安住紳一郎さんが2022年1月23日放送のTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』の中で最近ハマっている旧暦・太陰暦について話していました。
(安住紳一郎)ちょうど大寒に入りまして。ただ、あと1週間半しますと立春ということですね。
(中澤有美子)そうなんですね。
(安住紳一郎)あとはこれ、前もお伝えしたかも知れませんが。大寒っていうのはいわゆるその瞬間を表す言葉ではなくて。大寒から立春までの2週間が大寒なんですよね。幅を表しているので、なんとなくね、「この2週間が一番寒い」っていうことですね。これはこれは……まあ、さもありなんっていう感じですよね。寒いですもんね。
(中澤有美子)じゃあ、しょうがないっていう感じで諦めがつくといいますか、心が決まります。
大寒から立春までの2週間が大寒
(安住紳一郎)あとは先週の番組での話の繰り返しになりますけども。人間は当然、歳を重ねていきますと寒さに弱くなりますので。あんまり歳を重ねた人の「今年は寒い」っていう意見をあまり尊重してはいけないという。バイアスがかかっているので、生命力あふれる15歳以下ぐらいの意見を聞いて今年の寒さを判断しろっていう話になりましたけども。15歳以下の方々の今年の冬の感想は「極端に寒い日が例年よりもありますね」っていう判断でしたね。
(中澤有美子)そうでしたね。
(安住紳一郎)まあ、でもたしかに寒いということですね。あとは、植物に聞いたんでしたっけ? 小松菜に聞いたんでしたっけね? 小松菜に聞いたところ、やはり去年よりは寒いという結論になっていました。
(中澤有美子)生育が遅いという。
(安住紳一郎)いつもより5日、遅いということでしたね。
(中澤有美子)ええ。
(安住紳一郎)「旧暦」ってありますでしょう? なにか、2週間ぐらい前に暦のことをスタッフと少し調べたことがあって。そうすると、当然江戸時代は旧暦。月のめぐりをベースにして考える太陰暦を使っていましたよね。あるいは、今も占いとか、少しそういった中国から入ってきたような占いとか、占星術的なものは太陰暦でやったりもしますよね。今はね、太陽暦なので2月が28日。あとは30日と31日があるようなカレンダーを使っていますけども。いろいろと、昔の言葉って全部太陰暦、昔の暦でやっていたので少しズレがあるなんて言いますもんね。そうすると、本来のお正月というのは今の2月1日ぐらいに今年は来るのかな? そうなんですよね。なので当然、太陽暦の方が早く来ているので。もう1月23日ですけども。もし昔の暦のままだとたぶん、今は12月23日ぐらいなんですよね。そうすると、なんとなくこの寒さも理解できるかなっていう感じ、しませんか?
(中澤有美子)ふーん!
(安住紳一郎)なかなかね、「初春」とか言われてもね、「春じゃないだろう? 冬の盛りだろう?」っていう感じでお正月を迎えますけども。2月1日にお正月を迎えている感じだと、なんとなく「春のお慶び」っていう感じがしますよね。そう考えると、やっぱりなんとなく日本人の昔から使っていた言葉っていうのは旧暦の方が合っているな、なんて感じがしたりしますよね。
(中澤有美子)たしかにそうですね。元旦に「初春のお慶び」って言われましても「ここからが寒いんだよ!」って思いますもんね。
(安住紳一郎)「今からが冬本番じゃない。なんで初春のお慶び?」とかね。俳句の季語で1月、2月、3月……「春」なんて言われてもね、「ええっ? 違うでしょう?」っていう感じ、しますもんね。少し、なんとなくそういう旧暦の感覚もひとつ、体に入れるとすごく人と話す時にしっくり来るなって思って。私はこの2週間ぐらい、旧暦マニアになっているんですよね。なかなか暦の仕組み、難しいんで。私の言っていることも間違っているかも知れませんけども。詳しい方、お許しください。なんとなく、そういうことも知っておくと面白いなと思いました。「初春」ってたしかに2月1日に言われると、そんな感じがしますよね。
(中澤有美子)しますよね。「いよいよ来るかな?」っていう。
(安住紳一郎)そうですよね。だからといって「太陽暦が嫌だ」っていうわけじゃございませんよ。太陽暦、本当に便利ですからね。
(中澤有美子)なしには生きられません。
(安住紳一郎)本当ですよね。あとは「一粒万倍日」とか「天赦日」とか、最近来ましたよね。急に来ましたもんね。あれ、昔からあるんですけどね。
(中澤有美子)ありますよね。うちの母は結構そういうのが好きで。私の大学受験の時に願書をいい日に出すんだっていうので、そういう日をめがけて投函していましたけども。私の大学受験の結果は特に伴っていませんでしたので。それから我が家では大して、みな信じておりません。
(安住紳一郎)そうですか。やっぱり太陽暦がいけないんじゃない?
(中澤有美子)えっ?(笑)。そうなの?
(安住紳一郎)太陽暦がいけないんじゃない?(笑)。なんかね、いろいろとあるみたいですけどね。太陰暦から太陽暦にシフトする時に、元々のシステムを太陽暦の方に合わせたので少し、やっぱり無理があるみたいですね。なので昔、月の動きとシンクロしていたので満月はだいたい15日が確定だったんですよね。だいたい14日から15日ですか? なので、毎月15日はかならず満月なんですよね。なので、お祭りを9月15日にやるってなると、かならず満月が出ているんで。当時は照明がないのでとても明るいですもんね。なので、「満月の夜にお祭りをやってくれ」っていう欲求が強いじゃないですか。
満月の夜にお祭りをやりたい
(安住紳一郎)ところが、それが太陽暦にすると、月の満月とはシンクロしていませんから。満月が何日になるっていうのはズレズレになるじゃないですか。そうすると「うちの村はお祭りは9月15日って決めているんだよ」っていうところは「うちの村の9月15日の祭りは太陽暦になってから盛り上がらない。なぜなら、暗いから」っていうことになりますよね。なので、相当新しい暦の導入に反対した人もいるっていう話ですけどね。そう聞くとたしかに、昔はやっぱり照明がないので。月のあかりがかなり、夜は盛り上げに大して左右していたということのようですね。
(中澤有美子)なるほど!
(安住紳一郎)かなり私、今昔の暦にハマっているんですね。そう言われると、しっくり来ますよね?
(中澤有美子)びっくりしますね。地球環境にもいいですよね。月夜に活動した方がね。
(安住紳一郎)そうですね。ただ、やっぱり月の暦だとズレが生じるんで、うるう月を設けたりしなくちゃいけないので。かなり頻繁に暦の修正が必要だということで、太陽暦の方に移っていったみたいですね。
<書き起こしおわり>