R-指定と見取り図・リリー ヒップホップが描くテーマを語る

R-指定と見取り図・リリー ヒップホップが描くテーマを語る Creepy Nutsのオールナイトニッポン0

見取り図のお二人が2021年9月7日放送のニッポン放送『Creepy Nutsのオールナイトニッポン0』に出演。ヒップホップ自体の歴史に興味を持ち、学んでいたというリリーさんがヒップホップが描くテーマについて、R-指定さんと話していました。

(盛山晋太郎)それは、もう言わせてください。絶対に僕、毎回(聖徳太子ラップをする時に)言っていますから。「これはR-指定さんのなんです」って。

(リリー)たしかに。

(DJ松永)じゃあ、リリーさんからしたら急に相方がヒップホップが好きになり始めたみたいな?

(リリー)そうそう。クール・ハークも知らんのに語るなっていう。

(DJ松永)フハハハハハハハハッ! 源流からね(笑)。

(R-指定)リリーさんは元々、結構ヒップホップが好きやったんですか?

(リリー)でも僕ね、誤解があるんですよ。めっちゃ「ヒップホップ好き」って言われるんですけども。これ、はじめてこういうメディアで言うんですけど。僕、音楽そのものよりも、その歴史が好きというか。こんなかっこいいカルチャーはないなって思って、中学ぐらいの時に1回……だから、だいぶ忘れているんですけども。その時の方がめっちゃマニアでしたね。

(R-指定)じゃあ、歴史入りというか?

(DJ松永)「文化的に面白いな」っていう?

ヒップホップ文化と歴史が好き

(リリー)そうそう。ホンマにグランドマスター・フラッシュとか、クール・ハークとか、アフリカ・バンバータとか……。

(DJ松永)完全にもう、成り立ちから。

(盛山晋太郎)お前、知らん単語、出すなよ? 今、なんか必殺技出したんか、お前? グランドマスター・フラッシュとか……。

(R-指定)フハハハハハハハハッ!

(DJ松永)まあ、盛山さんはまだヒップホップ好きになって3年目ですもんね?(笑)。

(盛山晋太郎)ベジータの技みたいなの、出しやがって!

(リリー)で、ちょっと僕ね、この歴史背景からラッパーの人に聞いてみたい話があるんですよ。こういう時にしか聞けないと思うんですけども。ヒップホップって、たとえばN.W.A.とかでも、その時の現状というものを世間が知らないから、それを伝えるためにラップをしていたわけじゃないですか。その、黒人の文化とか、「今、こんなことになっている」とか。でも、今のこの現代ってSNSとかでみんな、その答えを知っている状態じゃないですか。だから、その発信をするテーマとか、めっちゃムズいんちゃうかな?って思うんですよ。

(R-指定)なるほどなー。

(DJ松永)わざわざラップをしなくても、他にいろいろと伝える方法があるっていう。

(リリー)そうそう。結構深い質問なんですけども。

(盛山晋太郎)『流派-R』みたいな質問、しとるな。

(R-指定)でも、海外の人とか、それでも……SNSとかで広がっているとはいえ、そこまでホンマに深刻にとらえているのか?っていうことで、そのBlack Lives Matterのことをガッと伝えている人とかもおるし。まあ、SNSがあるからこそ、より拡散力があるから、そういうのをめちゃくちゃ売れているラッパーの人が言ったりとかというのもあるし。逆に言うと、日本で生きていてこれ、僕ら世代の課題でもあるんですけども。

日本のヒップホップが取り扱う政治と社会

(R-指定)言うたら、政治のこととか、社会のこととかって取り扱うのがすごく難しくて。まあ、僕らより上の世代のラッパーの人たちっていうのはそれを当たり前のように取り扱ってきたんですけども、そこから1回、僕ら世代はより身の回りのこととか、自分らの手の届く範囲のことを歌うことで、そこからこの社会が浮き彫りになっていくというスタイルのラップの書き方もあって。言うたら、勉強した状態とか、いろいろと世の中を見た状態で社会にメッセージを放つ「コンシャスなラップ」っていうのもあるんですけども。それは日本で言うとRHYMESTERだったりK DUB SHINEさんだったりがやってきたものなんですけども。

それより下の世代……MC漢さんとか般若さんとかは自分の生活を歌うだけで「ああ、こんな荒れた地区があるんや」とか。その、違う角度から社会が見えてくるみたいな。で、そこを聞いてきた世代やから、より身近なことを俺は歌ったりしているんですけども。たしかに、まあ自分が関係している社会としてこの社会のことを取り扱う段階なのかもなって俺も思ってきているぐらいなので。なかなかこれは……。

(リリー)深いっすね。Rさん、それ。たしかにそうやな。だからその、表現の仕方が変わってくるんですね。

(R-指定)そう。それをどうやって切り取るか、みたいな。

(リリー)これは面白い話っすね。ちょっとじゃあ、盛山くんも、じゃあ……?

(盛山晋太郎)うん? バンバンジー。

(リリー)バンバンジー? と、いうと?

(DJ松永)フハハハハハハハハッ!

(盛山晋太郎)えっ、俺、晩飯を聞かれていたんじゃなくて? なに? バンバンジーですけども?

(リリー)本当にバンバンジー食ったの? 珍しいな。

(盛山晋太郎)本当にバンバンジーやけど。いい? これで。

(DJ松永)バンバンジーって副菜じゃね?(笑)。あれ、主菜じゃないよね?(笑)。

(R-指定)主菜じゃないよな(笑)。

(リリー)でも、いい話が聞けました。なるほど。そう考えるんですね。時代を。

(盛山晋太郎)いや、俺もそれ、いつ聞こうかな思うて。

(リリー)同じ質問を?

フリースタイルから入った見取り図・盛山

(盛山晋太郎)だからこれ、お聞きの皆さん。僕ね、お二人には何回か言っていますけども。僕はだからヒップホップを全然知らなくて。フリースタイル入りなんで。ラップをするのが好き。で、リリーはヒップホップを聞くのが好きで。だから、その後を追っていっている感じですね。今、だからニトロとか聞いてますから。レジェンドたちのを聞いていってるっていう感じよな?

(リリー)うん。

(盛山晋太郎)たまにリリーに聞いたりしますもん。「なんかこれ、押さえておかなあかんの、ある?」って。それだけ、誤解なきよう。たまにね、フリースタイルとかテレビとかでやらせてもらっていたらね、めちゃめちゃコアな質問とかTwitterで来たりするんすよ。だから僕、全部それ「バンバンジー」って答えるよな。「晩ご飯の話ですか?」って。

(DJ松永)バンバンジーって書くのは思考停止だ(笑)。

<書き起こしおわり>

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