(平野ノラ)よかったですね。で、やっぱりネタ以外のあの2人の人間性っていうのがすごく平場で出ていたじゃないですか。あれもすごくよかったなと思いますしね。
(塙宣之)俺、本当に後悔しているのが、モグライダーが……ネタ、すごく評価されたじゃん? あの平場の面白さをもうちょっと、なんかなかったかな?って思っちゃったんだよね。終わった後に。
(土屋伸之)審査員コメントで振ってあげればよかったと?
(塙宣之)振ってあげればよかった。なんか、結構すぐ来ちゃったから。やっぱり褒めるっていうか、評価になっちゃったんだけど。しかもトップバッターだったから。ちょっと俺もボケれなかったんだけど。何番目とかで……コメント3番目ぐらいだったらいつも言ってる「あれ? オフの南原さんですか?」っていうボケを言ってあげたら「いや、オフの南原さんじゃねえし!」とか……たぶん芝くんの良さってそういうところ、あるのよ。みんな、芝くんをいじり出したりとかして。だからともしげとか、もっといじってあげればよかったんだなと思ってさ。なんか、まああいつの、ともしげのポンコツ具合がさ、あんまりハマってなくて。ただただ好青年みたいになっちゃったから。
(土屋伸之)すごい謙虚な「ありがとうございます!」みたいなね。
(塙宣之)「がんばります!」みたいなね。そこじゃないんだよな。上沼さんも「私、ファンです」みたいな……ともしげのちょっと好青年で終わったのが許せなくて。
(土屋伸之)さんざんダメな、調子に乗っちゃった上でのあれだからね。そこが面白いんだけどね。
(塙宣之)だからネタはネタで調子に乗らないネタでいいんだけど、平場は調子に乗っていていいのよ。だけど、平場でもなんかみんなから「調子に乗るな」って言われているから、すごく好青年のふりをして。「がんばります!」とか言っているから「こいつ、なんだよ?」って思ってさ(笑)。
(土屋伸之)よっぽど言われたんだろうね。明後日、このラジオにゲストで来るから。
(塙宣之)反省会だよ。
(土屋伸之)聞きたいね。台裏のともしげとかね。割となんか、ちゃんとできたように見えたけども。実はどうだったのか?っていうね。聞きたいよね。
(塙宣之)いやいや、でも本当にこの後、また小沢さんもね、来られますし。だから錦鯉が……ああ、メールが来てますね。「お疲れ様でした。塙さんの涙にはもらい泣きしました」。これは富澤さんも僕も野々村竜太郎の真似をしただけですけども。
(土屋伸之)なんでだよ?(笑)。あそこで野々村竜太郎……思い出したから?
(塙宣之)思い出して、野々村竜太郎の真似をしようかなって。
(土屋伸之)素直に「感動した」でいいんですよ。
(塙宣之)「今年の1月4日のラジオショーで錦鯉がその場で漫才協会で入会した日が懐かしいです。まさか同じ年の年末に漫協からM-1王者が初誕生との結果になる伏線だったとは感激です。優勝コンビのマネージャーの携帯が鳴り止まないように、漫才協会への問い合わせは増えるんでしょうね? 入会したい芸人が増えそうですね」と。
(土屋伸之)錦鯉さん。だからGyaOの時にね、マヂカルラブリー……野田くんとかいたからみんな言ってたけど。優勝したチャンピオンたち、チャンピオンになった直後からの忙しさって本当にすごいらしいから。マジで野田くんが「これ、長谷川さん、死ぬんじゃないかな?」って心配してたよ。だって、50歳でさ。
(塙宣之)朝、『スッキリ』に出てたよ?
