東野幸治 ジョン・レノンとビートルズを語る

東野幸治 ジョン・レノンとビートルズを語る 東野幸治のホンモノラジオ

東野幸治さんが2021年5月7日放送のABC『東野幸治のホンモノラジオ』の中でジョン・レノンとビートルズについて話していました。

(東野幸治)そして、洋楽。今週の曲なんですけれども。今週、ちょっといろいろ考えて。前回はね、だからイギリスのパンクの話とか。ニュー・ウェイヴの話などをしたんですけど。

東野幸治 Sex Pistolsとパンク・ニュー・ウェイヴを語る
東野幸治さんが2021年4月30日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中でセックス・ピストルズやザ・クラッシュなどパンク、ニュー・ウェイヴのムーブメントについて話していました。

(東野幸治)いろいろ考えたら、やっぱり洋楽をかけていかないけないなっていう気持ちにだんだんなってきて。もう毎週、自分の中で中学時代とか高校時代に『ミュージック・ライフ』の雑誌を読んだりとかして知識を得た。その懐かしの洋楽の曲を……昭和歌謡が流行ってるって言ってるんで。僕の中ではもう昭和洋楽っていうのを流していこうと思っていて。で、やるにあたって結局一番最初にやらなあかんかったのがビートルズだなっていう話になって。で、今回、一応リクエスト曲がビートルズの『Hey Jude』かジョン・レノンの『Imagine』、どっちかをかけてくださいっていうところなんですよ。

ほんで僕、実はあんまり知らないんですよ。ビートルズって。どっちかっていうと、ビートルズとザ・ローリング・ストーンズっていうイギリスの言ったら同じ時代。だから僕らが生まれる前から活躍してたバンド。二大バンド。どっちかと言ったらビートルズっていうのはなんかアイドル人気で。女性に人気で。ローリング・ストーンズって言ったら男性に人気みたいなイメージなんですけどで。

で、その言うてもビートルズのやつだけはやっとかなあかんなと思って。僕もあんまり知らんから、今回のゴールデンウイーク、暇やから。ウィキペディアでいろいろビートルズ、調べたんですよ。そもそも、だからビートルズってブライアン・エプスタインっていう初代のマネージャーの方。マネージャーっていうか、スカウトしたというか。レコード店の店主の方がいてて。その人がビートルズの原型みたいなバンドを見た時に「これは売れるから、プロに行かないか? 俺がマネージメントする」って言って発掘するんですよ。

で、その時のビートルズはホンマにリーゼントで革ジャンを着てる……ホンマにそういうイメージの、ロックンロールバンドやったけれども。でも、売れるためにマッシュルームカットで。『Love Me Do』。だからもうアイドル路線で。ホトちゃん、日村くん、バカリズムみたいなもう統一のイメージでデビューしたですよ。

『Love Me Do』

(東野幸治)それが1962年ですから、僕が生まれる5年前ですよ。62年ですよ。今から50年前ですよ。半世紀前ですよ。すごない? ビートルズって。で、半世紀前で。調べたら2年後。だから62年にデビューして、64年の2月9日の『エド・サリヴァン・ショー』っていうアメリカの番組で……だからプレスリーが出て腰をくねらせながら歌ったらホールに来てるティーンの女子全員が失神するっていう現象があるのよ。いや、腰をくねらせて……そんな時代やから(笑)。だから、のりおイズムよね? 「ホーホケキョ」やないけども、腰をくねらせて女性が失神するっていう(笑)。

で、『エド・サリヴァン・ショー』に出て、視聴率がその時に72パーセント。めちゃめちゃすごいよ。7300万人が見たらしいんです。ウィキペディアによるとね。で、その2年後に武道館でライブやってるのよ。だからもうホンマにバリバリの時に。で、これ、武道館でライブするのは、「武道をする場所で洋楽のロックをするとはなんだ!」っていうことで反対運動が起こったりもしたんですけれど。だから武道館って「ロックの聖地」って言われてるんですよ。そもそも。そうなんですよ。そもそも、武道館でロックのコンサートをするのはビートルズが最初にやったからっていう。

で、その時にだから柔道家とか武道家が抗議して。「切腹もんだ!」って言って。それは一部で。明らかにみんな、ほぼ全員がみんな喜んでるし。で、それで来日したりして。そのぐらいの時に、知ってる? ジョン・レノンが記者のインタビューで「僕たちはキリストより人気がある」って発言をしたの。これ、すごない? 「キリストより有名だ」って言ったのよ。で、それはいろんな、全部の文脈を取ったら、本人もそれは言い分もあるんやけども。でも、そのワンセンテンスを載せられたら、もうアメリカ中、世界中から大バッシング! そこで。

で、ライブもできなくなって。それで殺害予告。殺害予告、自分だけやったらいいと思ったけども、ビートルズとかビートルズに関するスタッフ全員の殺害予告が届いて。ほんでもう、謝罪をするんですよ。で、ちょっと落ち込むじゃないですか。で、落ち込んでいたジョン・レノンが、たぶんちょっと街をブラブラしていたんでしょうね。うつむきながら。ほんだら、とあるアーティストの個展があって。そこに入っていくんですよ。そしたら、なんか真っ白い壁に脚立があるんですよね。天井に近いところに脚立が立ってて。その脚立を登っていく。そしたらその脚立の上のところに虫眼鏡があるんですよね。で、なんか黒でグジュグジュと書いてあるんですよ。で、それをその虫眼鏡で見てくださいっていうことで見たら、ちっちゃく「YES」って書いてあるんですよね。で、その個展を開いていたのがオノ・ヨーコなんですよ。

