安住紳一郎さんが2023年11月12日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で福音館書店の編集者の方から番組で『バルンくん』を紹介し、本をリスナープレゼントしたことに対するお礼の手紙が届いたことを紹介していました。
(安住紳一郎)それから、先々週ですね。『バルンくん』。福音館書店の皆さん方が『バルンくん』の本を送ってくださって。少し私たち、いただいたものですから。手元に置いておくのも……ということで、リスナーの方に「もしほしい方がいらっしゃいましたら」ということで。メッセージを送ってくださった方の中から、本を送らさせていただいたんですけれども。その福音館書店の皆さん方からもお便りが届いていまして。ありがとうございます。
(中澤有美子)ありがとうございます。
(安住紳一郎)出版社の編集者の方から手紙をいただいています。ありがとうございます。封書でいただきました。青いね、万年筆のインクで書かれていて……という感じですよね。出版社の編集者からの手紙って、皆さん、もらったことありますか? あんまりないですよね。とっても驚くと思います。腰抜かしますよ? 本当に、いわば作文の上手な人の集まりですからね。出版社の編集部は。本当ですよね。
(中澤有美子)はい。
出版社の編集者からの手紙
(安住紳一郎)私も何回か、いただいたことがありますけど。本当に手紙の書き方の見本みたいなものが送られてきますからね。書き出し、自分の紹介。そして本題。まとめ。で、追伸。もう改行、読みやすさ、字の崩し具合、字の配置……本当にやっぱり当たり前ですけどね、プロが書きますからね。しかも、ここでね、文章が下手だなって思われたらもう、自分の商売上がったりだから。やっぱりそこはアクセル全開で来ますもんね。
出版社の人に話を聞いたことがありますけど。やっぱり、いわゆるその文筆家。大、大大とつく作家先生などに伍して渡り合うわけですから。やっぱりそこで文章のセンスがないと思われたら仕事のチャンスを失うっていうことなので、先輩方から代々と受け継ぐような、その依頼文の書き方とか、手紙を出す時の様々なノウハウっていうのをそれぞれの編集者が持ってるわけですよね。それでやっぱりね、「この人と仕事をしてみたい」っていう風に思わせないとね、乗ってこないもんね。相手の人だってね。
(中澤有美子)そうですね。心を動かす文章なんですよね。
(安住紳一郎)それはやっぱり、ありますよね。大工さんだったらやっぱりね、子供の夏の工作を手伝ったら、プロの技を隠しきれないとかね。ちょっとした料理人がね、恋人のために夜食を作って「センスねえな」と思われたら、もうそれ以上は無理だもんね。やっぱりそこだっていう感じがあるよね。落語家が結婚披露宴の挨拶で話がつまらなかったらもう「へっ?」って思っちゃうもんね。「この人の高座、聞く?」ってなっちゃうもんね。なのでやっぱり、編集部からの手紙っていうのはやっぱりすごい。ノウハウが詰まっている。
だいたい便箋とかはさ、やっぱり鳩居堂とかさ、満寿屋とかさ、榛原とかね。やっぱり決まってるんだ。そういうのね。クレインとかスマイソンとかね。うーん。私もちょっとうるさくなっちゃってるから。「来てるな!」っていう感じ、ありますよね。さあ、ハードルが上がったところで紹介しましょう!
(中澤有美子)フフフ(笑)。
(安住紳一郎)福音館書店だからさ。ねえ。「福音館書店こどものとも第2編集部のキタヤマです」っていうね。女性の方。ありがとうございます。
(中澤有美子)ありがとうございます。
(安住紳一郎)「先日の放送では『バルンくん』とそのシリーズ作品について紹介いただき、お礼を申し上げます。また、私どもの会社の成り立ちまでご紹介くださり、胸が熱くなりました。そしてこのたびは、社内の連携が取れておらず、2部署からヴ『バルンくん』をお送りしてしまい、大変失礼いたしました」(笑)。いや、嬉しいんですよ。嬉しかったですね。こんなたくさんの人から注目されてるとは思わず。ねえ。「決して意図して時間差をあけ、しつこく2部署から送りつけたわけではございませんので、ご容赦いただければと思います。しかしその甲斐あって、リスナーの方々へも『バルンくん』をお送りできるという、これ以上ないくらいの行き届いた対応をしてくださり、重ねて御礼申し上げます。
その後、私たちの身の回りで起こったことを報告し、挨拶に代えさせていただきます。ひとつ目ですが、『バルンくん』シリーズ。前年の売り上げと比較したところ、なんと10倍の売り上げ。今後ともどうぞよろしくお願いいたします」。
(中澤有美子)ええっ? 嘘でしょう?(笑)。
『バルンくん』の売上が10倍に
(安住紳一郎)ありがとうございます。ねえ。凄まじい。きっと放送を聞いて「私も」って思って問い合わせやご購入いただいた方が多かったっていうことでしょうね。「今後ともどうぞよろしくお願いいたします」っていう。2回はないと思いますけどもね。ありがとうございます。こちらも嬉しいですよね。「それから絵本編集部のIさん。『バルンくん』シリーズの後半2冊を担当した編集者であるIさんは違う編集部に現在在籍していますが、使命感を持って『バルンくん』を献本したものと思われます。安住氏から届いたお礼状の葉書が本人の直筆がどうか、最後まで怪しみ、手元にあった資料をもとに筆跡鑑定したところ、ひらがなの『し』の字で本人のものと識別し、ありがたく葉書を頂戴したそうです」。
(中澤有美子)よかった(笑)。
(安住紳一郎)よかった。ねえ。やっぱりいろいろあるんだろうね。きっとね、うん。「本人が書いたんでしょうか? 編集長!」なんてね。「さらには絵本編集部のNさん。『バルンくん』には他に2冊、姉妹作があることを皆さんに知ってほしくて献本をしたと話していました。『バルンくん』だけじゃないんだというリスナーがいればと願っていたところ、兵庫県に住むNさんのお母さん自身が『他にもあんねんな』と『バルンくん』の姉妹作2冊を買ってくれたそうです。まずは身内からの売り上げとなりました!」っていう。
(中澤有美子)Nさん(笑)。
(安住紳一郎)ねえ。面白いね。このIさんとNさんが番組にね、「こういうものです」っていう風に送ってくださったということで。それがお福分けということで、リスナーの皆さんのもとに届いたということでございます。手紙の方はね、私たちに対しての過分なる言葉がこの後も続いておりますけれども。本当に心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。
(中澤有美子)ありがとうございました。
(安住紳一郎)なんかね、こういういいご縁があって。働いていて、嬉しいですよね。ラジオ聞いてる皆さんも喜んでくださっていると思います。
<書き起こしおわり>