ハライチ岩井 久しぶりのロケで出会った古いタイプのディレクターを語る

ハライチ岩井 久しぶりのロケで出会ったディレクターを語る ハライチのターン

ハライチ岩井さんが2021年11月11日放送のTBSラジオ『ハライチのターン!』の中で久しぶりに外のロケ仕事をした際の模様を紹介。そこで出会った昔ながらのスタイルのディレクターについて話していました。

(岩井勇気)ちょっと特番のロケに行ってきたんですよね。ロケ自体、私なんかはもう珍しいですから。

(澤部佑)そんなに行かないよね?

(岩井勇気)まあ、ほとんど行かないっすね。もう屋内芸人ですからね。完全なるね。でも、たまにロケのオファーが来た時は本当にいじりじゃないかな?って思っちゃうんだよね(笑)。

(澤部佑)そんなやつにロケのオファーをよこして?(笑)。

(岩井勇気)「いかにこいつがロケできないか」っていうのをスタジオMC芸人が「いや、もっとこうするところ、あるやろ? もっと引き出しいや!」っていう風にね、いじるためのキャスティングなんじゃないか?って思いながらロケやっちゃうからね。

(澤部佑)それ、マイナス思考ですね?

(岩井勇気)本当?っていう。「俺、全然ロケ行ったことないですよ?」っていう、これを言うところから俺、いつも始めてるから(笑)。だってもう本当にロケなんかさ、俺以外だったら誰でもいいじゃん?(笑)。

(澤部佑)まあ、そうね。だから岩井みたいな屋内芸人、何人かいるよね。それ以外だったら……(笑)。

(岩井勇気)もう誰でもいいよ。本当に。結構できるんだから。基本は、みんな。でも俺はもう、そこのパラメーターがへこんじゃってるからね。でもなんかそこのプロデューサーが初めて作った番組で。それで岩井さんにやってもらいたいんですっていうことだったらしいから、「じゃあ、まあやろう」ということになったんだけど……いざ、打ち合わせに行ったんですよ。そしたら、もう来たディレクターがすごくてさ。「いやー、岩井さん。エッセイ、読みました。面白いんだから、ちょっと、先生!」みたいな(笑)。「あの岩井さんのエッセイの中のあの毒! あれ、ちょっとロケで出してもらいたいんですよ。岩井さんのこの切り口でちょっと、バンバンやってください!」って。もう、タイムスリップしてきたのかな?って(笑)。

(澤部佑)この感じのディレクター?(笑)。

(岩井勇気)いや、すごいよ。なんかタイムスリップ……40半ばから50ぐらいの人かな? で、またジーンズにスタジャンスタイルな感じ?

(澤部佑)ちょっとまあ、一昔前の……。

(岩井勇気)「素人がいるんですけど。もうバンバンにいじっちゃっていいんで。本当、楽しみにしてますんで。岩井さんの毒、入れちゃってください!」って。

(澤部佑)別にいいんですけど……これ、数日前の話ですよね? 早い……大丈夫ですか?

(岩井勇気)なんかもう、言わずにいられなくて。なんかもうさ、それで打ち合わせが終わったんだよね。俺、ちょっとそのロケに行くの、不安だなって思っちゃって。このタイプのディレクターが俺みたいなタイプの芸人、好きなわけないじゃん?

(澤部佑)たしかにね。そうね。

(岩井勇気)やっぱりああいうタイプのディレクターが好きなのって、なんだろう? 関東で言うと、Wエンジンさんとかさ(笑)。ああいうぐらいの……。

(澤部佑)ああ、わかる。それこそ、チャンカワイさんとかはロケ、めちゃくちゃ上手いし。

(岩井勇気)そう。行きまくってるからね。で、西だと、イメージだけどスマイルさん。

(澤部佑)ああ、スマイルさんね。ウーイェイね。行きまくっていると思うよ。ロケとか。

(岩井勇気)ああいう感じのディレクターと仲良さそうじゃない? 全然知らないけどね。そんなイメージ、ない?

(澤部佑)勝手なイメージね。岩井のイメージね。

(岩井勇気)そう。でも、このタイプのディレクターはね、裏ではこの2組のことを「あいつら、あそこがダメなんだよな」って自分の知り合いとかに言って。「自分はこのクラスの芸人には、上からダメ出しできるクラスです」っていうのを何となく友達とかにアピールしてるタイプの……。

(澤部佑)ああー、なんとなくそれ、わかるな(笑)。

(岩井勇気)わかるだろう?(笑)。このタイプの人ね。この人とかっていうことじゃなくて。

(澤部佑)注意したいところ。なんとなく、わかるな。

(岩井勇気)で、当日になったわけ。それでロケ車にいたら、そのディレクターが来てさ。「やっちゃってくださいよ。ちょっとエッセイの毒の感じで!」って。

(澤部佑)「エッセイの毒の感じで」?

