R-指定 MC TYSON『I Need feat R-指定』を語る

R-指定 MC TYSON『I Need feat R-指定』を語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

R-指定さんが2021年12月21日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』の中でMC TYSON『I Need feat R-指定』を紹介していました。

(R-指定)さっそくなんですけど、曲の紹介をさせてもらおうと思うんですけども。先日、MVが公開されましたMC TYSONの曲に客演をさせてもらった『I Need』を今日はかけさせてもらおうと思うんですけども。そのTYSONと出会ったきっかけみたいなのもリリックにしまして。

(DJ松永)そうだよね。MC TYSONって大阪の、R-指定と同い年のラッパーなんだけども、R-指定とはある種、対局で。あっちはもうムキムキのいかついハードな……。

(R-指定)ホンマにマッチョイズム全開のヒップホップというかね。そういうスタイルでずっとやってきたTYSONは隣町の……俺が堺市であいつが住之江っていう、ホンマに川を1個挟んだ隣町で育ってきた同い年。そして真逆のヒップホップのスタイルっていうか、真逆の走り方をしてきた2人が同じビートの上で一緒にラップする楽曲になっていますので。そこの対比も含めて聞いていただければなと思います。MC TYSON feat. R-指定で『I Need』。

MC TYSON『I Need feat R-指定』

(R-指定)聞いていただきましたけども。お互い、全然スタイルは違うけど。やっぱりTYSONはホンマにどのワードをビートの上でしゃべらせてもかっこいいっていうか。楽器として鳴りとかがすごいんですよ。TYSONのラップは。

(DJ松永)そうだね。ラッパーとしてすごい恵まれた声を持っているし。でも、TYSONは俺、新潟にいた頃から知っているんだよな。YouTubeで見ていて。年下でめっちゃ怖いラッパーがいるって思って。コンテナでミュージックビデオを撮っている曲で。めっちゃ怖い。「関わりたくない。怖い……」っていう、そんな頃から知っているんだけども。めちゃくちゃ進化しているんだよね。

(R-指定)いや、すごいよ。

(DJ松永)元々持っているものは素晴らしいと思うんだけども。すごいたぶん磨いて磨いてここまで来たんだろうなって思って。そこも含めて、やっぱりイケてるよね。

(R-指定)そう。だからそういう積もる話もしましたよ。MVを撮りに行く時とかもね。曲のリリックの内容とかは後でまたゆっくり話しますか。

(DJ松永)まあ、そうだね。

(R-指定)お聞きいただいたのはMC TYSON feat. R-指定で『I Need』でした。

(中略)

放送終了後のミクチャ配信限定アフタートークで……

(R-指定)TYSONとの『I Need』っていう楽曲なんですけども。最初にTYSONから話が来た時には「このタイミングでか!」って思いましたね。それこそ、歌詞の中でも言っているんですけども。10年前、全く面識がない時に、先に嵐っていうラッパーと面識があったんですよ。で、そいつはホンマに隣の中学校で名を馳せているような、漫画の中のやつみたいな。そんなヤンチャやったやつが実は同い年でラップもやっているって聞いて。で、嵐と電話番号を交換したぐらいの時やったんですよ。ハタチで。

そしたらいきなり、梅田のみんなと遊んでいる時に嵐から電話がかかってきて。受話器越しで「ちょっと隣にTYSONっていうやつがおるから、かわるわ」って急になって。「えっ、TYSON?」ってなったらTYSONが電話越しで第一声で「おう、R-指定。大阪、ひっくり返そうぜ?」っていうのが来て。で、その当時の俺は……あいつはたぶんその熱量でずっと10年前からやって突き進んできて今、ここやけども。シーンをひっくり返すっていうか、ホンマにラップを好きになって、ラップで楽しんでいるだけで。そこまでのビジョンがなかったから。だから「お、おう……」みたいな感じのすごい曖昧な返答をして。「あ、ああ……そうやな……」みたいな感じだけで終わったんですよ。

(DJ松永)だって当時はさ、より各々の場所にいたわけだからね。

(R-指定)やし、そんなラップでそもそも食えるかどうかとか、そんぐらい世の中に出るかどうかすらも考えてもいなかったから。で、やっぱりTYSONはそういうことをちゃんと考えて、ビジョンを持った上でずっとやってきたっていうのがあいつの活動を見ればわかると思うし。

(DJ松永)しっかりしているもんな。

(R-指定)めちゃくちゃしっかりしている。それで一緒に曲をやって。TYSONのあのバースが返ってきて。で、やっぱり客演って合わせるところを合わせたり、グッと反対に振るところは反対に振ったりみたいなことがあるんですけども。結構ヒリヒリしましたね。こっちもとんでもない自分の中のラップの引き出しを開けんとやっぱりTYSONとは太刀打ちできへんなとは思いましたから。でも、TYSONとの出会ったきっかけも書きたいし……みたいな。そういう中であの短さの中にギュッと収めたりするっていうのもなかなかスリリングやったけども。なんとかいい感じにお互いのスキル的にも内容的にも対比になったんちゃうかなって思いますよ。

(DJ松永)いや、すごいいい対比だよ。同じ土地で生まれ育った同い年の2人が全く違う人生を行きて、ラップという道を経て一緒に曲を作って共有する部分、真反対の部分を曲の中で一緒に歌い合うっていうのはめちゃくちゃいい物語だなって俺は思ったから。だからジブさんとDさんばりに定期的にやってほしいね、俺は(笑)。

(R-指定)ああ、何曲かシリーズ的に? ああ、やりたいな。

(DJ松永)そうなのよね。

リリックの中の「忍ばせ」

(R-指定)で、俺的にはこのいろんなリリックに忍ばすみたいなのも好きなんですけども。TYSONも実はやっているんですね。「You can call me “Big Poppa”」って言った後に「お前のBabyがしゃぶるPuff Puff」みたいに言っていて。「Big Poppa」はビギー、ノトーリアス・B.I.G.っていうラインを出した後にそのビギーの盟友、レーベルのトップやったパフ・ダディ(P・ディディ)を示唆する感じで「Puff Puff」っていうのを出してきたりとか。やっぱり気が利いたラインやなって。

(DJ松永)俺らの青春時代のメインストリームのラッパーが出てくるみたいな。いわゆる、一番ブリンブリンの……。

(R-指定)その象徴みたいな人たちでしたから。ビギーとかP・ディディとかは。そういうところをリリックに入れていたりして。だからこれね、ライブで……。

(DJ松永)ああ、いいよね。その掛け合いの部分とかもね。

(R-指定)掛け合いなんかは逆に言うと平のバースのところは出だし、俺がTYSONのフロウに合わせて。掛け合いの早くなるところは俺のフロウをTYSONが逆に持ってきて、みたいな。そういうのも楽しいかも。

(DJ松永)いいですね。「大阪どころか ひっくり返すジパング」みたいな。規模感みたいなのもいいですよね。いろいろと胸アツですよ。

(R-指定)なかなかアツい曲が出来ました。皆さん、ぜひチェックしてみてください。

<書き起こしおわり>

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