ハライチ岩井「あるある」の構成要素を語る

ハライチ岩井 エッセイ集『僕の人生には事件が起きない』販促法を考える ハライチのターン

ハライチ岩井さんが2021年9月16日放送のTBSラジオ『ハライチのターン!』の中で「あるある」についてトーク。「あるある」を構成する要素や「あるある」の真理に気がついた話をしていました。

(岩井勇気)気づいたというか、ちょっとハッしたというか、あったんですけどもね。ヤンマガで今、原作の漫画が連載しているんですけどね。ムムリンっていうね。6話ぐらいまで行ったんだけど。で、そのムムリンの編集の人たちが公式Twitterみたいなので「#地球のおかしなとこあるある」っていうので、そのハッシュタグで地球のおかしなことのあるあるを募集しているの。

(澤部佑)うん。

(岩井勇気)で、本誌にいいあるあるは掲載されるの。本編の端のさ、ところに書いてあるじゃん?

(澤部佑)ああ、文字がね。

(岩井勇気)あれで出てくるようになるんですけども。それを、別になんの相談もなくやってるんだけど(笑)。

(澤部佑)それは別にいいじゃないのよ? それは宣伝のためにでしょう?(笑)。

(岩井勇気)で、ちょっと世の中でなんとなく思っているんだけども指摘しない悪いことみたいなことに言及するような主人公だから。それで「#地球のおかしなとこあるある」っていうのを募集しているんだけども。で、それが掲載されているのが何個かあって。俺もそのハッシュタグを追って見ていたりなんかして。「ああ、これが掲載されるんだ」とか思っていたりしたんだけども。「『いい意味で』ってつけておけば悪口が褒め言葉になると思っていない?」とか。あとは「正直に言ったら怒るのに『何歳に見える?』って聞いてくる」とか。

(澤部佑)うんうん。

(岩井勇気)あと「『メールしました』って電話してくる」とか。面白いじゃない? で、俺はあるある好きだからさ、面白く見ていたんだけど。で、俺もその「#地球のおかしなとこあるある」考えて。「カタツムリはかわいがるのに、ナメクジはキモがられる」とか。

(澤部佑)ああ、あるよね(笑)。まあ、ほぼ一緒なんだけどね。

(岩井勇気)あと「理想の顔があって整形したはずなのに、やりすぎて整形でしかならない顔になっちゃう」っていう。

(澤部佑)そう。なんか、あるのかな?

(岩井勇気)整形でしかたどり着かない顔、あるじゃない?

(澤部佑)もうすぐにわかっちゃうみたいなね。あるかな?

(岩井勇気)あと、「日の丸弁当でしかあの梅干しを見ない」っていう(笑)。

(澤部佑)えっ? 日の丸弁当の?

(岩井勇気)あの真ん中の梅干しは日の丸弁当でしか見ないっていう。他で見る、あれ?

(澤部佑)梅干し? いわゆる梅干しでしょう?

(岩井勇気)なんかツルンとした……。

(澤部佑)カリカリ梅みたいな? ああ、あっちね。たしかにお弁当でしか、見ないな。好きな人は食べるんだろうけどな。

(岩井勇気)でも、そうやって考えているうちに「なんか違うな」って思い出してきて。「あんまりしっくり来ないな……」って。別にあるあるとしてもいいけど。いや、あるあるなんだけど、さっきのお前のリアクションみたいに「あるある」ってならないというか。「たしかにな……」って。「たしかに」ってなっちゃうっていう。それ、わかる?

(澤部佑)「あるある」じゃなくて「あ、ああ……たしかに」って。まあ、ちょっと違うね。

(岩井勇気)で、ここで気づいたんだよ。「なるほど。あるあるって『あるある』と『たしかに』で構成されているんだな」って。なんか「あるある」だけじゃないんだよ。「たしかに」も入ってないとダメだっていうことにね。で、あるあるって何パターンかあることに気づいたんだよ。

(澤部佑)種類が? ほう。真理にたどり着いているな。

「あるある」と「たしかに」

(岩井勇気)そう。「あるある」っていう寄りのあるあると、「たしかにな……」寄りのあるあるがあって。でも、このあるあるは「あるある」であるはずなんだけども。「あるある」すぎると面白くないわけよ。

(澤部佑)そうね。良い塩梅のじゃないとね。

(岩井勇気)「カップ焼きそばの湯切りで焼きそばが出ちゃう」っていうのはさ、「あるある」だけども。「あるある」すぎて別に面白くないじゃん?