(土屋伸之)たぶん寝れてないのよ。あれから。で、「移動中とかに寝れるのかな?」って言ったら、移動中にまた取材とか、もうロケとかが入るんだって。
(塙宣之)だってモグライダーにも密着が入っていたからね。昨日。全員、ファイナリストは密着が入っているから。
(土屋伸之)本当にそれが心配よ。
(平野ノラ)気をつけてほしいね。
錦鯉の漫才協会加入
(塙宣之)なんか錦鯉って結構前から、なんか「漫才協会に入りたい」って言ってくれてたんですよね。やっぱりそういう場数を増やしたいみたいな。で、その時がまだ準決勝に行くか行かないぐらいで。もちろんみんな「面白い」って言ってたんですけど。博多大吉さんとか。ただ、何となくこの漫才協会の基準がさ、そこまで……準決勝とか決勝まで行った人じゃないと、手伝いをやらなきゃいけなくなっちゃうから。だから磁石とか入ってきた時は、磁石って結構『THE MANZAI』のファイナリストとかになってるから、なんとなくルールがあったんだよ。
(土屋伸之)実績でね、なんとなく。
(塙宣之)そう。だから錦鯉さんに入ってもらっても、やっぱり錦鯉に楽屋当番とかさせるのも、なんかちょっと違うなと思ってて。かといって、特別ルールでっていうのも、そこまでの実績はなかったから。本当に「早くM-1とかの決勝に行ってほしいな」ってみんなが思ってたの。で、決勝に行ったからたぶん今年かの1月にスカウトじゃないけど、入ってね。だからそれで入ったんだけど。だから本当におぼん・こぼん、『浅草キッド』、錦鯉っていう感じでね、浅草の漫才協会は今年、すごいよ。
(土屋伸之)本当、コロナで大変だったところから復活しそうだね。漫才協会。
(塙宣之)なんか錦鯉、入ってからも忙しいじゃん? でも、ちゃんと舞台に出てたんだよ。それが偉いなと思うんですよ。結構みんな、入るだけ入ったんだけど、割ともうスケジュールがない人は出ないんだけど。やっぱりちゃんと東洋館にも月に3、4回は絶対に出ていたし。だからやっぱり、なるべくしてなったなと思ってね。
(土屋伸之)それは嬉しいよね。本当にね。
(塙宣之)でも営業が、早坂営業がやっぱり多いから。なんか準々決勝ぐらいに錦鯉が来た時からもう、「錦鯉、優勝候補だな」と思って、俺は見ないようにしようと思ってたのね。だから、ネタを昨日、初めて見たんだよ。だけど、声がデカいから。なんか「猿を捕まえる」みたいなことをずっと言っているなとは思っていたの。
(土屋伸之)見ないようにしてたんだけどね、楽屋に聞こえてくるっていう。
(塙宣之)楽屋になんか「猿を捕まえたいっ!」って。「なにやってんだろうな?」と思いながら……。
(土屋伸之)それで、決勝で見て?
(塙宣之)初めて見た。「ああ、これを言っていたんだ」って思って。モニターをオフにしたって、直で聞こえるんだから。猿がどうとか。
(土屋伸之)楽屋まで聞こえてくるネタだから。
(平野ノラ)最年長。すごいよ。
(塙宣之)50歳ね。俺は「逆新庄」って呼んでいるんですけどもね。
(土屋伸之)どういうこと?
(塙宣之)歯がある人と、歯がない人って。
(土屋伸之)フハハハハハハハハッ! 40歳をすぎてもトライアウトを受けたとかじゃなくて、歯の方ね。
(塙宣之)歯の方で逆新庄って。まあ、ぶっちぎりに華がない2人だからね。あのメンバーで。最高だよね。
(土屋伸之)本当に面白さだけで勝ち上がってきましたから。これはすごいよ。浅草漫才協会……まあ、でも入って1年の優勝っていうのは……。
(塙宣之)これはソニーがすごいだけで。漫才協会は何も。
(土屋伸之)漫才協会的にはごっつぁんゴールと一緒ですから(笑)。
(塙宣之)ソニーが広島東洋カープだとして、漫才協会は丸を取ってきた巨人だと思っていただければ。
(土屋伸之)めちゃくちゃずるいんだけどね。そんな形でも初めて、浅草にトロフィーが来ました。結果的にはこれ、漫才協会……ここから、あれですね。生え抜きの若手たちがこれを……。
(塙宣之)無理だよ、無理!
(平野ノラ)早い早い(笑)。
(塙宣之)できると思います? 感動タイガーが。無理でしょう?
(土屋伸之)発憤して頑張っていただきたいじゃないですか。来年もね。
(塙宣之)そんなことよりも、ランジャタイとかを漫才協会に入れた方が早いんじゃないですか? 真空ジェシカもいーれよ。モグライダーも。あ、モグライダーは1回、断っているんだよね?
