藤波辰爾『世界ウルルン滞在記』パプア・ニューギニア滞在を語る

藤波辰爾『世界ウルルン滞在記』パプア・ニューギニア滞在を語る SHOWROOM

藤波辰爾さんが2022年1月25日放送のSHOWROOM『豪の部屋』の中で吉田豪さんと『世界ウルルン滞在記』についてトーク。パプア・ニューギニア滞在の模様などを話していました。

(吉田豪)藤波さん、『ウルルン滞在記』とかも全部面白かったですもんね。

(藤波辰爾)ああ、見てますね(笑)。

(吉田豪)最高ですよ。大好きでした。

(藤波辰爾)あれもね、当時まだ本当に『ウルルン滞在記』が始まってすぐの頃で。本当にガチだったんですよね。台本もないし、本当に行き当たりばったりで。でもその後、一番いい経験もそこでさせられたね。でもアフリカにほら、僕その経験があるから。パプア・ニューギニアのジャングルの中での20日間がね、あまり自分自身では恐怖じゃなかったんだよね。やっぱり、元が元だから。それでまた、ジャングルの中でいい体験させられましたね。

(吉田豪)最高。大好きなんですけど。僕が一番印象的なのはたしか、現地の食べ物を藤波さんが食べて、「まずい!」っていう感じの……(笑)。

現地の食べ物を食べて「まずい!」

(藤波辰爾)だって普通は……俺はもうこれ、ガチで言ったもんね。向こうのスタッフにね。一応、カメラと最小限のクルーで行くんだよね。カメラ、それからディレクター1人、音声……本当に2、3人しかついてこない。それでずっと、彼らは何にも僕に対して言葉を発しないんですよ。僕は本当にジャングルに1人で不時着して……っていう、そんな感じで僕を追っかけてるから、言葉をかけてこないのよ。

僕はもうそこに一応、ご夫婦の……ジャングルの部族の中にホームステイをさせてもらうんだけども。ホームステイっていってもなにもない、こういう木で編んだ小屋で。その中で焚き火を焚いているっていう家の中だけども。そこにいるんだけど。僕はそこにいて、もう寝る頃になると彼らはフーッといなくなっちゃう。それでまた朝、僕が目が覚めることに彼らはまた来て。カメラが待っているんですよね。

(吉田豪)本当に介入してこないで、ただ撮っているんですね。

(藤波辰爾)そう。絶対にでもテレビだから。番組だからどこかで「藤波さん、食事ができました」とか。絶対にそういうあれが来るなって思ったんだけど。そしたら1日目、ない。2日目、ない。3日、4日とないのよ。「これ、ガチかな?」って思って。それまでもね……1回、怒ったもんね。「お前ら、これ普通だったらここでメシとか出てくるだろう?」って。そういうね、まだありのままのガチなロケをさせられたね。

(吉田豪)藤波さんはいい意味でピュアですよ。本当に。テレビが求める反応をしてくれるんですよ。本当に(笑)。

(藤波辰爾)でもね、なんていうの? 食べるものないわけだから。夜が明けて、日が昇ると一緒に出ていって、やっぱり食べられる木の芽とか、葉っぱとか、わかるんだよね。それを……空腹なんだけど。最初はもう本当に噛んでは捨てたりとかして。でも、空腹でね、やっぱり口に入れたくなるんだよね。主食っていうのはね、火を焚いているから。火の中にイモを……イモって言っても、ちょっとした球根みたいなもので。日本のサツマイモとか、そういう肉付きのいいイモじゃなくて。本当に木の根っこみたいなイモなんだけども。そのイモが主食なんだよね。

それをかじるんだけども、もうほとんどない。そのへんの食べられる葉っぱとか新芽とかを食べていくんだけどね。で、ある日、木の腐った大木が横たわっていたわけよ。その大木を割ったらね、中にこんな太いイモムシが……イモムシなんてもんじゃないね。こんなデカい虫がすごいいて。そんなのを見たら向こうの人はみんな、目の色を変えてね、それを生で食べることもするし。棒で突き刺して火で焼いて食べたりとかね。僕もしょうがない。1本、食べたからね。ただ空腹でね。あとは、水。いやー、思わず興奮してあの当時を思い出してしゃべっちゃいました(笑)。

(吉田豪)でも、なんかあの頃ってプロレスラーの方がアフリカに行って、現地の人と対決みたいなのが多かったですよね。

(藤波辰爾)そうね。それと僕自身がそういう見知らぬ国というか、未知の国、そういうところに行くのが好きだしね。だから僕はちょうどね、腰を……ヘルニアがずっと長かったんでね。腰がヘルニアでリングに上がれなかったんだけど。1年3ヶ月、上がれなかったのかな? その間に、フジテレビだったかな? ドキュメンタリー番組、2時間の番組があってね。『ウルルン滞在記』じゃなくて、なんだっけな? まあ、2時間のドキュメンタリー番組があって。

(吉田豪)見てますよ。間違いなく。

(藤波辰爾)それにね、出たんですよ。ちょうど試合に出れないから。要するに、ちょっと自分で気分を変えたくて。「行きます」って。1ヶ月間、つきっきり。その時はね、最初は「どこに行きたいですか?」って言われてね。僕、カトリックじゃないんだけども。その頃、自分でページをめくりたくなる時期があってね。で、聖書をずっと見ていて、最初に創世記っていうのがあって。創世記と言えばほら、モーゼの十戒があるじゃない? これがずっと事細かくあるんで。「このモーゼの歩いたそこの舞台に行ってみたい」っていう。要するに、イスラエルに。そしたら、その番組がそこで……まあ、1ヶ月間、行ったんだけど。その1ヶ月間の旅の中で、要するにカイロとエルサレムは2泊だけ。あと全部、野宿。これも今、思うとすごいいい、贅沢な……。

(吉田豪)腰、痛い時ですよね?

モーゼの道をたどる

(藤波辰爾)腰、痛い時。でも、反対に自分がどっちかっていうと、これはこれで違う世界の、神の領域じゃないですか。自分が違う自分になったような感じで。すごい気分的な部分なのか、多少緩和されたんだよね。腰の痛みがね。だから向こうで多少リハビじゃないんだけど。自分で走ったりもしていたしね。これはでも、よかったね。いい旅だったね。1ヶ月間、ずっと。エジプト・カイロからモーゼが杖で海を割って行くとかね。そういう舞台をずっと歩くんだけどね。あれはよかったね。

<書き起こしおわり>

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