(澤部佑)そうだね。すごい聞くよね。

(岩井勇気)で、「たしかに」すぎても笑えないわけ。「ああ、たしかに」って思って、面白みはあるんだけど、別に笑えるあれじゃないわけ。あと、俺がたまにやるあるあるの技みたいなのがあるんだけど(笑)。

(澤部佑)お前、あるあるの技、持ってんの?(笑)。

(岩井勇気)分析していたら「ああ、俺、やってるな」って。元々のあるあるを否定することであるあるみたいに言うっていうやつ。

(澤部佑)どういうこと?

(岩井勇気)「カップ焼きそばの湯切りで焼きそばを出ちゃうことはもうさすがにない」みたいな。

(澤部佑)ああ、なるほどね。はいはい。その技はたしかにあるね。

(岩井勇気)そうそう。このパターンもあるんだよね。で、この「あるある」と「たしかに」の絶妙な比率になった時が真のいいあるあるなんだよね。だから「あるある」の中にもみんなが気づいていない「たしかに」が入っていないと真のあるあるにはたどり着かないんだよ。

(澤部佑)そうだね。

(岩井勇気)でも正直、この「たしかに」と「あるある」っていうのは逆なんだよ。気づいてないじゃん。「たしかに」の方は。で、「あるある」はあるあるだから。そしてみんなが気づいていない方を言う「たしかに」っていうことなわけ。で、「たしかに」が多いと「あるある」が少ないし、「あるある」が多いと「たしかに」は少ないっていう風に反比例しているんだよね。

(澤部佑)そこのバランス。

(岩井勇気)ただ「#地球のおかしなとこあるある」っていうのは、その「地球のおかしなとこ」っていうのは「たしかに」っていうことじゃん? 「ああ、これはたしかに地球のおかしなとこ」だなっていう。

(澤部佑)「あるある」っていうよりかは。

(岩井勇気)でも、その中でのあるあるを言わなきゃいけないっていう……その「たしかに」と「あるある」を共存させちゃっているっていうことなんだよね。それは。わかる? 反比例させないといけないはずなのに、両立させちゃっているんだよ。だから、これはめちゃめちゃムズいんじゃん!って思って。

(澤部佑)いや、編集の人はそんな、考えてないよ……。

(岩井勇気)だから、考えてないからたどり着かないけども。「これ、実はめちゃくちゃ難しいんだな!」って思って。

(澤部佑)ああ、これの一番気持ちいい回答を出すのは?

(岩井勇気)そう。だから、あるあるの真理にこれを追うことで触れたような気がして。「あるあるってこういうことなんだ!」っていう。

(澤部佑)ああ、そうね。やっぱり浅いお笑いというか、まあ一般の人はそう思いがちだもんね。あるあるなんていうのはね。

「あるある」の真理

(岩井勇気)だから、じゃあたとえばお題を出してみて? 今。

(澤部佑)今? 学校あるある。

(岩井勇気)学校あるある? ちょっと広いな、なんか……(笑)。

(澤部佑)給食あるある。

(岩井勇気)給食あるある? うーんと……ええと、こう……うーん。給食あるあるね。

(澤部佑)給食あるある。

(岩井勇気)銀のお椀を重ねた時に思ったよりもガチャン!っていっちゃう、っていう……(笑)。

(澤部佑)ああ、あるある(笑)。あるあるなー。

(岩井勇気)うん。これは……「たしかに」が足りないんだよね(笑)。

(澤部佑)フハハハハハハハハッ! 今のは、そうか。「あるある」が強すぎる? なるほどね。知りすぎている。今のは。

(岩井勇気)みたいなこと(笑)。もう1個だけ、ちょうだい?

(澤部佑)絶妙なバランスね。あるある、なんだろうな? ええと、遊園地……文房具あるある。

(岩井勇気)文房具あるある? うーんと……文房具あるある。

(澤部佑)文房具あるある。文房具そのものとか、使っている時とかね。まあ、いろいろあるわな。

(岩井勇気)ええと……ロケット鉛筆の本当に尖っているところはもうなくなっちゃった、っていう……(笑)。

(澤部佑)うん? うーん……ないかなー?(笑)。本当に? もう全部使って?