(岩井勇気)でも「エッセイを読んでいる」って言えば、俺が喜ぶと思っている感じなのね。そんで「俺、エッセイに毒、そんなに入れてないな?」と思って。

(澤部佑)そうだよね。

エッセイに毒はそんなに入れていない

(岩井勇気)最初のまえがきにはふんだんに入れてるの。俺。でも、それ以降はほぼ入れてないんですけど。「まえがきしか読んでないんじゃないか?」って思って(笑)。

(澤部佑)まあ、一緒に仕事するから。まえがきだけを読んで?

(岩井勇気)「こういうエッセイか」みたいな(笑)。

(澤部佑)「全編、こうだろう?」とか。

(岩井勇気)「そんな書いてないけどな……」とか思いながら。で、ロケが始まったんですよ。だから素人の人と一緒に回るロケでさ。もう最初に俺さ、だからその人の依頼を聞くみたいな感じだったんだけど。「なんか、ごめんね。俺で。本当、ロケなんか全く行かないのよ、俺」とか言ったらディレクターがまたその「クククククッ……」っつって。わかる? あの、横を向いて腕の内側で口を押さえながら笑うタイプの。「クククククッ……」って(笑)。

(澤部佑)ああ、いる。うん。

(岩井勇気)「なんか、絵本とかが出てきたんじゃないか? 昔の文献から出てたのか?」って思って。本当にさ。で、俺が毒を吐いたら「ちょっと(笑)。クククッ、岩井さんが番組、潰そうとしてる! クククッ!」って。もう、マイク入るぐらいの。

(澤部佑)いいじゃない。笑ってくれてるんだから。

(岩井勇気)マイク入るぐらいだよ? いや、笑ってくれるのはありがたいよ。で、そのディレクターが思い浮かんだ素人へのいじりとかを、もう撮影してるのにバッと俺の横に入ってきてさ。耳元でコソコソッと言うんだよ。いや、でもそれも素人の方から見えていて。画角に入っちゃっているから。で、その言われたのを俺が素人に言うわけじゃん? 「俺、この人にどう思われるの?」って思って。

(澤部佑)あんまりよろしくないんだよね。たまにいるんだよね。それをやる人ね。

(岩井勇気)「俺がどう思われちゃってもいいって思っているの?」って。

(澤部佑)それこそ、本当にロボットみたいなことになるわけだからね。その瞬間は。

(岩井勇気)「俺が言ったやつを言ってるよ! 俺が今、言わせたんんだよ!」っていうことだよ。これは(笑)。で、クタクタのカンペを持ってるんだけど。で、カンペにバーッと指示を書くんだけど、もう本当に読めないの。全く。字が。グジャグジャグジャッて。なんか、「こういうディレクターを芸人がいじるの、1回も聞いたことありませんか?」って思って(笑)。

(澤部佑)「さすがに耳に届いてませんか?」って(笑)。

(岩井勇気)「俺、結構言ってるの、聞いたことあるんですけど? 1回も届きませんでした?」っていう。それでもうさ、なんか台本に書いてあることを全部やろうとするタイプの人で。

(澤部佑)ああ、でもなんかいろんなタイプのが混ざっているな。その人は。

(岩井勇気)「でもこの質問、台本にあったけど。この質問は流れでは絶対違うでしょう?」っていうのも台本にあるやつだからカンペでバーッと出してさ。ずっとなんか「これこれこれ!」ってなって。で、もうそんなロケが……。

(澤部佑)でもまあまあベテランな方っていうことだよね?

(岩井勇気)ロケ、4時間ぐらいやっていたかな? ずっとそんな感じで。で、もう1人、素人出てきて。「この人、すごいしゃべるから。もう、しゃべらせて。この感じの軸で行きましょう。クククッ!」って(笑)。で、終わる時も「ありがとうございました。(小声で)さすが……さすがっ」って(笑)。

(澤部佑)フハハハハハハハハッ! 「さすが……」って?

(岩井勇気)やっぱりこういうディレクターってロケにはいるんだなと思って。やっぱりロケ芸人ってすごいなって(笑)。

(澤部佑)改めてね。いや、たしかにね。

(岩井勇気)俺、もう久しく相手にしてないもん。そういう人。

ロケにはまだ、こういうディレクターがいる

(澤部佑)で、だからたまにさ、岩井とかそういうちょっと屋内型芸人がさ、陽の光を浴びて外に出てきた時にそういう人と出会っちゃうと、より引きこもっちゃうよね?

(岩井勇気)そうだよ。で、屋内に持ち帰ってこれを言うんだから(笑)。

(澤部佑)今、こうして。室内の密室で(笑)。

(岩井勇気)安全地帯に入ってきて。それで言うんだから。俺たち(笑)。

(澤部佑)これはでも岩井さん……早いんだよ。さすがに(笑)。

<書き起こしおわり>

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