(東野幸治)で、そのオノ・ヨーコとジョン・レノンはその時、それぞれ別の人と結婚をしていて。で、ジョン・レノンも結婚をして、子供のジュリアンくんもいてるけど、オノ・ヨーコと不倫をするんですよ。で、オノ・ヨーコはオノ・ヨーコでめちゃめちゃええしの子やから。めっちゃくちゃええところの子。もう引くぐらいの。それと恋に落ちていく。それと同じ時期に、あの時代やから当たり前なんですけども。ミュージシャンはもう全員、ドラッグやっているんですよ(笑)。もう全員がドラッグをやっている感じでどんどんどんどんオノ・ヨーコにハマっていくっていう感じで。

それでポールはできればそんなドラッグなんかあんまりせえへん方がええって……そういう風に書いてんねんで? ホンマかどうかは知らんねんけど。でも、ポールも結局、すんねんけど(笑)。まあ、あの時代、みんなやっていたと。で、あまりにもジョンがオノ・ヨーコにべったりになって、結婚しているのに嫁はんも息子も相手にせんとオノ・ヨーコにべったりになって。それで落ち込んでいる嫁と子供をポールが慰めていて。で、そのために作った曲が『Hey Jude』なんですよ。これ、すごない? 「えっ、そうなんや!」って俺、思って。こんなん、『ミュージック・ライフ』には一切載っていない!(笑)。

ほんで、そこでジョンはジョンで不倫をしてるけども、テンションが上がって。創作活動を、オノ・ヨーコからいろんなものを吸収して。で、『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』っていう架空のコンセプトアルバム。あれを作ったりとかして、また復活していく。で、どんどんどんどんヒゲがボーボーになっていて。インドに行って瞑想して。ジョージ・ハリスンに言われて瞑想して、ヒゲがボーボーになって。ほんで、正式に離婚をして、オノ・ヨーコと結婚して。なんか白い屋敷のところの2階の白いベッドルームで、2人でベッド入ってるところに記者を呼んで会見をするという、わけわからことをするのよ。パフォーマンスを。

BED PEACE

東野:で、その頃にはポール・マッカートニーとはめちゃくちゃ仲が悪くなって。もうだから、レコーディングとかにもオノ・ヨーコを連れてくると、みんなもちょっと空気が悪いっていうか。あのアルコ&ピースの平子くんが愛妻家やん? ネタ合わせの時に嫁が膝の上に座ってるんですって。だから、そういう感じ(笑)。そういう感じになってて、ほんでビートルズは解散する。で、ジョン・レノンとオノ・ヨーコがソロ活動、アーティスト活動をしだす。

その時の……俺も知らなかったけど、1969年。庵が2歳の時。『Wedding Album』っていうのがあって。A面とB面があって、そのA面が『ジョンとヨーコ』っていう22分ぐらいの曲。これ、知ってる? これ、すごいで。佐藤くん。あの、ジョンが肉声で「ヨーコ」って言うんですよ。そしたらオノ・ヨーコが肉声で「ジョン」って言って。ほんだらジョンが肉声で「ヨーコ」。そしてヨーコが「ジョン」って言って。

「ヨーコ」「ジョン」「ヨーコ」「ジョン」「ヨーコ」「ジョン」って、それだけの22分なんですよ! で、これはもう賛否っていうか……俺はもう誰が「賛」を言うとんねん!っていうぐらいの(笑)。『ジョンとヨーコ』。俺もさすがにこれ、聞いたけど、2分も持たへんかったもん。「ジョン」「ヨーコ」って。すごいよ。最後、絶叫になって。「ああっ、ジョン!」「ヨーコッ!」って言って。もうほぼほぼセックスアルバムみたいな。そらもう、解散するよね(笑)。

(東野幸治)あとね、『God』っていう曲もあるんですよ。『ジョンの魂』っていうアルバムの中の曲で『God』。これでエルヴィス・プレスリーやビートルズさえも信じない。「キリストも信じないし、ジョン・F・ケネディも信じないし、エルヴィス・プレスリーも、ビートルズさえも信じない」って言って、またビートルズファンから大バッシングを受けて。「お前、もう変わってもうたな! お前、オノ・ヨーコばっかりやんけ!」ってなって。

で、子供が生まれたら1回やめて、イクメンになって。で、軽井沢に行ったりして。日本の眼鏡をかけたりして。親日家ですからね。ほんで、『Imagine』になって。で、FBIの監視対象になって。俺も調べたんですよ。「ジョン・レノン FBI」って調べたら、俺は知らなかったんですけども、ジョン・レノンとチャップリンとヘレン・ケラーはFBIの監視対象なんですよ。

ヘレン・ケラーさんに至っては、親日家でよく日本にも来ていたんですけども。社会主義運動をされていたから。日本の特高警察にもマークされていたんですって。「すげえな!」って思って。という時代の、だから『Imagine』っていう曲もいいし。で、1980年にマーク・チャップマンに撃たれてジョン・レノンは亡くなる。40歳の時ですから。めちゃくちゃ若い、濃い人生やなと思いながら。で、『Imagine』か『Hey Jude』をお願いしますっていう風にお願いしたところ、選ばれたのは『Hey Jude』でございました。それでは、お聞きください。はりきって、どうぞ!

The Beatles『Hey Jude』

<書き起こしおわり>

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