(岩井勇気)ちょっと待って、ちょっと待って?

(澤部佑)今のはなにも……(笑)。

(岩井勇気)全部が弱い時もある(笑)。

(澤部佑)そういう時は、なにも起きないよね?(笑)。

(岩井勇気)それはもう、ダメなの。あるあるとしては。

(澤部佑)そうね。全部が足りなかったっていう。それはもう、諦めるしかないね。それはね。だからそれこそ、角を友達に使われたなんていうのは「あるある」がすぎるしね。

(岩井勇気)その……考える間を埋めてくれてありがとう(笑)。

(澤部佑)フハハハハハハハハッ! それ、言わなくていいのよ(笑)。とかはまあ、「あるある」すぎるね。とか、それこそなんだろう?

(岩井勇気)文房具ってなにがある?

(澤部佑)定規、下敷きとか……三角定規とか。

(岩井勇気)三角定規の穴の部分にペンを差してクルクルやりながら顔に近づける、っていう……(笑)。

(澤部佑)ああー、やったことはあるわ(笑)。

(岩井勇気)まあまあ、いいな(笑)。

(澤部佑)まあまあ……いいのか? 今のは、岩井的にはどんぐらいのバランス?

(岩井勇気)結構、うーん。その……。

(澤部佑)一番いいのは半々なの?

(岩井勇気)一番いいのは7:3ぐらいかな? 「あるある」が7で「たしかに」が3ぐらいが一番いい。

(澤部佑)今のは?

(岩井勇気)今のは「たしかに」が2で「あるある」が8かな?

(澤部佑)「そんなやつ、いた?」っていう人もいるだろうな。今のはな。

ベストなバランスは「あるある」7、「たしかに」3

(岩井勇気)だから、俺がちょっとその中でもよりすぐりの、その時に「これは一軍だな」っていう思ったやつがあるんだけども。

(澤部佑)ああ、あるのね?

(岩井勇気)「スニーカーの靴紐を穴に全部通すと『いや、この短さでどうやって結べばいいんだよ?』ってなる」っていう。

(澤部佑)ああ、ある!

(岩井勇気)あるだろう?(笑)。

(澤部佑)ああ、「たしかに」もあるなー。「たしかに」も入っているわ。

(岩井勇気)あと「ティッシュの一番最初だけ4枚ぐらい取っちゃう」っていう。

(澤部佑)ああーっ! まあ、あるね。

(岩井勇気)その中で、これはあるあるなんだけど、なんで……俺、あるあるとしていいものって何が必要なのかがこの一番最後のあるあるでわかったのよ。

(澤部佑)これから発表するやつで? すごい振りかぶるね(笑)。

(岩井勇気)あの、「自宅でクリスマスツリーを飾る時に同じ飾りが近くにこないようにつける」っていう(笑)。

(澤部佑)あるある! あるよ。あるあるっていうか、そうね。それは、そうするよね。たしかにね。

(岩井勇気)これ、なにがいいかっていうと、このクリスマスへのワクワク感とかも……しなくてもいいんだけども。つまらない気持ちでクリスマスを迎えようとしているんじゃなくて、いい気持ちでクリスマスを迎えたいから。だからこの飾りとこの飾りとは一緒だからちょっと遠くにつけようっていうようなバランスを考えるっていうのは……だから「ほっこり感」こそが正義なんだな、あるあるっていうのは。

(澤部佑)いや、それはそうだね! それはやっぱり「校庭に犬が入ってきちゃった」とかも当時、「うわーっ!」って。

(岩井勇気)そう。「うわーっ!」っていう、みんながうれしい気持ち。ほっこりする気持ちになることこそが、あるあるの正義なんだっていうことが今週、わかったんだよ(笑)。

(澤部佑)真理に触れたんだね! あるあるの白く光る玉に岩井が手を置いて(笑)。

(岩井勇気)置いたんだよな(笑)。

(澤部佑)真理に……。

(岩井勇気)「スニーカー紐を穴に全部通すと結べない」とかはちょっとがっかりのやつなんだよね。マイナスを生んじゃうんだよ。

(澤部佑)ネガが入っちゃっているんだ(笑)。

<書き起こしおわり>

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