笑い……それこそジョビジョバとか好きだから。「テレビだけ、受けよう」と思って。日本テレビだけ、受けたんですよ。

(佐久間宣行)日本テレビだけ受けたんですか?

(橋本和明)なんかもう、一番早かったんで。一社だけ受けたら、そこで採用されて人生が変わったっていう。

(佐久間宣行)その大学院時代の研究とか勉強って、この今の番組作りにどこかでは生きてるんですかね?

(橋本和明)どこかで生きてるのかな? でも結構、社会学なんで分析するっていうか。人の表情とか、いろんなものを見る習慣だったんで。すごかったんですよ。授業も。上野千鶴子先生の授業、すごい特殊で。ディズニーランドに行って、当時の写ルンですを渡されて。「使い切ってください」って言われて。写真、なんでも撮っていいんですよ。40枚ぐらい。で、その撮った写真を現像して、そこで何を撮っているのかを分類して分析するっていう。だから人間をいっぱい撮ってるやつもいれば、風景を撮ってるやつもいて。

(佐久間宣行)ああ、じゃあ撮ってきた橋本さん自身を分析されるっていうこと?

(橋本和明)そこで人間との距離感だとか、どういう思考の人間だってわかるじゃないですか。「あなたはこういう写真が多いから、こういうことなんだ」って。

(佐久間宣行)じゃあ、それが結果、今の芸人を見る目に役立ってるんだね。

お笑い芸人たちを見る目に役立つ

(橋本和明)それはすごい役に立っていて。その後、会社に入ってからもやったのが『笑ってコラえて!』だったんですよ。

(佐久間宣行)おおう。ストロングスタイルロケ番組!

(橋本和明)それでダーツの旅とか行っていたから。そこでやっぱり人をすごい見るというか。どういうタイプの人かって。オチを言うタイプの人がいれば、オチは言わないんだけどなんか雰囲気が面白い人もいれば、いろんな人がいるな、みたいなのをやって。そこで人見知りの克服と……(笑)。

(佐久間宣行)ああ、わかるなー。やっぱりお笑いだけ……僕は『TVチャンピオン』育ちで。橋本さんも『笑ってコラえて!』育ちかもしんないけど。人見知りの人間がやっぱり1回、ロケ番組とか素人番組に入れられると、人間がちょっと変わりますよね?(笑)。

(橋本和明)それがないと、やっぱり無理だと思って。

(佐久間宣行)それがないと、テレビ界は無理でしたよね? 俺も無理だったと思う。

(橋本和明)だから何十人も知らない人に「何やってるんですか?」ってなかなか行けないじゃないですか。畑作業してるおじいちゃんに「何やってるんですか?」って行けないから。それをやることでだいぶ鍛えられるっていうか、動じなくなるんですよね。

(佐久間宣行)そうだねー。すごい番組ですね。『笑ってコラえて!』って。

(橋本和明)いや、すごいと思います。だからなんか一時期、みんなディレクターは『笑ってコラえて!』を通ってたんですよね。

(佐久間宣行)ああ、日テレの人たちは。それでなんか、うーん。どう言ったらいいのかな? ソルジャーになっていくんですね?(笑)。

(橋本和明)そう(笑)。当時、吉川(圭三)さんっていう伝説のプロデューサーの方がいて。僕は吉川班だったんで。みんな、その『笑ってコラえて!』に送り込まれ、そこで鍛えられ、面白いインタビューを取り……っていう。

(佐久間宣行)で、人の機微もわかるようになり。

(橋本和明)で、オチが終わるまでは話し続けるっていうことをやって、それでソルジャーになっていくみたいな。そんな文化でしたね。

『笑ってコラえて!』でソルジャーになる

(佐久間宣行)一時期のテレ東も『TVチャンピオン』がそうでしたから。

(橋本和明)でも、やっぱそうですよね。向き合って……。

(佐久間宣行)一般の方と向き合うのと、後はかぶってない選手権を考え続けるっていう。その二つ。

(橋本和明)企画脳をつくるっていう。

(佐久間宣行)それを考えるっていうのがそうだったんですよね。

<書き起こしおわり>

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