(土屋伸之)まあね。マセキだから1回。
(塙宣之)だから、それがよかったんだと思うよ。やっぱり信念があったからね。
(土屋伸之)それぞれ、やっぱりあるんでしょう。向いているのとかがね。江戸川区の方からのメールです。「昨日のM-1、見ました。錦鯉の優勝、本当に感動しました。おじさん2人が抱き合って泣いている姿に思わず私も泣きそうになりました。そしてその後、富澤さんが涙をぬぐう姿を見て私ももらい泣き。その次に塙さんです。死んでいると言われる涙腺がゆるみ、口元も歪ませている姿は完全に号泣状態。それを見て『塙さんもやっと人間の心を取り戻したんだな』と更に感動して泣いてしまいました。塙さん、あれだけ感情を表すことができたのだから、刑事役以外にも役者の幅が広がることでしょう。お疲れさまでした」。
(塙宣之)まあ、実はそこを狙ってたという意味もあるんだけどね。でも、「マジでカメラ、抜いてくれるなよ」と思ったけどね。「あっちい、あっちい! ヤバい、ヤバい、来そう、来そう! ヤベえ、マジで見ないでくれ!」って。もう、ダメだね。バレるね。スタッフにバレてたね。抜かれちゃっていたね。
(土屋伸之)錦鯉のネタで……だから一番笑ったM-1だし、一番泣いたM-1かもしれない。
(塙宣之)俺、富澤さんが泣いているのなんか、知らなかったもん。ニュースになっていて「ああ、富澤さんも泣いてたんだ」って。全く知らなかったからね。なんか、やっぱり富澤さんも同じ感じなんじゃない? 東京のさ……やっぱり錦鯉は人がいいからね。何回か話したことあるけど。
(土屋伸之)本当に謙虚だからね。
(塙宣之)謙虚、謙虚。「僕なんか、いいです」っていうんで、早坂営業で洗面所で飯を食ってた時、あったからね。「いや、いいですよ。僕なんか」ってさ。
(土屋伸之)一番芸歴が長いのに。
謙虚な錦鯉
(塙宣之)「そんな問題じゃないんだけど。洗面所にいることが邪魔なんだけど」って渡辺さんにずっと言っていたんだけども。「そこにいると邪魔なんですよ」「いや、僕なんかここでいいんです」って食っていたからさ。渡辺さんもいいね。やっぱり。
(平野ノラ)同い年ですね。
(塙宣之)ああ、同い年か。俺の1個下のね。
(平野ノラ)78年生まれ。
(土屋伸之)会見でずっとさ、「渡辺隆が」って長谷川さん、ずっとさ相方をフルネームで呼んでいるんだよね。珍しいコンビだよね。相方のことをずっと「いや、そうですね。それはやっぱり渡辺隆がね、言ってくれたんで」って。隣を指差して「渡辺隆が」ってずっとフルネームで呼んでいてさ(笑)。
(塙宣之)北海道のさ、お母さんのやつをやってて。ちょっとだけ見ちゃったんだけど。めちゃくちゃ感動しちゃったよ、俺。お母さんも「うわーっ!」みたいなさ。
(土屋伸之)それを見てたのもあるんじゃない? ちょっと最後に泣いちゃったのは。
(塙宣之)いや、それは終わった後よ。
(土屋伸之)ああ、終わった後か。へー。もうやってたんだ。
(塙宣之)俺はね、でもちょっと言うと、モグライダーでもやっぱり来てたんだよ。モグライダーとハライチでちょっともう来てたのよ。
(土屋伸之)モグライダーがもう、あの赤いじゅうたんとか歩いてるだけでちょっと泣いちゃったもん。
(塙宣之)ちょっとなんか、やばかったのよ。
(土屋伸之)だから審査員は本当大変だと思う。
(塙宣之)それで川瀬名人で1回、涙腺がこう、涙がサッと引いて。
(土屋伸之)なんでだよ? 一番必死だろう? 一番熱意があっただろう?(笑)。
(塙宣之)必死すぎてね。川瀬名人で「うわっ、なに、こいつ?」って思って引いて(笑)。
(平野ノラ)すごかったですね。熱量が(笑)。
(塙宣之)やっぱりなんか、ゆにばーすもよかったよね。はらちゃんもね。
(平野ノラ)すごく上手になってましたね。漫才が。すごかったです。
(塙宣之)はらちゃん、上手だったね。
<書き起こしおわり>