R-指定  ラッパ我リヤ『新時代』を語る

R-指定  ラッパ我リヤ『新時代』を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

R-指定さんが2020年6月9日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でラッパ我リヤ『新時代』を紹介していました。

(DJ松永)じゃあRさんの日本語ラップ紹介コーナーにまいります。

(R-指定)はい。今日、紹介したいのはラッパ我リヤというグループです。

(DJ松永)おっ? ラッパ我リヤは紹介を……?

(R-指定)ええと一度、ラッパ我リヤのおる走馬党っていうクルーの曲は紹介したんですけども。ラッパ我リヤ自体を紹介するのはもしかしたらはじめてかもしれないですね。ラッパ我リヤ、たぶん皆さんが一番知っている曲はDragon Ashとやった『Deep Impact』っていう曲の客演。あの2MCがラッパ我リヤのMC Qさんと山田マンさん。この2人のMCとあとはDJ TOSHIさん。この3人でラッパ我リヤなんですけども。

Dragon Ash『Deep Impact feat. Rappagariya』

(DJ松永)はい。

(R-指定)まあ日本語ラップ、『さんぴんCAMP』以降ぐらいから活発にずっと活動をし続けていて。一番特徴的なのがその韻の固さですよね。いろいろと韻を売りにしているグループはいるんですけども。それこそ韻踏合組合もそうやし、ICE BAHNもそうやし。もっと言ったらキングギドラなんかもそうでしたけども。このラッパ我リヤのスタイルはもっと、なんか執拗に韻を踏み続けるっていうのをたぶん日本でもだいぶ早い段階でやり始めたというか。

「こんだけ韻にこだわりまくってもいいんや!」っていうのがあったから、たぶん後々の韻踏合組合とかICE BAHN的な踏みまくるっていうスタイルがより進化していったのかなって思うぐらい、俺はラッパ我リヤの曲を聞いて、このとにかく執拗に踏み続ける、この執念に近いようなものを感じるというか。それがまた、この人たちの独自のグルーヴになってかっこよさを生み出しているんですけども。その中でも俺が最初、聞いた時に衝撃を受けた『新時代』という曲を今日は紹介したいです。ラッパ我リヤの名作アルバム『ラッパ我リヤ伝説』に入っている曲で、トラックはLIBROさんが。

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(DJ松永)おっ、これLIBROさんなんだ!

(R-指定)LIBROさんトラックで。で、ちょっと踏みまくっているところとかは1回、聞いてもらってからどんな風にすごかったのかを確認したいなと思うんですが。とにかくね、2バース目の山田マンさんのフロウとか、もう時代が全く追いついてないぐらいヤバいですね。ラッパ我リヤで『新時代』です。

ラッパ我リヤ『新時代』

(R-指定)というね、もう踏みまくりです。

(DJ松永)踏みまくり。山田マンさん、ヤバいね。

(R-指定)ヤバいよね。なんというか、この山田マンさんの特徴っていうか。初期はめちゃめちゃ韻を踏みまくって。それを一定のリズムでブワーッとたたみかけることによってお経っぽいリズムを作る。で、それがさらにもう1個進化したのがこの『新時代』の時のフロウっていうか。ちょっとそれにメロディーっぽさもついていて。まあ、「相変わらず名ばかりのアマたち」って。「あああい」っていう音でずっと踏むんですよ。

「相変わらず 名ばかりの アマたちが やかましい」って。もうそこからいいんですけども。その後に「若さにものを言わせて裸になり、ポーズに悩ましい」っていう、なんていうんですかね? 早口なのにそういう節回し、メロディーもあったりして。なんかボーン・サグスン・ハーモニーみたいな。めっちゃ早口なんやけどもメロディーもついているみたいな。これはね、このフロウはいまだに新鮮やなって思うんですよね。

(DJ松永)たしかに。なかなか聞かないフロウだよね。

(R-指定)なかなか聞かないフロウ。で、Qさんのこの踏みまくっているのもすごいし。ちょっと我リヤはね、いまだに聞くたびに勉強になるなという感じです。ラッパ我リヤで『新時代』でした。

<書き起こしおわり>

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